教養教育院 統括部 兼任教員
大学院人文学研究科

2022/11/02 更新
博士(文学) ( 2003年3月 大阪市立大学 )
写本
古文書
文献学
電子校訂法
TCAF
動詞活用
古仏語
中世フランス文学
13世紀
12世紀
『ロランの歌』
人文・社会 / ヨーロッパ文学 / フランス語フランス文学
『ロランの歌』の電子校訂(PTL写本)と データベース(OPTL写本)の構築
和歌山大学 教育学部 教授
1998年4月 - 2016年3月
国名:日本国
大阪市立大学 文学研究科 仏文学専攻
1990年4月 - 1993年3月
国名: 日本国
大阪市立大学 文学研究科 仏文学専攻
1988年4月 - 1990年3月
国名: 日本国
大阪市立大学 文学部 西洋文学科仏語仏文学専攻
1984年4月 - 1988年3月
国名: 日本国
国際アーサー王学会 会員
2011年4月 - 現在
Société linguistique romane
2010年4月 - 現在
国際中世叙事詩学会 会員
2007年4月 - 現在
Commentaires sur des vers problématiques du manuscrit de Cambridge du Roland 査読有り
Hitoshi Ogurisu
Zeitschrift für romanische philologie ( 137 ) 頁: 1014 - 1077 2021年
Methodological problems of "The Cambridge version" of Roland edited by Wolfgang G. van Emden 査読有り
Ogurisu Hitoshi
ZEITSCHRIFT FUR ROMANISCHE PHILOLOGIE 136 巻 ( 4 ) 頁: 952 - 973 2020年11月
書評:Marjorie Moffat, The Chateauroux version of the Chanson de Roland (Beihefte zur Zeitschrift fur romanische Philologie, 384), Berlin/Boston, De Gruyter, 2014, 625 p 査読有り
132 巻 ( 3 ) 頁: 824-855 2016年
De nouveau sur le texte du Roland d'Oxford 査読有り
Hitoshi Ogurisu
1 巻 ( 130 ) 頁: 23-45 2014年
Un supplement au glossaire de CourLouisLe 査読有り
Hitoshi Ogurisu
Zeitschrift fur romanische Philologie 3 巻 ( 127 ) 頁: 411-421 2011年
Comments on problematic verses from the Cambridge manuscript of Roland
Ogurisu Hitoshi
ZEITSCHRIFT FUR ROMANISCHE PHILOLOGIE 137 巻 ( 4 ) 頁: 1014 - 1077 2021年11月
Amis et Amiles: texte et commentaires
Hitoshi Ogurisu
( 65 ) 頁: 5-24 2014年
Scriptorium による電子校訂
小栗栖等
和歌山大学教育学部紀要―人文科学― ( 61 ) 頁: 79-95 2011年
CourLouisLe の語彙集について 査読有り
小栗栖等
Lutece ( 37 ) 頁: 17-36 2010年3月
『ロランの歌』の「反復」について 査読有り
小栗栖等
『フランス語フランス文学研究』( ( 61 ) 頁: 1-12 1992年10月
Édition électronique du « Roland » d'Oxford : Projet Rollant 1
( 担当: 単著)
2022年10月 ( ISBN:979-8353399728 )
小栗栖等( 担当: 単著 , 範囲: 1-326頁)
Amazon Independenty published 2022年6月
