2025/04/23 更新

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シノダ タロウ
篠田 太郎
SHINODA, Taro
所属
宇宙地球環境研究所 附属飛翔体観測推進センター 准教授
大学院担当
大学院環境学研究科
職名
准教授
連絡先
メールアドレス
外部リンク

学位 1

  1. 博士(理学) ( 2001年3月   北海道大学 ) 

研究キーワード 1

  1. 雲・降水システム 雲解像数値モデル 大気境界層 パラメタリゼーション 熱帯気象

研究分野 1

  1. その他 / その他  / 気象・海洋物理・陸水学

経歴 5

  1. 名古屋大学 地球水循環研究センター 准教授

    2013年4月 - 現在

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    国名:日本国

  2. 名古屋大学 地球水循環研究センター 助教

    2007年4月 - 2013年3月

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    国名:日本国

  3. 名古屋大学 地球水循環研究センター 助手

    2001年4月 - 2007年3月

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    国名:日本国

  4. 名古屋大学 大気水圏科学研究所 助手

    2001年1月 - 2001年3月

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    国名:日本国

  5. 三菱総合研究所

    1991年4月 - 1997年3月

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    国名:日本国

学歴 3

  1. 北海道大学   理学研究科   地球惑星科学専攻

    1997年4月 - 2001年1月

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    国名: 日本国

  2. 北海道大学   理学研究科   地球物理学専攻

    1989年4月 - 1991年3月

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    国名: 日本国

  3. 北海道大学   理学部   地球物理学科

    1985年4月 - 1989年3月

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    国名: 日本国

所属学協会 2

  1. 日本気象学会   中部支部「天気」編集委員

    2006年4月 - 現在

  2. 米国地球物理学連合

委員歴 2

  1. 日本気象学会山本賞候補者推薦委員会   委員  

    2016年6月 - 現在   

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    団体区分:学協会

  2. 日本気象学会気象研究ノート編集委員会   副委員長  

    2011年6月 - 現在   

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    団体区分:学協会

 

論文 37

  1. Maintenance Mechanisms of Orographic Quasi-Stationary Convective Band Formed over the Eastern Part of Shikoku, Japan

    Nishii, A; Shinoda, T; Sassa, K

    JOURNAL OF THE METEOROLOGICAL SOCIETY OF JAPAN   103 巻 ( 2 ) 頁: 279 - 301   2025年4月

  2. An Upward Multi-Pulse TGF Involved With Two Thunderstorm Cells

    Nakazawa, K; Oguchi, M; Wu, T; Wada, Y; Okuma, K; Wang, D; Tsuji, Y; Omiya, Y; Ando, M; Enoto, T; Tsurumi, M; Kataoka, J; Kanda, T; Iwashita, R; Koshikawa, N; Shinoda, T; Diniz, G; Ikkatai, Y

    JOURNAL OF GEOPHYSICAL RESEARCH-ATMOSPHERES   130 巻 ( 6 )   2025年3月

  3. Statistical Analysis of the Occurrence Environment of Orographic Quasi-Stationary Convective Band Formed over the Eastern Part of Shikoku, Japan 査読有り

    Akira Nishii, Taro Shinoda, Koji Sassa

    SOLA   21A 巻   頁: 10 - 19   2025年3月

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    記述言語:英語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

    DOI: https://doi.org/10.2151/sola.21A-002

  4. Objective classification for solid hydrometeor particles using deep learning

    Yoshimura, A; Tsuboki, K; Shinoda, T; Ohigashi, T; Shimizu, K

    PROGRESS IN EARTH AND PLANETARY SCIENCE   11 巻 ( 1 )   2024年11月

  5. Termination of Downward-Oriented Gamma-Ray Glow by Normal-Polarity In-Cloud Discharge Activity

    Wada, Y; Wu, T; Wang, D; Enoto, T; Nakazawa, K; Morimoto, T; Nakamura, Y; Shinoda, T; Tsuchiya, H

