科研費 - 白水 徹也
-
研究課題/研究課題番号:23KK0048 2023年9月 - 2027年3月
科学研究費助成事業 国際共同研究加速基金(海外連携研究)
山田 澄生, 白水 徹也, 伊形 尚久, 古賀 泰敬
担当区分:研究分担者
数理相対論の中核に、時空の振舞いを力学系として描くPenrose 予想がある。そこでは物質やエネルギーの相互的な引力のもとで我々の世界は唯一のブラックホールに全て呑み込まれ、時間漸近的に定常解であるカー真空時空に収束していく。4次元および5次元アインシュタイン定常時空の幾何構造とそれらの力学的安定性を結びつけることに本研究課題の意義を見出す。より具体的には、4、5 次元の時空において、以下の2つの主題
1.Penrose 型不等式を主題とするブラックホール近傍の強重力場の幾何学の定式化
2.アインシュタイン時空の光的測地流の可積分性の決定
を介して、時空の安定性に関する幾何学的理論の構築を図る。
イスラエルの研究者との2国間の協働を計画する本研究課題は、現在のイスラエルおよびその周辺国の政情不安のもとで事実上滞っている。
イスラエルとの2国間の研究協力を計画する本申請は、2023年10月7日のパレスチナ武装勢力のイスラエル民間人に対する武力攻撃以降、イスラエルにおける治安が外務省によると「レベル2:不要不急の渡航中」に継続的に分類されている現状において滞っている。特に、本申請の研究グループのメンバーがイスラエルへの渡航が基幹として予算が計上されている本科研費の運用がこの半年間事実上不可能であることを報告する。
イスラエルおよびその周辺国における治安の確保が見通せない中で、現在日本人研究者4名からなる本研究グループのイスラエルへの渡航の代わりの研究手段を模索中である。より具体的には、ヨーロッパ、またはアメリカにおける中期間の滞在型研究所を利用した研究基点を設定して、本研究課題の研究メンバーが集う機会を、現在(Zoomによる)遠隔の研究打ち合わせを介して計画している。 -
極限宇宙の物理法則を創る-量子情報で拓く時空と物質の新しいパラダイム
研究課題/研究課題番号:21H05182 2021年9月 - 2026年3月
科学研究費助成事業 学術変革領域研究(A)
高柳 匡, 白水 徹也, 石橋 明浩, 中田 芳史, 奥西 巧一, 遊佐 剛, 小林 努, 手塚 真樹, 飯塚 則裕, 堀田 知佐, 森前 智行, 堀田 昌寛, 中島 秀太, 泉 圭介, 西岡 辰磨, 上田 宏
担当区分:研究分担者
-
研究課題/研究課題番号:21H05189 2021年9月 - 2026年3月
科学研究費助成事業 学術変革領域研究(A)
白水 徹也
担当区分:研究代表者
配分額:73840000円 ( 直接経費:56800000円 、 間接経費:17040000円 )
-
時空の正エネルギー定理の再考察と宇宙論への応用
研究課題/研究課題番号:21K03551 2021年4月 - 2025年3月
基盤研究(C)
白水 徹也
担当区分:研究代表者
配分額:1690000円 ( 直接経費:1300000円 、 間接経費:390000円 )
-
アインシュタイン方程式と3次元モジュライ空間論の新展開
研究課題/研究課題番号:17H01091 2017年4月 - 2022年3月
基盤研究(A)
山田 澄生
担当区分:研究分担者
研究計画第3年度の本年度は、11月に開催した国際研究集会"Geometric Analysis and General Ralativity"を中心として、アインシュタイン方程式を満たす時空の幾何学的構造に関する研究活動を進めた。
昨年度に引き続いて、研究連携者であるM.Khuri氏およびG.Weinstein氏とともに、5次元、真空、アインシュタイン方程式の定常解の構成を調和写像を用いて行った。このエルンスト形式とよばれる方法論で構成されるアインシュタイン時空には、幾何学的な特異点が内在しており、それら特異性の除去をする方法論について2018年度に引き続いて研究の進展を図った。これらの業績は論文として執筆中である。
東京大学駒場キャンパスにおいて行われた国際研究集会"Geometric Analysis and General Ralativity"においては、海外から7名の講演者に加え、国内から若手の研究者を募り、一般相対性理論と幾何解析に関する分野融合的な情報発信を行った。本研究課題の中心となるアインシュタイン方程式を介して、国外からの参加者からも、学際的な切り口は好評であり、国境および世代を超えた活発な議論の場を提供できたことは、本研究グループにとっても、大きな手応えとなった。
研究代表者は、本研究課題とは独立に距離空間の幾何学に関わってきた。時間的な距離空間というH. BusemannおよびA.D.Alexandrovによって半世紀前に提唱された分野においての研究代表者の近年の研究が、期せずして本研究課題と関連するに至り、本年度には、Timelike Funk and Hilbert Geometriesという論文を発表した。
2018年度から2019年度にかけて、研究代表者は、研究分担者及び連携研究者との共同研究として3本の論文の発表・出版を介して、非自明な事象の地平線を内包する5次元アインシュタイン定常時空の構成法を情報発信した。これらは、幾何解析の観点から、数理物理学の分野に新たな視点を提供したことで、国際的に注目を浴びている。1916年に発表されたヘルマン・ワイルのアインシュタイン方程式の厳密解の変分的な構成法に根ざした調和写像を介した5次元アインシュタイン時空の構成は、既知の厳密解の各論に囚われない統括的な特徴から、現在多くの新しい問題が提起されるに至っており、2020年度を含む3年間の研究期間における具体的な研究課題が定式化されており、申請時に計画した課題の進捗状況は良好であると判断する。
軸対称性を持つ楕円型変分法の解である調和写像によって構成された5次元定常時空の内包する特異点の幾何学的な特徴付けを、昨年度に引き続き行う。その方法論としては、Schoen-Yauによって定式化されたADM質量に関する正質量定理の証明の本質を再考することで、特異点の持つ意味合いを大域的な幾何構造との兼ね合いを介して進めて行く。
また5次元時空内の時間一定面として現れる4次元リーマン多様体内における曲率流等の偏微分方程式の方法論の定式化を、昨年度に継続して行い、曲率流の特異点と単調性公式の関連性を定式化することを目標とする。 -
高次元ブラックホールの安定性解析の新手法開発
2013年4月 - 2016年3月
科学研究費補助金 挑戦的萌芽研究
担当区分:研究代表者
-
湾曲余剰次元模型と宇宙のダークエネルギー
2008年4月 - 2011年3月
科学研究費補助金 基盤研究(C)
-
正準的リーマン計量を持つ単体的複体上の幾何解析
2008年4月 - 2011年3月
科学研究費補助金 基盤研究(C)
担当区分:その他
-
超弦理論と宇宙の創成
2007年4月 - 2012年3月
科学研究費補助金
担当区分:研究分担者
-
高次元時空理論の実験的・観測的検証可能性の研究
2005年4月 - 2009年3月
科学研究費補助金 基盤研究(B)
-
ブレーンワールド宇宙と宇宙項
2005年4月 - 2008年3月
科学研究費補助金 基盤研究(B)
-
超弦理論の宇宙論による検証
2002年4月 - 2007年3月
科学研究費補助金 特定領域研究
担当区分:研究分担者
-
宇宙初期における時空と物質の進化
2002年4月 - 2007年3月
科学研究費補助金 基盤研究(S)
担当区分:研究分担者
-
ブレーンワールド宇宙の創成と進化
2002年4月 - 2005年3月
科学研究費補助金 若手研究(B)
担当区分:研究代表者