Presentations -
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もう怖くない心電図~小児から成人まで~
沼口 敦
第43回心電図セミナー
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Event date: 2012.12
Language:Japanese Presentation type:Oral presentation (general)
Venue:名古屋市・スズケン本社ビル講堂 Country:Japan
集中治療領域にみられる異常心電図について概略を講演した。
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小児救急医療に対する愛知県の小児科医の意識調査
沼口 敦、松田 直之、高橋 英夫、足立 裕史、村瀬 吉郎、都築 通孝、角 三和子
日本救急医学会学術総会
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Event date: 2012.11
Language:Japanese Presentation type:Oral presentation (general)
Venue:京都国際会館 Country:Japan
【背景】小児救急・集中治療領域では,救急医・集中治療医・麻酔科医・小児科医などが混在して医療を支えている。小児科医にとって,いわゆる一次・二次救急は日常業務と内容が類似しているが、三次救急に対しては「苦手意識」が持たれることがある。【目的】愛知県において,小児科医がどの程度,救急・集中治療についての技術・知識を持っているかを自己調査すること。【方法】愛知県内の大学医学部・医科大学小児科学講座に所属・同門の小児科医に対して,Webあるいは紙面ベースの調査を行った。対照として小児集中治療に専従する医師にも同調査を行った。習熟度を項目毎に,5段階に点数化して比較した。【結果】76名の小児科医(有効回答率19.1%)・9名の集中治療医から有効回答を得た。小児科医は集中治療医に比して,救急・集中治療に関連する習熟度が低値であった(263.4±90.6 対 396.6±95.1, p<0.01)。小児のBLS・家族への説明について得意意識がある反面,気道困難症例・補助循環・人工透析・低体温療法・中枢神経モニタリング・多発外傷について苦手意識がある傾向であった。【結語】小児科医は救急・集中治療に対して苦手意識を持っている。
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小児科医と集中治療
沼口 敦
第1回東海小児急性期医療研究会
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Event date: 2012.7
Language:Japanese Presentation type:Oral presentation (general)
Venue:愛知県大府市 Country:Japan
重症小児の集中治療に、誰がどう参画するべきかControversialである。小児科医がこの診療分野にどのようなBackgroundを提供するのかを概観した。
調査によると、集中治療医のうち小児科専門医は1.3%に過ぎないが、国内のPICU(小児集中治療室)等14施設の専従医の多くが小児科専門医であった。このように「集中治療に携わる小児科医」が一部施設に偏在することが、PICUの治療成績が一般ICUに勝るとの報告に関連するかもしれない。
愛知県内の小児科医に対するアンケート調査(n=79)では、小児科医は、救急・集中管理に「経験・自信が少ない」と感じ、特に観血的処置に苦手意識を持つ割合が高かった。逆に、小児に対するBLS全般・患者家族への対応は得意であり、患者家族への説明は「小児科医が行うべき」とする意見が多かった。
今後は診療技能を客観的に評価し、治療成績の向上のため、On-the-job/ Off-the-job Trainingの手法・環境を整備することが重要である。 -
麻酔科医、本当に必要? (集中治療)
沼口 敦、松田 直之、高橋 英夫、足立 裕史、村瀬 吉郎、都築 通孝、角 三和子、貝沼 関史
日本麻酔科学会第59回学術集会
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Event date: 2012.6
Language:Japanese Presentation type:Symposium, workshop panel (nominated)
Venue:神戸 Country:Japan
自分は小児科医(小児科専門医)であって、なおかつ集中治療室 (Intensive Care Unit, ICU) での患者管理に携わる立場にある。
当院のICUは、主に術後患者の管理を行う Surgical ICUと、内科疾患患者と救急患者の管理を行うEmergent & Medical ICUからなるが、自分の担当は後者であり、いわゆるClosed ICUとして運営される。
