科研費 - 吉村 崇
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脊椎動物の脳内光受容機構と季節性測時機構の解明
2007年10月 - 2012年3月
科学研究費補助金 若手研究(S)
吉村崇
担当区分:研究代表者
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渡りの脳内分子機構の解明
2007年4月 - 2010年3月
科学研究費補助金 萌芽研究,課題番号:19657025
吉村 崇
担当区分:研究代表者
科研費
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脊椎動物の季節性測時機構の解明
2007年4月 - 2010年3月
科学研究費補助金 特別研究員奨励費
中尾暢宏
担当区分:研究代表者
科研費
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光周性のシステム同定とシステム制御
2007年4月 - 2009年3月
科学研究費補助金 基盤研究(B)(一般),課題番号:19380169
吉村 崇
担当区分:研究代表者
科研費
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研究課題/研究課題番号:19657025 2007年
科学研究費助成事業 萌芽研究
吉村 崇
担当区分:研究代表者
配分額:700000円 ( 直接経費:700000円 )
鳥類の渡り行動を制御する脳内制御機構は謎に包まれていたが、最近渡り行動を制御すると考えられる脳の領域が報告された。また、近年様々な生物種においてゲノム情報が解読され、ゲノムワイドな網羅的解析が可能となった。それに伴い、個々の遺伝子の働きを一つずつ調べる従来の分子生物学から、全ての遺伝子の動きを網羅的に観察し、生命をシステムとして理解しようとするシステム生物学へとパラダイムシフトがおこった。ウズラは渡り鳥として知られているが、研究代表者らは最近ウズラにおいてニワトリのマイクロアレイが利用できることを明らかにした。そこで、本研究ではまずウズラの渡りについての性質を行動学的な観点から明らかにすることを目的とした。
春に孵化した雌雄のウズラを屋外の飼育小屋で自然光のもとで飼育した。7月から一ケ月に数回ずつウズラの行動を小動物用動画記録システムによって記録した。7〜9月にかけて活発に産卵する様子が確認された。10月以降は産卵数が減少したものの、当初予想した夜間の活動量の増加は確認されず、zugunruhe(渡りのいらだち行動)も観察されていない。
ウズラにおいてzugunruheの有無を議論するためには引き続き冬季にも行動を観察する必要があるが、ウズラは渡り鳥であるものの、多くの鳥のように上空を飛ぶわけではないため、夜間は渡りをしない可能性も考えられた。 -
研究課題/研究課題番号:19380169 2007年
科学研究費助成事業 基盤研究(B)
吉村 崇
担当区分:研究代表者
配分額:12610000円 ( 直接経費:9700000円 、 間接経費:2910000円 )
光周性は動植物に普遍的に観察される現象であるが、そのメカニズムは未だいかなる生物種においても解明されていない。また光周性は繁殖や開花などの時期を決定していることから、動植物の両方において生産性の制御に直結しており、そのメカニズムの解明は重要である。
近年ニワトリのゲノム配列が報告され、鳥類においてもゲノムワイドな網羅的解析が可能になった。そこで本研究では光周性を制御する遺伝子ネットワークの全容をシステム生物学的なアプローチにより解明することを目的とした。
まず短日条件下で飼育したウズラを長日条件に移した際に波状に誘導を受ける13個の遺伝子群を同定し、機能解析を行った結果、光周性を制御する遺伝子カスケードを解明することに成功した(投稿中)。
また、短日条件、長日条件にそれぞれ2週間暴露したウズラの視床下部において発現量の異なる遺伝子を183個同定した。まず、この中から様々なホルモンやホルモン受容体をコードする遺伝子群について発現部位を同定した。また、従来の研究において光周性の制御には脳の形態変化(可塑性)が重要であることを明らかにしていたが、183個の遺伝子のうち脳の可塑性に関与する遺伝子についても脳内における発現部位を同定した(投稿中)。 -
光周性を制御する脳の形態変化の制御機構の解明
2006年4月 - 2008年3月
科学研究費補助金 特別研究員奨励費
山村崇
担当区分:研究代表者
科研費
