科研費 - 土川 覚
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グリーン成長に貢献するハイスループットかつマルチモーダルな木質材料品質管理
研究課題/研究課題番号:25H00941 2025年4月 - 2028年3月
科学研究費助成事業 基盤研究(A)
土川 覚
担当区分:研究代表者
配分額:32240000円 ( 直接経費:24800000円 、 間接経費:7440000円 )
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スナップショット型近赤外ハイパースペクトラル画像による木材内水分動態モニタリング
研究課題/研究課題番号:23K23670 2024年2月 - 2025年3月
科学研究費助成事業 基盤研究(B)
土川 覚, 稲垣 哲也, 馬 特, 稲垣 哲也, 馬 特, 稲垣 哲也, 馬 特
担当区分:研究代表者
配分額:3120000円 ( 直接経費:2400000円 、 間接経費:720000円 )
分子振動情報を瞬時に直接可視化するスナップショット型近赤外ハイパースペクトラルイメージング(NIR-ssHSI)法によって木材の乾燥過程を詳細に追跡することにより、生材状態から全乾状態まで多岐にわたる木材の水分動態を振動分光学的に明らかにする。
乾燥過程にある木材の内部断面をNIR-ssHSIカメラで撮影し、得られた一連のハイパースペクトラルデータをケモメトリクス的に解析することにより、木材内部の水分体積流と拡散現象を3Dモニタリングするとともに、機械学習に基づいて柱材の最適乾燥スケジュールを構築する。
本研究の目的は、スナップショット型近赤外ハイパースペクトラルイメージング(NIR-ssHSI)法によって得られた一連の分光画像データと各種解析・計算技法を連動させて、「木材内部の水分移動3Dモニタリング」と「自由水と結合水の水素結合性の違いを予測するモデル構築」を分子レベルでの水分動態解析という立場から行い、さらに、観察断面の膨潤・収縮率マッピングを有限要素解析することによって、曲がり・割れ等の発生を推定するとともに、機械学習に基づいて柱材の最適乾燥スケジュールを構築することである。
今年度は、まず、NIR-ssHSI測定に関わる計測システムの向上を目指して、近赤外領域の水分に関する吸収帯のスペクトル情報の検出を可能とするスナップショット型HSI測定装置のSN比改善および適切な画像分解能を得るための検出位置設定等について検討を加えた。その結果、プッシュブルーム型HSIと比較して波長間の連続性が乏しいスナップショット型の分光器でも水分による吸収情報を抽出する測定方法・解析方法が見いだされた。
さらに、木材自然乾燥下および人工乾燥下でのNIR-ssHSI測定および水分動態をモニタリングし、木材試料乾燥下における各断面の分光画像から、樹種、温度、湿度、時間を摂動とする拡散方程式に基づいて自由水および結合水の材内移動シミュレーションモデルの構築を試みた。その結果、プッシュブルーム型では測定が困難な丸太木口面全体における自由水の分布をシミュレーションすることができた。また結合水においてもシミュレーションが可能となるアルゴリズムを考案することができた。
購入装置の画像取り込みに関しては、周縁機器の不具合やソフトウェアのバグ対応で相応の時間を費やしたが、最終的には、スナップショットという短時間での画像取り込みの優位性とSN比改善とのトレードオフを十分に検討することによって、木材の乾燥経過(とくに水分移動という観点から)をモニタリングできるシステムが構築できたことは大きな進捗であった。
これを踏まえて、実際の木材乾燥経過を当該装置で観察したところ、スナップショット型近赤外ハイパースペクトラルイメージング(NIR-ssHSI)装置による観察は、短時間での測定と高精度のスペクトル解析を可能にすることが確認できた。特に、丸太の木口面全体における自由水と結合水の動態を観察できたことは大きな進展であり、得られた分光画像データを解析することで、温度や湿度などの環境条件における水分移動の特徴を明らかにすることができた。これにより、機械学習を用いた最適乾燥スケジュール構築に向けたデータベースの整備が順調に進行している。また、有限要素解析による膨潤・収縮率マッピングとの連動により、曲がりや割れの発生を予測するためのモデル精度の向上が期待され、実用化に向けた有望な成果を得た。
したがって、現在までの進捗状況は「おおむね順調に進展している」と判断する。
当該研究最終年度には、下記の項目に注力する。
1.木材乾燥中の曲がりや割れの予測
「拡散方程式構築およびNIR-ssHSIによる水素結合状態の空間分布把握」→「膨潤・収縮率マッピングの有限要素解析」によって、木材乾燥中の自由水・結合水の移動にともなう曲がりや割れの予測を試みる。本研究では、細胞壁レベル(拡散方程式)で水素結合状態をモデリングし、その妥当性をNIR-ssHSIによる水素結合状態マッピングの結果と照らし合わせて確認する。さらに、経時変化から各ピクセルの膨潤・収縮率を求め、これを有限要素解析することによって、曲がりや割れをシミュレートする。実際の木材乾燥で生じた曲がりや割れの状況と比較し、予測の妥当性を確認する。
