大学院理学研究科 特任助教

2022/03/03 更新
博士(農学)
進化
盗タンパク質
生物発光
八放サンゴ
ルシフェリン
クシクラゲ
キンメモドキ
ライフサイエンス / 進化生物学 / 発光生物
名古屋大学 高等研究院 特任助教 YLC教員
2020年4月 - 現在
国名:日本国
モントレー湾水族館研究所 研究開発 ポスドクフェロー
2018年4月 - 2020年3月
国名:アメリカ合衆国
中部大学 応用生物学部 研究員
2017年9月 - 2018年3月
国名:日本国
名古屋大学 大学院生命農学研究科
2014年4月 - 2017年3月
国名: 日本国
備考: 博士課程後期
Evo-Devo青年の会 幹事
2014年 - 2017年
団体区分:学協会
Evidence for <i>de novo</i> Biosynthesis of the Luminous Substrate Coelenterazine in Ctenophores. 査読有り 国際共著 国際誌
Bessho-Uehara M, Huang W, Patry WL, Browne WE, Weng JK, Haddock SHD
iScience 23 巻 ( 12 ) 頁: 101859 - 101859 2020年12月
Biochemical characterization of diverse deep-sea anthozoan bioluminescence systems 査読有り 国際共著 国際誌
Manabu Bessho-Uehara, Warren R. Francis, Steven H. D. Haddock
Marine Biology 167 巻 ( 8 ) 2020年8月
Kleptoprotein bioluminescence: <i>Parapriacanthus</i> fish obtain luciferase from ostracod prey. 招待有り 査読有り 国際共著 国際誌
Bessho-Uehara M, Yamamoto N, Shigenobu S, Mori H, Kuwata K, Oba Y
Science advances 6 巻 ( 2 ) 頁: eaax4942 - eaax4942 2020年1月
Firefly genomes illuminate parallel origins of bioluminescence in beetles. 査読有り 国際共著 国際誌
Fallon TR, Lower SE, Chang CH, Bessho-Uehara M, Martin GJ, Bewick AJ, Behringer M, Debat HJ, Wong I, Day JC, Suvorov A, Silva CJ, Stanger-Hall KF, Hall DW, Schmitz RJ, Nelson DR, Lewis SM, Shigenobu S, Bybee SM, Larracuente AM, Oba Y, Weng JK
eLife 7 巻 2018年10月
19. 食虫動物ブラリナトガリネズミ由来の麻痺性神経毒ペプチドBPP類の構造と生物活性(口頭発表の部) 招待有り 査読有り 国際共著 国際誌
北 将樹, 武仲 敏子, 別所 学, 木越 英夫, 大舘 智志, 上村 大輔
天然有機化合物討論会講演要旨集 60 巻 ( 0 ) 頁: 109-114 - 114 2018年
Acquisition of bioluminescent trait by non-luminous organisms from luminous organisms through various origins. 査読有り 国際共著 国際誌
Ramesh C, Bessho-Uehara M
Photochemical & photobiological sciences : Official journal of the European Photochemistry Association and the European Society for Photobiology 20 巻 ( 11 ) 頁: 1547 - 1562 2021年11月
Identification and characterization of the Luc2-type luciferase in the Japanese firefly, Luciola parvula, involved in a dim luminescence in immobile stages. 査読有り 国際共著 国際誌
Bessho-Uehara M, Oba Y
