2025/01/22 更新

写真a

マワキ アヤナ
間脇 彩奈
MAWAKI Ayana
所属
大学院医学系研究科 総合保健学専攻 看護科学 助教
大学院担当
大学院医学系研究科
学部担当
医学部(保健学科)
職名
助教

学位 1

  1. 修士(保健学) ( 2006年3月   金沢大学 ) 

研究キーワード 4

  1. 浮腫

  2. リンパ浮腫

  3. がん看護

  4. 創傷治癒

現在の研究課題とSDGs 4

  1. セルフバンデージ指導プログラムの開発

  2. リンパ浮腫患者におけるスキンケアプログラムの開発

  3. リンパ浮腫評価指標の開発-皮膚表面構造はリンパ浮腫を評価できるか-

  4. 乳がん化学療法による浮腫の看護ケア開発

学歴 2

  1. 金沢大学   医学系研究科

    - 2006年3月

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    国名: 日本国

  2. 金沢大学   医学部   保健学科・看護学専攻

    - 2004年3月

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    国名: 日本国

所属学協会 5

  1. 日本創傷・オストミー・失禁管理学会

  2. コ・メディカル形態機能学会

  3. がんのリンパ浮腫研究会

  4. 国際リンパ浮腫フレームワークジャパン研究協議会

  5. 日本看護医療学会

 

論文 15

  1. Exploring Indicators of Subcutaneous Tissue Fluid Accumulation in Breast Cancer-Related Lymphedema Patients Using Fractal Analysis with Virtual Volume

    Niwa, S; Hisano, F; Mawaki, A; Nakanishi, K; Watanabe, S; Fukuyama, A; Kikumori, T; Shimamoto, K; Imai, K; Fujimoto, E; Oshima, C

    LYMPHATIC RESEARCH AND BIOLOGY   21 巻 ( 5 ) 頁: 432 - 438   2023年10月

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  2. A Pilot Study of Determining the Reliability of a New Three-Dimensional Scanning System for Measuring Truncal Thickness After Breast Cancer Surgery

    Hisano, F; Watanabe, S; Niwa, S; Nakanishi, K; Mawaki, A; Takeno, Y; Murota, K; Honda, I; Fujimoto, E; Oshima, C

    LYMPHATIC RESEARCH AND BIOLOGY   21 巻 ( 2 ) 頁: 179 - 186   2023年4月

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  3. Prediction of the Presence of Fluid Accumulation in the Subcutaneous Tissue in BCRL Using Texture Analysis of Ultrasound Images 招待有り

    Niwa, S; Mawaki, A; Hisano, F; Nakanishi, K; Watanabe, S; Fukuyama, A; Kikumori, T; Shimamoto, K; Fujimoto, E; Oshima, C

    LYMPHATIC RESEARCH AND BIOLOGY   20 巻 ( 1 ) 頁: 11 - 16   2022年2月

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  4. マイナスイオンの正常とAkita糖尿病マウスの皮膚創傷治癒への効果 招待有り 査読有り

    間脇 彩奈, Arya Iswara, 向井 加奈恵, 中島 由加里, 中谷 壽男

    形態・機能   20 巻 ( 2 ) 頁: 69 - 75   2022年2月

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    担当区分:筆頭著者   記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

    DOI: https://doi.org/10.11172/keitaikinou.20.69

  5. The Correlation Between Fluid Distribution and Swelling or Subjective Symptoms of the Trunk in Lymphedema Patients: A Preliminary Observational Study 査読有り

    Hisano, F; Niwa, S; Nakanishi, K; Mawaki, A; Murota, K; Fukuyama, A; Takeno, Y; Watanabe, S; Fujimoto, E; Oshima, C

    LYMPHATIC RESEARCH AND BIOLOGY   19 巻 ( 3 ) 頁: 269 - 273   2021年6月

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  6. Breast Cancer-related Lymphedema with the presence or absence of accumulation of Fluid: MR Findings in ISL Stage II Cases 査読有り

    Shiori Niwa, Ayana Mawaki, Keisuke Nakanishi, Fumiya Hisano, Yukari Takeno, Atsushi Fukuyama, Toyone Kikumori, Kazuhiro Shimamoto, Etsuko Fujimoto, Chika Oshima

    Structure and Function   18 巻 ( 2 )   2021年3月

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    記述言語:英語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

  7. 続発性リンパ浮腫に対する看護介入プログラムの開発 ー皮下組織における水分分布の検討ー

    丹羽史織, 間脇彩奈, 中西啓介,久野史椰,藤本悦子,大島千佳

    脳とこころの研究センター脳疾患克服に向けた次世代創薬開発のためのコホート・コンソーシアム型研究拠点形成令和元年度活動報告書     2020年3月

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    記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(研究会,シンポジウム資料等)  

