2024/04/05 更新

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ヤマモト ヒデノリ
山本 英範
YAMAMOTO Hidenori
所属
医学部附属病院 小児循環器センター 病院助教
職名
病院助教

学位 1

  1. 博士(医学) ( 2021年3月   名古屋大学 ) 

研究分野 1

  1. ライフサイエンス / 胎児医学、小児成育学  / 小児循環器

 

論文 3

  1. Dysbiosis of gut microbiota in patients with protein-losing enteropathy after the Fontan procedure

    Go, K; Horiba, K; Yamamoto, H; Morimoto, Y; Fukasawa, Y; Ohashi, N; Yasuda, K; Ishikawa, Y; Kuraishi, K; Suzuki, K; Ito, Y; Takahashi, Y; Kato, T

    INTERNATIONAL JOURNAL OF CARDIOLOGY   396 巻   頁: 131554   2024年2月

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    記述言語:英語   出版者・発行元:International Journal of Cardiology  

    Background: There is a lack of predictive biomarkers for the onset or activity of protein-losing enteropathy (PLE), a Fontan procedure-associated complication. Here, we aimed to identify the gut microbiota composition of patients with active PLE and investigate its relationship with PLE activity. Methods: This multicenter case–control study involved patients who developed PLE (n = 16) after the Fontan procedure and those who did not (non-PLE; n = 20). Patients with PLE who maintained a serum albumin level of ≥3 g/dL for >1 year were included in the remissive-stage-PLE group (n = 9) and those who did not maintain this level were included in the active-PLE group (n = 7). 16S rRNA gene sequencing analysis of fecal samples was performed using QIIME2 pipeline. Alpha (Shannon and Faith's phylogenetic diversity indices) and beta diversity was assessed using principal coordinate analysis based on unweighted UniFrac distances. Results: Shannon and Faith's phylogenetic diversity indices were lower in the active-PLE group than in the remissive-stage- (q = 0.028 and 0.025, respectively) and non-PLE (q = 0.028 and 0.017, respectively) groups. Analysis of beta diversity revealed a difference in the microbiota composition between the active-PLE and the other two groups. Linear discriminant effect size analysis demonstrated differences in the relative abundance of Bifidobacterium and Granulicatella spp., and Ruminococcus torques between patients with active- and those with remissive-stage-PLE. Conclusions: Gut microbiota dysbiosis was observed in patients with active PLE. Changes in the bacterial composition of the gut microbiota and decreased diversity may be associated with the severity of PLE.

    DOI: 10.1016/j.ijcard.2023.131554

    Web of Science

    Scopus

    PubMed

  2. Phosphorylated proteome analysis of a novel germline ABL1 mutation causing an autosomal dominant syndrome with ventricular septal defect 招待有り 査読有り

    Yamamoto, H., Hayano, S., Okuno, Y., Onoda, A., Kato, K., Nagai, N., Fukasawa, Y., Saitoh, S., Takahashi, Y., Kato, T.

    INTERNATIONAL JOURNAL OF CARDIOLOGY   326 巻   頁: 81 - 87   2020年10月

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    担当区分:筆頭著者   記述言語:英語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

    DOI: 10.1016/j.ijcard.2020.10.032

  3. Prediction of postnatal clinical course in primary congenital dilated cardiomyopathy 査読有り

    Yamamoto, H., Fukasawa, Y., Ohashi, N., Yokoyama, T., Suzuki, K., Ota, T., Yasuda, K., Omoya, K., Takahashi, Y., Kato, T.

    PEDIATRICS INTERNATIONAL   61 巻 ( 12 ) 頁: 1196 - 1201   2019年

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    担当区分:筆頭著者   記述言語:英語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

    DOI: 10.1111/ped.14029

科研費 2

  1. 網羅的プロテオーム解析に基づいた肺高血圧症病変における新規治療ターゲットの検証

    研究課題/研究課題番号:23K07329  2023年4月 - 2026年3月

    科学研究費助成事業  基盤研究(C)