Luminescence : the journal of biological and chemical luminescence 32 巻 ( 6 ) 頁: 924 - 931 2017年9月
Bessho-Uehara M, Konishi K, Oba Y
Photochemical & photobiological sciences : Official journal of the European Photochemistry Association and the European Society for Photobiology 16 巻 ( 8 ) 頁: 1301 - 1310 2017年8月
Manabu Bessho-Uehara
Photochemical and Photobiological Sciences 16 巻 頁: 1301 - 1310 2017年6月
研究者の結婚生活: 恋愛はぜんぜん科学的じゃない⁉ 国際共著
高山善光( 担当: 分担執筆 , 範囲: 結婚式はウェディング姿で研究発表)
日本の研究者出版 2020年10月
盗タンパク質による生物発光 招待有り 国際会議
別所-上原 学
よさこい生態学セミナー 2020年6月16日 鈴木紀之
太古より受け継がれる深海サンゴの発光 招待有り
別所-上原 学
新妻免疫塾 (YouTubeチャンネル) 2020年6月22日
キンメモドキの盗タンパク質による生物発光 招待有り
別所-上原 学
盗機能生物研究会 2022年3月10日 前田太郎
餌生物の能力をコピー!?キンメモドキの「盗タンパク質」 招待有り
別所-上原 学
静岡ライフサイエンスシンポジウム 2022年3月6日 静岡大学
海で起きた生物発光の進化 招待有り 国際共著 国際会議
別所-上原 学
2020年2月20日
生物発光の収斂進化 招待有り 国際会議
別所-上原 学
永井研公開セミナー 2020年6月21日
深海サンゴ(花虫綱)の生物発光メカニズムの比較と進化
別所-上原 学
第23回進化学会 2021年8月19日
Biochemical characterization of diverse deep‐sea anthozoan bioluminescence systems 招待有り 国際共著 国際会議
Manabu Bessho-Uehara, Warren R. Francis, Steven H.D. Haddock
16th Deep-sea Biology Symposium 2021年9月15日
Kleptoprotein Bioluminescence: A fish obtains luciferase from a luminous ostracod prey 国際会議
Manabu Bessho-Uehara, Naoyuki Yamamoto, Shuji Shigenobu, Keiko Kuwata, Yuichi Oba
Living Light 2021年9月23日
Kleptoprotein Bioluminescence: Protein uptake in a fish from luminous crustacean 国際会議
Manabu Bessho-Uehara, Shuji Shigenobu, Keiko Kuwata, Naoyuki Yamamoto, Yuichi Oba
2nd AsiaEvo Conference 2021年8月17日
ウミホタルを食べて光る魚 〜盗タンパク質による生物発光〜 招待有り
別所-上原 学
ScienceOme 2021年8月4日
名古屋大学出前授業2 太古の海の光る森 招待有り
別所-上原 学
豊橋市自然史博物館 ワークショップ・講演会・解説会 2021年11月20日
盗タンパク質による生物発光:ウミホタルを食べて光るキンメモドキ 招待有り
別所上原学
基礎生物学研究所 部門公開セミナー 2021年11月17日
深海を照らすサンゴの発光
「こわれもの注意」:食物連鎖を通して生物発光が海洋生態系にもたらされるメカニズム
2021年4月 - 2023年3月
学際科学フロンティア 学際研究
担当区分:研究分担者 資金種別:競争的資金
配分額:2000000円
第二のKleptoproteinの発見
2021年9月 - 2024年3月
国立研究開発法人科学技術振興機構 ACT-X
別所-上原 学
担当区分:研究代表者 資金種別:競争的資金
ウミホタルから光を「盗む」魚:タンパク質取込みの分子機構とその進化起源の解明
研究課題/研究課題番号:21K15144 2021年4月 - 2025年3月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 若手研究
別所ー上原学
担当区分:研究代表者 資金種別:競争的資金
配分額:4810000円 ( 直接経費:3700000円 、 間接経費:1110000円 )
