科研費 - 阿部 洋
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研究課題/研究課題番号:25H00427 2025年4月 - 2030年3月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(S)
阿部 洋, 浜田 道昭, 木村 康明, 木村 誠悟, 浜田 道昭, 木村 康明, 木村 誠悟
担当区分:研究代表者
配分額:201240000円 ( 直接経費:154800000円 、 間接経費:46440000円 )
本研究は、環状mRNAの独自分子設計を通じ、医薬用mRNAが抱える安定性、翻訳効率・持続性、免疫刺激性の各課題を解決することを目的としています。革新的なICIT機構の確立と、人工的なCap構造の導入によって高効率な翻訳システムを実現し、さらに細胞レベルで疾患や組織に応じた制御を試みます。また、内在性RNAとの相互作用を詳細に解析することで、RNA生命科学の新たな可能性を切り拓き、動物実験を通じた効果検証および創薬基盤技術の確立を目指します。
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研究課題/研究課題番号:25K02579 2025年4月 - 2028年3月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B)
佐橋 健太郎, 勝野 雅央, 辻河 高陽, 蛭薙 智紀, 阿部 洋, 浅沼 浩之, 井口 洋平, 勝野 雅央, 辻河 高陽, 蛭薙 智紀, 阿部 洋, 浅沼 浩之, 井口 洋平
担当区分:研究分担者
SMAはSMN1欠失による、スプライシング制御に関わるSMNタンパク質の欠乏に伴い運動ニューロン死をきたすが、変性機序は解明されていない。SMN2コピー数が疾患修飾因子とされるがコピー数のみでは重症度は規定されない。近年核酸などのSMN補充治療が開発されたが治療では対応不十分な病態が存在している。研究代表者らは疾患特異的、治療反応的に発現変動したエクソソーム中miRNAを見出しており、そこで本研究ではモデルマウス・細胞を用いて①miRNA病態、②スプライシング・遺伝子解析による疾患修飾因子の解明、③核酸改良、RNA補充法の開発を行い、SMN補充・非依存的治療の併用による疾患克服を目指す。
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研究課題/研究課題番号:24K22095 2024年6月 - 2026年3月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 挑戦的研究(萌芽)
佐橋 健太郎, 阿部 洋, 浅沼 浩之, 勝野 雅央, 蛭薙 智紀, 阿部 洋, 浅沼 浩之, 勝野 雅央, 蛭薙 智紀
担当区分:研究分担者
神経難病の核酸医薬が開発されているが、ターゲットエンゲージメントと作用持続性の改良が求められている。そこで、超早期治療やN-of-1試験も視野に入れ、薬効薬理の向上と高い忍容性を確保した、究極的には単回治療が可能な、核酸プロトタイプの確立が重要と考えた。本研究では修飾化学の先端技術を、研究代表者らがこれまでに開発した核酸に応用し、疾患モデル細胞・動物を用い、AI解析も活用する、核酸候補の効能検証を行う。神経変性疾患に対し、症状の改善・進行停止さらに発症予防という理想を掲げ、発症前の治療介入も含め、少量・低頻度投与で効率的な長期効果継続と負担軽減を発揮する核酸治療のPOC確立を目標とする。
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研究課題/研究課題番号:24H00737 2024年4月 - 2028年3月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(A)
浅井 潔, 佐藤 健吾, 上田 宏生, 阿部 洋, 佐藤 健吾, 上田 宏生, 阿部 洋
担当区分:研究分担者
mRNAの翻訳量・安定性を最適化するための配列設計は、mRNAの工学・医学応用に重要な課題である。しかしながら、mRNA配列の設計自由度を最大限に活かした配列設計は実現していない。また、RNAの修飾はその構造・機能に影響を与えることが知られているが、mRNAの修飾と翻訳量との関係は、未だ解明が不十分である。本研究では、化学修飾を含むmRNAを合成して翻訳量・安定性を測定し、シークエンサによるRNA修飾検出技術を用いた情報解析によって、化学修飾を含むmRNAの性能予測技術と、深層生成モデル用いたmRNAの設計技術の開発を行う。
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送達担体を用いないmRNAの新規体内送達技術による革新的疾患治療