2.機械学習による柱材最適乾燥スケジュールの構築
本課題の総括として、柱材両端面の自由水・結合水マッピングから最適乾燥スケジュールを策定することを試みる。スギおよびヒノキ生材から柱材(10cm×10cm×200cm程度)を各樹種10本準備し、両端面のNIR-ssHSIを撮影する。上記研究で得られた知見に基づいて、所定の温度・湿度条件下における柱材の水分動態をシミュレーションし、曲がりや割れの程度も同時に推定する。これを繰り返すことにより、最適な乾燥スケジュールを機械学習によって求める。 -
スナップショット型近赤外ハイパースペクトラル画像による木材内水分動態モニタリング
研究課題/研究課題番号:22H02405 2022年4月 - 2025年3月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B)
土川 覚, 稲垣 哲也, 馬 特, 稲垣 哲也, 馬 特, 稲垣 哲也, 馬 特
担当区分:研究代表者
配分額:16640000円 ( 直接経費:12800000円 、 間接経費:3840000円 )
スナップショット型近赤外ハイパースペクトラルイメージング(NIR-ssHSI)法によって、木材の乾燥過程を詳細に追跡することにより、生材状態から全乾状態まで多岐にわたる木材の水分動態を振動分光学的に明らかにする。様々な条件下で柱材試片を乾燥させ、逐次これを鋸断して内部断面をNIR-ssHSIカメラで撮影し、得られた一連のハイパースペクトラルデータをケモメトリクス的に解析することにより、木材内部の水分体積流と拡散現象を3Dモニタリングする。
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THz cellulose crystallographyの展開
研究課題/研究課題番号:21H02255 2021年4月 - 2024年3月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B)
稲垣 哲也, 土川 覚, 土川 覚, 土川 覚, 土川 覚, 土川 覚, 土川 覚, 土川 覚, 土川 覚, 土川 覚
担当区分:研究分担者
木材中のセルロース結晶領域をTHz時間領域分光法(THz-TDs)によって評価する新たな学問領域『THz cellulose crystallography』の確立を目指す。この研究では木材のTHz透過スペクトルから結晶量・結晶構造・ミクロフィブリル傾角(MFA)を高精度計測するアルゴリズムを提案する。これまでセルロースの結晶性は、回折法あるいは(赤外[IR]やNMRなどの)分光法によって評価されてきたが、これらの手法と比較して本法は1.結晶領域の絶対量を計測できること、2.木材の結晶性情報の空間分布の計測が可能であるという2つの強力な利点を有する。
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コグニティブスペクトロスコピーによる自動樹種判別システムの構築
研究課題/研究課題番号:19H03015 2019年4月 - 2022年3月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B)
土川 覚, 稲垣 哲也, 稲垣 哲也, 稲垣 哲也, 稲垣 哲也, 稲垣 哲也
担当区分:研究代表者
配分額:14820000円 ( 直接経費:11400000円 、 間接経費:3420000円 )
可視(電子励起)・近赤外(振動励起)スペクトルの形状そのものを情報源として活用し、コグニティブ(認識)スペクトロスコピーとも呼ぶべき新たな分析手法を構築し樹種判別を正確・迅速・簡便に行う。木材の可視・近赤外分光情報を包含したシームレスなハイパースペクトラルデータを利用して、樹種判別を自動で行えるプロトコル構築を目指す。
本研究では、「多層構造のニューラルネットワークを用いた機械学習であるディープラーニングを木材の可視・近赤外シームレスハイパースペクトラルデータに適用して、木材の樹種判別を自動で行えるプロトコルを構築し、コグニティブスペクトロスコピーともいうべき新たな認識科学分析手法を確立すること」を目標としている。
今年度は、近赤外ハイパースぺクトラルイメージング(HSI)カメラによって、木材のHSI画像を高い再現性で測定可能とするシステムの立ち上げを行った。視野幅や光照射条件を適切に設定することで多くの試料を同一条件下・高SN比で安定してデータ取得できるようになった。またGPUディープラーニングワークステーションを新規購入し、解析環境を整備・構築した。
