科研費 - 丸山 彰一
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間葉系間質細胞による再生・炎症制御・免疫制御の調和機構解明から新規治療法開発へ
研究課題/研究課題番号:26K02428 2026年4月 - 2029年3月
科学研究費助成事業 基盤研究(B)
丸山 彰一
担当区分:研究代表者
配分額:24830000円 ( 直接経費:19100000円 、 間接経費:5730000円 )
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空間トランスクリプトーム解析で解き明かす血管極を中心とした糸球体
研究課題/研究課題番号:25K22623 2025年6月 - 2027年3月
科学研究費助成事業 挑戦的研究(萌芽)
古橋 和拡, 丸山 彰一, 田中 章仁
担当区分:研究分担者
腎疾患において、糸球体障害は全ての糸球体で均一に進行するわけでなく、さらに同じ糸球体の中でも障害される部位と健常に見える部位が存在する。本課題では、この糸球体間・糸球体内の不均一性を切り口として、空間トランスクリプトーム解析を用いることで、障害糸球体でのレジリエンスを見出すことを目指す。その中でも糸球体血管極は、糸球体の入り口であり、多くの細胞集団が混在した特殊な構造を有する部位である。この部位に存在するゲートキーパーとして存在する細胞集団の糸球体恒常性維持における相互作用と機能の解明に発展させる。
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Anti-miRNA新規人工核酸による嚢胞性腎疾患および嚢胞性肝疾患治療開発
研究課題/研究課題番号:25K11520 2025年4月 - 2028年3月
科学研究費助成事業 基盤研究(C)
加藤 規利, 神谷 由紀子, 丸山 彰一, 浅沼 浩之, 小杉 智規
担当区分:研究分担者
セリノールを基本骨格としたSNAは、ヌクレアーゼ耐性が高く、また修飾塩基を用いることによりアンチセンス活性が高い事が知られている。今回腎尿細管細胞の増殖が嚢胞増大、腎機能増悪につながる多発性嚢胞腎を治療ターゲットと考え、SNAをベースとして開発した抗miR-21アンチセンス核酸治療の最適化を行う。また、オフターゲット効果を減弱させ、オンターゲット効果を最大限にするため、miR-17のアンチセンス核酸を用意し、両アンチセンス核酸の投与量を減らすことで、これを達成する。最後に、治療物質であるSNAに脂肪修飾を施すことで、肝臓への送達性を高め、腎と同時に肝嚢胞に対する治療介入を試みる。
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iPS細胞・遺伝子編集・間葉系幹細胞カラム融合によるデザイン細胞外小胞治療の開発
研究課題/研究課題番号:25K02667 2025年4月 - 2028年3月
科学研究費助成事業 基盤研究(B)
古橋 和拡, 高須 正規, 平山 明由, 鈴木 洋, 丸山 彰一, 田中 章仁
担当区分:研究分担者
間葉系幹細胞(MSC)は、障害部位の炎症強度に応じた免疫・炎症制御が可能なことから、副作用の少ない次世代の炎症制御療法として期待されているが、循環動態が悪い際の経静脈的な細胞投与は細胞塞栓の危険がある。この問題を解決するため、申請者は自身のシェアストレス研究をもとに、細胞を投与しない新たな治療法システムとしてMSCカラムを開発し、AKIモデルで高い治療効果を確認した。
本課題では、自身のこれまでの幹細胞・MSC研究と開発を進めるMSCカラムを融合することで新たな治療システムを構築する。本開発技術は、将来的に遺伝子編集技術・細胞治療が新たに創生する治療フィールドを見据えた基盤技術となる。 -
特発性巣状分節性糸球体硬化症の腎糸球体蛋白透過性亢進因子の分子同定
研究課題/研究課題番号:24K22119 2024年6月 - 2027年3月
科学研究費助成事業 挑戦的研究(萌芽)
丸山 彰一, 秋山 真一
担当区分:研究代表者
配分額:6500000円 ( 直接経費:5000000円 、 間接経費:1500000円 )
