2025/04/01 更新

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イワブチ カズアキ
岩渕 和祥
IWABUCHI Kazuaki
所属
グローバル・マルチキャンパス推進機構 グローバル・エンゲージメントセンター 講師
職名
講師
プロフィール
教育の国際化が異なるレベルにおいて,どのようなメカニズムで起きるのか,特に制度論的な視点から研究しています。これまでは日本の国際バカロレア導入をめぐる政策過程を明らかにして参りました。現在は,そうした政策的意図と教育現場での教師の実践との多様な関係に焦点を当てて研究を行っております。私自身,学位取得から日も浅くまだ駆け出し研究者の身ですが,院生や若手研究者の皆様と近い目線で一緒に研究活動を盛り立てていけるよう尽力して参ります。センターを起点として,日本の教育がグローバル化していけるよう,またそれと同時に,そのグローバル化がもつ意味合いを内省できるよう一助となれましたら幸甚に存じます。
外部リンク

学位 1

  1. PhD (Education) ( 2022年5月   Columbia University ) 

研究キーワード 1

  1. 教育の国際化・グローバル化

研究分野 1

  1. 人文・社会 / 教育学

経歴 7

  1. 名古屋大学   グローバル・マルチキャンパス推進機構   講師

    2025年3月 - 現在

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  2. 東京都立大学   非常勤講師

    2023年4月 - 現在

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  3. 東京大学   教育学研究科附属 学校教育高度化・効果検証センター   助教

    2023年4月 - 2025年2月

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  4. 東京都立大学   国際センター   特任助教

    2022年4月 - 2023年3月

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    国名:日本国

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  5. 公益財団法人東京財団政策研究所   外部研究員

    2021年10月 - 2022年1月

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  6. NORRAG   Research Assistant

    2021年9月 - 2021年12月

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  7. Graduate School of Education, Stanford University   Dean's Office   Operations Staff

    2020年12月 - 2021年8月

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学歴 1

  1. Columbia University   Teachers College   Comparative and International Education Program

    2017年9月 - 2022年5月

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所属学協会 8

  1. 日本高等教育学会

    2023年11月 - 現在

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  2. 異文化間教育学会

    2022年5月 - 現在

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  3. 日本国際バカロレア教育学会

    2020年9月 - 現在

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  4. 日本国際理解教育学会

    2020年7月 - 現在

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  5. 日本教育社会学会

    2020年7月 - 現在

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  6. 日本教育学会

    2020年7月 - 現在

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  7. Comparative and International Education Society

    2017年9月 - 現在

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  8. 日本比較教育学会

    2017年3月 - 現在

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委員歴 6

  1. 異文化間教育学会   大会準備委員  

    2024年6月 - 現在   

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    団体区分:学協会

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  2. World Education Research Association   Representative of the Doctoral and Early Career Network  

    2023年12月 - 現在   

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    団体区分:学協会

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  3. 異文化間教育学会   ネットワーキング委員  

    2023年6月 - 現在   

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    団体区分:学協会

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  4. 日本比較教育学会   紀要編集委員会幹事  

    2023年6月 - 2025年1月   

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    団体区分:学協会

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  5. 異文化間教育学会   大会準備委員  

    2022年6月 - 2023年6月   

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    団体区分:学協会

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  6. アメリカ比較国際教育学会   東南アジア部会事務局長  

    2020年4月 - 2022年4月   

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受賞 1

  1. Scholarship

    2019年   米国伊藤財団  

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論文 5

  1. Inter-Asian perceptions of studying ‘abroad’ in Asia: analysis of Japanese students’ discourse 査読有り

    Iwabuchi, K. & Shimauchi, S.