これらが当初計画以上に進行したため、2020年度計画であった可視画像および近赤外HISによる木材の樹種判別にも着手した。森林総合研究所提供の木材標本から広葉樹38樹種(120試料)を選別して可視画像および近赤外HSI画像を取得した。画像をもとに、CNNを用いて樹種判別を行ったところ、可視画像を用いた場合の正答率が62.1%であったのに対して、近赤外HSI画像を用いた場合の正答率は90.5%であった。試料分子振動情報を含むNIR-HSI画像をPCAによって圧縮し、作成した画像をCNNモデルに供することで、より精度の高い樹種判別モデルを構築することができた。すなわち試料表面の分子振動情報とその空間分布をCNNによって分析するという新たな認識化学分析手法の可能性を示すことができた。
さらに同様の手法を用いることで木材の強度特性あるいは植物種子の発芽も推定可能であることを示した。
令和元年度の研究計画である「試料収集、ディープラーニング解析環境構築」、「可視・近赤外ハイパースペクトラルイメージング(HSI)測定に関わる計測システムの最適設計」を遂行したほか、当初令和2年度計画であった「可視画像による樹種判別」および「可視・近赤外シームレスHSI による樹種判別」も達成した。
近赤外HSI画像の解析には以下新手法を提案・実行した。まず訓練データの各画像を空間平均化したスペクトルを説明変数として主成分分析を行い、ローディングを算出した。算出したローディングをSNVスペクトル画像に適用して主成分スコア画像(PC画像)を構築した。この画像に対して複数の層構造モデルに対して学習を行った後、検証データを用いてモデルの性能を検証することで最適層構造を決定した。最適と判断された学習済モデルの予測精度を評価するために評価データを用いて5回のテストを行い、予測正解率の平均値と標準偏差を算出した。その結果、広葉樹38樹種に対して高い正答率(90.5%)で樹種判別を行えることを示した。これまでの成果を論文としてまとめ、海外雑誌に投稿・受理・掲載された(Analyst, 144, 6436-6446 (2019))
さらに、当該手法の応用可能性を拡げるため、本手法によって木材の強度特性および植物種子の発芽を推定できることを示した。種子の発芽評価に関する成果は第35回近赤外フォーラムで発表した。
これらのことから、研究は当初の計画以上に進展しているといえる。
上記のように本研究の当初目標であった、「木材樹種判別の予測」についてはその目的を達成したといえる。現在はその適応範囲をさらに広げるため、さまざまな農産物の定量・定性分析を行っている。例えば、本手法によってジャスミン米と偽物を判定する研究も進めている。これまでの研究により、様々な農産物で「試料内の化学成分情報と試料の形状および化学成分の空間分布をCNNによって解析」すれば、これまで判別や定量が困難であったものを自動で認識できる可能性が高いことがわかってきた。今後はさらに高解像度のレンズを用いたHSIシステムの最適化(レンズや光源など)を行うとともに、さまざまな農産物の判別モデル作成を行っていく。 -
テラヘルツ時間領域分光法によるエンジニアリングウッドの非破壊総合材質診断
研究課題/研究課題番号:16H02559 2016年4月 - 2019年3月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(A)
土川 覚, 稲垣 哲也, 小堀 光, 鈴木 滋彦, リード マシュー, 稲垣 哲也, 小堀 光, 鈴木 滋彦, リード マシュー, 稲垣 哲也, 小堀 光, 鈴木 滋彦, リード マシュー, 稲垣 哲也, 小堀 光, 鈴木 滋彦, リード マシュー
担当区分:研究代表者
配分額:30160000円 ( 直接経費:23200000円 、 間接経費:6960000円 )
木材への透過性に優れ、安全性の高いTHz領域電磁波によるエンジニアリングウッド非破壊評価手法の開発を行った。一連の研究によって、THz時間領域分光法によって合板の密度・含水率・繊維走向を高精度・非破壊で推定できることが示された。また合板に用いられている接着剤の定性も可能であった。さらに、上記性質の画像化および合板の各層の診断可能性も示唆された
THz時間領域分光法によってエンジニアリングウッドの密度・繊維走向・接着材評価が可能であることが分かった。今後装置の小型化・低価格化が進みエンジニアリングウッド製造工場への導入(製造ラインにおけるエンジニアリングの非破壊・非接触品質評価)ができれば、品質の安心・安全対策、製造プロセスの最適化、製造コストの削減および木質資源の有効利用を達成できる。 -
時間・空間分解分光法による吸収・散乱・蛍光特性の把握と木材評価への応用
研究課題/研究課題番号:16K07805 2016年4月 - 2019年3月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C)
稲垣 哲也, 土川 覚, 土川 覚, 土川 覚, 土川 覚