  8. Health Information Sharing Among Muslim Women in a Japanese Mosque 査読有り

    Ota, K; Furusho, H; Mawaki, A; Niimi, Y; Ikegami, C; Arakawa, N; Maeda, J

    MEDINFO 2019: HEALTH AND WELLBEING E-NETWORKS FOR ALL   264 巻   頁: 1968 - 1969   2019年

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    記述言語:英語  

    DOI: 10.3233/SHTI190738

    Web of Science

    PubMed

  9. 続発性リンパ浮腫に対する看護介入プログラムの開発

    脳とこころの研究センター平成30年度活動報告書     頁: 52   2019年

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    記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(研究会,シンポジウム資料等)  

  10. 上肢リンパ浮腫における水分の分布 ― MR 画像を用いて ― 査読有り

    鈴木 由依子, 間脇 彩奈, 中西 啓介, 菊森 豊根, 竹野 ゆかり, 大島 千佳, 藤本 悦子

    形態・機能   16 巻 ( 2 ) 頁: 83-89   2018年3月

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    記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

  11. LONG-TERM FOLLOW-UP OF COLLATERAL PATHWAYS ESTABLISHED AFTER LYMPHADENECTOMY IN RATS 査読有り

    Takeno Y., Arita H., Oshima C., Mawaki A., Nakanishi K., Kurono F., Fujimoto E.

    LYMPHOLOGY   50 巻 ( 3 ) 頁: 131-135   2017年9月

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    記述言語:英語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

    Web of Science

  12. Long-term follow-up of collateral pathways established after lymphadenectomy in rats.

    Takeno Y, Arita H, Oshima C, Mawaki A, Nakanishi K, Kurono F, Fujimoto E

    Lymphology   50 巻 ( 3 ) 頁: 131 - 135   2017年

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    記述言語:英語  

    PubMed

  13. Nighttime Bandaging to Reduce Lymphedema Swelling A Clinical Pre-Post Study 招待有り 査読有り

    Nakanishi Keisuke, Mawaki Ayana, Oshima Chika, Takeno Yukari, Kurono Fumiya, Taniho Yuiko, Murotani Kenta, Kikumori Toyone, and Fujimoto Etsuko

    SAGE Open Nursing   3 巻   頁: 1 - 8   2017年

  14. リンパ浮腫ケアの新たなステージー確かな実践にむけてー 招待有り 査読有り

    日本看護技術学会誌   15 巻 ( 1 ) 頁: 34 - 36   2016年

  15. Relationship between the distribution of myofibroblasts, stellar and circular scar formation due to the contraction ofsquare and circular wound healing 査読有り

    Mawaki, A., Nakatani, T., Sugama, J., Konya, C.

    Anatomical Science International   82 巻 ( 3 ) 頁: 147-155   2007年

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    記述言語:英語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

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講演・口頭発表等 11

  1. In Vivo Pilot Study on the Effect of Docetaxel Injection on Vascular Permeability in Mice 国際会議

    Ayana Mawaki, Masushi Kohta, Aya Yoshimura, Chiemi Haneda, Toshio Nakatani, Shizuko Nagao, Junko Sugama

    27th East Asian Forum of Nursing Scholars (EAFONS 2024)  2024年3月6日 

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    開催年月日: 2024年3月

    記述言語:英語  

  2. ドセタキセル投与モデルマウスにおける間質液動態の定量的評価

    間脇 彩奈, 光田 益士, 吉村 文, 中谷 壽男, 長尾 静子, 須釜 淳子

    第9回日本がんサポーティブケア学会学術集会  2024年5月18日 

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    開催年月日: 2024年5月

    記述言語:日本語  

    開催地:さいたま市  

  3. 看護ケア開発を目的としたドセタキセル誘因性浮腫モデルマウスの作製

    間脇彩奈、中谷壽男、吉村文、臺美佐子、光田益士、長尾静子、須釜淳子

    第12回 国際リンパ浮腫フレームワーク・ジャパン研究協議会学術集会  2023年9月17日 

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    開催年月日: 2023年9月

    記述言語:日本語   会議種別:口頭発表(一般)  

    開催地:石川県かほく市  

  4. リンパ浮腫を有する小児のQOL評価尺度を用いた若者のQOL実態調査

    田﨑あゆみ,間脇彩奈,小栁礼恵,臺 美佐子,須釜淳子

    第12回 国際リンパ浮腫フレームワーク・ジャパン研究協議会学術集会  2023年9月17日 

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    開催年月日: 2023年9月

    記述言語:日本語   会議種別:口頭発表(招待・特別)  

    開催地:石川県かほく市  

  5. 小児リンパ浮腫症例のQOL評価尺度(LYMPHOQOL日本語版)の作成と妥当性の試み

    臺美佐子、間脇彩奈、須釜淳子

    第20回日本循環器看護学会学術集会  2023年9月17日 

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    開催年月日: 2023年9月

    記述言語:日本語   会議種別:口頭発表(招待・特別)  

    開催地:オンライン開催  

  6. 上肢リンパ浮腫患者の皮膚表面構造の画像解析

    小松美結、佐藤亜実、間脇彩奈、川西康友、中西啓介、久野史椰、丹羽史織、藤本悦子、大島千佳

    コ・メディカル形態機能学会第21回学術集会・総会  2023年9月9日 

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    開催年月日: 2023年9月

    記述言語:日本語   会議種別:口頭発表(一般)  