研究課題/研究課題番号:24K03250 2024年4月 - 2027年3月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B)
小暮 健太朗, 阿部 洋, 阿部 洋
担当区分:研究分担者
本研究の目的は、新規モダリティーであるmRNAを、副作用・副反応が懸念される脂質ナノ粒子等の送達担体を使わずに標的組織・臓器内に直接送達する新規技術の確立による革新的な疾患治療法の開発である。本研究では、サルコペニア・糖尿病を対象疾患として、①マイオスタチン阻害ペプチドコードmRNAの骨格筋ItPによるサルコペニア治療、②インスリンコードmRNAの体内臓器(肝臓/膵臓)ItPによる1型糖尿病治療、③mRNA/ItPの安全性、を検討しmRNA/ItPによる革新的疾患治療法の開発を目指す。
本研究の目的は、新規モダリティーである核酸医薬(mRNA)を、副作用・副反応が懸念される脂質ナノ粒子等の送達担体を使わずに標的組織・臓器内に直接送達する新規技術の確立による革新的な疾患治療法の開発である。皮膚以外への核酸医薬送達に関して、種々の疾患治療への展開にはより深部の骨格筋や体内臓器における検討が必要である。そこで本研究では、サルコペニア・糖尿病を対象疾患として、①マイオスタチン阻害ペプチドコード核酸医薬の骨格筋ItPによるサルコペニア治療、②インスリンコード核酸医薬の体内臓器(肝臓/膵臓)ItPによる1型糖尿病治療、③ItPの安全性、を検討し核酸医薬/ItPによる革新的疾患治療法の開発を目指すことで、次代の疾患治療法へと進化させるという学術的意義を有している。初年度は、ItPによって核酸医薬を皮膚深部にある骨格筋まで送達することでサルコペニア治療が可能か、を検討した。さらに、予定を繰り上げてItPの安全性についても検討を行った。
初年度は、ItPによって核酸医薬が皮膚表面から骨格筋細胞内まで送達できるのか、を検証した。蛍光標識核酸医薬を用い、マウス後肢皮膚表面においてItPを実施後に皮膚・骨格筋の凍結切片を共焦点レーザー顕微鏡観察によって核酸医薬の浸透を確認した。骨格筋細胞内への送達を確認するため、マイオスタチンmRNAに対するsiRNAを用いてItPを実施後に、骨格筋マイオスタチンmRNA量からsiRNAの細胞内送達を評価した。予想に反してマイオスタチンmRNA量の有意な低下は観察されなかった。我々は、過去の検討でAT1002ペプチドに正電荷アルギニンを3つ結合したAT1002誘導体をItPに供することで、核酸医薬の皮膚浸透性を改善できたことから、AT1002誘導体を用いることで、核酸医薬の骨格筋内送達が可能になると期待して検討を行った。AT1002誘導体のItP後、核酸医薬のItPを実施したところ、標的mRNA量の有意な減少を確認できたことから、AT1002誘導体とItPを組み合わせることで核酸医薬の骨格筋細胞内までの送達に成功したことが明らかとなった。現在骨格筋量への影響を検討中である。
ItPの安全性に関しては、皮膚上でItPを実施した後の皮膚中における炎症性サイトカインmRNA発現量を評価した。その結果、IL-6、IL-10等の各炎症性サイトカインの発現量は有意な上昇は認められなかった。また、皮膚切片のHE染色像においてItPによる組織損傷などは認められなかった。他方、肝臓表面でItPを行った場合における血中ALT/AST量を定量評価したが、ItPによる有意な上昇は認められなかった。また、ItP処理後の肝臓切片のHE染色像においてもItPによる組織損傷などは認められなかった。これらのことから、ItPは安全な薬物送達技術であることが確認された。以上より、おおむね順調に進展していると評価した。
今後は、骨格筋へのItPによる核酸医薬(mRNA)の送達による骨格筋量の増加の有無を検討する。骨格筋量については、重量だけでなく、筋繊維の太さも重要であるため、凍結切片のHE染色像を顕微鏡観察し、画像の解析によって定量評価することで判断する。また、マイオスタチンシグナル関連遺伝子の発現変動についても評価する。他方、肝臓/膵臓表面での蛍光標識核酸医薬のItPを実施し、臓器内への核酸医薬の送達の有無を確認する。さらに、インスリンをコードする核酸医薬をItPにより肝臓/膵臓内に送達し、インスリンの合成を試みる。インスリンの発現は、ItP処理後の肝臓/膵臓を用いてwestern blottingにより確認する。 -
mRNA工学を基盤とした中分子mRNA医薬の創製とその治療応用
研究課題/研究課題番号:21H04962 2021年4月 - 2025年3月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(A) 基盤研究(A)
内田 智士, 阿部 洋, 弓場 英司, 阿部 洋, 弓場 英司
