2023/03/31 更新

写真a

タムラ ワタル
田村 彌
TAMURA Wataru
所属
大学院経済学研究科 社会経済システム専攻 政策システム分析 准教授
大学院担当
大学院経済学研究科
学部担当
経済学部 経済学科
職名
准教授

学位 1

  1. 博士(経済学) ( 2008年3月   大阪大学 ) 

研究分野 1

  1. 人文・社会 / 理論経済学

 

論文 3

  1. Information Design, Signaling, and Central Bank Transparency

    Tamura Wataru

    INTERNATIONAL JOURNAL OF CENTRAL BANKING   14 巻 ( 5 ) 頁: 223-258   2018年12月

     詳細を見る

    記述言語:英語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

    Web of Science

  2. Auction Platform Design and the Linkage Principle 査読有り

    Wataru Tamura

    Journal of Industrial Economics   64 巻 ( 2 ) 頁: 201-225   2016年

     詳細を見る

    記述言語:英語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

  3. Optimal Monetary Policy and Transparency under Informational Frictions 査読有り

    Wataru Tamura

    Journal of Money, Credit and Banking   48 巻 ( 2 ) 頁: 1293–1314   2016年

     詳細を見る

    記述言語:英語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

科研費 4

  1. 排他条件付取引契約による排除行為の経済分析

    研究課題/研究課題番号:21K01452  2021年4月 - 2025年3月

    科学研究費助成事業  基盤研究(C)

    北村 紘, 松島 法明, 田村 彌

      詳細を見る

    担当区分:研究分担者 

    メーカーと小売店などの取引関係において,ライバルメーカーとの取引を禁ずる取引契約を排他条件付取引契約(以下,排他契約)という.排他契約は,企業間の競争を制限する効果を持っているため,ライバル企業を排除する反競争的な目的で利用される可能性がある.これまでの研究により,特定の状況において,こうした目的で行われる可能性があることが明らかになっている.排他契約は,様々な市場で行われており,競争政策の運営には,更なる分析が求められる.本研究計画では,理論分析および実験分析を通して,ライバル企業を排除する反競争的な排他契約が実現する状況を明らかにし,我が国の競争政策に貢献することを目指す.
    本研究の目的は,理論分析および実験分析を通して,ライバル企業を排除する反競争的な排他条件付取引契約(以下,排他契約)が実現する状況を明らかにすることである.4年の研究計画の1年目である2021年度の研究進捗状況は,以下のとおりである.
    1年目は,新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けにくい排他契約の事例調査に多くの時間を割いた.国内外の排他契約関連の事例を調査する中で,理論分析および実験分析に向けて,排他契約に関する知見を深めることができた.加えて,今回の事例調査により,本研究計画がスタートする前から取り組んでいる研究(耐久財市場における排他契約による参入阻止の研究,参入企業の技術効率性と排他契約による参入阻止との関係の研究,既存企業間における排他契約の提示競争の研究)においても,より適切な事例を提示することができるようになった.また,上記の調査で得られた知見を利用した研究成果として,2本の研究論文が英文査読誌に受理された.
    次に,理論研究においては,排他契約関連の新しい理論モデル分析をスタートさせている.非常にシンプルなモデルではあるが,現時点において排他契約の文脈で貢献があると思われる結果を得ることはできている.2022年度は,より一般的な需要関数,費用関数におけるモデル設定のもとで分析を実施し,結果の頑健性の確認を行う.2022年度内に,研究会などの場で研究報告ができる水準に仕上げていきたい.
    一方で,実験研究は,実験の準備に時間を割いた.新型コロナウイルスの感染拡大の状況を注視しながら,2022年度以降に実施できるように準備を進めていく予定である.
    事例調査においては,それなりの成果が得られたが,理論研究については,予定よりは遅れている.遅延が発生した理由として,英文査読誌に投稿をしていた3本の研究論文について改訂要求を受け,改訂作業に多くの時間を割く必要があったことがあげられる.
    理論研究については,進行中の研究で得られている結果の頑健性の確認を行い,研究会で報告できる水準に仕上げていく.また,実験研究においては,新型コロナウイルスの感染拡大の状況に依存する部分があるが,感染状況を注視し,実験の実施を目指す.実験を実施する際には,感染対策を徹底し,安全性の確保に十分に配慮する.

  2. 非対照実験を用いた政策評価・形成プロセスの戦略的設計

    研究課題/研究課題番号:20K20756  2020年7月 - 2023年3月

    科学研究費助成事業  挑戦的研究(萌芽)

    田村 彌

      詳細を見る

    担当区分:研究代表者 

    配分額:1690000円 ( 直接経費:1300000円 、 間接経費:390000円 )