ユニークな形質を持つ生物は、それらが独自の遺伝子をゲノム中に獲得することで進化したと考えられてきた。ところが、発光魚キンメモドキは、発光に必要な酵素遺伝子をゲノム中に持たず、餌であるウミホタルから発光酵素(ルシフェラーゼ)を獲得していることが、 申請者の研究により明らかとなった。「餌由来のタンパク質が消化されずに特定の器官の細胞に取り込まれ、さらに、本来の酵素機能が保持される」現象(盗タンパク質現象)の取込みの分子・細胞生物学的メカニズムおよび進化的起源は未知である。本研究では、キンメモドキにおいて餌由来タンパク質を細胞内に取込む仕組みの解明 と本現象がみられる新たな生物種の発見を目指す。
研究課題/研究課題番号:21K06313 2021年4月 - 2025年3月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C)
小枝 圭太, 別所ー上原学
担当区分:研究分担者 資金種別:競争的資金
本研究では、ハタンポ科魚類を形態学的に精査し、分子系統学的手法を用いて系統関係を明らかにすることで、分類学的混乱を整理することを目的としている。また、現行の属に単系統性が認められないことから、属の再定義をおこなう。さらに、ハタンポ科魚類には「盗タンパク質」により発光能力をもつ種が存在しているが、その系統学的位置を形態・分子の両面から明らかにすることにより、本科魚類がどの進化的過程のなかで発光能力を獲得したのかを推定することを最終目標とする。本研究で得られる知見は、ハタンポ科の分類系統に貢献するだけでなく、発光生物の進化的な起源や分子生物学的な仕組みの解明に貢献すると考えられる。
発光魚キンメモドキがウミホタルから発光酵素を取込む分子機構とその進化の解明
研究課題/研究課題番号:20K22627 2020年9月 - 2022年3月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 研究活動スタート支援
別所ー上原学
担当区分:研究代表者 資金種別:競争的資金
配分額:2860000円 ( 直接経費:2200000円 、 間接経費:660000円 )
ユニークな形質を持つ生物は、それらが独自の遺伝子をゲノム中に進化させてきたと考えられてきた。ところが、発光魚キンメモドキは、発光に必要な酵素遺伝子をゲノム中に持たず、餌であるウミホタルからルシフェラーゼタンパク質を獲得していることが、申請者の研究により明らかとなった。餌由来のタンパク質を利用する「盗タンパク質」現象は、申請者により初めて発見されたものであり、その取り込みの分子・細胞生物学的・生理学的メカニズム及び進化的起源は未知である。本研究では、キンメモドキにおいて餌由来タンパク質を消化せずに細胞内に取込む仕組みの解明と本現象がみられる新たな生物種の発見を目指す。
発光魚キンメモドキParapriacanthus ransonnetiは、トガリウミホタルCypridina noctilucaのルシフェラーゼタンパク質を発光器に取り込むが、その動態は不明である。また、免疫組織化学による染色像より発光細胞の細胞質にルシフェラーゼが存在することから、膜介在性の取り込み機構などによりルシフェラーゼが取り込まれていると予想される。すなわち、膜に局在するトガリウミホタルルシフェラーゼ受容体の存在を想定して、これを同定することを目指す。
本年度はルシフェラーゼ受容体を分析するために、リガンドとなるトガリウミホタルルシフェラーゼのタンパク質異種発現を行った。トガリウミホタルルシフェラーゼは複雑な高次構造を持つため、大腸菌を用いては発現することができず、酵母Pichia pastorisを用いて発現実験を行なった。リガンドタンパク質は大量に必要となると予想されるため、発現条件やタンパク質精製の検討を行なった。その結果、ワンステップの精製で培養液あたりの収量を2-4 mg/Lまで向上した条件を見出し、これを採用した。現在は、トガリウミホタルルシフェラーゼの大量発現を行なっており、今後、これを用いてルシフェラーゼ受容体の同定を進める。
一方で、キンメモドキは昨年度に引き続き不漁となった。全国の漁業関係者や水族館関係者から情報収集をおこなったが、このような大規模な不漁はここ数十年で初めてのことであった。現在は、SCUBAダイビングによる分布調査を検討しており、本年度はその準備として潜水士の資格を取った。次年度以降も、不漁が続く可能性を考慮した研究計画の練り直しが必要だと考えられる。