この立場から、ICUにおいて麻酔科医より学びたいこと、逆に麻酔科医にお伝えしたいこと、について考察した。
ICUは、心肺機能などの破綻を来した(あるいは切迫する)重症患者の管理の場であり、患者にとって「最後の砦」である。また医師にとっても、自分ひとり、あるいは通常のスタッフ配置では不安の感じられる状態の患者を「安心して」管理できる「最後の砦」ともいえる。
安心のためには、ICUを担当する者の知識・技術が担保されることが必要である。麻酔科医(麻酔科標榜医)は、「人間が生存し続けるために必要な呼吸器、循環器等の諸条件を整え、生体の侵襲行為である手術が可能なように管理する生体管理医学(日本麻酔科学会「理念と概要」より抜粋)」に長じていることを、 2年以上かつ300例以上(の挿管)の麻酔経験をもって、厚生労働省より認可されている。この技能は、手術と直接は関係しないとしても、ICU管理において必要不可欠なものである。
全身管理を行う上では、患者の持つ原疾患は、数ある身体条件の中の一つとも言える。極論すれば、たとえ原疾患が治療されなかったとしても、呼吸循環動態が支持されれば、その患者は「生存し続ける」ことは不可能ではない。
そのような捉え方の一方で、患者の置かれた極限状態は、数ある人生イベントの中の一つとも言える。例えば小児科医にとって、 特に自分の携わった先天性心疾患の分野などでは、 患者との関係は文字通り一生の長きに渡る。この立場にあるからこそ、集中治療の経験がその患者・あるいはその疾患にとってどのような位置づけにあり、どのような介入となっているかを読み取り、フィードバックを掛ける必要がある。この視点は、より長期的視点に立った「患者に優しい」管理を考えるうえで必要不可欠なものである。
一般に医療はサービス業と分類され、主には目前の患者を直接の対象としたサービスを提供する立場にある。ところがICUにおいては、多くの患者は鎮静され挿管され、直接的というよりは間接的なサービスが提供される。患者に対する一方で、依頼医師に対するサービスをも提供するという側面も出る。
Closed ICUは、制度的にも心情的にも、悪い意味での「密室」にならないために継続的な努力が必要である。スタッフは互いの職種のスタンスや職務範囲の違いを理解した上で、相互補完的に管理・治療にあたることが重要である。 -
呼吸原性の急性右心不全に対する肺動脈拡張療法の有効性
沼口 敦、松田 直之、足立 裕史、村瀬 吉郎、都築 通孝
日本集中治療医学会学術集会
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Event date: 2012.2 - 2012.3
Language:Japanese Presentation type:Poster presentation
Venue:千葉県 Country:Japan
新生児や先天性心疾患周術期では、低酸素・高二酸化炭素血症により肺動脈中膜平滑筋が緊張し、肺血管抵抗が上昇する。これには、酸素・NO吸入やPhosphodiesterase 5阻害薬(PDE5I)など血管拡張療法が有効である。一方で成人の肺高血圧は肺小動脈内膜の肥厚が主因とされ、上記治療の適応とされない。
呼吸不全の急性増悪を来した成人症例において、肺高血圧を合併し右心不全に至る例が散見される。この病態は中膜平滑筋の緊張による一時的な血管抵抗の上昇による可能性があり、上記の肺血管抵抗減弱が有効かもしれない。
(症例)77歳女性、免疫抑制中カリニ肺炎のため呼吸不全。血圧低下時の心エコーで左室内腔狭小・右室内腔拡大・右室圧上昇が確認された。PDE5I投与で、一時的に体血圧が上昇した。
当院 medical ICUで経験した呼吸不全の症例において、肺高血圧と急性右心不全の有無と重症度を後方視的に検討し、肺血管拡張療法の有効性について検討した。 -
蘇生後低酸素脳症における低血圧素因の評価 International conference
沼口 敦、松田 直之、足立 裕史、村瀬 吉郎、都築 通孝
日本集中治療医学会学術集会
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Event date: 2012.2 - 2012.3
Language:Japanese Presentation type:Poster presentation
Venue:千葉県 Country:Japan
当院ICUでは、心肺停止(CPA)に対して心肺蘇生(CPR)を行い、自己心拍が再開した(RoSC)例に対しては、全例低体温療法を施行している。しかし残念ながら、CPR開始までの時間の長さ・その他の要因によって、蘇生はされたものの中枢神経障害を遺残する例もある。
これらの例において循環管理中に低血圧を来すことは稀ではない。この理由として、CPAに至った原疾患(虚血性心疾患による心収縮力低下など)、あるいは管理方法による医原性のもの(相対的に過度な水分制限による前負荷低下)に加えて、何らかの原因による体血管抵抗の減弱(鎮静鎮痛薬・血管拡張薬などによる後負荷低下など)も考慮に入れる必要がある。
中枢神経障害を遺残するCPR後の患者において、薬剤性ではない体血管抵抗の減弱によると推察される低血圧の頻度が上昇しているかを後方視的に検討し、これらに対する血管収縮薬の適応について検討した。