担当区分:研究分担者 資金種別:競争的資金
COVID-19に対するmRNAワクチンの成功を受け、mRNAのワクチン、医薬の開発が世界中で盛んである。しかし、mRNAは生物学的な調製が行われているため、副生成物が問題となるほか、その送達に必要なキャリアが毒性を示す。mRNA合成に化学的手法を用いること、さらにできるだけ短鎖のmRNAを治療に用いることにより、中分子核酸医薬と同様に、副生成物が少なく、かつキャリアフリーで投与できるmRNAワクチン、医薬を創製することが本研究の目的である。
初年度、化学合成した短鎖mRNAの機能を培養細胞で評価することで、翻訳活性を担保しながら、高い酵素耐性を示す設計を見出している。その他に、設計の異なるmRNAにおける翻訳活性の違いに関する分子生物学的な解析を行い、mRNA翻訳に重要な分子を見出している。さらに、生理活性をもつペプチドを発現する短鎖のmRNAを複数調製し、その機能を培養細胞にて確認している。このmRNAを次年度以降、生体内投与に用いる。
また、ある程度鎖長の長いmRNAに対して、化学的手法を用いることで副生成物を大幅に減少させることや、キャリアフリーで送達させることにも併せて取り組んでいる。実際に、mRNAに含まれる副生成物を減少させたところ、培養細胞および生体内投与において、mRNAの導入効率が飛躍的に向上することを見出した。この結果は、副生成物がただ機能しないだけでなく、mRNAの機能を阻害していることを示し、本研究のコンセプトである中分子化の重要性を示している。また、生体への送達手法を工夫することで、送達キャリアを用いることなく、高いワクチン効果を得るシステムの構築にも成功しつつある。すなわち、mRNAを短鎖化させることなく、中分子核酸医薬の利点を得ることにも成功している。 -
研究課題/研究課題番号:21H04912 2021年4月 - 2024年3月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(A) 基盤研究(A)
浅井 潔, 阿部 洋, 櫻庭 俊, 阿部 洋, 櫻庭 俊
担当区分:研究分担者
既に開発した様々なRNA2次構造情報解析ソフトウェアを基盤として、修飾塩基のエネルギーパラメー
タを組み込むことで、修飾塩基を含むRNAの2次構造情報解析を実現するソフトウェアを開
発する。さらに、機械学習を取り入れたエネルギーパラメータ推定法を開発する。また、RNA配列中の修
飾の種類・位置を同定するため、1分子シークエンサの測定信号から修飾塩基を含む塩基配
列を同定する手法を開発する。これらの技術の有用性を実証するため、塩基修飾がmRNAの
翻訳効率に及ぼす影響を予測する手法の開発を行う。
RNA2次構造の熱力学的な確率分布と、アラインメントの確率分布を同時分布として扱い、共通構造に基づいたアラインメントを行うソフトウェアを開発した。さらに、2次構造と機能の関係を正確に分析するために、2次構造の確率的な揺らぎを考慮して機能と重要な関係をもつ2次構造特徴を抽出する手法を開発した。
また、修飾を含むRNAの2次構造予測の手法として、実験値とシミュレーションを連成するを発展させるとともに、塩基対確率のエネルギーパラメータによる微分を用いたパラメータ推定手法を開発した。
機能的に重要なRNA2次構造の抽出は、RNAの機能推定、機能性RNAの配列設計などに必要な情報解析技術である。熱力学的な揺らぎを考慮して多数の相同RNA配列の構造アラインメントから共通構造を探索することと、機能上重要な2次構造エレメントを抽出するツールを開発したことにより、RNA研究に貢献することが期待できる。また、大部分が決定されていない修飾塩基の2次構造エネルギーパラメータを、微分によって同定する手法の基盤を開発したので、今後機能上、重要な修飾塩基のエネルギーパラメータを決定していくことができる。 -
高分子RNA医薬の中分子化戦略
2018年4月 - 2020年3月
科学研究費補助金 新学術領域研究
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高分子RNA医薬の中分子化戦略
研究課題/研究課題番号:18H04398 2018年4月 - 2020年3月
新学術領域研究(研究領域提案型)
阿部 洋
担当区分:研究代表者
配分額:5200000円 ( 直接経費:4000000円 、 間接経費:1200000円 )