    開催地:山形市  

  7. 3Dスキャンシステムを用いた乳がん術後リンパ浮腫患者における体幹形状測定法の検討

    渡邉幸代、久野史椰、中西啓介、丹羽史織、間脇彩奈、本田育美、藤本悦子、大島千佳

    コ・メディカル形態機能学会第21回学術集会・総会  2023年9月9日 

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    開催年月日: 2023年9月

    記述言語:日本語   会議種別:口頭発表(一般)  

    開催地:山形市  

  8. 名古屋大学リンパ浮腫ケア研究チームの活動と今後の展望

    第15回がんのリンパ浮腫研究会  2023年1月21日 

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    開催年月日: 2023年1月

    記述言語:日本語   会議種別:口頭発表(一般)  

    開催地:名古屋市,愛知県  

  9. リンパ浮腫ケア選定のためのエコーアルゴリズムの考案と実装

    第6回日本リンパ浮腫治療学会学術総会  2022年9月3日 

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    開催年月日: 2022年9月

    記述言語:日本語   会議種別:口頭発表(一般)  

    開催地:東京都  

  10. リンパ浮腫ケアのエビデンス確立を目指した研究活動の紹介

    大島千佳、丹羽史織、久野史椰、渡邉幸代、中西啓介、間脇彩奈、竹野ゆかり、藤本悦子

    第5回日本リンパ浮腫学会総会  2022年3月11日 

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    開催年月日: 2022年3月

    記述言語:日本語   会議種別:シンポジウム・ワークショップ パネル(指名)  

    開催地:名古屋市,愛知県  

  11. Reliability of upper limb circumference measurement using optical 3D digitizer.

    2020年 

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    開催年月日: 2020年2月 - 2020年3月

    記述言語:英語  

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科研費 17

  1. ドセタキセル療法に関連する下肢浮腫への薬理作用機序に基づく先制予防ケアの開発

    研究課題/研究課題番号:23H03187  2023年4月 - 2026年3月

    科学研究費助成事業  基盤研究(B)

    須釜 淳子, 間脇 彩奈

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    担当区分:研究分担者 

    乳がんにおける代表的な治療法であるドセタキセル療法の副作用として下肢浮腫に着眼し、これまでに患者の30%に下肢浮腫が発症し、かつQOLが低下したことを明らかにした。予防ケアには、いつ、どのようなケアを実施すべかきかを明らかにすべきである。本研究では、ラットモデルおよび細胞モデルを用いてドセタキセル療法でおこる組織間質液の増加および細胞傷害を可視化する。乳がん患者のドセタキセル療法によって発症する下肢浮腫への薬理作用に基づく先制予防ケアの開発につながる。

  2. リンパ浮腫評価指標の開発-皮膚表面構造はリンパ浮腫を評価できるか-

    2019年4月 - 現在

    科学研究費補助金  基盤研究(C)

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    担当区分:研究代表者 

  3. リンパ浮腫早期介入プログラム構築のための研究-患部の内部構造に着目して-

    2019年4月 - 現在

    科学研究費補助金  基盤研究(C)

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    担当区分:研究分担者 

  4. 糖尿病を抱える続発性リンパ浮腫患者のケアに関する研究

    2016年4月 - 現在

    科学研究費補助金  基盤研究(B)

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    担当区分:研究分担者 

  5. セルフバンデージ指導プログラムの開発-効果的なリンパ浮腫ケアをめざして-

    2015年4月 - 現在

    科学研究費補助金  若手研究(B)

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    担当区分:研究代表者 

  6. 学部におけるリンパ浮腫ケア教育の構築-セラピスト育成を視野に入れて-

    2013年4月 - 2016年3月

    科学研究費補助金 

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    担当区分:研究分担者 

  7. リンパ浮腫患者におけるスキンケアプログラムの開発

    2012年4月 - 2015年3月

    科学研究費補助金  若手研究(B)

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    担当区分:研究代表者 

  8. リンパ浮腫ケア選定のための超音波検査技術アセスメントと遠隔システムの確立

    研究課題/研究課題番号:23H03186  2023年4月 - 2027年3月

    科学研究費助成事業  基盤研究(B)

    臺 美佐子, 須釜 淳子, 大高 洋平, 間脇 彩奈, 山下 修二, 瀬戸 孝一, 三浦 由佳, 尾関 恩, 松本 智里, 今方 裕子, 瀧澤 理穂

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    担当区分:研究分担者 

    本研究遂行により、従来の外観評価によるケア選定で懸念されていた病態に即したケア選定が可能となる。さらに、エコーアセスメントの自動ケアリコメンデーション化と遠隔化により、リンパ浮腫管理の質の向上と均霑化が図られると期待できる。このエコーアセスメントに基づく遠隔ケアリコメンデーションシステムは、深層学習による自動ケアリコメンデーション化、遠隔システムへ化、医療従事者へのエコー技術教育を経て、リンパ浮腫患者を対象とした介入研究により浮腫減少効果と蜂窩織炎再発予防への有効性を検証する。本申請課題の達成により、リンパ浮腫管理の質が向上し、患者らの生活の質向上が期待できる。