担当区分:研究分担者
近赤外光による木材の品質評価手法に関する研究を行った。これまで木材中での光の散乱については不明な点が多かったが、時間分解分光法・空間分解分光法やシミュレーションを用いることで、木材内部(細胞壁レベル)での光の散乱特性を把握した。また密度や含水率が光の散乱に及ぼす影響を詳細に調べた。これらの情報をもとに、安価・小型な密度計測装置を試作し、十分な精度で密度予測が可能であることを示した。
これまで近赤外分光法では、複雑な統計処理に依存してブラックボックス的に木材の品質を推定してきたため、得られた結果の分光学的・物理学的解釈が曖昧となりこれが普及・一般化の律速となってきた。本研究成果により、「分光学的・物理学的に曖昧さのない」・安価・小型の木材材質評価装置の開発が可能となった。さらなる研究により、現場での使用が可能な装置開発が可能となる。 -
ユニークな分光法のカップリングによる脱ケモメトリクス果実評価手法の構築
研究課題/研究課題番号:15K14833 2015年4月 - 2017年3月
土川 覚
担当区分:研究代表者
配分額:4030000円 ( 直接経費:3100000円 、 間接経費:930000円 )
本研究では、ピコ秒オーダの極短時間パルス近赤外光の物質内部での時間変化を解析
することにより、果実の吸収係数および等価散乱係数を厳密に求め(TOF-NIRS)、さ
らに果実に照射されたハロゲン光の拡散反射光強度を2本のファイバで検出し(TFDRS)、両者のパラメータから物質内部での光吸収量(化学成分値)を統計解析に頼らずに求めることに成功した。さらに計測した光学定数からモンテカルロシミュレーションを用いて、りんご内部での光挙動のシミュレーションを行った。これにより①蜜部位の面積比率と透過光強度に相関があること、②りんごの散乱係数が大きいことから、透過画像から蜜部位の特定が難しいことが判明した。 -
ユニークな分光法のカップリングによる脱ケモメトリクス果実評価手法の構築
2015年4月 - 2017年3月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 萌芽研究
資金種別:競争的資金
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ICT 活用農業事業化・普及プロジェクト
2014年 - 2017年3月
農林水産省 革新的技術創造促進事業(異分野融合共同研究)
資金種別:競争的資金
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NIR-HSI法を活用した木材のハイスループット型材質分析手法の確立
研究課題/研究課題番号:25292102 2013年4月 - 2016年3月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B)
土川 覚, 山本 浩之, 藤本 高明, 稲垣 哲也, 山本 浩之, 藤本 高明, 稲垣 哲也, 山本 浩之, 藤本 高明, 稲垣 哲也, 山本 浩之, 藤本 高明, 稲垣 哲也
担当区分:研究代表者 資金種別:競争的資金
配分額:17940000円 ( 直接経費:13800000円 、 間接経費:4140000円 )
ディジタル画像の各ピクセルに格納された分光スペクトルを多変量解析して所望の物質情報を可視化するハイパースペクトラルイメージング法(HSI法)を近赤外領域で展開し、木材の材質を総合的に判断するこれまでにないハイスループット型非破壊計測手法(NIR-HIS法)の確立を目指した。木材密度、含水率、ヤング係数、あて材およびミクロフィブリル傾角の材内変動の可視化および針葉樹材と広葉樹材の自動判別が可能となった。
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広帯域マルチ分光計測による木材乾燥現象の微視的~巨視的レベルでの把握
研究課題/研究課題番号:25660135 2013年4月 - 2015年3月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 萌芽研究
土川 覚, 稲垣 哲也, 稲垣 哲也, 稲垣 哲也, 稲垣 哲也
担当区分:研究代表者 資金種別:競争的資金
配分額:4030000円 ( 直接経費:3100000円 、 間接経費:930000円 )
木材の乾燥下における水分移動の実態を、電子遷移レベル(近近赤外域)、分子振動レベル(近赤外~赤外域)、および分子回転レベル(テラヘルツ域)の広帯域マルチ分光計測で統合的に把握し、乾燥現象を微視的~巨視的オーダで明らかにすることを目的とした。
含水率を変化させたベイマツ材に近赤外ピコ秒パルス波を照射し、透過した光強度を測定した。ピコ秒オーダでの光強度変化を拡散方程式に当てはめることで、木材の散乱係数および吸収係数を算出した。また、いろいろな含水率の木材の時間領域テラヘルツスペクトルを測定した。有効媒質理論を適応することで、木材の密度および含水率を高い精度で予測できることを示した。また -
