2023/04/03 更新

写真a

ナガサキ イク
長崎 郁
NAGASAKI Iku
所属
大学院人文学研究科 人文学専攻 言語文化 特任講師
大学院担当
大学院人文学研究科
職名
特任講師

学位 1

  1. 博士(文学) ( 2009年3月   千葉大学 ) 

研究キーワード 4

  1. 言語学

  2. 記述言語学

  3. 古アジア諸語

  4. ユカギール語

研究分野 1

  1. 人文・社会 / 言語学

経歴 1

  1. 名古屋大学   大学院人文学研究科   特任講師

    2019年7月 - 現在

所属学協会 4

  1. 日本言語学会

  2. 日本言語類型論学会

  3. 日本北方言語学会

  4. 日本シベリア学会

 

論文 7

  1. 北東シベリア諸言語の数詞における加法の表現 査読有り

    長崎郁

    北方言語研究   13 巻   頁: 171 - 191   2023年3月

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    記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

  2. NINJAL Parsed Corpus of Modern Japanese の構築と公開 招待有り

    吉本 啓, パルデシ プラシャント, 長崎 郁, Alastair J. But

    自然言語処理   29 巻 ( 3 ) 頁: 1015 - 1022   2022年9月

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    記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)   出版者・発行元:一般社団法人 言語処理学会  

    DOI: 10.5715/jnlp.29.1015

    CiNii Research

  3. NPCMJ を用いた文構造の出現頻度に関する調査 ー主語省略文と受身文を例にー 招待有り

    プラシャント・パルデシ, 長崎郁

    窪薗晴夫・朝日祥之(編)『言語コミュニケーションの多様性』くろしお出版     頁: 167 - 181   2022年3月

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    記述言語:日本語   掲載種別:論文集(書籍)内論文  

  4. コリマ・ユカギール語の Supine:統語機能と言語接触 査読有り

    長崎郁

    北方言語研究   11 巻   頁: 17 - 35   2021年3月

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    記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

  5. Constructing web-accessible semantic role labels and frames for Japanese as additions to the NPCMJ parsed corpus 査読有り

    Takeuchi K., Butler A., Nagasaki I., Okamura T., Pardeshi P.

    LREC 2020 - 12th International Conference on Language Resources and Evaluation, Conference Proceedings     頁: 3153 - 3161   2020年5月

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    記述言語:日本語   出版者・発行元:LREC 2020 - 12th International Conference on Language Resources and Evaluation, Conference Proceedings  

    As part of constructing the NINJAL Parsed Corpus of Modern Japanese (NPCMJ), a web-accessible language resource, we are adding frame information for predicates, together with two types of semantic role labels that mark the contributions of arguments. One role type consists of numbered semantic roles, like in PropBank, to capture relations between arguments in different syntactic patterns. The other role type consists of semantic roles with conventional names. Both role types are compatible with hierarchical frames that belong to related predicates. Adding semantic role and frame information to the NPCMJ will support a web environment where language learners and linguists can search examples of Japanese for syntactic and semantic features. The annotation will also provide a language resource for NLP researchers making semantic parsing models (e.g., for AMR parsing) following machine learning approaches. In this paper, we describe how the two types of semantic role labels are defined under the frame based approach, i.e., both types can be consistently applied when linked to corresponding frames. Then we show special cases of syntactic patterns and the current status of the annotation work.

    Scopus

  6. The focus construction in early modern Kolyma Yukaghir. 査読有り

    Iku Nagasaki

    Gengo Kenkyu   ( 154 ) 頁: 123 - 152   2018年9月

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    記述言語:英語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

    DOI: 10.11435/gengo.154.0_123

  7. Deriving Mappings for FrameNet Construction from a Parsed Corpus of Japanese 査読有り

    Stephen Wright Horn, Alastair Butler, Iku Nagasaki, Kei Yoshimoto

    Proceedings of the Eleventh International Conference on Language Resources and Evaluation (LREC 2018)     2018年5月

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    記述言語:英語   掲載種別:研究論文(国際会議プロシーディングス)  