  9. リンパ浮腫ケア選定のための超音波検査技術アセスメントと遠隔システムの確立

    研究課題/研究課題番号:23K27876  2023年4月 - 2027年3月

    科学研究費助成事業  基盤研究(B)

    臺 美佐子, 須釜 淳子, 大高 洋平, 間脇 彩奈, 松本 智里, 山下 修二, 瀬戸 孝一, 三浦 由佳, 尾関 恩, 今方 裕子, 瀧澤 理穂

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    担当区分:研究分担者 

    リンパ浮腫はがん治療の合併症のひとつで、慢性的な浮腫を生じ生涯のケアが必要となる。リンパ浮腫は真皮と皮下組織にリンパを含む過剰な組織間液が貯留した状態であり、蜂窩織炎の再発予防と浮腫増悪防止が主要な管理目標である。
    本研究は2つの目的を有する。1点目は、従来の視診や触診では評価困難な真皮・皮下組織の性状を超音波検査(エコー)で評価する方法の確立である。2点目は、リンパ浮腫管理の専門家とのアクセスの悪さが蜂窩織炎既往歴と関連していることから、この課題を解決するために、全国のどの地域でも専門家とアクセスできるリンパ浮腫の遠隔ケアシステムの開発である。
    これらの研究を看護理工学の手法を用いて遂行する。

  10. 続発性リンパ浮腫の評価とタンパク質動態:リンパ浮腫モデル動物を用いた基礎研究

    研究課題/研究課題番号:23K09834  2023年4月 - 2026年3月

    科学研究費助成事業  基盤研究(C)

    竹野 ゆかり, 藤本 悦子, 中西 啓介, 間脇 彩奈, 有田 広美, 大島 千佳

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    担当区分:研究分担者 

    リンパ浮腫とは、がん手術に伴うリンパ節郭清により、その部位の遠位側に組織間液が貯留することである。組織間液の主な成分は水分であるが、水分のほかにタンパク質が過剰に貯留するのが特徴である。皮下組織におけるタンパク質の蓄積は膠質浸透圧の低下をもたらし、さらに多くの水分を血管外に引き出すことにより持続的なむくみをもたらす。リンパ浮腫は一旦生じると完治することは難しい。
    これまで、リンパ浮腫の特徴であり、水貯留の原因となる皮下組織のタンパク質とその量については注目されてこなかった。むくみを予防し、進行を食い止めるにはタンパク質が貯留しない、または排出を促進させるといった新しい着眼点が必要である。
    本研究の目的は、リンパ浮腫の特徴である皮下組織内のタンパク質について解剖生理学、分子生物学的側面から解析を行い、リンパ浮腫の評価をすることである。本研究では、動物を用いてリンパ浮腫を作製し、リンパ浮腫を継時的に評価すること、並びに、タンパク質や水分動体について把握すること、そして最終的にこれらのデータを用いて浮腫の新しい評価基準を作成することである。
    2023年度は、動物を用いてリンパ浮腫を作成することを中心として行った。浮腫を継時的に見ることから、まず長期間浮腫にさらすためのモデル動物を作成し、後肢のリンパ浮腫の状態を確認している。その後、期間をおきながら、同一部位にリンパ浮腫を作成している。リンパ浮腫を作成した後、患肢は一時的に肥大し、リンパ動態は変化した。その後、リンパ動態は変化したままであったが、患肢の外見的サイズは元に戻る、または若干小さくなるのではないかと思われた。そのため、筋肉量との関係を見るために、ビタミンDと筋肉量との関係を調べている。浮腫作成からの期間も短かく、サンプル数も少なかったため統計学的な処理はできなかったが、浮腫作成前と比較して、下肢筋肉は減少していた。またビタミンDとの因果関係については不明であった。
    リンパ採取については、胸管にシリコンチューブを挿入することを試みているが、時間的にも技術的にも安定して行えるまでには至っていない。
    リンパ浮腫の進行とタンパク質・水分動態との関係を見ることを目的としているため、初年度は長期にリンパ浮腫状態におくモデル動物を作成することを中心として行った。
    また予定通り、リンパ採取についても予定していた方法に加えて、他の方法も模索して行った。
    2024年度前半は、引き続き、リンパ浮腫モデル動物を作成していく。それと並行して、リンパ浮腫肢から皮下組織を採取し、解析を行なっていく。予定としては、タンパク質の解析としてPCRやウェスタンブロッティング、定量には分光光度計、またはELISAを用いる。
    前年度も筋肉量について計測を行ったが、今年度も同様に測定していく予定である。統計的な処理が行えるよう、サンプル数を増やしていく予定である。

  11. ドセタキセル療法に関連する下肢浮腫への薬理作用機序に基づく先制予防ケアの開発

    研究課題/研究課題番号:23K27877  2023年4月 - 2026年3月

    科学研究費助成事業  基盤研究(B)