年輪年代学の総合的研究-文化財科学における応用的展開をめざして-
研究課題/研究課題番号:23240116 2011年4月 - 2015年3月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(A)
米延 仁志, 大山 幹成, 奥山 誠義, 木村 勝彦, 杉山 淳司, 山田 昌久, 星野 安治, 小田 寛貴, 鈴木 伸哉, 土川 覚, 横山 祐典, 大山 幹成, 奥山 誠義, 木村 勝彦, 杉山 淳司, 山田 昌久, 星野 安治, 小田 寛貴, 鈴木 伸哉, 土川 覚, 横山 祐典, 大山 幹成, 奥山 誠義, 木村 勝彦, 杉山 淳司, 山田 昌久, 星野 安治, 小田 寛貴, 鈴木 伸哉, 土川 覚, 横山 祐典, 大山 幹成, 奥山 誠義, 木村 勝彦, 杉山 淳司, 山田 昌久, 星野 安治, 小田 寛貴, 鈴木 伸哉, 土川 覚, 横山 祐典
担当区分:連携研究者
本研究では暦年標準パターンネットワークの整備と,それらの文化財科学諸課題への応用を目的とした。その結果,過去約2000年超の長期標準年輪曲線が完備した。標準パターンネットワークを用いた産地同定では,近畿以東の年輪変動パターンが大きく4つに区分できることを見出した。年輪気候学への応用では,東アジア広域的な気候復元が可能となった。新しい技術開発を推進した。コンピュータ断層法などにより木質文化を非破壊で撮像し,年輪年代を決定できた本研究で年輪年代学の総合的研究を推進した結果,歴史・考古学における編年,古環境,保存・劣化等の文化財科学の重要な課題に価値の高い情報を提供できること明らかとなった。
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研究課題/研究課題番号:23880027 2011年 - 2012年
日本学術振興会 科学研究費助成事業 研究活動スタート支援
倉田 洋平, 土川 覚, 土川 覚, 土川 覚, 土川 覚
担当区分:その他
ピコ秒オーダーの時間飛行近赤外分光法(TOF-NIRS)によって木材の準微視的領域の材質評価を非破壊で行うことを試み基礎実験を行った。測定で得られる透過光プロフィルから、減光度(参照光と透過光の強度比)と遅れ時間(参照光と透過光のピーク時間の差)を算出し解析に用いた。その結果、木材の密度が増加するにつれ減光度は減少し、また、密度が増加するにつれ遅れ時間は増加する傾向が認められた。
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広帯域分光方式による革新的な木材多形質高速非破壊測定装置の開発
2010年7月 - 2013年3月
農林水産省 新たな農林水産政策を推進する実用技術開発事業
資金種別:競争的資金
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TOF-NIRデンシトメトリによる新奇木材材質計測手法の確立
2010年4月 - 2013年3月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(A)
土川 覚
担当区分:研究代表者 資金種別:競争的資金
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TOF-NIRデンシトメトリによる新奇木材材質計測手法の確立
研究課題/研究課題番号:22248020 2010年 - 2012年
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(A)
土川 覚, 山本 浩之, 岡田 英史, 藤本 高明, 吉田 正人, 今井 貴規, 山本 浩之, 岡田 英史, 藤本 高明, 吉田 正人, 今井 貴規, 山本 浩之, 岡田 英史, 藤本 高明, 吉田 正人, 今井 貴規, 山本 浩之, 岡田 英史, 藤本 高明, 吉田 正人, 今井 貴規
担当区分:研究代表者
配分額:26780000円 ( 直接経費:20600000円 、 間接経費:6180000円 )