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書籍等出版物 2

  1. 日本語の隣人たちI+II

    小野 智香子, 月田 尚美, 中川 裕, 丹菊 逸治, 李 林静, 江畑 冬生, 長崎 郁, 永井 佳代, 塩谷 亨, 北原 次郎太, 永山 ゆかり, 児倉 徳和, 久保 智之, 西田 文信, 加藤 高志, 野島 本泰, Long Daniel

    白水社  2021年  ( ISBN:9784560089231

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  2. Сказки и рассказы селькупки Ирины[セリクープ語ナリム方言の昔話]

    ( 担当: 監修 ,  範囲: И.А. Коробейникова (Редакторы: Н.А. Тучкова и И. Нагасаки))

    基盤研究(B)「シベリア少数言語の統語構造に 関する類型論的研究:従属節の構造と節連結を中心に」研究班  2018年3月 

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    記述言語:ロシア語 著書種別:調査報告書

講演・口頭発表等 17

  1. On the contact of Kolyma Yukaghir with Russian

    Nagasaki Iku

    17th ANNUAL MEETING of the Slavic Linguistics Society (SLS-17)  2022年9月19日 

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    開催年月日: 2022年9月

    記述言語:英語   会議種別:口頭発表(一般)  

  2. 述語の概念フレームとPropBank形式の意味役割を付与したNPCMJ-PTの構築

    竹内孔一, バトラー・アラステア, 長崎郁, パルデシ・プラシャント

    言語処理学会第28回年次大会(NLP2022)  2022年3月15日 

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    開催年月日: 2022年3月

    記述言語:日本語  

  3. 19 世紀末以降のコリマ・ユカギール語における文法変化: supine の使用頻度から

    長崎郁

    「シベリア先住民諸語の歴史と類型」科研費主催研究会(オンライン開催)  2021年6月12日 

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    開催年月日: 2021年6月

    記述言語:日本語   会議種別:口頭発表(一般)  

  4. NPCMJへのPropBank形式の意味役割と概念フレームの付与の進捗報告

    竹内孔一, アラステア・バトラー, 長崎郁, プラシャント・パルデシ

    言語処理学会第27回年次大会(NLP2021)  2021年3月18日 

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    開催年月日: 2021年3月

    会議種別:口頭発表(一般)  

  5. 統語・意味コーパス(NPCMJ):文の仕組みが見える言語資源(ポスター,動画)

    プラシャント・パルデシ, 長崎郁

    国立国語研究所オープンハウス2020  2020年9月10日  国立国語研究所

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    開催年月日: 2020年9月

    記述言語:日本語  

    国名:日本国  

  6. A Kolyma Yukaghir Corpus with Morphological and Syntactic Annotation

    Nagasaki, Iku

    The 4th International Symposium on Northern Languages and Cultures (ISNLC 2020)  2020年2月29日 

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    開催年月日: 2020年2月

    記述言語:英語   会議種別:シンポジウム・ワークショップ パネル(指名)  

  7. Ergativity in Early Modern Kolyma Yukaghir 招待有り 国際会議

    Iku Nagasaki

    28th Dulzon Readings  2017年7月28日  The Department of Siberian Indigenous Languages at Tomsk State Pedagogical University

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    開催年月日: 2017年7月

    記述言語:英語   会議種別:口頭発表(招待・特別)  

    開催地:Tomsk State Pedagogical University (Tomsk, Russia)  

  8. グロス付きテキストから統語情報付きテキストへ – ユカギール語を例に –

    長崎郁

    「シベリア少数言語の統語構造に関する類型論的研究」第1回研究会  2018年3月3日  科研費基盤研究(B)「シベリア少数言語の統語構造に関する類型論的研究」

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    記述言語:日本語   会議種別:口頭発表(一般)  

    開催地:北海道大学  

  9. The -te aru construction in context: A corpus-based study of Standard Japanese 国際会議

    Kinjo, Yumiko, Iku Nagasaki

    Exploiting Parsed Corpora: Applications in Research, Pedagogy, and Processing  2017年12月9日  National Institute for Japanese Language and Linguistics