本研究では、「特発性の巣状分節性糸球体硬化症(FSGS)」の病態理解と新規診療技術の開発に向けて、過去の知見から患者血中にその存在が確実視されている特発性FSGSの蛋白 透過性亢進因子(液性病因)の同定に挑戦する。本研究では、研究代表者らが独自開発した“蛋白尿可視化透明ゼブラフィッ シュによるネフローゼ症候群惹起分子評価系”をコア技術として、患者血液に含まれる膨大な種類の生体分子から特発性FSGSの液性病因の検索・同定を目指す。本研究は魚類を用いる点でユニークであるが、腎臓や免疫系の進化的な 種差を考慮しても非現実的なアプローチでは決して無く、むしろゲームチェンジャーになると期待できる。
本研究では、患者血中にその存在が確実視されている特発性巣状分節性糸球体硬化症(FSGS)の未知の透過性因子を、申請者らが開発した蛋白尿可視化透明ゼブラフィッシュによるネフローゼ症候群モデル実験系によるバイオアッセイを用いて解明を試みている。
研究1年目の進捗は以下の通りである。まず、体外から内臓を観察できる透明ゼブラフィッシュ系統(Casperの変種)、ならびに、事前に作出しておいた腎臓・泌尿器系の各種細胞が蛍光タンパク質を可視化した透明ゼブラフィッシュ系統の静脈内に被検物をマイクロインジェクションして、一定時間後に浮腫、蛋白尿、ならびに、血行障害の発生を観察し、腎障害や血管障害や蛋白尿漏出の評価を行った。被検物には、特発性FSGS関連透過性因子が含まれると推定されるFSGS患者血清およびLDLアフェレーシスカラムに吸着物を各種の物理化学的方法により分画および希釈したものを用い、尿蛋白の可視化を目的に蛍光標識デキストリン水溶液を被検物と共投与した。研究開始前の検討および本研究内での検討により、透明ゼブラフィッシュに蛋白尿を惹起させる血清画分は同定でき、オミックス解析などを利用した透過性因子の定性作業に取りかかっている。また、本アッセイ系は非常に鋭敏であるため被検物の投与量の多少によっても結果が左右されるため、定性的な検討だけでなく、定量的な検討も並行して進めている。また、蛋白尿惹起分画に含まれる透過性因子候補分子の同定作業に向けて、対象患者検体だけでなく偽陽性を検証するためにも他のネフローゼ症候群疾患患者の検体でも同アッセイによる検証を進めている。
当初の研究計画どおりに蛋白尿惹起画分の確認作業ができている。
蛋白尿惹起画分に含まれる透過性因子候補分子の同定作業を進めていく。 -
ヒトiPS細胞由来間葉系幹細胞を用いた、新規腎疾患治療法 の臨床応用を目指す研究
研究課題/研究課題番号:24K11429 2024年4月 - 2027年3月
科学研究費助成事業 基盤研究(C)
田中 章仁, 丸山 彰一, 古橋 和拡
担当区分:研究分担者
MSCは様々な疾患に対する治療効果が示されている。当研究室では、MSCが動物モデルにおいて腎炎を改善させることを示してきた。しかし、MSCの課題も浮き彫りになってきた。本課題では、iPS細胞から分化誘導したMSCを腎疾患に対して投与し、治療効果が安定して高いことを確認し、MSCの欠点を克服できていることを裏付ける。さらに治療効果を高める操作を加え、これまでのMSCよりも、腎炎に対して格段に高い治療効果を得る。さらにその優れた治療効果が大動物でも認められることを検証する。
本課題では、ヒト人工多能性幹細胞(iPS細胞)から分化誘導した間葉系幹細胞(MSC)を用いて研究開発を実施した。元来、当教室ではMSC、特に低血清培養脂肪由来MSC(LASC)の研究が精力的に行われており、LASC研究での実績を参考にして、実験に用いるモデル動物の作製、細胞の投与プロトコルや、治療効果を評価するプロトコルの確立を行った。iPS細胞から分化誘導して作成したMSC(iMSC)を用いた腎疾患モデル動物への治療実験を行っていく中で、一定の治療有効性は示され、確信を得つつある。その治療効果は従来のLASCと比較しても遜色ないものであることが示されてきている。その実験の過程で、細胞側の条件として、iMSCは、骨髄由来MSCに比較して老化しにくく、長期間継代が可能であり、また継代と共にその性質を変化させていくことも明らかにしてきた。そのため、iMSC投与に際して、その治療効果を最大とする、最適な細胞条件の検討を進めてきた。長期間継代が可能であるため、継代のどの時点で治療効果が最大となるか、あるいは投与細胞数など、治療条件として最適なものを検討してきた。その結果、最適な条件は明らかになりつつある。さらに、その最適な条件と関連する治療効果の機序解明についても、細胞条件ごとに、有効性と関連付けながら、確認を進めている。