    Globalisation, Societies and Education     2023年11月

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    担当区分:筆頭著者   記述言語:英語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

    DOI: 10.1080/14767724.2023.2272739

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  2. 国際化をめぐる政策過程の分析における「異文化間」的アプローチの試みー日本の国際バカロレア導入に着目してー 査読有り

    岩渕 和祥

    異文化間教育   58 巻   頁: 77 - 93   2023年8月

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    掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

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  3. 日本の中等教育の国際化をめぐる政策過程に関するアクターレベルでの分析 ―学習指導要領の改訂プロセスに着目して― 査読有り

    岩渕 和祥

    国際学報   1 巻   頁: 1 - 18   2023年3月

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    掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

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  4. The Government, Market, and IB: An Analysis of Policy Documents Justifying the Introduction of the IB 査読有り

    Iwabuchi, K

    国際バカロレア教育研究   6 巻   頁: 125 - 141   2022年8月

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    掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

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  5. Complexity Within the Government: An Analysis of Japan's Education Reform Through the International Baccalaureate

    Iwabuchi, K

    Dissertation     2022年3月

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書籍等出版物 6

  1. Improving the use of evidence for education policy, planning and implementation: strategic review

    Steiner-Khamsi, G, Faul, M. V, Baek, C, Hopkins, A. N, Iwabuchi, K( 担当: 共著)

    UNESCO  2024年  ( ISBN:9789231006531

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  2. The Experience of Examining the PhD: An International Comparative Study of Processes and Standards of Doctoral Examination. "Ch. 9: A Japanese University" (pp. 120-133)

    Michael Byram, Maria Stoicheva (Eds.), Ch. 9 by Fumiko Takahashi, Kazuaki Iwabuchi( 担当: 分担執筆 ,  範囲: chapter 9)

    Taylor & Francis  2022年12月  ( ISBN:9781032164366

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    担当ページ:pp. 120-133  

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  3. 『大胆不敵な教育改革』「第1章〜第9章(ただし、第4章除く)」

    フェルナンド・M・レイマーズ, 翻訳監修・著者 鈴木寛, 山中伸一, 翻訳 岩渕和祥( 担当: 共訳 ,  範囲: 第1章〜第9章[ただし、第4章除く])

    日本文教出版  2022年3月 

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  4. Primary and secondary education during Covid-19. "Covid-19 and education on the front lines in Japan: What caused learning disparities and how did the government and schools take initiative? (pp. 125–151)"

    F. M. Reimers (Ed.), Chapter written by Kazuaki Iwabuchi, Kouki Hodama, Yutaka Onishi, Shota Miyazaki, Sae Nakae, Kan Hiroshi Suzuki( 担当: 分担執筆 ,  範囲: pp. 125–151)

    Springer  2022年  ( ISBN:9783030814991

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  5. 『新グローバル時代に挑む日本の教育 : 多文化社会を考える比較教育学の視座』「コンピテンシーと国旗掲揚式 (pp. 191–192)」

    恒吉, 僚子(編), 額賀, 美紗子(編), 章の執筆、岩渕和祥( 担当: 分担執筆 ,  範囲: pp. 191–192)

    東京大学出版会  2021年5月  ( ISBN:9784130520829

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    総ページ数:viii, 237p   記述言語:日本語

    CiNii Books

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  6. Tokkatsu : the Japanese educational model of holistic education. "Chapter 15 Tokkatsu Reform: Learning Better Together (pp. 197–206)"

    Ryoko Tsuneyoshi, Sugita Hiroshi, Kanako N. Kusanagi, Fumiko Takahashi, Chapter written by Kazuaki Iwabuchi, Aiko Komoto, Hiromi Shimizu( 担当: 分担執筆 ,  範囲: pp. 197–206)

    World Scientific  2020年  ( ISBN:9789813232662

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    総ページ数:xv, 327 p.   記述言語:英語

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MISC 5

  1. Early Childhood Education in Southeast Asia (Part 1): Challenges and Progress in Access, Quality, and Inclusiveness

    Iwabuchi, K  

    東京大学大学院教育学研究科附属学校教育高度化・効果検証センター研究紀要9 巻   頁: 45 - 60   2024年7月

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    掲載種別:速報,短報,研究ノート等(大学,研究機関紀要)  