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光周性を制御する脳の形態変化の制御機構の解明
2006年4月 - 2008年3月
科学研究費助成事業 特別研究員奨励費
山村崇
資金種別:競争的資金
科研費
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脊椎動物における光周性の分子機構解明
2005年4月 - 2010年3月
科学研究費補助金 基盤研究(S), 課題番号:17108003
海老原史樹文
担当区分:研究分担者
科研費
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渡りやさえずりを制御する脳の可塑性の分子機構
2005年4月 - 2006年3月
科学研究費補助金 特定領域研究(公募), 課題番号:17021019
吉村崇
担当区分:研究代表者
科研費
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研究課題/研究課題番号:17108003 2005年 - 2009年
科学研究費助成事業 基盤研究(S)
海老原 史樹文, 前多 敬一郎, 吉村 崇, 飯郷 雅之, 中尾 暢宏, , 安尾 しのぶ
担当区分:研究分担者
植物の開花や動物の繁殖活動など、日長に伴う生命現象の変化は光周性反応として古くから知られている。しかし、脊椎動物における光周性の分子基盤は不明であった。本研究は、哺乳類、鳥類及び魚類を用いて、光周性制御遺伝子Dio2に関する研究を中心として、光入力からGnRH放出に到る一連のプロセスを明らかにすることを目的とした。
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研究課題/研究課題番号:17021019 2005年
科学研究費助成事業 特定領域研究
吉村 崇
担当区分:研究代表者
配分額:2200000円 ( 直接経費:2200000円 )
生物の行動や生理機能の季節変化を制御するメカニズムは長年の謎であった。我々は最近ウズラを使って季節繁殖の制御に重要なキー遺伝子を同定することに成功しているが(Yoshimura et al.,2003)、渡りやさえずりなどの季節性を制御する脳内分子機構の全容の解明には至っていない。そこで本研究では、日長の変化によって視床下部において発現量の変化する遺伝子をディファレンシャル解析で明らかにすることを目的とした。その結果、日長によって発現量の変化する遺伝子を複数単離することに成功した。これらの遺伝子の機能を検討するためには脳内で部位及び時期特異的な発現の制御が不可欠である。しかし鳥類は遺伝子導入技術が発展途上のため、レンチウイルスを用いて機能解析を行う実験系の確立を試みた。その結果、lacZ遺伝子を導入したレンチウイルスをウズラの成体の脳に投与したところ、ウズラ脳において発現が確認され、レンチウイルスの系がウズラにも適用できることが明らかになった。既にディファレンシャル解析で明らかにした遺伝子のコンストラクトも作成しており、今後引き続き、機能解析を実施していく予定である。また、ウズラの視床下部において日長により発現が変化する3型脱ヨウ素酵素遺伝子が文鳥の歌の制御に関与するHVCという神経核で発現に差がみられることも明らかにしている。
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鳥類の季節性測時機構の解明
2004年4月 - 2006年3月
科学研究費補助金 若手研究(B),課題番号:16780203
吉村崇
担当区分:研究代表者
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気分障害モデルマウスの遺伝要因の解明
2004年4月 - 2005年3月
科学研究費補助金 特定領域研究 課題番号:16012224
海老原史樹文
担当区分:研究分担者
科研費
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研究課題/研究課題番号:16012224 2004年
科学研究費助成事業 特定領域研究
海老原 史樹文, 吉村 崇
担当区分:研究分担者
CSマウスは概日リズムや睡眠に異常を示す突然変異マウスとして知られているが、強制水泳試験や尾懸垂テストにおいても際立った異常行動を示すことを見出した。これらのテストは、抗うつ薬の評価法として古くから利用されており、試験時間内の無動時間をパラメーターとして用いるが、CSマウスでは何れの試験においても静止行動を全く示さず、いわゆる「行動的絶望状態」に陥ることがない。本研究ではこれらの結果をもとに遺伝学的アプローチにより異常行動を支配する遺伝子を特定することを試み、以下の成果を得た。