本年度はルシフェラーゼ受容体を分析するために、リガンドとなるトガリウミホタルルシフェラーゼのタンパク質異種発現を行った。トガリウミホタルルシフェラーゼは複雑な高次構造を持つため、大腸菌を用いては発現することができず、酵母Pichia pastorisを用いて発現実験を行なった。リガンドタンパク質は大量に必要となると予想されるため、発現条件やタンパク質精製の検討を行なった。その結果、ワンステップの精製で培養液あたりの収量を2-4 mg/Lまで向上した条件を見出し、これを採用した。本研究費を使用して、培養震盪器を購入し本年度の成果が得られた。現在は、トガリウミホタルルシフェラーゼの大量発現を行なっており、今後、これを用いてルシフェラーゼ受容体の同定を進める。
一方で、キンメモドキは環境変動や海峡の変化の影響をうけてか、昨年度に引き続き不漁となった。全国の漁業関係者や水族館関係者から情報収集をおこなったが、このような大規模な不漁はここ数十年で初めてのことであった。現在は、SCUBAダイビングによる分布調査を検討しており、本年度はその準備として潜水士の資格を取った。次年度以降も、不漁が続く可能性を考慮した研究計画の練り直しが必要だとかんがえられる。
本年度検討したタンパク質発現条件を用いて、トガリウミホタルルシフェラーゼを大量に調製する。これを用いて受容体の同定を進める。
研究材料であるキンメモドキの生体の調達は、不漁が続く場合より難しくなると予想される。関係者の聞き取りからは、このような全国規模の不漁はキンメモドキに限らずその他おおくの魚種についてもあてはまっており、これまでの経験からは漁の状況がまったく予想ができなくなっていることが明らかになった。定置網漁では実際の生物相を把握することが難しいため、より直接的な方法として、今後自ら潜水調査をおこう。さらに、各地のダイバーとの情報交換を進めることで分布の調査をすすめる。不漁が継続する場合は、比較トランスクリプトーム解析などを併用し、受容体タンパク質の同定を目指す。そのためには、詳細な発光器や非発光器の細胞レベルでの組織学的が必要になるが、そのような研究例は全くない。キンメモドキの組織学的知見を得るために、薄切切片の作成や一般染色・免疫染色を行い、詳細な理解を目指す。
ウミホタルを食べて光る魚-キンメモドキの発光メカニズムの解明-
研究課題/研究課題番号:15J00296 2015年4月 - 2017年3月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 特別研究員奨励費 特別研究員奨励費
別所 学
担当区分:研究代表者 資金種別:競争的資金
配分額:1900000円 ( 直接経費:1900000円 )
キンメモドキから発光活性を指標にルシフェラーゼを精製し、単離した。RNAseqとMS/MSにより、タンパク質の全長配列を決定し、同定した。その後、リコンビナントルシフェラーゼを抗原とし、抗体を作成し、天然型のルシフェラーゼを結合したカラムを用いて、アフィニティー精製を行なった。その結果、質の高い抗ルシフェラーゼ抗体が得られた。また、キンメモドキの新たな供給経路を確立した。本年度は、これらの材料を元に、ウェスタンブロットと免疫組織化学により、キンメモドキにおける同定したルシフェラーゼの局在が発光器官にのみあることを確認できた。現在、組織の微細構造を確認中であり、並行して論文化を進めている。
また、発光の進化を議論するために、同じくウミホタルルシフェリンを基質とする発光魚についてもサンプルを集めている。本年度は、スズキ目であるが異なる科のツマグロイシモチ、ガマアンコウ目のイサリビガマアンコウを入手できた。ツマグロイシモチは高知で採取され、また、イサリビガマアンコウはアメリカ合衆国のカリフォルニアで採取された。ツマグロイシモチの系統分類的位置付けは、まだはっきりしていないので、発光の進化を議論する上で、今後、分類学者との共同研究が必要になる。
これらの材料に対して、現在、キンメモドキのルシフェラーゼと相同性があるかを調べるため、同様に、ウェスタンブロットと免疫組織化学による検出を進めている。今後、反応が出た場合、プルダウンからのMS/MS解析により、タンパク質の同定を進め、配列から、進化的な考察を深めたい。
光るために魚がとった方法とは インターネットメディア
ニューヨークタイムズ誌 2020年1月
【くもM LAB】発光生物に恋してる!?生き物の光に魅了された研究者(名古屋大学高等研究院特任助教 別所上原学先生 インタビュー インターネットメディア
SienceTalks 【くもM LAB】 2021年9月
海の光るいのち、進化をひも解く/別所-上原学特任助教 インターネットメディア
名古屋大学産学官連隊推進本部 「名大研究フロントライン」 2021年7月
深海発光サンゴ 新たに4種 新聞・雑誌
中日新聞社 中日新聞 2020年10月
餌から生物発光を盗む魚 インターネットメディア
The Scientist 2020年1月
外部学術評価員 国際学術貢献
役割:審査・評価
2022年2月 - 2022年3月