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  2. 2-3. 大学調査班 2) 進捗報告のうち、(3) 国立C大学

    岩渕和祥  

    令和5年度国際バカロレアに関する国内推進体制の整備事業 国際バカロレアの教育効果等に関する調査研究業務【タイプB】令和5(2023)年度成果報告書   頁: 42 - 46   2024年3月

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    掲載種別:機関テクニカルレポート,技術報告書,プレプリント等  

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  3. どこまでも広がる みらいのまちを創造する Kyotango Sea Laboプログラム インパクト評価レポート(2023年度)

    岩渕和祥, 二宮理沙子, 宮﨑日和子, 吉田欧太, 木島里江, ヤング吉原麻里子  

        2024年1月

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    掲載種別:機関テクニカルレポート,技術報告書,プレプリント等  

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  4. どこまでも広がる みらいのまちを創造する Kyotango Sea Laboプログラム インパクト評価レポート

    Kijima, R, Yang-Yoshihara, M, Iwabuchi, K, Yoshida, O, Ninomiya, R  

        2022年12月

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    掲載種別:機関テクニカルレポート,技術報告書,プレプリント等  

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  5. Locus of Japan’s Education Reform Through the International Baccalaureate in the Internationalization Attempts : Literature Review of Studies on Internationalization and Education in Japan

    東京大学大学院教育学研究科紀要61 巻   頁: 543 - 551   2022年3月

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    記述言語:英語   掲載種別:記事・総説・解説・論説等(大学・研究所紀要)  

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講演・口頭発表等 15

  1. Is Nationalistic Internationalisation Possible?: Japan’s Education Reform and Interactions among the Cabinet, Ministry of Education, and Teachers 招待有り

    Iwabuchi, K

    The Centre for the Study of Global Japan and the Initiative for Education Policy and Innovation, University of Toronto  2024年2月6日 

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    開催年月日: 2024年2月

    会議種別:公開講演,セミナー,チュートリアル,講習,講義等  

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  2. Conflicting Orientations in Japan's International Education: An Analysis of Teachers' Perceptions

    Iwabuchi, K

    13th Biennial Conference of the Comparative Education Society of Asia  2023年11月25日 

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    開催年月日: 2023年11月

    会議種別:口頭発表(一般)  

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  3. Inter-Asian Perceptions of Studying "Abroad" in Asia: An Analysis of Japanese University Students

    Iwabuchi, K, Shimauchi, S

    ERAS International Conference and WERA Focal Meeting  2023年11月24日 

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    開催年月日: 2023年11月

    会議種別:口頭発表(一般)  

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  4. 米大学の教育学研究者のつくり方ー米国大学院教育の一事例と日本の研究への示唆ー 招待有り

    Iwabuchi, K

    日本教育経営学会国際交流委員会第3回公開セミナー  2023年1月25日 

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    会議種別:公開講演,セミナー,チュートリアル,講習,講義等  

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  5. 東南アジアの幼児教育における現状と課題ー各国別の文献レビューに基づいて

    岩渕和祥

    日本比較教育学会第60回大会  2024年6月28日 

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  6. 教育学分野における博士論文審査の変化とその影響についての質的研究 ー教員・学生へのインタビュー調査を通してー

    岩渕和祥

    日本高等教育学会第27回大会  2024年5月25日 

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    会議種別:口頭発表(一般)  

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  7. 国際化の政策過程-学習指導要領改訂におけるIB記述の変遷

    岩渕, 和祥

    日本国際理解教育学会  2021年6月 

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  8. 内閣主導の政策過程と国際バカロレア-高大接続改革における国際バカロレア

    岩渕, 和祥

    日本国際バカロレア教育学会  2021年9月 

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  9. グローバル人材育成の政策過程 ー国際バカロレアを起点とした中等・高等教育の連関に着目して

    岩渕和祥

    日本高等教育学会研究交流集会  2024年1月21日 

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    会議種別:公開講演,セミナー,チュートリアル,講習,講義等  

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  10. アジアへのまなざしと留学ー大学生のアジア留学をめぐる言説の分析を通してー