本研究では、非活性な中分子RNAを細胞内に導入することで活性のある高分子siRNAを作り出す、細胞内ビルドアップ法を開発することを目指した。このように巧みにsiRNA前駆体を設計することにより、RNA干渉で問題となるsiRNA分子の膜透過性や免疫応答の問題を回避できると期待した。前年度までに、光切断ユニットあるいはジスルフィド構造を組み込んだ環状RNAを前駆体として用いることで、細胞膜透過性を向上させる結果が得られている。前者のsiRNA前駆体では光照射依存的に、後者は細胞内GSHによって直鎖siRNAに変換されるメカニズムを想定した。 今年度は詳細なメカニズム解析により、設計した細胞内ビルドアップメカニズムが作用しているかについて検証を行った。また、本手法の優位性を実証するデータの取得を行った。メカニズム解析では、環状siRNA前駆体作用後に生じる切断産物の解析により、細胞内で活性なsiRNAが形成されることを実証した。また、本手法はルシフェラーゼなどの人工的な系だけでなく、ApoBなどの複数の内在性遺伝子を標的とした場合にも優位性が確認された。また、導入した環境応答性リンカーに免疫原性がないことも確認した。これにより作用メカニズムの妥当性と、従来法に対する優位性の普遍性を実証できた。以上の成果をChemical Communications誌に報告した。
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。 -
高分子RNA医薬の中分子化戦略
2018年4月 - 2020年3月
阿部 洋
担当区分:研究代表者 資金種別:競争的資金
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2018年 - 2023年
科学技術振興機構 戦略的な研究開発の推進 戦略的創造研究推進事業 CREST
阿部 洋
担当区分:研究代表者
1正確性の高いPCR法、2新規DNAアセンブリ技術、3反復配列を構築可能なケミカルライゲーション、4合成効率・正確性が高いアミダイト化学、5本技術を利用するためのDNA配列設計アルゴリズム開発。以上の要素技術を開発することで、正確でかつ自動化可能なゲノムスケールでのDNA合成技術を確立します。
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核酸鋳型化学反応の遷移状態制御に基づく触媒回転数の向上
2016年7月 - 2019年3月
科学研究費補助金 基盤研究(B)
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核酸鋳型化学反応の遷移状態制御に基づく触媒回転数の向上
研究課題/研究課題番号:16KT0052 2016年7月 - 2019年3月
阿部 洋
担当区分:研究代表者
配分額:18590000円 ( 直接経費:14300000円 、 間接経費:4290000円 )
核酸鋳型反応に基づく発蛍光反応は、RNA検出プローブの最も基本的な作用原理の一つである。この方法では、反応性官能基を持つ核酸プローブと、保護基で蛍光を抑えた蛍光前駆体を持つ核酸プローブが、標的RNA上で会合し、保護基除去反応が進行することで蛍光を発する。この発蛍光反応は、標的RNA存在下で特異的に起こるため、RNA検出プローブの作用原理となる。本研究では高感度な細胞内RNA検出を目指し、①核酸鋳型反応の高速化、②リポフェクションを用いない核酸プローブの細胞内投与法の開発に取り組んだ。①では反応の求核剤を適切に選択することで、②では核酸のリン酸部をチオ化することで、有望な結果が得られた。
RNA検出法は、病気の診断、ウイルスの検出、細胞現象の解明など、様々な分野で重要な技術である。RNA検出では、いかに微量な標的RNAを検出できるか、すなわち検出感度の高感度化が重要な課題である。核酸検出プローブの作用原理である核酸鋳型反応の高速化により、高感度化が可能になるが、本研究ではその反応の高速化の指針を見出すことに成功した。また、核酸プローブの細胞投与において、既存の手法では望みでない蛍光シグナルを発してしまう問題があるが、本研究で開発した新たな投与法により、その問題を回避することが可能になった。両成果は、細胞内で微量なRNAの検出を可能にする技術の開発において重要な結果である。 -
核酸鋳型化学反応の遷移状態制御に基づく触媒回転数の向上
2016年7月 - 2019年3月
阿部 洋
担当区分:研究代表者 資金種別:競争的資金
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エピトランスクリプトーム解析のためのRNAインフォマティクス基盤技術
2016年4月 - 2019年3月
科学研究費補助金 基盤研究(A)
担当区分:研究代表者
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環状RNAを用いたタンパク質合成法
2016年4月 - 2019年3月
科学研究費補助金 基盤研究(B)
担当区分:研究代表者
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エピトランスクリプトーム解析のためのRNAインフォマティクス基盤技術
