2024/02/20 更新

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コンドウ ナツキ
近藤 菜月
KONDO Natsuki
所属
大学院国際開発研究科 国際開発協力専攻 国際開発協力 助教
大学院担当
大学院国際開発研究科
職名
助教

学位 1

  1. 博士(国際開発学) ( 2018年3月   名古屋大学 ) 

研究分野 1

  1. 人文・社会 / 地域研究  / アフリカ エージェンシー 教育 技能 仕事

現在の研究課題とSDGs 1

  1. ガーナ農村部における学卒者のキャリア形成ー複線型モデルに基づく追跡調査ー

学歴 1

  1. 名古屋大学   国際開発研究科

    2015年4月 - 2018年3月

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    国名: 日本国

 

論文 8

  1. 草の根の活動家のライフストーリー 査読有り

    近藤 菜月

    国際開発研究   31 巻 ( 1 ) 頁: 117 - 129   2022年6月

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    記述言語:日本語   出版者・発行元:国際開発学会  

    DOI: 10.32204/jids.31.1_117

    CiNii Research

  2. PNDC 統治下ガーナの北部農村部における地域づくりと主体

    近藤 菜月

    アフリカ研究   2021 巻 ( 100 ) 頁: 99 - 109   2021年12月

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    記述言語:日本語   出版者・発行元:日本アフリカ学会  

    <p>本研究は1980年代前半の,社会主義的軍事政権 PNDC 下ガーナの北部農村部における,地域づくりを対象とする。PNDC による「革命」下,全国の農村コミュニティで民衆運動が展開され,集会の開催,学校や診療所,共同農地の設置などの活動が住民の手で進められた。本稿は,首都から遠く隔たれ,政治経済的に周縁化されてきた北部農村地域において自助的活動が生起したことに着目し,人々にとってこの集合的現象は何を意味していたのか,それはどのような経験だったのかを,運動をけん引した人々の語りに基づいて分析した。分析の結果,「革命」以前の農村コミュニティにおいて,青年グループという新しい集団が形成されつつあり,これらの人々が社会変革の推進力を得るために「革命」という状況を利用しようとしたことが分かった。コミュニティ内部の潜在的な変化と,「革命」との相互作用の結果,首長や年長者を頂点とした伝統的垂直関係が多元化し,住民の包括的参加による地域づくりが広がった過程が浮かび上がった。本研究はまた,社会の再創出過程への参加の経験が,社会の構築性への認識と,その主体としての人々の自覚を促したことを指摘した。</p>

    DOI: 10.11619/africa.2021.100_99

    CiNii Research

  3. PNDC統治下ガーナの北部農村部における住民主体の地域づくり―誰がどのように率いたのか― 査読有り

    近藤 菜月

    アフリカ研究   100 巻   頁: 99 - 109   2021年

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  4. ガーナにおける大学教育改革の試み ―University for Development Studiesを事例として

    近藤 菜月

    アフリカ教育研究   10 巻 ( 0 ) 頁: 93 - 107   2019年12月

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    記述言語:日本語   出版者・発行元:アフリカ教育学会  

    DOI: 10.50919/africaeducation.10.0_93

    CiNii Research

  5. ライフストーリーにおける「個別性」についての一考察 招待有り 査読有り

    近藤 菜月

    語りの地平     2018年11月

  6. 社会変動と行為者―「革命」期のガーナ農村部における民衆運動を事例として― 招待有り 査読有り

        2018年3月

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    掲載種別:学位論文(博士)  

  7. 途上国の社会運動を行為者の視点から捉える理論・分析枠組み -ライフストーリーによる行為の意味への接近- 招待有り 査読有り

    国際開発研究フォーラム     2018年3月

  8. 学習者中心主義的視点から考察する職業技術教育

    近藤 菜月

    第29回全国大会論文集(国際開発学会)   18 巻   頁: 141 - 144   2018年

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科研費 3

  1. 学際アプローチによるアフリカの若者の「知識」の構成主義的把握

    研究課題/研究課題番号:21H04411  2021年4月 - 2026年3月

    科学研究費助成事業  基盤研究(A)