    岩渕和祥, 嶋内佐絵

    日本教育社会学会  2022年9月11日 

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    会議種別:口頭発表(一般)  

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  11. To Be Vaccinated or Not To Be or Is It Even a Choice?: Classification of People's Attitudes towards Vaccination

    Iwabuchi, K

    異文化間教育学会第45回大会  2024年6月23日 

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    会議種別:口頭発表(一般)  

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  12. Possibilities and Challenges of Education Reform: Japan’s Internationalization Reform as an example 招待有り

    Iwabuchi, K

    Remapping Global Education in Japan  2023年2月28日 

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    会議種別:公開講演,セミナー,チュートリアル,講習,講義等  

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  13. Intra-Asian Perceptions of Studying "Abroad" in Asia

    Iwabuchi, K., Shimauchi, S

    Asia-Pacific Association for International Education  2023年3月16日 

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    会議種別:口頭発表(一般)  

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  14. Collaboration in different cultural contexts: Analysis of PISA 2015 Collaborative Problem Solving with student attitudes toward collaboration

    Iwabuchi, K

    World Education Research Association  2019年8月 

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  15. Classification of environmental awareness through the case of the Philippines

    Iwabuchi, K

    Comparative and International Education Society  2019年4月 

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共同研究・競争的資金等の研究課題 6

  1. 耐震シナジー―伝統建築の叡智から学び、強靭な未来を築く

    2024年11月 - 2026年10月

    TOYOTA財団  研究助成 

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    担当区分:研究代表者  資金種別:競争的資金

    配分額:6900000円

  2. メコン河下流地域における住民レベルの気候変動適応とJust-in-Time情報提供への学び合い

    研究課題番号:D24-N-0045  2024年11月 - 2026年10月

    公益財団法人トヨタ財団  国際研究助成 

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    担当区分:研究分担者  資金種別:競争的資金

  3. 「包摂」と「対話」に根差したワクチン教育プログラムの開発

    2023年7月 - 2024年3月

    東京大学国際高等研究所新世代感染症センター  2023年度若手研究助成金 

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    担当区分:研究代表者  資金種別:競争的資金

  4. 日米大学連携によるグローバル・シティズンシップ育成の理論的研究と開発

    2023年 - 2024年

    カシオ科学振興財団  研究助成 

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    担当区分:研究分担者  資金種別:競争的資金

  5. 海外留学をめぐる意識調査

    2022年7月 - 2023年3月

    部局競争的経費 

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    担当区分:研究分担者  資金種別:競争的資金

  6. Complexity within the Government: An Analysis of Polycentric Governance in Japan’s Internationalization Reform

    2020年 - 2021年

    研究助成金 

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    担当区分:研究代表者  資金種別:競争的資金

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科研費 5

  1. 「持続可能な開発のための教育(ESD)」を通した非認知能力の形成に関する実証的研究

    研究課題/研究課題番号:24K21472  2024年6月 - 2027年3月

    日本学術振興会  科学研究費助成事業  挑戦的研究(萌芽)

    北村 友人, 日高 一郎, 上野 雄己, 佐々木 織恵, 岩渕 和祥, 日高 一郎, 上野 雄己, 佐々木 織恵, 岩渕 和祥

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    担当区分:研究分担者 

    本研究では、横浜市の小学校・中学校を対象に, (1) ESDのモニタリング・評価体制の整備・強化のためのデータベース構築と, (2) ESDの教育実践の効果検証を行う。さらに,(3) 横浜市の高校生を対象に,小学校在学時に経験したESDによって育まれた非認知能力の変化と社会的なアウトカムへの影響に関する質的検討も行う。地域と連携し実施状況の総合的なモニタリング・評価体制の枠組み構築を行う。

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  2. アジアにおける留学生移動とポピュラーカルチャーの接触領域

    研究課題/研究課題番号:24K00431  2024年4月 - 2029年3月

    日本学術振興会  科学研究費助成事業  基盤研究(B)