研究課題/研究課題番号:16H02484 2016年4月 - 2019年3月
浅井 潔
担当区分:研究分担者
重要な修飾塩基であるイノシンとN6メチルアデノシンの2次構造エネルギーパラメタを、熱測定実験と分子シミュレーションの組合せで同定した。推定誤差の構造予測への影響は理論的解析と計算機実験で評価して発表した。同定したイノシンのパラメタを用いて、miRNAによる翻訳抑制効率に対する A-to-I 編集の影響のモデルを共同研究で構築して発表した。
2次構造確率分布の解析ツールRintDを改良し、塩基対確率の分布を計算するRintWおよび最大塩基対制約で計算を高速化したRintCを開発して発表した。その際、フーリエ変換が数値誤差に与える影響を精度保証計算を用いて解析し、大きな確率は信頼できることを示した。
重要な修飾塩基であるイノシン、m6Aの未同定のエネルギーパラメタを熱測定実験と分子シミュレーションによって同定し、イノシン、m6Aを含むRNA分子の2次構造予測が可能となった。
RNAの塩基修飾はRNA2次構造変化をもたらし、他の分子との相互作用の変化はその機能を変化させる。我々の成果により、これまで不可能であったイノシン、m6A修飾の構造・相互作用へ影響の解析が可能となった。イノシンのエネルギーパラメータはmiRNAによる翻訳抑制効率に対する A-to-I 編集の影響のモデルで検証された。 -
環状RNAを用いたタンパク質合成法
研究課題/研究課題番号:16H04178 2016年4月 - 2019年3月
阿部 洋
担当区分:研究代表者
配分額:17810000円 ( 直接経費:13700000円 、 間接経費:4110000円 )
連続した読み枠を含む環状RNAを鋳型にした翻訳反応系においては、リボソームが何度も回転しながら翻訳反応を行う結果、反復配列をもつタンパク質・ペプチド産物が生成する。タンパク質生合成法における新たな方法論として、この環状RNAを用いたタンパク質合成法の開発を行った。環状RNAを鋳型にした大腸菌無細胞翻訳系の最適化を行った。哺乳動物翻訳系における効率的な機能性タンパク質発現法の開発を実施した。
近年、タンパク質を材料にした医薬品や生体材料の開発が進められている。連続的な読み枠を含む環状RNAを鋳型にしたタンパク質生合成反応を用いると、反復配列からなる長鎖タンパク質・ペプチドを簡便に調製できる。機能性タンパク質には反復配列を含むものが多く存在するため、これらの調製法として、本研究成果を用いることが出来る。 -
エピトランスクリプトーム解析のためのRNAインフォマティクス基盤技術
2016年4月 - 2019年3月
浅井潔
資金種別:競争的資金
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環状RNAを用いたタンパク質合成法
2016年4月 - 2019年3月
阿部 洋
担当区分:研究代表者 資金種別:競争的資金
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iRed/iPedの完全化学合成を基軸とした実践的がん創薬基盤研究
2015年4月 - 2018年3月
科学研究費補助金 基盤研究(B)
担当区分:研究分担者
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iRed/iPedの完全化学合成を基軸とした実践的対がん創薬基盤研究
研究課題/研究課題番号:15H04656 2015年4月 - 2018年3月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B)
南川 典昭, 石田 竜弘, 阿部 洋
担当区分:研究分担者
本課題では、機能性RNAを細胞内で発現可能なDNAデバイス (iRed) の更なる機能強化を目的に研究を行なった。その結果、(1) iRedの安定化を目的とした環状化、(2) iRedの完全化学合成、(3)革新的デリバリー法との組合せによる新規がん治療薬創製の探索、さらに(4) このデバイスを、機能性ペプチドペプチド/プロテインを発現するiPedへと進化させる可能性を実証した。
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研究課題/研究課題番号:15K12751 2015年4月 - 2017年3月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 挑戦的萌芽研究
阿部 洋
担当区分:研究代表者 資金種別:競争的資金
配分額:3640000円 ( 直接経費:2800000円 、 間接経費:840000円 )