    山田 肖子, 松田 素二, 高田 明, 高橋 基樹, 網中 昭世, Otchia Christian, 大塲 麻代, 山崎 瑛莉, 近藤 菜月, 島津 侑希, 野口 裕之

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    担当区分:研究分担者 

    本申請研究は、アフリカ社会における学習と知識習得について、「教育」を学校で行われるそれに限定することなく、生活や仕事を通じて得られる知識も含めて、その構成要素、形成過程、学習者の知識習得への動機、また知識に対する社会からの評価という観点から分析する。そのために、申請者を中心に実施してきたアフリカの若者の技能評価プロジェクトを基盤に、新たに心理学、民俗学的視点から研究を深化させる。「知識」はそれを習得する個人の主観、認知とともに、その個人が置かれた環境によって構成されるという構成主義の立場に立ち、アフリカ社会における学習と知識習得に影響する要因の構造的把握と域内の事例比較を通じた理論化を試みる。
    本申請研究は、アフリカ社会における学習と知識習得について、「教育」を学校で行われるそれに限定することなく、生活や仕事を通じて得られる知識も含めて、その構成要素、形成過程、学習者の知識習得への動機、また知識に対する社会からの評価という観点から分析する。そのために、申請者を中心に実施してきたアフリカの若者の技能評価プロジェクトを基盤に、新たに心理学、民俗学的視点から研究を深化させる。「知識」はそれを習得する個人の主観、認知とともに、その個人が置かれた環境によって構成されるという構成主義の立場に立ち、アフリカ社会における学習と知識習得に影響する要因の構造的把握と域内の事例比較を通じた理論化を試みる。
    令和4年度は、徐々に渡航が可能になったため、本申請研究で実施を目指している下記の4つの活動に着手した。(1)教育や雇用、その他社会開発に関わる諸政策の分析、(2)学校に就学している者だけでなく、学校外で働く若者について、どのような知識、技能を持っているか、また彼らを取り巻く雇用者や教員、コミュニティの人々が彼らの知識についてどのような認識を持っているかを、計量的に分析、(3)若者の知識形成の過程や知識の社会的意味についての人類学・心理学的分析、(4)上記(1)~(3)を総合し、かつ複数の調査対象国での分析結果を地域横断的に比較し、モデル化、理論化を目指す総合的な分析。
    具体的には、エチオピアでの産業労働者の技能評価とソフトスキル養成のための訓練プログラムの実施と効果計測、ケニアにおける中等教育段階の教師の知識観、生徒の学びの動機、伝統知と学校知の相関、ケニアにおけるインフォーマル・セクターの労働者の技能と伝達、南アフリカでの移民労働者の知識伝承と社会との関り、コンゴ民主共和国における政府への「信頼」と生存戦略としての知識習得などについて研究を進めた。
    研究代表者の不測の病気により南アフリカでの現地調査および研究活動が困難となった
    ため計画通りに研究を進めることができなかった。
    研究分担者は全てアフリカ研究の専門家であり、知識、教育というテーマにそれぞれの視点から関心を持っているが、背景とするディシプリンや研究アプローチ、調査対象地は異なっている。そうした多様な研究視角から共通の理論的基盤を形成していくため、年3~4回の研究会を継続する。
    同時に、各研究者の現地調査の結果を共有し、相互学習の機会を持つことで、個人の主観、認知とともに、その個人が置かれた環境によって構成されるという構成主義の立場に立ち、アフリカ社会における学習と知識習得に影響する要因の構造的把握と域内の事例比較を通じた理論化を進める。また、学会でのセッションや出版を準備し、対外的にも研究成果を発信していくこととする。