    須釜 淳子, 間脇 彩奈

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    担当区分:研究分担者 

    乳がんなどの化学療法の代表的な治療法として使用されているドセタキセルは有効性が高いが、副作用として浮腫を生じ、QOLを著しく低下させる。さらに浮腫が増強し、ドセタキセル療法の中止を余儀なくされる場合もある。がん患者におこる浮腫としてリンパ浮腫は注目され、ケアが実践されているが、ドセタキセルによって起こる浮腫はリンパ浮腫とは発症機序が異なり、血管内皮細胞等の破綻によると言われる一方で、組織間質液の増加機構については明らかでない点も多いためケア開発が遅れている。本研究では動物モデルを用いてドセタキセル療法によって起こる組織間質液の増加および細胞傷害を可視化し、浮腫予防ケアについて検証する
    乳がんなどの化学療法の代表的な治療法として使用されているドセタキセルは有効性が高いが、副作用として「浮腫」を生じ、これまでの洋服や靴が履けず外出することが億劫となり閉じこもりがちになるなど、ボディイメージの変化への戸惑いとともに、QOLを著しく低下させ、社会活動への影響を生じさせている。さらに浮腫が増強し、ドセタキセル療法の中止を余儀なくされる場合もある。がん患者におこる浮腫としてリンパ浮腫は注目され、ケアが実践されているが、ドセタキセルによって起こる浮腫はリンパ浮腫とは発症機序が異なり、血管内皮細胞等の破綻によると言われる一方で、組織間質液の増加機構については明らかでない点も多いためケア開発が遅れている。本研究では動物モデルを用いてドセタキセル療法によって起こる組織間質液の増加および細胞傷害を可視化し、浮腫予防ケアの効果について検証することを目的としている。
    2023年度は第一段階として動物モデル作製の検討およびドセタキセル投与後の間質液の増減を明らかにすることを目的に研究を行った。使用動物にはマウスを選択し、先行研究をもとに投与量や投与経路を検討し投与方法を決定した。間質液増減を評価するため、薬剤投与前後に体重と生体インピーダンスの測定を行い、薬剤投与後にはMiles assayによる血管透過性評価、in vivo生体イメージング装置を使用してリンパ管機能評価を行った。動物選択、投与方法の検討についてと血管透過性評価の結果についてはそれぞれ学会発表を行った。
    今後もドセタキセルによる血管透過性の亢進が間質液貯留に及ぼす影響についてさらに検討する必要があるが、併せて第2段階として、看護ケア開発に向けた実験プロトコールの検討、実験を進めていく予定である。
    2023年度は動物モデル作製のための検討とドセタキセル投与後の間質液の増減を明らかにするための評価方法の検討を行った。使用動物としてマウスを選択し、先行研究をもとに投与量や投与経路を検討し投与方法を決定した。また、間質液の増減を評価するため、薬剤投与前後に体重と生体インピーダンスの測定を行い、薬剤投与後にはMiles assayによる血管透過性評価、in vivoイメージング装置を使用してリンパ管輸送評価を行った。
    検討の結果、ドセタキセル誘因性浮腫モデルは、マウス(ICR)の尾静脈から薬剤を5日間連続で投与して作製することとした。このモデルは血管透過性評価では、血管透過性の亢進を明らかにすることができなかった。しかし、生体インピーダンス測定による細胞外液量の増加があり、リンパ管輸送評価による輸送量がコントロール群と比較して多かったことから、ドセタキセル投与により血管透過性が亢進していることが考えられ、このモデルがドセタキセル誘因性浮腫モデルとなる可能性が考えられた。この動物選択と投与方法の検討、血管透過性評価の結果についてはそれぞれ学会発表を行った。しかし、今回作製したモデルは肉眼的な浮腫を発症することは無かった。
    今後はこのモデルを基準として、担癌マウスや血管障害を持つ動物を使用して検討するなど、より血管透過性の亢進と間質液貯留が増加すると考えられる方法を用いて、より適切な浮腫ケア開発に向けた動物モデルの作製を続ける必要がある。
    ドセタキセル誘因性浮腫モデルマウスの作製についての方策:2023年度は正常マウス(ICR)の尾静脈から5日間連続でドセタキセル投与を行ってドセタキセル誘因性浮腫モデルマウスを作製した。しかし、このモデルでは血管透過性亢進状態を確認できたものの、マウス皮膚の肉眼的な浮腫の発症を認めることができなかった。今後は今回作製したモデルを基準として、担癌マウスや血管障害を持つマウスを使用するなど、更に血管透過性が亢進する方法を検討し、動物モデルを作製する必要がある。
    浮腫ケア開発についての方策:2023年度に実験を行う中で、血管透過性やリンパ管輸送状態といった間質液動態はケアに係る少しの介入でも大きく変化するという現象を見ることがあった。今後、これらの現象を参考にして、浮腫ケアの技術開発につなげるための実験プロトコールの検討や実験を進めたい。具体的には、動物の皮膚に圧迫等の刺激を加えたり、体位変換を行ったりする前後での間質液動態を観察、評価するような実験プロトコールを考えている。
    細胞モデルを用いた実験:これまでに作製したモデルは5日目の状況を評価したものであったが、実際にはいつから間質液の増減が始まりいつ終わるのか、細胞障害や修復はいつ起こるのか等、細胞モデルによる実験を行い、ドセタキセルが内皮細胞に及ぼす障害過程や修復過程についても検討していきたい。これらが明らかになることでより適切な浮腫ケアの介入時期や予防方法の検討が行えると考えている。