ガン細胞で過剰に発現し、抗ガン剤耐性に寄与しているグルタチオン S トランスフェラーゼは複数のサブタイプがあり、ガン細胞によって発現しているサブタイプが異なる。本研究では GST のサブタイプ特異的なプローブの開発を目指し、グルタチオンの誘導体を設計・合成した。
アミノ酸と共有結合を形成する誘導体を合成して検証を行ったところ、サブタイプ特異性を示唆する構造が得られた。また、グルタチオンのグリシン残基に蛍光分子またはビオチンをつけた誘導体でも GST に結合することを確認した。
これらの知見は、GST サブタイプ特異的なプローブ開発につながるものである。 -
GSTを標的とする分子プローブの開発
2015年 - 2017年3月
科学研究費補助金 挑戦的萌芽研究
担当区分:研究代表者
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研究課題/研究課題番号:25282240 2013年 - 2016年3月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 基盤研究(B)
阿部 洋
担当区分:研究代表者 資金種別:競争的資金
核酸鋳型化学反応を開発し、機能性RNAを設計・合成することを試みた。本法のRNA干渉法への適用を試みた。RNA干渉には通常20塩基以上のRNA二本鎖が用いられる。しかしながら、20塩基以上のRNAは細胞内で免疫応答を起こすことが問題なる。この非特異的な免疫応答はRNA干渉を医療応用する際に大きな問題となる。これを解決するために短鎖のRNA鎖を細胞内に導入することで、免疫系を回避した後、ビルドアップ的に長鎖の活性型RNA二本鎖を細胞内構築する反応を開発した。ビルドアップ型RNAは、免疫応答を回避できるとともに、RNA干渉効果をもたらすことが明らかとなった。
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ナノ構造化と鋳型反応に基づくRNAの医薬機能創発
2013年
科学研究費補助金 基盤研究(B)
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研究課題/研究課題番号:24656510 2012年4月 - 2013年3月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 挑戦的萌芽研究
伊藤 嘉浩, 王 偉, 多田 誠一, 鵜澤 尊規, 阿部 洋
担当区分:その他
化学拡張進化分子工学により、有機溶媒共存下で触媒作用をもつペプチド配列の探索を目指した。ターゲットする触媒反応は、生化学工業でも有用なアルドール縮合反応とした。進化分子工学手法には、一方の反応基質を担持したtRNAと、反応生成物を回収できるよう他方はビオチン化した基質を各々合成し、有機溶媒中でも安定な表現型一情報型分子の錯体を共有結合で形成できるmRNAディスプレイ法を用い、有機溶媒中で触媒できるペプチドの探索を行った。
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研究課題/研究課題番号:24656511 2012年
日本学術振興会 科学研究費助成事業 挑戦的萌芽研究
阿部 洋
担当区分:研究代表者
配分額:4030000円 ( 直接経費:3100000円 、 間接経費:930000円 )
原核生物である大腸菌の翻訳系において、「環状RNAを用いた終わりのない回転式翻訳システム」を構築し、その分子メカニズムを解析した。終止コドンを除いた環状のメッセンジャーRNA (mRNA)を合成し、それらを大腸菌の無細胞翻訳系に加えることでエンドレスにタンパク質合成させることに成功した。その反応は通常の直鎖状RNAを鋳型とするタンパク質合成反応に比べ、単位時間当たり200倍ほど高効率であることを明らかにした。
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2011年 - 2014年
科学技術振興機構 戦略的な研究開発の推進 戦略的創造研究推進事業 さきがけ
阿部 洋
担当区分:研究代表者
神経細胞内のmRNAをイメージングするための革新的なプローブを開発します。微量RNAを検出するためにプローブの高感度化、及び複数RNAの同時観察を可能とするために多色プローブの開発を進めます。さらに、シナプスの可塑性に関わる複数のmRNA群を標的にしたプローブを作成し、神経細胞における内在性mRNAの動態を直接イメージングし、その輸送と局所での翻訳過程との相関を解析することを目指します。
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単一分子レベルの酵素反応解析からがん治療法開発までの複合領域研究
2011年 - 2013年
国際的な科学技術共同研究などの推進 戦略的国際科学技術協力推進事業 SICP スウェーデン