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    記述言語:英語   会議種別:ポスター発表  

    開催地:National Institute for Japanese Language and Linguistics  

  10. Seeding lexical semantics: resources using parsed corpora 国際会議

    Alastair Butler, Stephen Wright Horn, Iku Nagasaki

    Exploiting Parsed Corpora: Applications in Research, Pedagogy, and Processing  2017年12月9日  National Institute for Japanese Language and Linguistics

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    記述言語:英語   会議種別:口頭発表(一般)  

    開催地:Tachikawa  

  11. PropBankスタイルの意味役割タグを導入した述語項構造シソーラスとNPCMJへの付与計画

    竹内孔一, バトラー・アラステア, 長崎郁, ホーン・スティーブン・ライト

    言語処理学会第25回年次大会(NLP2019)  2019年3月13日  言語処理学会

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    記述言語:日本語   会議種別:口頭発表(一般)  

    開催地:名古屋  

  12. NPCMJに対する述語項構造シソーラスの意味役割と概念フレームの付与

    竹内孔一, Butler Alastair, 長崎郁, Pardeshi Prashant

    第241回自然言語処理研究会  2019年8月29日  日本情報処理学会

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    記述言語:日本語   会議種別:口頭発表(一般)  

  13. ケース・スタディ

    長崎郁

    日本語文法学会パネルセッション「統語・意味解析情報をタグ付けした日本語コーパスの開発 ―アノテーションの方法と文法研究への応用―」  2017年12月3日  日本語文法学会

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    記述言語:日本語   会議種別:シンポジウム・ワークショップ パネル(公募)  

    開催地:筑波大学  

  14. 統語解析情報付きコーパス検索用インタフェースの開発

    長崎郁, アラステア・バトラー, スティーブン・ライト・ホーン, プラシャント・パルデシ

    言語処理学会第24回年次大会(NLP2018)  2018年3月15日  言語処理学会

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    記述言語:日本語   会議種別:ポスター発表  

    開催地:岡山コンベンションセンター  

  15. ユカギール語資料に見られる動物のイメージ 招待有り

    長崎郁

    北方の言語と文化にかんするシンポジウム「北方の人と動物」  2017年1月28日 

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    記述言語:日本語   会議種別:シンポジウム・ワークショップ パネル(指名)  

    開催地:北海道大学  

  16. ユカギールの言語と文化 招待有り

    長崎郁

    シベリアの文化に触れてみる  2018年10月27日  鶴見大学比較文化研究所

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    記述言語:日本語   会議種別:公開講演,セミナー,チュートリアル,講習,講義等  

    開催地:鶴見大学会館  

  17. 意味役割と概念フレームを付与した NPCMJ-PT による タグの推定

    竹内孔一, 岩本潤季, バトラー・アラステア, 長崎郁, パルデシ・プラシャント

    情報処理学会, 第146回情報基礎とアクセス技術 / 第124回ドキュメントコミュニケーション研究会合同研究発表会  2022年3月25日 

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    記述言語:日本語   会議種別:口頭発表(一般)  

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Works(作品等) 2

  1. The Kainoki Treebank

    Kainoki, Ed

    2022年
    -
    現在

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    作品分類:データベース  

  2. The Keyaki Treebank (Version 1.1)

    Alastair Butler, Kei Yoshimoto, Shota Hiyama, Stephen Wright Horn, Iku Nagasaki, Ai Kubota

    2018年
    -
    現在

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    作品分類:データベース  

科研費 8

  1. シベリア先住民諸語の総合的研究: 文献以前の歴史的空白の解明と言語類型論への展開

    研究課題/研究課題番号:21H04346  2021年4月 - 2026年3月

    科学研究費助成事業  基盤研究(A)