    JOURNAL OF GEOPHYSICAL RESEARCH-ATMOSPHERES   128 巻 ( 15 )   2023年8月

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講演・口頭発表等 84

  1. Impacts of Vertical Profiles of Water Vapor in the Upstream Region on the Heavy Rainfall Event of July 2018 in Japan 国際会議

    Taro SHINODA, Asuka KAMIYA, Masaya KATO, Sachie KANADA, Kazuhisa TSUBOKI

    18th Asia Oceania Geosciences Society 2021 Annual Meeting  2020年8月2日 

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    開催年月日: 2020年8月

    記述言語:英語   会議種別:口頭発表(一般)  

    開催地:online   国名:シンガポール共和国  

  2. Impacts of Vertical Profiles of Water Vapor in the Upstream Region on the Heavy Rainfall Event of July 2018 in Japan 国際会議

    Taro SHINODA, Asuka KAMIYA, Masaya KATO, Sachie KANADA, Kazuhisa TSUBOKI

    14 th International Conference on Mesoscale Convective System and High-Impact Weather in East Asia (ICMCS-XIV)  2021年4月29日 

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    開催年月日: 2020年4月

    記述言語:英語   会議種別:口頭発表(一般)  

    開催地:Online   国名:中華人民共和国  

  3. What does a positive KDP-peak region above the melting level indicate? ~ Statistics of KDP profiles obtained by a Ka-band polarimetric radar ~ 国際会議

    Taro Shinoda, Tadayasu Ohigashi, Hiroyuki Yamada, Yukiya Minami, Kazuhisa Tsuboki

    39th International Conference on Radar Meteorology  2019年9月17日  American Meteorological Society

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    開催年月日: 2019年9月

    記述言語:英語   会議種別:ポスター発表  

    開催地:Nara, Japan   国名:日本国  

  4. What does a positive KDP-peak layer above the melting level indicate? ~ Statistics of KDP profiles obtained by a Ka-band polarimetric radar ~ 国際会議

    Taro Shinoda, Tadayasu Ohigashi, Hiroyuki Yamada, Yukiya Minami, Kazuhisa Tsuboki

    The 13th Conference on Mesoscale Convective Systems and High-Impact Weather in East Asia  2019年3月8日 

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    開催年月日: 2019年3月

    記述言語:英語   会議種別:口頭発表(一般)  

    開催地:Okinawa Prefectural Museum and Art Museum, Naha, Okinawa, Japan   国名:日本国  

  5. Overview of the aircraft observation for Typhoon Lan (2017) and Trami (2018) in the T-PARCII 招待有り 国際会議

    Tsuboki, K., H. Yamada, T. Shinoda, T. Ohigashi, K. Ito, M. Yamaguchi, T. Nakazawa, N. Nagahama, K. Shimizu, N. Takahashi

    2018 ACTS Workshop "Toward Improvementson Severe-Weather Forecast Benefited from the International Joint Field Experiment in 2020" 

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    開催年月日: 2018年11月

    記述言語:英語   会議種別:シンポジウム・ワークショップ パネル(指名)  

    開催地:Central Weather Bureau, Taipei   国名:台湾  

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共同研究・競争的資金等の研究課題 1

  1. Super-GCMの開発およびそれを用いた温暖化時のメソ気象現象変調に関する研究 ~雲解像モデルを用いた雲物理量の確率分布に関する解析~

    2006年4月 - 2008年3月

    国内共同研究 

科研費 12

  1. Seeder-Feeder豪雨機構の最先端フィールド観測と水災害軽減に向けた総合研究

    研究課題/研究課題番号:24H00033  2024年4月 - 2029年3月

    科学研究費助成事業  基盤研究(S)