Tableaux de conjugaison de l'ancien français
Machio Okada, Hitoshi Ogurisu( 担当: 共著)
http://www.eonet.ne.jp/%7Eogurisu/francais/sect0024.html 2015年6月
Edition électronique du ROLAND d'Oxford
Hitoshi Ogurisu( 担当: 単著)
http://www.eonet.ne.jp/%7Eogurisu/francais/sect0002.html 2013年
小栗栖等( 担当: 単著 , 範囲: 1-336頁)
Amazon Independently published 2022年9月 ( ISBN:979-8351834580 )
フランス中世文学を学ぶ人のために
原野昇( 担当: 共著)
世界思想社 2007年2月 ( ISBN:9784790712299 )
小栗栖等( 担当: 単著)
http://www.eonet.ne.jp/%7Eogurisu/japonais/sect0010.html 2006年5月
点描--欧米の文学
守屋駿二他( 担当: 単著)
大阪教育図書 2003年7月 ( ISBN:4271117013 )
十二世紀のディスクールの概念
小栗栖等( 担当: 単著)
駿河台出版社 1998年2月 ( ISBN:4411020904C3095 )
書評 上垣豊編 『初めて学ぶフランスの歴史と文化』 査読有り
小栗栖等
日本フランス語フランス文学会中部支部研究論集44 巻 ( 44 ) 頁: 69 - 70 2020年1月
ケンブリッジ写本『ロランの歌』のテクストについて
小栗栖等
国際中世叙事詩学会日本支部研究発表会 2919年5月24日
中世フランス文献学の仕事
小栗栖等
日本フランス語フランス文学会中部支部大会
Anglo-Norman 語の「武勲詩」における「異教徒」=「サラセン人」から見る「世界」観 とその広がり 招待有り 国際会議
小栗栖等
日本中世英語英文学会第34回東支部研究発表会・第34回西支部例会(合同開催)、シンポジウム:中世文献から見える「世界」と「世界の広がり」—WHERE the east meets the west—
武勲詩概説 招待有り
小栗栖等
日本中世英語英文学会西支部主催セミナー
『ロランの歌』P/T写本のテクストについて
小栗栖等
国際中世叙事詩学会日本支部研究報告会
『ロランの歌』のテクストについて
小栗栖等
国際中世叙事詩学会日本支部研究報告会
リヨン写本『ロラン』のテクスト
小栗栖等
国際中世叙事詩学会日本支部研究報告会
オックスフォード本『ロランの歌』のテクスト:いくつかの修正について(2) 国際会議
小栗栖等
国際中世叙事詩学会日本支部研究報告会
印刷本と電子校訂 招待有り 国際会議
小栗栖等
国際アーサー王学会日本支部2014年度年次大会 第1部:シンポジウム「書物の過去と未来」
オックスフォード本『ロランの歌』のテクスト:いくつかの修正について 国際会議
小栗栖等
国際中世叙事詩学会日本支部研究報告会
オックスフォード本『ロランの歌』のテクスト再考
小栗栖等
国際中世叙事詩学会日本支部研究報告会
変異を繰り返すテクストとコンピュータ――『ロランの歌』とヴァレリー『旧詩帖』
小栗栖等
日本フランス語フランス文学会中部支部大会 2021年12月4日 日本フランス語フランス文学会中部支部
「電子校訂法—古い文学とコンピューター」 招待有り 国際会議
小栗栖等
東北大学文学研究科主催シンポジウム「古い文学と私たち」
『ルイの戴冠』におけるルイの人物像 国際会議
小栗栖等
日本フランス語フランス文学会関西支部大会
Hitoshi Ogurisu
Hitoshi Ogurisu
ヴァレリーの詩集『旧詩帖』の電子校訂とデータベースの構築
2020年4月 - 2022年3月
第9回人文・社会科学系学術研究助成
鳥山定嗣
担当区分:連携研究者 資金種別:その他
配分額:1300000円
『ロランの歌』の電子校訂(C/V7写本)とデータベースの構築
研究課題/研究課題番号:19K00471 2019年4月 - 2024年3月
科学研究費助成事業 基盤研究(C)
小栗栖 等
担当区分:研究代表者
配分額:4290000円 ( 直接経費:3300000円 、 間接経費:990000円 )