    江畑 冬生, 永山 ゆかり, 藤代 節, 松本 亮, A Bugaeva, 李 林静, 小野 智香子, 梅谷 博之, BAEK SANGYUB, 長崎 郁

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    担当区分:研究分担者 

    シベリア先住民諸語を対象に2つのテーマに取組む.第1に系統関係と類型的特徴が異なる言語同士が相互接触を繰り返して現在の姿に至るまでの歴史的過程を解明する.特に十分な言語資料が残っていない時期を含む歴史的変遷について,地域類型論的研究,対照言語学的手法,フォークロア資料調査,未出版の古文献資料調査などの研究手法を多角的に活用することで実証的に捉える.第2にシベリア先住民諸語の言語類型論的特質を明らかにする.特に形態音韻的交替・格配列・統語的派生・複統合性・抱合・指示転換・非人称構文・能格性に着目しながら,国家語成立以前の先住民諸語が言語類型論的に際立った特異性を示すという仮説の検証を目指す.

  2. シベリア先住民諸語の方言に関する基礎的研究と語彙データベース構築

    研究課題/研究課題番号:20H01260  2020年4月 - 2024年3月

    日本学術振興会  科学研究費助成事業  基盤研究(B)

    永山 ゆかり, 小野 智香子, 長崎 郁

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    担当区分:研究分担者 

    本研究ではシベリア先住民言語のうち、コリヤーク語およびアリュートル語、ユカギール語、セリクープ語を研究対象とする。いずれの言語も、すべての方言を含めた母語話者数が数十人から数百人程度の消滅の危機に瀕した言語であり、また、いずれの言語も複数の地域的変種(方言、あるいは同系言語)をもつが、比較的詳細な記述がなされているのは標準語の基礎となった1ないし2方言だけで、方言差の実態は不明である。
    本研究では、これらシベリアの消滅の危機に瀕した言語の方言および下位方言について、既刊・未刊の言語資料を集積して詳細な語彙データベースを構築することで、語彙レベルでの方言差の実態を解明することをめざす。

  3. 超長期運用を想定した文書型データベースによる言語ドキュメンテーションの研究

    研究課題/研究課題番号:20K00619  2020年4月 - 2023年3月

    日本学術振興会  科学研究費助成事業  基盤研究(C)

    大矢 一志, 小野智香子, 長崎 郁

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    担当区分:研究分担者 

    言語ドキュメンテーション活動において言語研究者個人が言語資料の入力・整理・利用・保存・再利用等のデータライフサイクル上,一貫して利用できるデジタル環境を構築するために,使用するデータベースの評価として,従来組織的言語ドキュメンテーション活動で採用されてきた関係型データベースではなく,計算機史上最も長く使われ,かつschema-lessである文書型データベースを対象とし,言語資料のデータモデルと個人研究活動の要求との2つの側面から性能評価を行う.また実際にMUMPSとMongoDBを使用し運用環境も実験的に構築する.

  4. シベリア先住民族諸言語のテキストコーパス構築と文法及びその構造的変化に関する研究

    研究課題/研究課題番号:19K00564  2019年4月 - 2023年3月

    科学研究費助成事業  基盤研究(C)

    長崎 郁, 永山 ゆかり, バトラー アラステア

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    担当区分:研究代表者 

    配分額:4290000円 ( 直接経費:3300000円 、 間接経費:990000円 )