    中北 英一, 坪木 和久, 篠田 太郎, 鈴木 賢士, 大石 哲, 岩井 宏徳, 大東 忠保, 相馬 一義, 山口 弘誠

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    担当区分:研究分担者 

    本研究では、この豪雨をもたらすSeeder-Feeder機構に焦点を当て、これまで我々の研究チームが積み上げてきた観測手法に加え、新たに開発された雲・降水粒子撮像ゾンデやフェーズドアレイ偏波降雨レーダといった10年前には無かった新たな観測技術を加えた最先端のフィールド集中観測を、地形性豪雨で有名な屋久島や紀伊半島南部、ならびに神戸六甲山周辺で実施し、そのメカニズムを明らかにする。これにより、豪雨機構の解明だけでなく、レーダによる高精度の地上降水量推定の方法を構築し、国交省などの現業レーダ観測網の大幅な再構築にも一石を投じる。

  2. 日本海沿岸における冬季雷及び関連高エネルギー放射と高高度放電現象の究明

    研究課題/研究課題番号:24H00269  2024年4月 - 2027年3月

    科学研究費助成事業  基盤研究(A)

    王 道洪, 鴨川 仁, 佐藤 陽祐, 山下 幸三, 篠田 太郎, 中澤 知洋, ウ ティン

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    担当区分:研究分担者 

    日本海沿岸の冬季雷はエネルギーの極めて大きいものが多く、大型風車等の施設に大きな被害をもたらす一方、伝統的な理論で理解できない高エネルギー放射線、雷雲上部から電離層に達する高高度放電現象もしばしば観測されている。本研究は冬季雷の3D放電マッピングシステムを高度化した上で、気象偏波レーダー、電界計アレイ、ガンマ線検出器アレイ、高速カメラを集中的に配置して連携観測することで、世界に類を見ない雷放電の全波長観測を実現し、数値シミュレーションと合わせて、冬季雷の高い電磁エネルギーが雷雲の中でどのように蓄積・分布・放電され、どのようにガンマ線や高高度放電現象を発生させているのかを解明する。

  3. レーダリモートセンシングを駆使した層状性降水過程の解明

    研究課題/研究課題番号:22H00177  2022年4月 - 2025年3月

    科学研究費助成事業  基盤研究(A)

    重 尚一, 橋口 浩之, 篠田 太郎, 柴田 泰邦, 高橋 暢宏, 高薮 縁, 鈴木 賢士, 濱田 篤, 岩波 越, 村田 文絵

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    担当区分:研究分担者 

    「層状性降水=弱い降水強度」という固定観念があるが、2018年7月西日本豪雨など、近年日本で多発している広域豪雨に大きく寄与している。層状性降水は対流圏中上層に広がる乱層雲内で雪片や霰といった固体降水粒子の成長によってもたらせるが、雪片、霰のいずれが卓越するのか、観測が難しいため統計的に分かっていない。本研究は、雪片と霰で落下速度が大きく異なることを利用して地上設置レーダのドップラー観測から判別し、層状性降水過程を解明する。
    沖縄で2004年に実施されたKa帯ドップラーレーダーと400MHzウィンドプロファイラーの同時観測のデータを用いて予備調査を行った。その結果、400MHzウィンドプロファイラーから降水時の大気鉛直流を求めることは困難であることが判明し、あらためて50MHzの京都大学MUレーダーの利用の必要性を認識した。
    利用を予定していた名古屋大学Ka帯偏波ドップラーレーダーが故障していることが判明し、代わりに名古屋大学X帯偏波ドップラーレーダーを利用することとした。2022年12月末に京都大学MUレーダー観測所に搬入し、2023年1月中旬に観測を開始した。また、地上付近の背の低い降水の観測に適したK帯のマイクロレインレーダーによる観測を2022年11月中旬に、地上設置型降水粒子撮像・重量計測システム(G-PIMMS)による降水粒子直接観測を2022年12月末に、それぞれ京都大学MUレーダー観測所で開始した。
    MUレーダーを含めた全ての装置で観測できた2023年2月14-15日の降雪事例を解析した。MUレーダーによる大気鉛直流Wの観測とマイクロレインレーダ―による固体降水粒子のドップラー速度Vdおよび有効レーダー反射強度Zeの観測を利用し、固体降水粒子の終端落下速度Vt(=Vd-W)と有効レーダー反射強度Zeの関係Vt-Ze関係を利用した上空の固体降水粒子タイプの推定手法について検討を行った結果、地上のディスドロメーターによる粒径と落下速度から推定される固体降水粒子タイプと整合が見られた。また、2023年暖候期の降雨観測を実施した。
    当初利用を予定していた名古屋大学Ka帯偏波レーダーが故障して利用できなくなったため。
    観測を継続するともに2023年暖候期の降雨観測事例を解析する。