中世の手書き写本は、様々な略号が使用される上、句読点もない。文字自体も現代のものとは異なる。そのため、たとえ活字で中世の言葉を読めたとしても、写本そのものを専門外の人間が読むことは極めて困難である。校訂作業とは、そうした手書き写本を印刷本の体裁に仕立て直す作業である。本研究の目的は、フランス最古の叙事詩、『ロランの歌』の、シャトルー写本、ヴェネツィア写本を校訂し、さらに、そのテキストをコンピュータで容易に扱えるようにするところにある。本研究の主な内容は、校訂作業と、その作業を容易にしたり、校訂テキストを扱うための電子ツールを作成するところに存する。
研究計画の2年目に入り、計画の進行に尽力した。
具体的には、写本閲覧ソフト (Oliphan) や辞書閲覧ソフト (Durendal2, Almace2) の改良や、新たな電子辞書の作成をおこないつつ、初年度に一通りの作業を終えた、ヴェネツィア (Venezia 7) 写本とシャトールー(Chateauroux) 写本のトランスクリプション(転写)作業の改訂を進めた。すなわち、略号解釈や固有名詞、数詞などをマーキングしつつ、転記ミスをしらみつぶししにするという作業である。写本転写は、印刷本の文字起こしとはことなり、文字や単語の同定そのものが、資料との突き合わせをともなう、きめ細かな作業である。すなわち、転写テキストと写本の校合はもちろん、既存校訂本との比較対照もおこう。また、中世フランス語の各種大型辞書はもちろん、語源辞典や方言辞典の参照などもおこわねばならない。その進行は極めて遅いが、着実に転写テキストの精度は高まりつつある。
本研究課題は、『ロランの歌』の全ての写本を校訂するという一大プランの一部をなしており、すでに他の写本の校訂について、二度の科研費助成を受けている。それゆえ、ケンブリッジ写本に関する研究成果を、本研究課題の2020年度中の実績としてあげることは許されるだろう。まず、第一にフランス語論文「ヴァン・エムデン(Van Emden)により刊行されたケンブリッジ版『ロラン』の方法論的問題」が『ロマンス語文献誌 (Zeitschirf fur Romanische Philologie)」(De Gruyter)に掲載され、刊行された。次に、同雑誌にフランス語論文「ケンブリッジ版『ロラン』の難解詩行に関する注釈」を投稿し掲載が決定した。この極めて権威ある雑誌上での論文掲載は、私の研究が国際的水準にあることを示す重要な指標である。
写本転写は、印刷本の文字起こしとはことなり、文字や単語の同定そのものが、資料との突き合わせをともなう、きめこまかな作業である。したがって、その進行はきわめて遅いが、転写テクストの精度を高めるためにはやむをえない。とはいえ、その進行を早めるさまざまな工夫は凝らしている。電子校訂は単に、ワープロソフトで写本のテクストを入力することではなく、コンピューターの計算力を活用して、校訂作業の効率的な進行をはかることを意味するからである。じっさい、写本画像を操作するための専用ソフトウェアのOliphanを、2019度に引きつづき大幅に改良した。すなわち、従来転写されたテクストと写本画像の校合が容易におこなうためのソフトであったものに、トランスクリプションに特化した専用エディタを実装したが、さらに、電子テキストを組版して、略号を再現したディプロマティック版のテクストを、写本画像と重ね合わせて見くらべることができるようにしたのである。こうしたソフトウェアの開発にさいしては、実際に利用して、その使用感をフィードバックすることが不可欠である。したがって、今後も校訂作業の進行におうじて、ソフトウェアに手をくわえることになる。こうしたソフトウェア開発は、一見まわり道に見える面もあるが、いったん、使用可能になれば、じゅうらい、手間がかかりすぎて、だれもおこなわかったようなことさえも、きわめて容易におこなえるようになる。たとえば、難読文字の同定には、写本上の類似する文字連鎖を収集することは大変有益であるが、写本をひもといて、そうした文字連鎖を網羅的に調べることは、膨大な作業の割に、得られるのは一文字の同定であり、コストパフォーマンスが悪すぎる。しかし、コンピュータによる、電子テクストの検索機能と画像表示を組み合わせれば、その作業は、十分に割りにあうものとなるのである。