    本研究では,北東シベリアで話されているユカギール語とアリュートル語のテキストを集め,品詞,形態素の意味・機能,修飾・被修飾関係といった情報を注釈付けしたコーパスを構築し,オンラインで公開することを目指す。また,コーパスを構築しながら,まだ研究のあまり進んでいないこれらの言語の文法記述をより詳細にし,収集年代や収集地域に基づき資料を比較することによって,言語の歴史的変化や方言差についても解明する。
    本研究は、北東シベリアの古アジア諸語のひとつである、コリマ・ユカギール語(系統不明)、およびアリュートル語(チュクチ・カムチャッカ語族)の様々なテキスト資料を集積し、形態論情報および統語論情報(文法関係、修飾・被修飾関係など)をアノテーションしたコーパスを構築すること、同時に、まだあまり研究の進んでいないこれらの言語に関する、より詳細な文法記述を行うことを主たる目的としている。
    研究計画期間の初年度である2019年度は、テキスト資料のコーパス化に関して、以下の3つの作業を重点的に進めた。
    1.研究代表者である長崎と研究分担者である永山がこれまで行ってきた、コリマ・ユカギール語およびアリュートル語のテキスト資料に対する形態論情報のアノテーションを再検討し、新たな方針を策定した。
    2.1に従って、代表者と分担者がこれまでに入手してきた、コリマ・ユカギール語およびアリュートル語のテキスト資料(19世紀末から21世紀初頭にかけて収集されたテキスト資料)に対する形態論情報のアノテーションが一貫したものになるよう、入力の作業を行った。
    3.1および2によってアノテーションされた新たな形態論情報をベースに、コリマ・ユカギール語およびアリュートル語の両言語について、主語・目的語、関係節や副詞節などの従属節、所有名詞句構造といった統語論情報の付与を自動的に行うことのできる条件を洗い出し、データ変換のためのスクリプトの作成を行った。
    研究代表者と研究分担者が2度の研究打ち合わせで情報交換を行った上で、当初の計画において初年度の主たる目標としていた「形態論情報のアノテーションの見直し」と、「テキスト資料の形態論情報のアノテーションの修正」をおおむね終了させることができた。したがって、進捗状況は、順調に進展していると考えている。
    ただし、データ整理の補助を行うための研究協力者の確保ができず、当初計画していた作業のうち、様々なフォーマットで作られた翻訳やメタデータなどの整理を行うことはできなかった。
    今年度は、研究協力者を確保し、昨年度できなかった作業である、翻訳やメタデータの整理を優先して進めるものとする。また、テキスト資料を利用した文法記述についても進めてゆきたい。

  5. シベリア少数言語の統語構造に関する類型論的研究:従属節の構造と節連結を中心に

    研究課題/研究課題番号:17H04521  2017年4月 - 2020年3月

    科学研究費助成事業  基盤研究(B)

    永山 ゆかり, 長崎 郁, 小野 智香子

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    担当区分:研究分担者 

    本研究では古アジア諸語チュクチ・カムチャッカ語族のアリュートル語・コリヤーク語・イテリメン語、系統不明の言語であるコリマ・ユカギール語、およびサモエード諸語のセリクープ語の5つの言語を対象とし、(1) 言語資料の収集、データの整理・分析、(2) 基本的な統語構造の記述と統語情報アノテーション付与の方法論に関する研究、(3) 資料集積と共有のための国際的なネットワーク構築、(4) 言語資料の公開に取り組んだ。研究成果として学術論文8件、学会発表19件、書籍5件を発表し、国際シンポジウムを2度開催した。
    シベリア地域における消滅の危機に瀕した言語につき、現地調査により新たな言語資料を収集し、またアーカイブ調査により20世紀半ばに記録された未刊行資料を発見、データベース化した。この地域の言語の通時的研究や方言研究、またこの地域の言語の比較研究を進展させるために大きく貢献できた。統語構造に関しては、チュクチ・カムチャッカ諸語との系統関係に疑問が持たれているイテリメン語の統語構造がアリュートル語の統語構造と強い類似性を示すことを明らかにし、この地域の言語の系統関係や言語接触の研究に大きく貢献した。言語資料はロシア語訳を付して刊行し、現地コミュニティに研究成果を還元することができた。

  6. 記述・フィールド言語学向け言語資料の理論的・実践的言語ドキュメンテーション研究

    研究課題/研究課題番号:17K02749  2017年4月 - 2020年3月

    科学研究費助成事業  基盤研究(C)