  12. リンパ浮腫の早期発見のための基礎研究ー体表面の微量生体ガスに着目してー

    研究課題/研究課題番号:20K10684  2020年4月 - 2024年3月

    科学研究費助成事業  基盤研究(C)

    中西 啓介, 竹野 ゆかり, 大島 千佳, 間脇 彩奈, 藤本 悦子, 安藤 詳子, 本田 育美

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    担当区分:研究分担者 

    私たちの体の表面からわずかに出ている生体ガスは体内の様子を映しており、糖尿病の健康管理などに役立てられはじめていますが、リンパ浮腫には使われていません。リンパ浮腫はがんなどの手術によって、腕や足に浮腫(むくみ)を生じるものです。生体ガス測定は,検査に痛みはなく、短い時間で検査を終えられる利点があります。この研究の進め方は、まず動物研究でリンパに関係する生体ガスを幅広く調べ、その後に患者さんを集めて行う研究でリンパ浮腫に特徴的な生体ガスをわり出します。2020年4月現在において、新型コロナウィルスが世界的に猛威をふるっており、患者さんに協力を得ておこなう研究は安全を第一に展開していきます。
    実験1.ラット後肢のリンパ浮腫モデルを使った研究│ラット5匹を使い、後肢に浮腫モデルを作成した。慢性化した浮腫の目安である手術後7日以降に微量生体ガスが採取できたのは3例のみで、その小集団のデータを用いてガスクロマトグラフィー法で分析、解析し、浮腫に特異的な特徴量を検索した。しかしながら、本法ではモデル作成に長時間を要し、麻酔による生体への影響が大きいこと、さらに後肢から生体ガスを安定的に採取することが困難であることなどから、本実験系の採用を見送り、新たな実験系を構築した(実験2)。
    実験2.マウス尾部のリンパ浮腫モデルを使った研究│マウス5匹を使い、尾部の浮腫モデルを作成した。慢性化した浮腫の目安である手術後7日以降に微量生体ガスが採取できた例は5例で、5例ともに術後9日目をピークとする浮腫が確認された。網羅的検討(時間120~830秒、マスナンバー43~120)において、尾部表面積などのいくつかの浮腫のパラメーターと相関のある特徴量は最小1144、最大1650個であった。
    実験3.生理的浮腫に特異的な微量生体ガス成分の探索│所属施設の倫理委員会承認を得て、健常人7名を対象とした予備実験を行った。日常的な活動で生じる生理的浮腫の発症前後で生体表面の微量ガス分析を行った。実験2と同様の解析系において、体水分などのいくつかの浮腫のパラメーターと相関のある特徴量は最小58、最大353個であった。
    まとめ│最大で1000を超える特徴量が見出された。今後、実験2および実験3の結果を統合し、さらに、既存の知見等を手掛かりとして将来性ある特徴量を絞り込んでいく。

  13. リンパ浮腫評価指標の開発-皮膚表面構造はリンパ浮腫を評価できるかー

    研究課題/研究課題番号:19K10795  2019年4月 - 2025年3月

    科学研究費助成事業  基盤研究(C)

    間脇 彩奈, 藤本 悦子, 中西 啓介, 竹野 ゆかり, 大島 千佳, 川西 康友

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    担当区分:研究代表者 

    配分額:4160000円 ( 直接経費:3200000円 、 間接経費:960000円 )