  2. ガーナ農村部における学卒者のキャリア形成ー複線型モデルに基づく追跡調査ー

    研究課題/研究課題番号:21K13531  2021年4月 - 2024年3月

    科学研究費助成事業  若手研究

    近藤 菜月

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    担当区分:研究代表者 

    配分額:4550000円 ( 直接経費:3500000円 、 間接経費:1050000円 )

    本研究は、雇用機会が未成熟であり、不確実性の高いガーナ農村部環境において、学卒者はどのようにキャリア形成を行うのかということに焦点を当てる。従来の教育研究でみられる「就学→就労」という単線型モデルでは、アフリカにおける複線的で流動的な学習・キャリア形成の全体像が見えてこない。そこで本研究は、「学校を含めた多様な学習経験とキャリア形成」という複線型モデルに基づき、質的・量的方法を用いて、キャリア形成の実態と、彼らの機会獲得に影響する要素を明らかにすることを目指す。

  3. アフリカの産業人材の技能評価モジュールの確立とカリキュラム分析

    研究課題/研究課題番号:18KK0062  2018年10月 - 2024年3月

    科学研究費助成事業  国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))

    山田 肖子, 高橋 基樹, 野口 裕之, 近藤 菜月, 内海 悠二, 島津 侑希, Otchia Christian, 谷口 京子

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    担当区分:研究分担者 

    本研究では、アフリカにおいて、中学校から職業技術教育・訓練(Technical and Vocational Education and Training: TVET)程度の教育歴を有する若手労働者の技能を評価するモジュールを開発している。このモジュールは、教育・訓練の内容と労働者の実際の能力、更には産業界が労働者に期待する能力を対比することを可能にし、それに基づいて、カリキュラムや産業人材育成政策の改革に貢献することを目指している。具体的には、エチオピア、南アフリカ、ガーナの3か国で、縫製業の労働者と雇用者、TVET教員を対象に、質問票・筆記テスト・実技テストによる技能評価を実施してきた。
    2018年度には、日本で開発した技能評価モジュールを、事例3ヵ国で実施するためのサンプルテストや、技能評価実施に向けた準備を行った。3か国で行った技能評価の結果に基づき、2019年度は、参加企業や労働者へのフィードバックを行うとともに、縫製業だけでなく、他産業にも適応できるよう、機械工の技能評価モジュールを作成した。2020年度は、コロナ禍により、現地での事業が行えなかったが、その間、事例3か国以外への展開や、非接触的な技能評価が行えるよう、オンラインやタブレットで実施できるシステム開発を行った。2021年2月には、この研究メンバーが中心になって、「途上国の産業人材育成-SDGs時代の知識と技能」(日本評論社)という書籍を刊行した。2022年度は、英文誌International Journal of Educational DevelopmentでSkills for development revisitedのタイトルのもと、特集を組むなど、本研究の成果を中心に仕事の場での知識と技能に関する研究の理論的手法的可能性を示し、分野の意義を広めることに努めた。
    技能評価モジュールの作成、事例3か国での実施とデータ収集、技能評価に参加した個人と雇用企業に対するフィードバックシートの配布、参加国政府や業界団体への報告書の提出、学術論文や書籍の発行など、おおむね予定通り進行している。コロナ禍の期間中に現地調査が遅れたが、その間にオンラインで技能評価を実施するモジュールの開発や、縫製業以外の業種への転用に向けたモジュール開発など、国内作業と現地共同研究者との遠隔作業によって、現地調査ができないことをプラスに転換することができたと考えている。
    令和4年度で研究期間が終わる予定であったが、一部支払いが完了しなかった業務委託があり、繰越を余儀なくされた。しかし、そうした手続き上の課題を除いて、内容面では十分な成果を得ている。
    既に令和4年度で主な研究活動は終わっており、一部繰り越した支払いと、研究成果を中心に編集中の英文誌International Journal of Educational Developmentの特集の発行(令和5年6月末の見込み)をもって完了とする。