研究の今後の発展を見据えて、大型モデル動物の作製を進めている。大型モデル動物への治療効果を踏まえ、最終的にはヒトへの応用を進めていくことを計画している。
iPS細胞から誘導したMSCの、腎疾患に対する有効性については確信を得てきている。さらに、iMSCは老化しにくく継代を長期間継続することが可能であるため、大量の細胞数を確保することが可能であることも示してきた。この点はヒトへの臨床応用を考えた際に有利である。しかし治療条件により、その有効性の高さには変化があるようであることも明らかとなっている。治療効果を最大とするために、最適な条件を探索し、その結果も得つつある。さらに有効性の高さと関連付けて、機序解析などを進めている。
今後はiMSCの、腎疾患に対する最も高い有効性を得られる細胞条件を確定し、それを用いたiMSCによる腎疾患モデル動物の治療方法を確立する。大型モデル動物へも展開し、最終的にはヒトへの応用を目指す。また、解明された機序から、iMSC治療をさらに洗練させていく。 -
研究課題/研究課題番号:24K11417 2024年4月 - 2027年3月
科学研究費助成事業 基盤研究(C)
平山 明由, 丸山 彰一
担当区分:研究分担者
エクソソーム(直径50~150 nm)に代表される細胞外小胞は、血管新生、免疫抑制、遠隔転移をはじめとして多くのがんの進展に関与することが知られている。これまで、細胞外小胞内のDNA、mRNA、miRNAやタンパク質などの分子に関しては精力的に研究が行なわれてきたものの、代謝物に関してはほとんど手付かずの状態であった。
本研究の目的は、ヒトの血液及び尿中に含まれる細胞外小胞のメタボローム解析を実施することにより、細胞外小胞中に内包されている低分子プロファイルの全容を明らかにするとともに、リキッドバイオプシーに基づく新規バイオマーカーを開発することである。
本年度は、生体試料から連続して細胞外小胞を回収するためのシステム構築を行った。企業との共同研究によって、新しいタイプの細胞外小胞分取カラムの作製を行い、血漿及び尿中からの細胞外小胞の回収率や純度の評価を行った。作製したカラムはシリカベースであるため、分取時にカラム内に蓄積したタンパク質や代謝物質等の生体由来の夾雑物質を有機溶媒で測定毎に洗浄可能であり、これまで市販されている分取カラムとは一線を画すものである。また上記の利点を有することから、分取液体クロマトグラフ装置に接続可能であり、多検体からの細胞外小胞の自動分取も可能であった。実際に、40検体からの自動分取を実施し、問題なく回収できていることも確認した。
また、尿中に含まれる細胞外小胞のメタボローム解析を実施するにあたり、必要検体量の検討とサンプル前処理の最適化を行った。細胞外小胞の回収に関しては、尿50mLを限外ろ過フィルターにかけて1mL程度まで濃縮し、それを分取液体クロマトグラフを使用して精製する方法が最適であった。細胞外小胞の前処理に関しては、これまで行ってきた培養細胞由来の細胞外小胞と同じ方法で問題が無かった。
さらに、腎関連疾患患者の尿検体の収集も開始し、本年度は約20例の検体を収集した。一部の検体については細胞外小胞の回収を実施し、液体クロマトグラフィー-質量分析法およびイオンクロマトグラフィー-質量分析法にて親水性代謝物のメタボローム解析、超臨界流体クロマトグラフィー-質量分析法にて脂質代謝物の分析を実施した。
検体収集もおおむね計画した数は回収できている。
次年度も引き続き尿検体の収集を継続し、ある程度の検体数が収集出来次第、細胞外小胞の回収とメタボローム解析を実施する。 -
糸球体周囲マクロファージは基底膜を貫く樹状突起によりポドサイト恒常性を維持する
研究課題/研究課題番号:22K19523 2022年6月 - 2024年3月
科学研究費助成事業 挑戦的研究(萌芽)
古橋 和拡, 丸山 彰一, 田中 章仁
担当区分:研究分担者