    リンパ浮腫ケアのエビデンス構築にあたり、リンパ浮腫の程度を評価する統一した指標を作ることは喫緊の課題である。私たちはこれまでリンパ浮腫患者の皮膚の変化に注目して研究を行い、リンパ浮腫患者の皮膚表面構造は水分の貯留状況に合わせて変化していることを見出した。本研究では近年、多くの分野で画期的な効果をもたらしている人工知能や画像解析技術を、皮膚表面構造の画像解析法の解明に使用する。皮膚表面構造を数量化し、浮腫の程度との相関を明らかにすることで新しいリンパ浮腫評価指標を開発し、国内外のリンパ浮腫患者に使用できるツールの基礎とする。
    リンパ浮腫は慢性的なものであり、継続的なケアや診断が必要になるが、それらに要する労力は大きく患者の負担が大きい。この負担を軽減するために、統一した指標やケアのエビデンスを確立し、より簡便で適切なケアを検討することは喫緊の課題である。
    私たちはこれまでリンパ浮腫患者の皮膚の変化に注目して研究を行い、リンパ浮腫患者の皮膚表面構造が変化していることを観察してきた。本研究では、まだ多くのことが明らかにされていないリンパ浮腫患者の皮膚表面構造に着目し、リンパ浮腫の皮膚の評価とすることができるかを明らかにすることを目的としている。
    2022年度までに、皮膚表面構造の拡大画像を用いて皮溝と皮丘を明瞭化させるための処理方法、分析方法の検討、既存のデータを使用した画像処理および分析を行った。その結果、上肢リンパ浮腫患者の患側では皮丘面積の割合が大きくなる傾向が見られ、リンパ浮腫の特徴を表している可能性を示唆した。この結果は、2023年度に学会発表を行った。
    2023年度は画像処理について、作業の効率化や妥当性を向上させるためにプログラミングを作成し自動化を行った。その画像処理方法を用いて、健常女性の下肢で生理的に発生する浮腫前後の皮膚表面構造の変化について分析を行った。その結果、腓骨部付近の浮腫の程度が大きい部位では、皮丘割合が他の部位よりも大きくなるという結果が得られ、皮膚表面構造の拡大画像が浮腫の評価として使える可能性をさらに強化する結果となった。
    今後の課題として、超音波画像等皮膚内部構造の評価と併せて皮膚表面構造の拡大画像の評価を行う必要があると考えている。
    2022年度までに画像処理・解析方法を確立し、2023年度はプログラミングを作成、作業効率を上げて分析を行うことができた。また、健常女性の下肢で活動後に生理的に発生する浮腫の皮膚表面構造の変化についての調査、分析を行った。その結果、浮腫の程度が大きい部位では、皮丘割合が他の部位よりも大きくなるという結果が得られ、皮膚表面構造の拡大画像が浮腫の評価として使える可能性を支持する結果を得ることができた。
    しかし、圧痕測定法による浮腫評価に信頼性が低かったため、今後の課題として、超音波画像等の皮膚内部構造の評価と併せて皮膚表面構造の拡大画像の評価を行う必要があると考えている。
    健常人、患者含めて新規被験者のリクルートを行い、被験者数を増やしながらこれまで行ってきた画像分析方法の妥当性の検証を続ける。併せて、既存データを用いて、患者背景や浮腫の程度を示す他の指標、超音波画像の評価との関連性についても分析を進める予定である。また、これまでの結果を学会や論文にまとめ発表していく。

  14. リンパ浮腫早期介入プログラム構築のための研究ー患部の内部構造に着目してー

    研究課題/研究課題番号:19K10925  2019年4月 - 2025年3月

    科学研究費助成事業  基盤研究(C)

    大島 千佳, 藤本 悦子, 中西 啓介, 間脇 彩奈, 竹野 ゆかり, 安藤 詳子

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    担当区分:研究分担者 

    がん治療後の続発性リンパ浮腫では、早期に発症の兆候を発見し治療を開始することが、重症化の防止に極めて重要であるが、患者の多くは、患肢の極端な腫脹などの自覚症状から受診に到るケースが多く、適切な介入の時期を逃している場合が多い。本研究では、がん治療開始前の患者を対象として、自覚症状に先行するごく初期における患部の変化を、客観性の高い指標であるMRIを中心に、超音波エコー、生体インピーダンス、皮膚計測器などを用いて、多角的に捉え、その特徴を経時的に比較検討することによって、リンパ浮腫に対する早期介入プログラム構築の基礎とする。
    本研究の目的は、がん治療開始前の患者を対象として、自覚症状に先行するごく初期における患部の変化を、客観性の高い指標であるMRIを中心に、超音波エコー、生体インピーダンス、皮膚計測器などを用いて、多角的に捉え、その特徴を比較検討することによって、リンパ浮腫に対する早期介入プログラム構築の基礎データを得ることである。今年度は、超音波エコーをリンパ液貯留の早期発見デバイスに用いる際の基礎データを得るため。乳がん治療関連浮腫における皮下組織内の体液貯留の検出に、「仮想体積を用いたフラクタル解析」を使用できるか否かを検証した。研究の概要は以下。
    (国際リンパ学会ステージⅡ)を発症した女性21名の患側上肢および健側上肢の皮下組織を、6-15MHzのリニアトランスデューサーを用いた超音波診断装置(Sonosite Edge II;ソノサイト社、富士フイルム)でスキャンした。その後、同一部位の液体貯留状況を、3テスラMR装置を用いて評価し、3群(高濃度領域あり=液体の貯留あり、高濃度領域なし=液体貯留なし、健側)に分類した。3群間で「H + 2」と「複雑さ」の両方に有意差が認められた(p < 0.05)。事後検定では「複雑さ」について有意差が認められた(Mann-Whitney U検定;Bonferroni補正 p < 0.0167)。ユークリッド空間における分布の評価では、健側、高濃度領域なし、高濃度領域ありの順に分布のばらつきが小さくなることが示された。以上より、「仮想体積を用いたフラクタル解析」の 「複雑さ」は、乳がん術後リンパ浮腫患者の皮下組織液貯留の有無を判定する際に、有効な指標となることが明らかとなった。なお今年度の研究成果は、Lymphatic Research and Biology (2023-2024 IF:2.349). に掲載された。
    コロナ禍における被験者(リンパ浮腫患者)数の減少が、今年度も改善されなかったため、これまでに得られたデータをまとめ、論文として公表した。
    これまでの研究活動で、多くの新知見を得ることができたと考える。最終年度の研究活動は、これまで得られた知見をまとめ、つぎの研究活動に寄与できる形に
    発信することである。

