科研費 - 橋川 和信
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銀イオンが創傷治癒に及ぼす影響の分子生物学的解析.創傷治癒を促進させるか
研究課題/研究課題番号:21592286 2009年 - 2011年
皐月 玲子
担当区分:研究分担者
銀粒子や銀イオンは細菌の増殖を抑制する、または殺菌効果がある事は古くから知られていた。近年では銀イオンを添加した外用薬や創傷被覆材が開発され、注目を集めているが、銀イオンが持つ細胞毒性により創傷治癒の阻害を示唆する報告もある。一方で本邦では細胞増殖因子(bFGF)を有効成分とする製剤も開発された。bFGF製剤と銀イオン製剤とを組み合わせた場合のこれらの相互作用についての知見は皆無である。われわれは塩化銀溶液およびbFGFを単独または併せて添加し、ヒト線維芽細胞を培養した。その結果、(1)低濃度での銀イオンは細胞増殖に影響を及ぼさないが、高濃度では細胞毒性を有する。(2) bFGFの付加は銀イオンによる細胞毒性を緩和する可能性がある。(3)銀イオンはbFGFになんらかの作用をするが、これらの相乗効果により細胞毒性は高められる。ことが示唆された。
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がん研究「がん外科治療における形成再建外科標準術式の確立に関する研究」
2009年
橋川 和信
担当区分:研究代表者 資金種別:競争的資金
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銀イオンが創傷治癒機転に及ぼす影響の分子生物学的解析-創傷治癒を促進させるか-
2009年
科学研究費補助金/基盤研究(C)
皐月 玲子
担当区分:研究代表者 資金種別:競争的資金
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脱細胞化神経をバイオスキャフォールドとする新しいハイブリッド型人工神経の開発
研究課題/研究課題番号:20390456 2008年 - 2010年
寺師 浩人
担当区分:研究分担者
我々は高張電解質溶液を用いた新しい脱細胞化方法を確立した。本方法を用いて神経を脱細胞化したものを組織学的に評価したところ、高い効率で脱細胞化が見られたが、細胞外マトリクスの破壊は軽度であった。これを実験動物に移植したのちに2ヶ月後に採取し、組織学的検討を行ったところ、シュワン細胞の浸潤をみとめ、また軸索の再生を認めた。再生軸索は有髄線維であった。本方法により確立された脱細胞化神経は有用な神経再生の足場となること明らかとなった。
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脱細胞化神経をバイオスキャフォールドとする新しいハイブリッド型人工神経の開発
2008年
科学研究費補助金/基盤研究(B)
寺師 浩人
担当区分:研究代表者 資金種別:競争的資金
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顔面神経麻痺への顔面神経-舌下神経クロスリンク型神経移植術における神経科学的研究
研究課題/研究課題番号:19592075 2007年 - 2010年
橋川 和信
担当区分:研究代表者
配分額:3640000円 ( 直接経費:2800000円 、 間接経費:840000円 )
顔面神経麻痺に対する神経学的手術治療として、cross-link手術(顔面神経-舌下神経間を移植神経でバイパスする)が開発された。本手術法は臨床面で一定の効果をみるが、その神経学的メカニズムは解明されていない。われわれはラットcross-link型神経移植モデルを作成し、順行性および逆行性トレーサー法を用いて神経回路解析を行った。順行性トレーサー法にて舌下神経線維が顔面神経束へ誘導されることを示した。逆行性トレーサー法では顔面神経核より発した軸索が舌下神経束へ誘導されていることを示した。以上よりcross-link型神経移植を行うことで顔面神経・舌下神経の神経回路交叉が行われることを示した。
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脱細胞血管をスキャフォールドとした小口径人工血管モデルの作製
研究課題/研究課題番号:19659465 2007年 - 2008年
萌芽研究
田原 真也
担当区分:研究分担者
本研究は、脱細胞化した同種血管をスキャホールドとして用いる小口径人工血管モデルの作製を目的としている。これまで界面活性剤法や凍結融解法により脱細胞化した小口径血管や化学合成物による小口径血管の開発が試みられてきたが、得られたマテリアルの抗原性や脆弱性、血栓形成性の壁に阻まれて実用化には至っていない。われわれは既存の方法を用いず新たな方法により血管の脱細胞化に成功した(特許申請中)。
ラットより採取した腹部大動脈を新規の方法にて脱細胞化し、これを他の個体に顕微鏡下で腹部大動脈に吻合・移植した。1週間後および1ヵ月後に移植片を採取し、組織学的検討を行ったところ、以下の結果が得られた。(1)HE染色により、確かに脱細胞化が行われていることが確認された。(2)移植後1週目および1ヶ月目において血管の開存が認められた。(3)内皮細胞マーカーである抗vWF抗体および血管平滑筋細胞マーカーである抗α-SMA抗体による免疫染色の結果、約1週目にはvWF陽性および非陽性細胞が人工血管壁に浸潤している様子が観察された。(4)約1ヵ月後には血管内皮細胞と血管平滑筋細胞の層構築が正常血管を模して形成されていることが確認された。
以上より、われわれが開発した新しい脱細胞化血管は物性的にも十分な強度が得られ、生物互換性も高く、有用な代替血管となることが示唆された。 -
ラット遊離筋弁移植モデルを用いた運動・知覚神経交差再生による筋萎縮予防効果の解明
研究課題/研究課題番号:19390453 2007年 - 2008年
田原 真也
担当区分:研究分担者
遊離筋皮弁などによる再建を行うにあたり、筋を支配する運動神経を切断したことに続発する筋の萎縮は思わぬ変形・機能喪失を来たす場合がある。臨床ではこの様な場合において如何に筋の萎縮を抑えることができるか、は重要な課題となる。本研究では動物実験モデルを利用して、いくつかの切断後の神経の修復方法とそれぞれの間での筋体萎縮予防効果に関して検討を行った。知覚神経あるいは端側神経縫合を介した他の運動神経による交叉支配により、脱神経後の筋体量を維持できることが示された。自家遊離移植後の筋体萎縮予防は臨床上、大きな課題となるが、手術手技の単純な工夫によって予防できる可能性が強く示唆された。
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ラット遊離筋弁移植モデルを用いた運動・知覚神経交差再生による筋萎縮予防効果の解明
2007年
科学研究費補助金/基盤研究(B)
田原 真也
担当区分:研究代表者 資金種別:競争的資金
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顔面神経麻痺への顔面神経―舌下神経クロスリンク型神経移植術における神経科学的研究
2007年
科学研究費補助金/基盤研究(C)
橋川 和信
担当区分:研究代表者 資金種別:競争的資金
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脱細胞血管をスキャフォールドとした小口径人工血管モデルの作製
2007年
科学研究費補助金/萌芽研究
田原 真也
担当区分:研究代表者 資金種別:競争的資金