本研究では、通常の組織学的観察で見出せず、最新のイメージング技術である生体顕微鏡・臓器透明化を用いることで初めて観察することができたマクロファージのユニークな構造と細胞間networkに関して、その生物学的意味を解明する。独自に開発した生体顕微鏡技術・組織固定技術・組織透明化技術を融合することで、本課題の科学的問いは初めて解決することができるため、独自性の高い挑戦的な研究である。本課題は組織幹細胞niche研究に細胞形態学・細胞動態学を取り入れた新たな研究フィールドを創生し、細胞形態に関わる蛋白を治療ターゲットとした新たな治療法へと発展させ、ポドサイト再生に関わる因子の同定することを目指す。
我々は、通常の組織学的観察で見出せず、生体顕微鏡を用いることで『糸球体周囲マクロファージが糸球体の外からボウマン嚢基底膜を貫いて、まるでボウマン腔内に“橋”をかけるようにポドサイトに到達している』という現象を世界ではじめて見出した。マクロファージが形成するユニークな樹状突起の生物学的意味として、『糸球体周囲マクロファージはボウマン腔内およびポドサイトの状況を感知することで、ポドサイト前駆細胞の増殖・分化を調整し、糸球体の恒常性を維持する』という新概念の検証を行った。
本研究では、通常の組織学的観察で見出せず、最新のイメージング技術である生体顕微鏡・臓器透明化を用いることで初めて観察することができたマクロファージのユニークな構造と細胞間networkに関して、その生物学的意味を解明する。独自に開発した生体顕微鏡技術・組織固定技術・組織透明化技術を融合することで、本課題の科学的問いは初めて解決することができるため、独自性の高い挑戦的な研究である。本課題は組織幹細胞niche研究に細胞形態学・細胞動態学を取り入れた新たな研究フィールドを創生し、細胞形態に関わる蛋白を治療ターゲットとした新たな治療法へと発展させ、ポドサイト再生に関わる因子の同定へ発展させる。 -
間葉系幹細胞カラムとiPS細胞・遺伝子編集技術を融合した新規治療システム
研究課題/研究課題番号:23K24348 2022年4月 - 2025年3月
科学研究費助成事業 基盤研究(B)
古橋 和拡, 高須 正規, 平山 明由, 鈴木 洋, 丸山 彰一, 田中 章仁, 森 崇
担当区分:研究分担者
間葉系幹細胞(MSC)は、障害部位の炎症強度に応じた免疫・炎症制御が可能なことから、副作用の少ない次世代の炎症制御療法として期待されているが、循環動態が悪い際の経静脈的な細胞投与は細胞塞栓の危険がある。この問題を解決するため、我々は既に細胞を投与しない新たな治療法システムとして間葉系幹細胞中空糸膜カラム(MSCカラム)を開発し、動物急性腎障害モデルで高い治療効果を確認している。
本課題では、自身のこれまでのMSC研究と開発を進めるMSCカラムを融合することで、新たな治療システムを開発することを目的とする。
我々は既に細胞を投与しない新たな治療法システムとして間葉系幹細胞中空糸膜カラム(MSCカラム)を開発した。本課題では、自身のこれまでのMSC研究と開発を進めるMSCカラムを融合することで、新たな治療システムを開発することを目的とする。安定してiPS細胞からMSCへ分化誘導することに成功し、MSCの炎症制御能力を高める培養条件も見出した。さらに、治療効果に関わる候補分子に関して同因子を増強させたMSCを作成し、治療効果が増強するMSCの作成に成功した。MSCカラムの効果発現機序の解析から、想定していた治療法以外にも新たな治療応用へ発展させることができる可能性を見出した。
iPS細胞から誘導したiMSCの培養法の決定、治療効果を増強できる分子の同定、MSCカラムの治療機序の本幹の発見と、本課題を通して新たな治療法への礎が築かれた。
開発を進めるMSCカラムは、塞栓の問題を解決し、細胞の高機能化を達成できる治療用培養装置であり、より効果的かつ安全な次世代型炎症制御治療の開発を目指す基盤研究と位置付けられる。さらに、MSC中空糸膜カラムは、様々な遺伝子編集技術・細胞治療が臨床応用に近づけば近づく程必要とされる技術であり、将来的に遺伝子編集技術・細胞治療が新たに創生する治療フィールドを見据えた基盤技術となる。 -
aHUS早期診断及び抗補体薬の適応判断に必要な補体機能検査開発
研究課題/研究課題番号:22K08349 2022年4月 - 2025年3月
科学研究費助成事業 基盤研究(C)
加藤 規利, 前田 佳哉輔, 丸山 彰一, 水野 正司, 古橋 和拡, 小杉 智規
担当区分:研究分担者