1.表現系の把握:CS(n=35)とC57BL/6J(n=40)及びそのF1(n=45)、F2(n=330)について強制水泳、尾懸垂テスト、概日リズムの全てにおいて測定を完了した。
2.マーカー遺伝子のタイピングと遺伝解析:各染色体最低3本のマーカー遺伝子を用いてselective genotypingを行い、高いスコアーが得られた染色体についてさらに詳細なマッピングを行った。その結果、尾懸垂テスト及び強制水泳テストに共通して、ある染色体に強いロッド値(それぞれ9.5,5.4)を持つQTLを見出した。
3.候補遺伝子の検索:C57BL/6Jをバックグラウンドとしてマーカードライブでコンジェニックマウスを育成し、QTL領域を含むマウス数種類を作成した。これらのコンジェニックマウスは形質を保持しており、導入した領域に原因遺伝子が存在することが示された。 -
GFPレポーターシステムを利用した概日リズム突然変異マウスの解析
2002年4月 - 2005年3月
科学研究費補助金 日米科学協力事業(日本学術振興会)
海老原史樹文
担当区分:研究分担者
科研費
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GFPレポーターシステムを利用した概日リズム突然変異マウスの解析
2002年4月 - 2005年3月
科学研究費助成事業 日米科学協力事業(日本学術振興会)
海老原史樹文, Douglas G. McMahon (Vanderbilt, University, 吉村崇, 名古屋大学大学院生命農学研究科, 渡辺剛史, 名古屋大学大学院生命農学研究
担当区分:連携研究者 資金種別:競争的資金
科研費
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鳥類の排卵放卵周期を制御する「排卵時計」は卵巣に存在するか
2002年4月 - 2004年3月
科学研究費補助金 萌芽研究, 課題番号:14656113
吉村崇
担当区分:研究代表者
科研費
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モデルマウスを用いた睡眠・覚醒リズム障害の遺伝要因の解析と疾患メカニズムの解明
2001年4月 - 2003年3月
科学研究費補助金 特定領域研究(C)(2)(公募)
海老原史樹文
担当区分:研究分担者
科研費
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モデルマウスを用いた睡眠・覚醒リズム障害の遺伝要因の解析と疾患メカニズムの解明
研究課題/研究課題番号:13204035 2001年
科学研究費助成事業 特定領域研究(C)
海老原 史樹文, 吉村 崇
担当区分:研究分担者
我々は従来から概日リズムに異常を持つ突然変異マウスのスクリーニングを進めているが、これまでに、周期が24時間より長くリズムsplittingを起こすCSマウス(野生型は周期が24時間より短い)、野生キャスタネウスマウス集団から分離した無周期マウス、明暗周期下で明期に活動する昼行性マウス(野生型は夜行性)、さらに、既存系統の交配過程で偶然発見した8時間周期を示すマウスなどを見いだしてきた。これらのマウスのうち、CSマウスと無周期マウスについてQTL解析により原因遺伝子を複数マッピングした。本研究では、これらのマウスを用いて、睡眠・リズム障害の発症に関する原因遺伝子を明らかにするとともに、病態を分子レベルで解明する。
1.2001年度の研究の当初計画
(1)CS及び無周期マウスの脳波・リズム異常の原因遺伝子を同定する。
(2)CS及び無周期マウスのSCN単一細胞におけるリズム特性を明らかにする。
(3)上記以外のリズム異常マウスについてリズム特性の把握とQTL解析を進める。
2.2001年度の成果
CS、無周期マウスのリズム異常及び概日光感受性異常の原因遺伝子をQTL解析によりマッピングした。その結果、複数の遺伝子がリズム異常に関与していることが明らかとなった。このうち、CSマウスのリズム異常の候補遺伝子に関してノックアウトマウスを検討したが、リズム異常は認められなかった。現在、複数の遺伝子のノックアウトマウスについて検討している。mPer1-GFPトランスジェニックマウスをリズム異常マウスと交配し、生きた脳切片上で視交叉上核の一つ一つの時計細胞の振動をモニターできるシステムを構築した。現在、CSマウスの視交差上核細胞のリズムを検討している。