    嶋内 佐絵, 花田 真吾, 岩渕 和祥, 花田 真吾, 岩渕 和祥

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    担当区分:研究分担者 

    本研究はアジア地域におけるトランスナショナルな学生移動=留学を学びのメディア(媒介)と位置付け、特に留学先国を決定する上でのホスト先国・社会への文化的・社会的な要因に注目し、特にポピュラーカルチャーなど文化的な動機によって留学をする学生の、高等教育機関における国際教育、および高等教育機関外における交流と学びという2つの空間に注目し、留学先国・社会・人々への認識およびアイデンティティにおける影響と変容を分析し、それらを通じて留学を通じた市民外交がどのようなダイナミズムの元に展開するのかを明らかにする。

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  3. 多文化理解教育とグローバル・シティズンシップ育成に関する理論的・実践的研究

    研究課題/研究課題番号:23KK0041  2023年9月 - 2028年3月

    日本学術振興会  科学研究費助成事業  国際共同研究加速基金(海外連携研究)

    福留 東土, 北村 友人, 村上 祐介, 岩渕 和祥, 北村 友人, 村上 祐介, 岩渕 和祥

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    担当区分:研究分担者 

    本事業では、スタンフォード大学SPICE(国際・多文化間教育プログラム)と東京大学教
    育学研究科学校教育高度化・効果検証センター(CASEER)との協働によって、国際平和につ
    ながる多文化共生を実現するための国際理解教育の研究と開発に取り組む。両機関がこれま
    で蓄積してきた多文化理解と探究的・協働的学習に関する教育コンテンツとカリキュラム、
    および教育の実践と効果検証の実績を融合・発展させ、グローバル・シティズンシップを涵
    養する教育を構築するための基盤形成を図る。
    研究事業初年度となる2023年度には主に以下の5つの活動を行った。
    ①アメリカ高等教育における多文化主義の歴史に関する研究:本事業の連携先大学であるスタンフォード大学、およびカリフォルニア大学バークレー校は、いずれも西洋文明カリキュラムと多文化主義カリキュラムのどちらをより重視するかに関して全米の議論の舞台となった。本研究の基盤を構築するために、その歴史に関する解明に取り組んだ。
    ②アメリカ高等教育における多様性・平等性・包摂性(DEI)の現状と課題に関する研究:アメリカの大学では2020年代に入ってDEIに関する取組が急速に発展した。他方、その反動として政治的右派からはDEIに関する教育を制限しようとする動きも強まっている。この動向について研究を行った。
    ③アメリカの多文化主義カリキュラムの現状に関する研究:上記の状況の中でアメリカの高等教育において多文化主義カリキュラムがどのように展開されているのかについて、スタンフォード大学を事例として検討を行った。
    ④スタンフォード大学における集中講義の開講と研究ネットワークの構築:DEIの推進とその課題、および高等教育のイノベーションをテーマとして、スタンフォード大学において2度にわたる集中講義を開講し、東大教育学研究科の大学院生を含めた、両大学の教職員間の議論の場を形成した。スタンフォード大学内外の多様な関係者と有意義な議論の場を形成し、今後の本研究の推進に関わるネットワークを形成した。
    ⑤スタンフォード大学SPICEと東京大学CASEERのレクチャーシリーズの開催:2021年度から開催しているレクチャーシリーズを月1回の頻度で継続し、両組織間の研究交流の促進を図った。
    当初の研究計画に沿った活動を推進すると同時に、本研究のテーマに関わる最新動向について研究を行うことができた。事業開始から半年間で以下の5つの研究活動を展開できたことは大きな成果であった。
    ①アメリカ高等教育における多文化主義の歴史に関する研究
    ②アメリカ高等教育における多様性・平等性・包摂性(DEI)の現状と課題に関する研究
    ③アメリカの多文化主義カリキュラムの現状に関する研究
    ④スタンフォード大学における集中講義の開講(2回)と研究ネットワークの構築
    ⑤スタンフォード大学SPICEと東京大学CASEERのレクチャーシリーズの開催
    2024年度以降も上記5つの研究テーマと活動を主軸としながら研究活動を進めていく。
    2024年度は後半にスタンフォード大学での現地調査を計画している。