aHUSは血液中ではなく、血管内皮細胞膜上での無秩序な補体活性化が問題であり、単純な採血で評価できないところに検査開発の難しさがある。我々は、2020年より開始したaHUS全国調査研究で登録のあった症例の血漿から、細胞外小胞(Exosomes)を精製し、Exosomes上の補体関連タンパクを測定し、細胞膜上の補体活性を評価する。またex vivoでaHUS患者の血漿と血管内皮細胞株との反応系にエクリズマブを添加することにより、実際に薬剤を投与する前に、治療反応性を見極める。
非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)は、補体第二経路の活性化に起因する血栓性微小血管症で、臓器障害として主にAKIを伴う予後不良な疾患である。昨今、抗C5抗体薬の登場により治療成績が飛躍的に改善したが、直接的に補体の活性化の評価を持って確定診断に至る方法はなく、除外診断によって治療を開始している。
今回、細胞外小胞(sEVs)を用いたリキッドバイオプシーにより、生体内の補体活性化をリアルタイムで評価する方法と、ex vivoの系において補体活性化能を評価する機能検査を開発した。
これらは陽性的中率に優れており、今後は従来の除外診断ではなく、陽性所見により治療に踏み切ることができる事が期待される。
aHUSは、希少疾患として知られるが、臨床的な表現型として血栓性微小血管症を呈する疾患は数が多い。なかでもaHUSと二次性TMAの鑑別を要する状況は少なからず存在し、急性期に短時間で鑑別を行う方法がないという問題がある。また、aHUSの病態に対して直接的に働きかける抗C5抗体薬の有効性は疑う余地がないが、非常に高価な薬剤であり、臨床的な適用の判断が遅れてしまう可能性がある。
今回開発した方法により、治療が必要な対象を素早く、正確に判定されることが期待され、医療資源の適切な配分につながることに意義がある。 -
間葉系幹細胞カラムとiPS細胞・遺伝子編集技術を融合した新規治療システム
研究課題/研究課題番号:22H03087 2022年4月 - 2025年3月
科学研究費助成事業 基盤研究(B)
古橋 和拡, 高須 正規, 平山 明由, 鈴木 洋, 丸山 彰一, 田中 章仁, 森 崇
担当区分:研究分担者
これまでの間葉系幹細胞(MSC)研究を通して、臨床応用時の問題点の解決と治療特性に関わる作用機序について解明を進めてきた。循環動態が悪い際の経静脈的な細胞投与は細胞塞栓の危険があり、この問題を解決するために、新たな治療装置としてMSCカラムの開発を進めている。さらに、細胞ソースの問題を解決するため、iPS細胞からMSCを作成する研究を進めている。
本課題では、iPS細胞、MSCカラム、解明した治療機序を融合した新規治療システムを開発し、将来的に遺伝編集技術・細胞治療が新たに創生する治療フィールドを見据えた基盤技術へと発展させる。 -
慢性腎臓病患者における生体内細菌叢をターゲットにした新規抗老化療法の開発
研究課題/研究課題番号:22K08328 2022年4月 - 2025年3月
科学研究費助成事業 基盤研究(C)
加藤 佐和子, 丸山 彰一, 今泉 貴広, 小杉 智規
担当区分:研究分担者
慢性腎臓病(CKD)患者の表現系は老化に見られる諸変化に酷似している。通常の維持血液透析患者(従来透析)と長時間透析患者、保存期腎不全患者は、尿毒症にさらされている強度や条件が異なる。尿毒症存在下において、どのような外的・内的環境負荷(Allostatic load)が免疫学的変調と慢性炎症をきたし、Microbiomeの変調をきたすのか、老化の指標となる遺伝子保護の不調(テロメア消耗)に関与しているか解析し、実際の心疾患、感染症、死亡率と比較することにより、腸内細菌叢の改善をターゲットとしたCKD患者の新規治療戦略の構築を目指すものである。
我々は、日本人の新規透析導入患者(CKD stage5D)患者の循環白血球よりDNAの抽出を行い取り込まれた細菌由来のDNAを解析した。患者背景・臨床情報を収集した。循環白血球に取り込まれた細菌由来のDNAは、透析導入時、透析一年後の比較において、菌株、多様性、 割合について大きく変化していた。その違いは、患者の腎不全の原疾患(糖尿病、多発嚢胞腎、腎硬化症、慢性腎炎)によって大きく異なっていた。しかしながら、糖尿病、非糖尿病の2群で比較するとあまり異差がなかった。透析導入患者の細菌叢のクラスターは健常人のものと異なる分布を認め、とくに、炎症と関与している細菌叢属において異差があった。