  4. 航空機観測によるスーパー台風の力学的・熱力学的構造と強化プロセスの解明

    研究課題/研究課題番号:21H04992  2021年7月 - 2026年3月

    科学研究費助成事業  基盤研究(S)

    坪木 和久, 辻野 智紀, 伊藤 耕介, 山田 広幸, 堀之内 武, 篠田 太郎, 高橋 暢宏, 清水 慎吾, 大東 忠保, 南出 将志, 榎本 剛, 山口 宗彦

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    担当区分:研究分担者 

    台風は自然災害の最大要因であり、なかでも最強カテゴリーのスーパー台風は甚大な被害をもたらす。地球温暖化に伴い、日本本土へのスーパー台風の上陸が懸念されている。しかし台風強度の推定値と予測値の両方に大きな誤差があることが大きな問題となっている。その最大原因は台風が急速に発達する「急速強化」である。さらにそのとき眼の壁雲が二重となる構造がしばしばみられ、その力学的・熱力学的構造が未解明だからである。本研究課題では、スーパー台風が、なぜ、そしてどのように形成されるのか、それにおける急速強化と二重壁雲構造はどのような役割をしているのかを、航空機観測、地上観測、数値シミュレーションの三本柱で解明する。
    航空機を用いて2022年9月16日と17日にスーパー台風Nanmadolのドロップゾンデ観測を実施し、スーパー台風になる前後の眼内部の暖気核の熱力学的構造を観測するとともに、二重壁雲の力学的・熱力学的構造を観測することができた。ドロップゾンデの観測データは、リアルタイムで気象庁および世界中の気象予報機関に送信され、数値予報モデルにデータ同化され、この台風の現業予報に利用された。さらにこの航空機観測では飛行経路上の温度等のデータを取得し、二重壁雲構造の暖気核の水平方向の広がりを観測した。
    台風Nanmadolの航空機観測の実施時に、南大東島で高層気象観測を実施し、航空機が上空を飛行するときに同期観測を実施した。これによりドロップゾンデ観測データの検証を行った。航空機からのドロップゾンデなど台風中心のゾンデデータを用いて中心気圧と気温偏差の関係を調べ、両者に強い相関があることを明らかにした。
    2022年5~8月に、米国・台湾・日本の国際共同観測を航空機観測と連携して実施した。与那国島では、気球による高層気象観測を連続して実施し、暖候期の台風発生環境を観測した。7月5日に台風Aereが太平洋から東シナ海を北上しときに与那国島地上観測と連携して航空機観測を実施した。
    名古屋大学および気象庁の複数の数値大気モデルを用いて、スーパー台風の再現実験を実施した。その結果から、急速強化時に見られた角運動量輸送が急発達に重要であることをあきらかにした。また複数モデルの比較からNanmadol の急速強化の再現性はモデルの乱流過程によって大きく影響を受けることをあきらかにした。
    ひまわり8号による30秒間隔の観測を用いて,台風の眼の中の風速の時間変換とその要因を明らかにした。また,低軌道衛星搭載合成開口レーダーによる地表風観測を検証に用いて,静止衛星の赤外画像から最大風速半径を推定する方法を開発した。