  15. 糖尿病を抱える続発性リンパ浮腫患者のケアに関する研究

    研究課題/研究課題番号:16H05563  2016年4月 - 2020年3月

    科学研究費助成事業  基盤研究(B)

    藤本 悦子, 中西 啓介, 間脇 彩奈, 竹野 ゆかり, 玉腰 浩司, 有田 広美, 大島 千佳, 安藤 詳子, 菊森 豊根, 永谷 幸子

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    担当区分:研究分担者 

    糖尿病患者のリンパ浮腫(乳がん手術時のリンパ節郭清による)のケアプログラムの構築を試みた。複合的療法をベースに様々な観点から検討した。
    MR画像からで、前腕の側に水分貯留が多いことが明らかになった。ドレナージはこの部位を念頭に実施すること、血糖との関係から血圧変動の安定している食後120分に実施することが推奨された。浮腫の状況を把握するには、従来の巻き尺や自覚症状による判定では不十分であることが分かり、MR画像や超音波画像診断画像の必要性が示唆された。セルフケアでは患者をエンカレッジするためにケアの効果を視覚的に捉えることが重要である。このために3Dスキャナーを使用することが考えられた。
    乳がん、糖尿病が急増していることを鑑みると、糖尿病をもつリンパ浮腫患者のケアが看護として益々重要になってくると考えられる。本研究結果は、ケアを実践する場合に、これまで戸惑っていたこと(今まで通りの画一的な方法でよいのか、いつどのように実施すればよいか、具体的な方法は?といったこと)について回答することにつながり、患者の利益に貢献すると思われる。なお、この「戸惑い」については、第14 回日本看護技術学会(2015)で交流セッションを開催し、臨床看護師を含む様々な立場の参加者と共に抽出、あるいは確認したものである。

  16. リンパ浮腫患者の睡眠障害に関する研究ー睡眠状況改善プログラムの開発ー

    研究課題/研究課題番号:15K11468  2015年4月 - 2019年3月

    科学研究費助成事業  基盤研究(C)

    大島 千佳, 藤本 悦子, 間脇 彩奈, 竹野 ゆかり

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    担当区分:研究分担者 

    リンパ浮腫治療において、最も治療効果を発揮しうる多層包帯法は、その圧迫感や可動制限などから、睡眠の質を下げる可能性が指摘されている。本研究は、健常者および乳がん治療後片側上肢にリンパ浮腫を発症した患者を対象に、就寝中の多層包帯法が睡眠に与える影響を検討したものである。その結果、多層包帯法は、健常者、リンパ浮腫患者の双方において、睡眠に影響を与えないことが明らかになった。本研究により、多層包帯法導入に伴う睡眠障害への懸念が払拭された。これまで、睡眠障害を懸念して多層包帯法の導入に踏み切れなかったリンパ浮腫患者も、今後は、より積極的に多層包帯法を取り入れ、継続使用できるようになると考える。
    がん患者は、不眠症や睡眠覚醒周期に障害をきたすリスクがきわめて高く、中でもリンパ浮腫を合併した患者では、がん治療終了後も睡眠障害が持続することが報告されている。2008年には、日本における乳がんの発生率と睡眠時間に関する研究報告が発表され、乳がんの発症予防・再発予防には適切な睡眠の確保が必要ということが、広く認知されるようになった。再発の不安を常に抱えるリンパ浮腫患者にとって、夜間帯の多層包帯法導入は、大きな不安を伴うものであったが、本研究により睡眠障害への懸念が払拭された。これまで多層包帯法の導入に踏み切れなかったリンパ浮腫患者も、今後は、安心してその恩恵にあずかることができるようになる。

  17. セルフバンデージ指導プログラムの開発-効果的なリンパ浮腫ケアをめざして-

    研究課題/研究課題番号:15K20666  2015年4月 - 2018年3月

    科学研究費助成事業  若手研究(B)

    間脇 彩奈

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    担当区分:研究代表者 

    配分額:3900000円 ( 直接経費:3000000円 、 間接経費:900000円 )

    リンパ浮腫の治療において「圧迫療法」は推奨度の高い治療法でありライフスタイルに圧迫療法を取り込むことがQOLを高める手段として求められている。しかし実際には、圧迫療法、特にバンデージについては施行技術や管理が難しいとされ、その指導に関しては敬遠されがちであった。本研究では患者への指導回数と技術の習得状況の関係を調べ、少なくとも4回の指導が必要であることを示唆した。1週間のセルフバンデージを取り入れた生活を行った前後の水貯留部位の変化、インピーダンスの変化、皮膚状態の変化から、セルフバンデージの安全性が確認でき、また浮腫の改善が認められた。

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