循環白血球中に取り込まれた細菌由来DNAは腸内細菌叢を反映している。当研究の解析により、日本人の血液透析患者の腸内環境は健常者に比較し炎症誘発性細菌叢が増加していることが初めて示された。この変化は、実臨床でしばしば遭遇する尿毒症の進行にともなう慢性腎臓病患者に認められる慢性的な炎症が、腎酸排泄低下が惹起する代謝性アシドーシスや、腸内の酸化ストレスの増大からくる腸内細菌叢の乱れによって引き起こされている可能性を実際に証明するものである。今後、発酵食品などを多用する日本人の食習慣によって、炎症を鎮静化するような健康促進型腸内微生物叢の回復するといった新たな治療法の開発の先駆となるものと思われた。 -
ヒトiPS細胞由来間葉系幹細胞を用いた新規腎疾患治療法の開発
研究課題/研究課題番号:21K08253 2021年4月 - 2024年3月
科学研究費助成事業 基盤研究(C)
田中 章仁, 石本 卓嗣, 丸山 彰一, 古橋 和拡
担当区分:研究分担者
間葉系幹細胞(MSC)は様々な疾患に対する治療効果が示されている。しかし、MSCは品質のばらつきがあるため、治療効果の担保が大きな問題となっている。本課題では、iPS細胞からMSCを分化誘導し、腎炎に対する治療効果が安定して高いことを確認し、MSCの欠点を克服する。さらに治療効果を高める操作を加え、これまでのMSCよりも、腎炎に対して各段に高い治療効果を得る。最終的には、既存の治療法を凌駕する、難治性腎疾患に対する全く新しい細胞治療を確立する。
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間葉系幹細胞の微小環境での炎症制御機構に着眼した次世代型免疫・炎症制御法の創成
研究課題/研究課題番号:21H04824 2021年4月 - 2024年3月
科学研究費助成事業 基盤研究(A)
丸山 彰一, 古橋 和拡, 杉浦 悠毅, 平山 明由, 榎本 篤, 田中 章仁, 石本 卓嗣, 秋山 真一
担当区分:研究代表者
配分額:43030000円 ( 直接経費:33100000円 、 間接経費:9930000円 )
既存の免疫抑制薬は過剰免疫抑制による感染症などの副作用が問題となっている。間葉系幹細胞(MSC)は、障害部位の炎症強度に応じた自律的かつ局所での炎症制御が可能なことから、次世代の免疫制御療法として期待されている。しかし、その作用機序は十分解明されておらず、その実用化に際しては課題が多い。新概念として『障害部位に到達したMSC由来細胞外小胞が炎症細胞から放出される炎症性物質と微小空間で会合した時にのみ免疫抑制物質が生成されて局所での抗炎症作用が出現する』という着想に至った。本研究では、この新概念を検証して、効果的で安全な次世代型免疫・炎症制御療法の開発に取り組む。
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日本の一次性膜性腎症における新規責任抗原の同定と臨床実態および病態機序の解明
研究課題/研究課題番号:21K08227 2021年4月 - 2024年3月
科学研究費助成事業 基盤研究(C)
秋山 真一, 丸山 彰一
担当区分:研究分担者
成人の一次性ネフローゼ症候群の主要な原疾患である一次性膜性腎症の診療では、近年、責任抗原に対する自己抗体を指標にした新しい診療技術が開発され、血液検査で鑑別診断および免疫的病勢評価が可能になりました。しかし、日本人の一次性膜性腎症患者の45%は責任抗原が未だ不明なため、自己抗体を指標にした新しい医療技術を受けられずにいます。
そこで、本研究では、日本人一次性膜性腎症患者の未知の責任抗原を一つでも多く解明して、最終的には、日本人の一次性膜性腎症患者の大半で自己抗体を指標にした新しい診療技術が実現することを目差します。 -
特異的な間葉系幹細胞マーカーMeflinを介した腎線維化の機序解明と治療法の開発
2020年4月 - 2023年3月
科学研究費補助金 基盤研究(C)
齋藤 尚二
担当区分:研究分担者
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特異的な間葉系幹細胞マーカーMeflinを介した腎線維化の機序解明と治療法の開発