2021年度もヴェネツィア写本とシャトールー写本の校訂テクストの質向上のための作業を継続する。校訂作業は、写本を読んで、それをコンピュータの文字で表記し、できあがっ たテクストを何度も写本と見くらべ、参考文献を参照しながら、手直しするという地道なものである。それ自体は、人間が目と手をつかって進めるしか作業である。しかしながら、目と手を使って行う作業を効率化する方法が存在しないわけではない。複数巻の大型辞書をいちいち書架に取りに行って、該当ページを見つけ出し、記述内容を確認したあと、辞書を書架に戻すという作業を、同じひとつの単語について、複数の異なった辞書でおこなう。ひとつの詩行をじゅうらいの刊行本のひとつひとつと校合する。また、それらの刊行本の巻末の注釈や異本、語彙集を参照する。こういった作業を文字どおり、手を使って行えば、膨大な時間が、書架との行き来や、ページの開け閉めに費やされることになる。校訂テクストの質は、いかに丹念に参考文献や辞書を参照するかで大きく左右されるいじょう、すでに存在する校訂本を凌駕する校訂テキストを作成しようとすれば、必然的に、そうした、いわば知的労働というよりも、肉体労働についやされる時間と手間は膨大とならざるをえない。それをコンピューターを用いて、最小限に縮減する方法を、実際の校訂作業の試行錯誤のなかで見つけ出すのが、電子校訂法の本来のありかたなのである。したがって、今後の研究の推進方策として、真っ先にあげるべきなのは、電子校訂法のさらなる彫琢洗練だといえるだろう。具体的には様々な参考文献を電子化して、最小限の手間で、それらの文献を行き来できるようにすること(これまでの大型辞書の電子化はその一貫である)、校訂テクストの校合のみならず、写本画像の校合を容易にするようなソフトウェアの開発をおこうことなどを、本来の意味での校訂作業と同時進行で行う。
KAKEN 『ロランの歌』の電子校訂(PTL写本)と データベース(OPTL写本)の構築
2014年4月 - 現在
科学研究費補助金 基盤研究(C)
小栗栖等
担当区分:研究代表者
『ロランの歌』の電子校訂(PTL写本)と データベース(OPTL写本)の構築
研究課題/研究課題番号:26370358 2014年4月 - 2019年3月
小栗栖 等
担当区分:研究代表者
配分額:4680000円 ( 直接経費:3600000円 、 間接経費:1080000円 )
2019年3月末日に、『ロランの歌』のパリ写本、リヨン写本、ケンブリッジ写本の校訂作業を終了した。とはいえ、当初の予定通り、すべての写本の校訂本を公開するには至っていない。目下、校正作業を進めており、順次、WEB上にPDF書籍として順次公開する予定である。
他方で、上記3写本とオックスフォード本のテクストを組み込んだソフトウェア Joyeuseを始め、電子校訂にまつわる電子辞書やソフトウェアはすでにWEB上公に開済みである。それらのうちには、海外の研究者からも高い評価を受けているものもある。また、校訂作業に際して、明らかになった様々な事実を海外雑誌への投稿論文として現在とりまとめ中である。
『ロランの歌』には複数の刊行本が存在するが、全写本を均一な基準で校訂した刊行本は存在しない。本研究により、主な7つの写本のうち、4写本が、一人の研究者により、厳密に統一された基準をもって、校訂されたことになる。しかも、PDFと電子テキストの形で無料提供されるため、今後の作品研究において大きな影響力を持つことになるだろう。
また、校訂作業の過程で作成された電子辞書やソフトウエアの多くを、WEB上に無料公開したが、その一部は、フランスの研究機関、教育機関においても、利用や紹介がなされている。また、研究期間中に海外の権威ある雑誌に論文と書評の各一本が掲載されたことも本研究の学術的意味を示している。
2009年3月 - 2012年3月
科学研究費補助金 基盤研究(C)
小栗栖等
学会誌掲載論文査読
役割:査読
日本フランス語フランス文学会東北支部 2020年3月
日本フランス語フラン文学会中部支部支部長
役割:企画立案・運営等, 審査・評価, 査読
日本フランス語フラン文学会中部支部 2019年4月 - 2022年3月
日本フランス語フランス文学会学会誌編委員
役割:審査・評価, 査読
日本フランス語フランス文学会学 2017年4月 - 2021年3月