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  4. グローバル人材育成の政策過程における自治体の役割

    研究課題/研究課題番号:23K12731  2023年4月 - 2026年3月

    日本学術振興会  科学研究費助成事業 若手研究  若手研究

    岩渕 和祥

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    担当区分:研究代表者 

    配分額:1430000円 ( 直接経費:1100000円 、 間接経費:330000円 )

    2010年代より日本ではグローバル人材の育成が目指されてきた。日系企業の海外支社での幹部級人材育成という産業界の意向を反映した政策にはエリート教育の志向性が認められる。本研究では、このようにエリート教育の性格を持ちうるグローバル人材育成の導入において、自治体がどのような役割を果たしたのか明らかにする。思考力に重きを置く特徴的なプログラムで知られる国際バカロレア校に着目し、それを導入した自治体に対し質問紙調査を実施し、その導入の意図や、導入がどのような要素に影響を受けているのか明らかにする。また、なぜその意図を持ちうるか、なぜそうした要素が影響するのかについて、インタビュー調査でさらに追究する。
    2010年代より日本ではグローバル人材の育成が政策として推進されてきた。背景の一つとして日系企業の海外支社に必要な幹部級人材育成という産業界の意向がある。本研究では、このようにエリート教育の性格を持ちうるグローバル人材育成のうち、特に国際バカロレア(IB)の導入において自治体がどのような役割を果たしたのかを明らかにすることを目指している。
    実施計画では、計画1年目にあたる2023年度に文献資料の収集と自治体への事前の聞き取り調査を実施する予定であった。
    その下準備として、IB校が置かれている自治体のデータベースを作成した。これらの自治体のIB校の数、設置年度、関係予算額などのデータを収集した。また、各自治体の議会の議事録においてIBがどのように議論されているかを調べた。これにより、いくつかの自治体で首長がその導入を主導したケースがあることが明らかになった。内閣主導の政策過程がIB導入に影響を与えたことが指摘されているが、自治体レベルでも政治主導の政策過程が影響していることが示唆された。
    グローバル人材育成についてはマクロな政策過程、現場の実践というミクロなレベルの両面から研究がなされてきたが、自治体というメゾレベルの研究は少なく、本研究が嚆矢をなす。また、教育行政研究においては自治体レベルの研究も多くなされてきたが、グローバル人材の育成という事例はあまり扱われてきておらず、他の事例との比較研究の途を開くものである。
    上述のように作成した資料ベースのサーベイでは、文科省や教育委員会の関与などは明らかでない。また、IB教育をどのような観点から正当化したのか(探究型教育、エリート教育など)についても詳細な調査が必要である。これらの点を明らかにするためにも、質問紙調査、インタビューを実施する必要がある。
    遅れている理由として2点が挙げられる。第一に、自治体の担当者とのコンタクトを取る作業に時間がかかってしまっている点である。
    第二に、自治体で当該政策に関与しているアクターが複数いる場合、それぞれがどのような関わり方をしているのかを明らかにするのに時間がかかってしまっている点が挙げられる。本研究ではこれらのアクターの間の協働・対立などにも着目する必要があり、聞き取り調査を実施する前に可能な限り文献でそれぞれの関係を明らかにすることを試みたが、それにより聞き取り調査が遅れてしまっている。
    研究計画に遅れがみられるとはいえ、研究自体の方向性には変更はない。実施予定であったインタビュー調査、ならびに質問紙調査をしっかりと実施できるよう準備を進めていく。質問紙調査では、これまでの文献資料調査で明らかにできていない部分(例えば、進学実績や関わる教員の数など)について明らかにすることを目指す。インタビュー調査では、文献資料調査で明らかになった点が、そもそも実際の過程を反映したものなのか、反映しているとすればそれがどのような要因で生じたのか、あるいは、文献資料には表れていない側面(例えば関係者間での対立)があるのか、などについて関係者の認識を調査する。調査と並行して、収集したデータについて分析を行い、また、その研究成果の発表を年度内に行う予定である。