    本研究課題はスーパー台風を対象とするので、観測対象として適切なスーパー台風が発生するかどうか、またそれが観測可能範囲に入るかどうかが最も懸念されていた。航空機観測は2~4年度目の3年間に実施を計画し、台風の状況よって実施できない場合は、航空機観測の予算を翌年度に繰り越すなどの対応で、研究の5年度目前半までに、スーパー台風を観測する計画であった。それが2年目の本年度にスーパー台風Nanmadolの観測により、スーパー台風の観測、急速強化過程の観測、二重壁雲構造の観測という当初目的の観測を達成することができた。特に申請時の計画になかったがヒアリングで審査委員から出された要望の、スーパー台風になる前の状態からの観測も実施することができたことは、想定以上の成果といえる。
    これらにより申請書に示した研究のフレームワークと役割分担の実施項目として、「航空機観測」の各項目は達成できたことになる。また「地上観測」の与那国島における国際共同観測と南大東島での高層気象観測およびドロップゾンデ検証観測も実施した。「データ同化と予報実験」における多様な数値モデルを用いたシミュレーションとデータ同化、および「数値シミュレーション」と観測の連携も十分行われており、また、それぞれのモデルを用いた研究も進んでいる。主要な3つの研究目的の(i)「二重壁雲の暖気核構造の解明」と、(ii)「航空機観測により台風の直接測定を行い、精度の高い測定値を取得し、そのデータを高解像度の数値モデルに取り込み観測されたスーパー台風を再現する。その結果に基づき、眼の暖気核などの力学的・熱力学的構造と急速強化のプロセスをあきらかにする」はほぼ達成できており、未達成の(iii)「台風の進路と強度の予測を高精度化できることを示すこと」についても、それを達成するために必要なデータも得られている。
    これらのことから上記の達成度と判断できる。
    2023年以降も当初研究計画に沿って研究を進める。特に8月下旬から9月下旬を観測期間として、台風の航空機観測を実施する。今後の航空機観測は台湾大学の実施する航空機観測と連携して、沖縄本島から南西諸島の南または南東海上で実施する。対象とする台風はできるだけ強い台風で、可能な限りスーパー台風をねらう。また、観測は2日間に2回のフライトを実施し、急速強化プロセスの観測をねらう。さらに可能であれば二重壁雲構造のスーパー台風の観測を行う。ただし、これは台風の発生・発達状況によるので、台風の状況によって観測の実施と中止を判断できるように、観測には十分な準備期間を設けて臨む。観測はこれまで実施してきたようにドロップゾンデによる観測を中心とし、フライトレベルのデータも同時に取得する。さらにドロップゾンデ観測データの検証のために南大東島での気球によるゾンデ観測を航空機の通過に同期して実施する。
    航空機観測を実施したドロップゾンデ観測データおよびフライトレベルのデータの品質チェックを高度化し、データを整備するとともに、DOIを附して公開を検討する。これらのデータを解析して、台風の力学的・熱力学的構造をあきらかにする。特にスーパー台風Nanmadolについて、急速強化プロセスと二重壁雲構造に着目してこれらのデータの解析を進める。
    スーパー台風Nanmadolについての、高解像度シミュレーションを実施し、ドロップゾンデ観測データ等と比較しつつ、急速強化プロセスと二重壁雲構造の特徴をあきらかにする。観測データを雲解像モデルCReSSに同化する方法を開発する。特に2022年に取得されたデータに対して、連続的にデータ同化を行い、予測インパクトを定量的に評価する。これらにより航空機で観測されたスーパー台風周辺の多点におけるデータを、台風の予報モデルに取り込み、台風の進路と強度の予測を高精度化できることを示す。

  5. 大気エアロゾルが雲・降水過程に及ぼす影響解明に関する研究

    研究課題/研究課題番号:17H00787  2017年4月 - 2020年3月

    科学研究費助成事業  基盤研究(A)