    プログラム評価においてランダム化比較試験 (RCT) は理想的な方法であると考えられているが、予算や倫理上の理由から適切なランダム化の実行が難しい場合が少なくない。
    そこで本研究はランダム化を用いた実験的手法が利用できない状況を想定し、プログラムの試験的な実施・評価・規模拡大プロセスを新たなデザイン問題として定式化・分析することを目的とする。制度設計理論を応用したデータの収集プロセスのモデル構築・分析を通じ、エビデンスに基づく政策立案の基礎づけに貢献することを目指す。
    今年度は昨年度検討したモデルのなかで最も単純な構造をもつ設定について、シミュレーション分析を行った。基本モデルとして各被験者は1回限り実験に参加することができ、実験者は金銭的参加報酬を操作することで参加人数および被験者属性の分布が異なるデータを多段階的なプロセスで収集する設定を考えている。まず基本モデルにおいて被験者パラメータが特定分布に従うことがわかっている場合に一致推定量を得られるという理論的結果がどの程度頑健であるかを調べた。その結果、仮定が満たされている場合には推定量の分布に歪みが無く不偏性に近い特徴を持つこと、正規分布やロジスティック分布など主要であるが仮定を満たさない場合にはそこまで頑健ではないことが明らかになった。次に、費用便益分析として実験費用と推定精度のトレードオフを調査した。その結果、推定精度を費用の関数として見たときに凸関数の形状になる、つまり追加的な費用に伴う便益は逓減していくことが判明した。一方、予算が限られている状況における最適設計については分析が不十分で明確な結果を得ることができなかった。
    理論分析としては昨年度に引き続き基本モデルの拡張に取り組んだ。特に被験者行動のインセンティブについて合理性の仮定を緩めた設定をモデルに導入し解析的な特徴づけが可能かどうか調べた。現段階では検討が不十分なため研究結果として注目すべき結果を得るには至らなかった。次年度以降引き続き取り組むことを予定している。
    モデルに取り組む要素の精査に時間がかかり当初の予定からやや遅れが生じている。本年度取り組んだシミュレーション分析は概ね予定どおりとなっている。
    引き続き、意思決定者のインセンティブに関する拡張および理論的な特徴づけに取り組む。また研究の取りまとめを行う。

  3. 排他条件付取引による市場の囲い込みの経済分析

    研究課題/研究課題番号:18K01593  2018年4月 - 2023年3月

    科学研究費助成事業  基盤研究(C)

    北村 紘, 松島 法明, 田村 彌, 佐藤 美里

      詳細を見る

    担当区分:研究分担者 

    メーカーと小売店などの垂直的取引において,競合他社との取引を禁ずる契約を排他条件付取引契約(以下,排他契約)という.こうした契約は,ライバル企業を排除する反競争的な効果を持つ.これまでの理論研究により,特定の状況において,排他契約によるライバルの排除が発生することが明らかになっているが,現実の競争政策への対応を考えると,更なる状況の整理が求められる.本研究では,排他契約関連の個別の事件の特性を考慮し,理論分析及び実験分析を行い,競争政策の運営に貢献することを目指す.
    2021年度の研究進捗状況は,以下の通りである.まず,理論研究では,主に2つの研究の拡張分析を行った.耐久財市場における排他契約の2期間モデルでは,参入が起こるのは2期目とこれまでは仮定していたが,1期目に参入企業が存在する状況を分析した.これに加えて,技術革新により既存企業の限界費用が減少するケースの分析を行った.これらの拡張分析においても,排他契約が締結されることが明らかになり,結果の頑健性を確認することができた.また,参入企業の効率性に注目した排他契約の研究では,需要関数の形状や企業間の裁定行為が排他契約の実現可能性に与える影響について,追加分析を行った.これらの設定においても排他契約が締結されることが確認できたため,結果の頑健性が確認できた.
    次に,実験研究では,排他契約をめぐる川上企業間の競争に注目した理論研究の実験の結果をとりまとめ,国内の学会で報告した.現在,得られたコメントをもとに,改訂作業を進めている.なお,上記の分析で得られた知見を利用した研究成果として,3本の研究論文が英文査読誌に受理された.
    研究が遅れた理由は,以下の2つである.第1に,新型コロナウイルスの感染拡大期が何度かあり,予定した実験の実施ができなかった.第2に,2021年度中に3本の研究論文について英文査読誌から改訂要求を受け,論文の改訂に多くの時間がかかってしまったため,新規の研究を推進することが難しかった.
    2022年度4月時点でも,新型コロナウイルスの流行が収束していない状況であるが,感染状況を注視し,実験の実施を目指す.実験を実施する際には,感染対策を徹底し,安全性の確保に十分に配慮する.

  4. 情報環境の制度設計:理論と応用

    研究課題/研究課題番号:16K17078  2016年4月 - 2021年3月

    科学研究費助成事業  若手研究(B)

    田村 彌

      詳細を見る

    担当区分:研究代表者 

    配分額:2600000円 ( 直接経費:2000000円 、 間接経費:600000円 )

    本研究では、情報設計理論の応用範囲を広げることを目的とした拡張研究を行った。情報制約課題では、情報伝達に摩擦がある状況および情報収集に制約がある状況それぞれについてモデル構築および分析を行った。相互作用課題では、情報提供者が別の手段を用いて意思決定者に作用できる状況に焦点を当て情報提供とインセンティブ設計の相互作用を分析するフレームワークを発展させた。金融政策分野と産業組織分野でそれぞれ議論されている重要な問題に応用し、情報の非対称性の役割や情報優位性の利用に関する知見を得た。
    情報の非対称性による非効率性や競争優位性について古くから研究がなされてきたが近年の情報設計理論は既存の分析を一般化し情報の利用に関する新たな知見を蓄積しつつある。本研究は情報収集および伝達における制約や他の介入手段との相互作用など現実の応用で重要となる問題に焦点を当てた。特に中央銀行の金融政策や企業の価格設定など情報保有者の「行動」とそれに伴う「シグナリング効果」および直接的な「情報開示」の3つの効果を同時に分析するフレームワークを発展させた。既存の研究にはない新たな観点から情報の役割を特徴づけることに成功し応用研究における新たな含意を与えた。