阿部 洋
担当区分:研究代表者
本研究交流は、がん細胞で過剰に発現していることが知られるグルタチオンSトランスフェラーゼ(GST)の新規基質となる新規化合物を設計し、1分子レベルでの酵素反応メカニズムを解析することを目的とする。具体的には、日本側はGSTと反応する蛍光化合物、化学発光化合物、核磁気共鳴プローブ、低分子薬剤の設計を担当し、スウェーデン側はその生物活性解析、速度論解析、細胞イメージングや薬効評価を担当する。両国の研究チームが有機合成化学および酵素学・生物物理化学の観点から相互補完的に取り組むことで、1分子酵素解析技術に基づき、体内における代謝によりはじめて薬効が現れるように工夫した薬(プロドラッグ)の設計法やがん細胞イメージング技術の開発が期待される。
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化学反応プローブとフローサイトメーターを用いた細菌の検出法の検討
2011年 - 2012年
産学が連携した研究開発成果の展開 研究成果展開事業 研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP) 探索タイプ
阿部 洋
細菌同定に必要な高感度プローブを、複数の細菌について開発する。感度改良のためのプローブの鎖長、多色染色を可能とする蛍光発生型蛍光色素群の創製、プローブの細菌類への効率的な導入法を機軸とした研究を推進する。開発期間が短期間であることを考慮して、最適なプローブ鎖長の検討、新規蛍光発生化合物の開発にしぼり、最適な鎖長(15量体)並びに現在利用している緑色蛍光化合物から大きく波長を離した赤色蛍光剤の候補化合物を合成できた。今後は、一塩基変異を定量的かつ多色で検出できるプローブを創製し遺伝情報に立脚した細菌定量法へ展開する予定である。
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研究課題/研究課題番号:22686077 2010年 - 2011年
日本学術振興会 科学研究費助成事業 若手研究(A)
阿部 洋
担当区分:研究代表者
配分額:26000000円 ( 直接経費:20000000円 、 間接経費:6000000円 )
本研究では、「生細胞内の遺伝子シグナルを釣り針として望みの細胞を単離する」前例のない新しい技術を開発することを目指した。長波長領域にシグナルを発生する赤色プローブを作成した。つづいて、未分化細胞で高発現しているmiRNAを標的にRETFプローブを作成し、フローサイトメーターで検出実験をおこなったところ、優位なシグナルを観測できた。そこで、現在、標的シグナルを指標にした細胞分離を検討している。
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研究課題/研究課題番号:20750146 2008年 - 2009年
日本学術振興会 科学研究費助成事業 若手研究(B)
阿部 洋
担当区分:研究代表者
配分額:4420000円 ( 直接経費:3400000円 、 間接経費:1020000円 )
本研究では、遺伝子シグナルを飛躍的に増幅できる化学反応プローブを創出し、生細胞内遺伝子検出法へ応用することを目的とする。
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研究課題/研究課題番号:19200041 2007年 - 2009年
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(A)
伊藤 嘉浩, 阿部 洋, 和田 章, 吉田 靖弘, 北嶋 隆
担当区分:研究分担者
金属・無機材料への成長因子タンパク質の固定化にかかわる分子デザインについて検討を行った。まず、材料側のデザインとして、成長因子が固定化できるようなチタンやステンレス鋼表面の有機化を行うことができ、成長因子の固定化を可能にした。成長因子タンパク質側のデザインとして、進化分子工学法や非天然アミノ酸を含むペプチドのケミカルライゲーション法によってチタンやアパタイトへ結合性の成長因子の創成を行うことができた。
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研究課題/研究課題番号:19651098 2007年 - 2008年
日本学術振興会 科学研究費助成事業 萌芽研究
伊藤 嘉浩, 阿部 洋
担当区分:研究分担者
前年度までに、我々は有機溶媒中で機能する核酸触媒を試験管内進化法により創製する研究の手始めに有機溶媒可溶化核酸の調製に成功した。すなわち、オリゴ核酸15塩基にPEG(分子量1万)を修飾し、種々の有機溶媒に100μMまで問題なく溶解することが明らかになった。また、TTAGGGの6塩基からなるDNAをPEG修飾し、これが各種有機溶媒中で、4量体を形成しGカルテット構造を形成することをCDスペクトルにより確認した。