    大矢 一志, 長崎 郁, 小野 智香子

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    担当区分:研究分担者 

    言語ドキュメンテーションの理論的活動として,言語研究者からの要求分析と動向調査の結果を元に,言語研究者が主体的にデジタル環境上で言語資料をデータ化するために必須の知識であるデータ構造を学習するモデルカリキュラムとその実践教材を独自開発のwebシステム上で作成・公開した.また実践的活動としては,ロシア・トムスク州でのフィールド調査を実施,採録したデータを元にセリクープ語の子供向けイラスト付き語彙集の作成に向けたデータ整理にあたった.さらにロシア・カムチャッカ地方のイテリメン語のデータ整理にあたり,発語資料集の発行の他,データ整理にあたった.
    言語ドキュメンテーション活動には,個人活動としてある言語資料の収集,整理,利用,管理を計算機を使いながら研究成果を高める活動と,より多くの言語をフィールドから記述・記録し,学術研究で共有すると共に後世に言語資料を伝える活動がある.ところが,現在の多くの言語ドキュメンテーション活動は,後者の活動に資金が投じられ,結果としての成果も,共有可能な状態にある言語資料が学術的資料として個人の研究活動に容易に利用できる状況にはない.本研究では,言語ドキュメンテーションのうち前者の活動に焦点をあてた公金プロジェクトとして学術的意義は高い.

  7. 統語・意味解析情報タグ付きコーパス開発用アノテーション研究:複文を中心に

    研究課題/研究課題番号:15H03210  2015年4月 - 2020年3月

    科学研究費助成事業  基盤研究(B)

    PARDESHI P.V., 岸本 秀樹, 野田 尚史, 吉本 啓, 窪田 悠介, 長崎 郁, バトラー アラステア, HORN S.W., 影山 太郎

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    担当区分:研究分担者 

    本研究は現代日本語の特徴の一つである関係節および従属節を中心とする複文について言語学的情報を検索、抽出するために必要なアノテーション方法を研究し、それに基づいてタグ付け作業を行い、複文に関するより高度の環境整備を整えることを目標とした。この作業は国立国語研究所の「統語・意味解析コーパスの開発と言語研究」プロジェクトと連携をしながら進め、2020年3月時点で、40,831万文規模のコーパス(560,098語)を検索ツールとともに公開した。
    本研究の成果として約4万文(56万語)規模の統語・意味解析付きコーパスが開発され、公開された。このコーパスでは現代日本語のテクストに対し文の統語・意味解析情報を付与し、複数な検索ツールが用意されており、多様な日本語の機能語や句構造、節の諸類型および複雑な構文を大量の言語データから検索・抽出して研究に活用することが可能である。また、初心用の検索ツール完備により、大学などで日本語の統語論の教育にも利用できる。さらに、このコーパスでは日英両言語表記で公開されており、日本語表記に精通してない海外の研究者も利用できるので、日本語研究の国際化に貢献できる。

  8. 19世紀半ば~20世紀半ばロシア北東地域のユカギール語資料に関する言語学的研究

    研究課題/研究課題番号:15K02552  2015年4月 - 2019年3月

    科学研究費助成事業  基盤研究(C)

    長崎 郁

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    担当区分:研究代表者 

    配分額:4420000円 ( 直接経費:3400000円 、 間接経費:1020000円 )

    本研究は、シベリア北東部で話されているユカギール語に関して、古い言語資料の調査・整理・分析を行い、現代語との比較から文法の変化を明らかにすることを目的として行われた。18世紀半ばから20世紀初頭にかけて記録された語彙・例文・テキストをコンピュータで入力し、文法研究に利用できるような文法情報を付与した。関係節または名詞化のマーカーとされる -JE の用法、名詞化節の名詞項・一致に見られるアラインメントのタイプ、焦点構文という3つの文法現象に関して現代語と、それよりも約100年前のユカギール語との比較を行い、その差異を洗い出し、ユカギール語に生じた文法上の変化を明らかにした。
    ユカギール語はシベリア(ロシア)北東部で話されている系統不明の言語であり、日本を含む北アジア諸言語の類型的特徴の解明、シベリアにおける諸民族の接触過程の解明のために、重要な役割を持つとされる。しかしながら、ユカギール語の文法研究は主として共時的な観点からのみ進められてきており、文法変化に注目した研究はほぼ手付かずであった。本研究では、古い原文資料の調査・整理・分析と現代語との比較を通して、ユカギール語に生じた文法変化を明らかにした。このような研究はこれまでのユカギール語研究、ひいてはシベリア諸言語の研究では行われておらず、その成果は同地域の言語研究の進展に大きく貢献するものである。

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