    加藤 太一, 佐藤 義朗, 山本 英範

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    担当区分:研究分担者 

    肺高血圧症は、肺動脈が進行性に狭窄、閉塞する難治性疾患であり、重篤な場合、生命予後が不良な疾患です。我々は実験的に作成した肺高血圧モデルにおいて、血管が閉塞している部分と閉塞していない部分のそれぞれから蛋白質を抽出し、プロテオーム解析という手法で、両者で異なる蛋白質すなわち閉塞に関連する蛋白質を同定しました。この研究では、その蛋白の機能を検証することで、病気のメカニズムを解明することを目的としています。

  2. メタゲノム解析とオミクス解析を用いたFontan術後蛋白漏出性胃腸症の病態解明

    研究課題/研究課題番号:22K07912  2022年4月 - 2025年3月

    科学研究費助成事業  基盤研究(C)

    郷 清貴, 加藤 太一, 山本 英範

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    担当区分:研究分担者 

    蛋白漏出性胃腸症(Protein-Losing Enteropathy: 以下PLE)は単心室型の先天性心疾患に対する機能的修復術であるFontan手術後の患者に発症する予後不良な疾患である。しかし、その発症機序は解明されておらず、治療法も確立していない。近年、消化管疾患だけでなく、様々な疾患の発症や重症化と腸内細菌叢の関連が報告されているが、Fontan術後のPLEと腸内細菌叢の関連についての報告はない。本研究の目的は、次世代シークエンサーを用いたPLE患者に特異的な腸内細菌叢組成の探索と、便のメタボロームによる網羅的な解析により、PLEに関与する菌種、代謝物などの因子を同定することである。
    Fontan術後に発症するPLEはしばしば治療抵抗性で予後不良であるが、発症や活動性を予測するバイオマーカーは開発されていない。本研究はFontan術後PLE患者とPLE未発症患者の腸内細菌叢を、16S rRNAを標的とした次世代シークエンスにより網羅的に解析して比較した。その上で細菌叢の多様性や特定菌種の存在量の変動がPLEの発症や活動性と関連するか検討することを目的とした。研究開始後、計17人のPLE患者とPLE未発症の対照患者23人の患者から同意を得た。PLE患者のうち1名、対照群のうち3名は細菌叢に影響しうる抗菌薬を内服中または検体不良によって除外した。PLE患者のうち活動性PLE患者が7名、1年以上血清アルブミン値: 3.0g/dl以上を維持している寛解期PLE患者が9名であった。対照群は20例となった。便サンプルから細菌DNAを抽出した後、16S rRNA領域のPCR増幅を行い、次世代シークエンンサーMiseqを用いて配列データを得た。配列データを得た後の細菌叢に関する一連の解析を、QIIME2パイプラインにより行った。細菌叢解析の結果、α多様性の指標であるShannon indexとChao1、Faith’s PDは、活動性PLE群で低く、細菌叢の多様性低下が示唆された。各群の細菌叢を主座標分析でプロットしunweghited Unifrac距離を算出すると、活動性PLEと対照群間および活動性PLEと寛解期 PLE間に差を認め、活動性PLE患者は他2群と異なる細菌叢を持つことが示唆された。今後は異なる手法での解析を追加し、成果について学会での報告、論文での発表を計画している。
    本研究では、すでに学内での倫理審査を終えていたこともあり比較的速やかに対象患者の便検体および臨床情報の収集を開始することができた。便検体からのDNA抽出、次世代シークエンスの過程も概ね問題なく施行できている。本課題初年度としては中間解析を行うことができる状況まで進捗したため、概ね順調に進展していると判断した。
    今後は得られたシークエンスデータを元に、Linear discriminant analysis effect size (LEfSe) 解析によって活動性PLE群と寛解期PLE群、対照群の間で存在量が異なる細菌種の同定を進める予定である。また、PICRUSt2(phylogenetic investigation of communities by reconstruction of unobserved states)パイプラインとKEGG(Kyoto Encyclopedia of Genes and Genomes)データベースにより予測メタゲノム解析を行い、各群の細菌叢が持つ代謝経路の存在量を予測する計画である。同時に、現在マウスに下大静脈の部分結紮術を行い、Fontan術後の中心静脈圧上昇を再現したモデル作成を行っている。腸内細菌叢解析の結果、患者糞便やPLEの活動性への関与が疑われる細菌種を同モデルに投与することでPLEを発症または増悪するかの検証を予定している。これにより、特定の細菌叢、菌種が実際にPLE発症や増悪に関与するかを検討する。