本年度は、この構造体とヘミンが水中で複合体を形成しルミノール反応を起こすことが報告されていたので、有機溶媒中でもこの現象が同様に起こるか検証した。その結果、メタノール中で、ルミノール反応が効率よく起こることを確認した。この結果により、核酸の構造体とヘミンが水中と同様に複合体を形成する能力をもち、さらに、触媒能力を維持できることを明らかにした。また、試験管内進化法で得られたディールズ・アルダー反応を触媒するDNAzymeについても、PEG修飾を行った。得られたハイブリッド体は、様々な有機溶媒に可溶化でき、水中と同じような触媒活性が観察できた。このようにPEG修飾により試験管内進化法で得られたオリゴ核酸が有機溶媒に可溶化され触媒活性をもつことがわかった。
さらにPEG修飾DNAプライマーを用いてDNAをPCR増幅できることが明らかとなった。触媒探索のための試験管内進化法ではDNAをPCR法で増幅して、触媒反応を行うDNAを選別する必要があるため、この方法の確立により有機溶媒中での試験管内進化法による触媒探索が可能であることが明らかとなった。 -
研究課題/研究課題番号:18750159 2006年 - 2007年
日本学術振興会 科学研究費助成事業 若手研究(B)
阿部 洋
担当区分:研究代表者
配分額:3700000円 ( 直接経費:3700000円 )
前回まで、蛋白質と化学反応することで蛍光発生する分子プローブの開発を目指していたが、蛋白質との化学反応性が低いプローブしか得られず、その開発は難しかった。一方、我々は遺伝子検出プローブとして、最近開発した分子は1分子内での蛍光のon/offが可能であり、蛋白質検出にも応用可能であることが期待された。この分子はアジドメチル基を持ち、トリフェニルボスフィン等の還元剤によってアジド基が還元されることにより構造変化が起こり蛍光を発することが可能となる。
今回、アジドメチル基を有する蛍光分子をもちいた化学反応を引金とする蛍光発光システムによるタンパク質およびペプチド検出を試みた。標的として17merからなるヒトHIV-1 Revタンパク質のarginine-rich motif(ARM)を選択した。ヒトHIV-1 Rev ARMペプチドには35merからなるRNAアプタマーが結合することがこれまでに報告されている。そこでこのRNAアプタマー配列を2分割し、ペプチド検出用プローブとすることにした。配列の異なる2種類のプローブのうち、一方にはアジドメチル基を有する蛍光分子を結合させ、もう一方のプローブには還元剤であるトリフェニルホスフィン基を導入した。この2種類のプローブを用いることで溶液中のRev ARMペプチドの検出を試みた。50mM Tris-HC1溶液中37℃で30分間反応させた結果、Rev ARMペプチド存在下の場合、非存在下の場合と比較してその蛍光強度が約25倍に増強することが示された。 -
アノマー効果を利用する立体選択的ラジカルC-グリコシル化とIP3リガンドの創製
研究課題/研究課題番号:01J10599 2001年 - 2002年
日本学術振興会 科学研究費助成事業 特別研究員奨励費 特別研究員奨励費
阿部 洋
C-グリコシドは対応するO-グリコシドの生物学的安定等価体として機能することから注目されている。そのため、C-グリコシドの立体選択的構築法の開発が望まれている。筆者らは、^4C_1型あるいは^1C_4型配座に制御されたピラノース基質を用いたラジカルC-グリコシル化反応がαおよびβ高立体選択的にC-グリコシル体を与えることを発見した。これは、従来認識されていなかったラジカル反応における速度論的アノマー効果を立体選択制発現に積極的に利用した初めての例となった(J.Am.Chem. Soc.2001,123,11870-11882)。
今回、さらに、このピラノース配座制御によるアノマー効果に基づく立体制御法をオキソカルベニウムイオン中間体をへるS_N1型C-グリコシル化反応に適用し検討した。^4C_1型あるいは^1C_4型に配座制御されアノマー位に脱離基としてフッ素を有するキシロシル糖基質をアリルトリメチルシランおよびBF_3/Et_2O存在下撹拌したところ、^4C_1型基質はα高選択的(85%,α/β=50:1)に、^1C_4型基質はβ高選択的(73%,βonly)にアリルC-グリコシド体を与えた(Angew.Chem.Int.Ed.2003,in press)。
この結果から、本C-グリコシル化反応立体制御法がラジカル反応のみでなくカチオン中間体を経るS_N1型反応にも適用可能であることが確認できた。このことは、高立体選択的C-グリコシル化が種々の反応条件で可能になることを意味し、他の様々なC-グリコシド型化合物合成への応用が期待できる。