研究課題/研究課題番号:20K08589 2020年4月 - 2023年3月
齋藤 尚二
担当区分:研究分担者
1)Meflinの正常腎ならびに疾患モデルマウスにおける発現を正常マウスならびにMeflinノックアウトマウスを用いて解析する
2)Meflin陽性細胞の腎線維化に関する役割をMeflin-CreERT2;Rosa26-LSL-tdtomatoマウスを用いて経時的・空間的に系譜追跡し解明する
3)Meflin-ZsGreen-DTR-Creマウスを用いてMeflin陽性細胞を消去し、その役割を解明する
4)Meflinの発現を誘導することにより、腎線維化進展や臓器不全の予防につながる治療法を開発する -
メタボローム解析を活用した腎血漿流量とより正確な糸球体濾過量推算式の開発
研究課題/研究課題番号:20H03575 2020年4月 - 2023年3月
安田 宜成
担当区分:研究分担者
腎血行動態評価には腎血漿流量(RPF)測定が必要だが腎専門施設でも検査が出来ない。また筋肉量が標準と大きく異なる患者の糸球体濾過量(GFR)評価法は未確立である。
そこで本研究ではメタボロミクスと既存データベース・検体バイオバンクを駆使し、新規のGFR・RPFバイオマーカーを探索し、日常診療で活用できるRPF推算式を作成し、フレイルなど筋肉量が極度に低下した患者の正確なGFRを評価法を開発する。 -
蛋白尿可視化透明モデル動物による特発性巣状分節性糸球体硬化症の液性病因の解明
研究課題/研究課題番号:19K22618 2019年6月 - 2022年3月
挑戦的研究(萌芽)
丸山 彰一
担当区分:研究代表者
配分額:6500000円 ( 直接経費:5000000円 、 間接経費:1500000円 )
巣状分節性糸球体硬化症(FSGS)の患者血液に含まれるとされる蛋白尿惹起性液性病因を同定するために、FSGS患者の血清分画液および標品を、ネフローゼ症候群を可視化した透明ゼブラフィッシュに投与してWhole animal in vivo screening assayを実施して、蛋白尿を惹起する画分や成分をスクリーニングする。特発性FSGSの液性病因を同定できれば、血液検査による腎移植前適合性評価だけでなく、早期鑑別診断や治療有効性評価に向けたブレークスルーとなり、本研究の挑戦の意義は大きい。
本研究では、患者血中にその存在が確実視されている特発性巣状分節性糸球体硬化症(FSGS)の透過性因子について、研究代表者らが開発した透明ゼブラフィッシュによるネフローゼ症候群モデル実験系を用いて解明を試みている。
研究1年目の進捗は以下の通りである。まず、研究基盤の準備として実験ツールとなる透明ゼブラフィッシュとして旧来のモデルに加えて尿細管上皮、ポドサイトおよび血管内皮細胞が蛍光タンパク質で可視化された系の作出に取り組んだ。また、ネフローゼ症候群を可視化評価するために旧来の蛍光標識デキストランを血中投与する実験系に加えて蛍光タンパク質を血中に発現させる実験系の構築にも取り組んだ。これらの作出されたモデルフィッシュに既知の腎毒性物質を投与して蛋白尿の漏出や尿細管上皮の脱落が生じることを確認した。次に、FSGS患者の血中に含まれることが想定される透過性因子の探索源として、FSGS患者血清およびLDLアフェレーシスカラムに吸着した血清由来成分に着目し、採取、抽出および分画に取り組んだ。LDLアフェレーシスカラムに吸着した血清由来成分には脂質が多く含まれる一方でタンパク質やその他の成分が得られた。これらの手技確立を通じて実験基盤の構築が完了した。続いて、患者選定を行った。特発性FSGS患者の中でも病型によって病勢や予後が異なることが知られていることから、より病勢の強い病型を有する患者に注目して解析を進めることにした。
研究1年目において当初の計画に沿って実験モデル動物の準備、評価手法の確立、検体採取法の確立ができた。
LDLアフェレーシスカラム吸着物および患者血清の分画成分を実験モデル動物に投与して、ネフローゼ症候群の発生を評価項目としてFSGSの透過性因子を含む画分のスクリーニングを進める。 -
致死性血栓症における補体3型受容体の機能解明
2019年4月 - 2022年3月
科学研究費補助金 基盤研究(C)
担当区分:研究分担者