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  5. グローバル人材育成における教員の認識に着目して

    研究課題/研究課題番号:22K20280  2022年9月 - 2024年3月

    日本学術振興会  科学研究費助成事業 研究活動スタート支援  研究活動スタート支援

    岩渕 和祥

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    担当区分:研究代表者 

    配分額:910000円 ( 直接経費:700000円 、 間接経費:210000円 )

    この研究では、グローバル人材の育成において、教員がどのような役割を果たしたのかについて、アンケートによる調査とインタビューを組み合わせて明らかにすることを目指します。中間層全体をグローバル人材とするのか、あるいは一部の生徒のみを対象とするのか、教員がどのような考えを持っているかに着目し、また、調査を通してそうした考えがどのような要素に影響を受けるのかも示します。
    本研究では、グローバル人材育成のうち、特に国際バカロレア(IB)に着目し、教員がどのような認識を有するのかを明らかにすることを目的としていた。学校への訪問・教員インタビューという質的調査、ならびに教員の認識に影響を与える保護者の意識調査を実施した。教員は総合型選抜を利用した大学進学を支援しつつも、IBを学びの保障のツールとしても使っていることが明らかとなった。グローバル人材育成については、その政策的背景や他国との比較というマクロな視点からの研究が多かったが、政策的意図が現場でどのように実現、あるいは調整されているのか、本研究はその一端を明らかにすることができた。
    学術的意義として2点挙げられる。まず、教育社会学的な研究ではマクロな制度的環境とミクロな学校という文脈の相互作用で教育実践が成立すると考えられているが、本研究ではグローバル人材育成について、その様相を明らかにすることができた。また、教育政策研究においては、政策が移転される場合、その意味内容が変容することが指摘されてきたが、その変容の実施過程についての研究は不十分であり、本研究はそれを補うものであった。社会的な意義としては、グローバル人材育成政策の効果的な実施のため、異なるレベルのアクターにおいてどのような認識の違いがあるかを示し、それにより両者の協働の可能性を指摘した点が挙げられる。

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担当経験のある科目 (本学以外) 8

  1. 教職実践演習

    2024年11月 - 2025年2月 東京大学)

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  2. Introduction to International and Cross-Cultural Education

    2023年10月 - 2025年2月 東京大学)

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  3. 教育政策科学演習VIII(集中講義)

    2023年7月 - 2023年9月 東北大学)

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  4. Academic Discussion Skills

    2023年4月 - 2025年3月 東京都立大学(非常勤講師))

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  5. 国際理解教育

    2022年9月 - 2025年3月 国士舘大学)

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  6. 短期日本語プログラム

    2022年6月 - 2023年3月 東京都立大学)

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  7. 生徒・進路指導

    2022年4月 - 2025年3月 東京海洋大学)

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  8. 海外短期異文化研修

    2022年4月 - 2023年3月 東京都立大学)

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社会貢献活動 5

  1. アジア文化論

    役割:講師

    大分大学経済学部  2024年1月

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    種別:セミナー・ワークショップ

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  2. GSC令和5年度全国受講生研究発表会審査員(一次審査)

    国立研究開発法人 科学技術振興機構  2023年10月

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    種別:その他

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  3. Introduction to Design Thinking

    役割:講師

    SPICE, Stanford University  Stanford E-Entrepreneurship  2023年7月

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  4. SKY Labo

    役割:講師

    SKY Labo  2019年7月 - 2019年8月

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    種別:セミナー・ワークショップ

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  5. 砺波高等学校アメリカ研修

    役割:講師

    砺波高等学校  2018年12月

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    種別:セミナー・ワークショップ

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学術貢献活動 1

  1. 査読

    役割:査読

    学会: CIES, 学術誌: AERJ 

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    種別:査読等 

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