    村上 正隆, 篠田 太郎, 松見 豊, 折笠 成宏, 田尻 拓也, 橋本 明弘, 松木 篤

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    担当区分:研究分担者 

    本研究の一環として雲生成チェンバー等を用いて実施した種々のエアロゾルの雲核・氷晶核特性に関する室内実験結果に基づき、エアロゾル・雲・降水統一パラメタリゼーションを開発し、名古屋大学が開発した雲解像(非静力学)モデル、CReSSへ実装した。
    全球 (エアロゾル気候)モデルからのエアロゾルの3次元情報を雲解像モデルに取り込み、暖候期に日本周辺域に発生する降水雲群および乾燥・半乾燥域に発生する日周対流雲に関するシミュレーションを行い、既往研究から得られた航空機観測の結果や本研究の一環として実施したエアロゾルの地上モニタリングの結果を用いて、エアロゾルの雲・降水影響が適切に表現されていることを確認した。
    雲核や氷晶核として働くエアロゾルの雲・降水影響は日々の天気予報から気候変動予測まで様々なスケールで重要な役割を果たしていることが認識され、1990年代からその影響に関する研究されてきたが、不確定性の軽減には至っていなかった。本研究で開発したモデルを用いたシミュレーションを行うことによって、エアロゾルの雲・降水影響、特に降水雲を介したエネルギー・水循環の変調を解明・評価し、天気予報および気候変動予測の精度向上につなげることが可能となった。波及効果として、このモデルは人工降雨・降雪などのエアロゾルによる意図的気象改変の効果を正確に評価する手法としても利用可能となった。

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担当経験のある科目 (本学) 10

  1. 気象学

    2021

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    理学部地球惑星科学科3年生向け秋学期に実施した。
    大気の力学と熱力学、雲の微物理学の基礎を理解し、実際の気象現象がこれらの物理過程に基づいて理解することを目的として講義を行った。

  2. 気象学

    2020

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    理学部地球惑星科学科3年生向け秋学期に実施した。
    大気の力学と熱力学、雲の微物理学の基礎を理解し、実際の気象現象がこれらの物理過程に基づいて理解することを目的として講義を行った。

  3. 気象学

    2019

  4. 気象学

    2018

  5. 基礎セミナーA「災害をもたらす気象現象」

    2018

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社会貢献活動 6

  1. 気象レーダで見る雪

    役割:講師

    白山手取川ジオパーク推進協議会  白山手取川ジオパーク学習会 水の旅学  2021年10月

  2. 水害をもたらす気象現象の予測と その活用法

    役割:講師

    名古屋市教育スポーツ協会 名東生涯学習センター  名東生涯学習センター後期講座「水害への備え」第3回  名東生涯学習センター  2020年12月

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    対象: 社会人・一般, 市民団体

    種別:講演会

    大雨をもたらす気象現象と気象予測の活用法やについての講演を行った。

  3. 石川県立大学観測機器見学会

    役割:取材協力, 講師

    石川県立大学  北國新聞, 北陸中日新聞  石川県立大学  2016年12月

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    対象: 大学生, 大学院生, 教育関係者, 研究者, メディア

    種別:講演会

    名古屋大学のKa帯雲レーダを石川県立大学に設置し冬季の雪雲の観測を開始することに合わせて、大学関係者、近隣住民、地元のマスコミ関係者、気象台関係者に講演を行うとともにレーダの見学会を実施した。

  4. 東海市防災まちづくり講演会

    2014年12月

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    2014年12月13日に東海市勤労センターで開催された東海市防災まちづくり講演会において「集中豪雨のメカニズム」というタイトルで90分間にわたって講演を行った。東海市防災課の小島正輝様より依頼を受けての招待講演であった。

  5. 愛知中学校第一学年土曜授業

    2014年10月

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    2014年10月18日に名古屋大学を愛知中学校1年生の7名が訪問した。訪問した生徒を対象に積乱雲、雷、竜巻についての講義を行い質問を受けた。

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