本研究では、時間飛行近赤外 (TOF-NIR) デンシトメトリという新奇の分光学的手法を創出し、これに基づいた非破壊木材材質計測手法を確立することを目指した。ピコ秒オーダの極短時間パルスレーザ光を木材に照射し、透過光の時間変動(時間プロフィル)を詳細に観察する計測システムを開発するとともに、透過光変動に及ぼす木材材質の影響を光拡散方程式の順問題および逆問題的解法によって記述し、得られた吸収係数・散乱係数等から各種材質を非破壊で推定することを試みた。また、木材に連続レーザ光(CW光)を照射し透過光量を測定する測定系も別途試作し、両者の測定結果を比較・検討することによって、近赤外レーザによる木材材質測定の可能性を追究した。一連の実験の結果、厚さ 5mm までの木材試料からの透過光の検出が可能となることがわかった。また、いずれの測定方法においても、早材部と晩材部で、密度に対応して透過光量が明瞭に変動した。CW 光の照射スポット分解能に対応して、X 線デンシトメータと同様の密度変化をとらえることができた。また、パルス光測定では、晩材部で透過光度のピーク値の減少およびピーク時間の遅れが確認できた。TOF-NIR 法を用いて、木材の乾燥経過モニタリングを試みた。各乾燥段階によって、吸収・散乱係数は特徴的に変化し、これらは試料表層部および内部における水分の存在状況と密接に関わっていることが明らかになった。上記の結果に基づいて、透過光時間プロフィルを説明変数とする多変量解析を行い、含水率の推定を行った結果、従来の近赤外反射スペクトルを説明変数にした場合よりも高精度で含水率が予測できることが明らかになった。
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可視・近赤外ハイブリッド画像処理法による木質廃材のオンライン判別手法の開発
2009年12月 - 2010年11月
トステム建材産業振興財団 トステム建材産業振興財団
資金種別:競争的資金
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分光分析による木材多形質同時評価システムの開発
2009年11月 - 2010年3月
企業からの受託研究
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温度補償型TOF-NIRSによる高精度果実非破壊ハイブリッド計測システムの開
2009年7月 - 2010年3月
JST JST
資金種別:競争的資金
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ケモメトリック分光法による国産材のブランド化
2008年11月 - 2009年3月
福澤記念育林基金 福澤記念育林基金
資金種別:競争的資金
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超高速パルスレーザ光による新規果実非破壊計測システムの開発
2008年7月 - 2009年3月
独立行政法人 科学技術振興機構 独立行政法人 科学技術振興機構
資金種別:競争的資金
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近赤外分光法による木質系廃材分析システムの開発
2007年12月 - 2008年3月
トステム建材産業振興財団 トステム建材産業振興財団
資金種別:競争的資金
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TOF-FTハイブリッドNIRシステムによる木質材料の総合非破壊診断
2007年7月 - 2010年3月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B)
土川 覚
担当区分:研究代表者 資金種別:競争的資金
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ホリスティックな材質測定によるブラジル熱帯林の戦略的持続経営
2007年7月 - 2010年3月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B)
土川 覚
担当区分:研究代表者 資金種別:競争的資金
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TOF-NIRSによる新しい果実非破壊計測システムの開発
2007年4月 - 2008年3月
中部電力基礎技術研究所 中部電力基礎技術研究所
資金種別:競争的資金
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TOF-FTハイブリッドNIRシステムによる木質材料の総合非破壊診断
研究課題/研究課題番号:19380099 2007年 - 2009年
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B)
土川 覚, 山本 浩之, 林 和男, 横地 秀行, 藤本 高明, 山本 浩之, 林 和男, 横地 秀行, 藤本 高明, 山本 浩之, 林 和男, 横地 秀行, 藤本 高明, 山本 浩之, 林 和男, 横地 秀行, 藤本 高明, 山本 浩之, 林 和男, 横地 秀行, 藤本 高明, 山本 浩之, 林 和男, 横地 秀行, 藤本 高明, 山本 浩之, 林 和男, 横地 秀行, 藤本 高明, 山本 浩之, 林 和男, 横地 秀行, 藤本 高明
担当区分:研究代表者
配分額:15600000円 ( 直接経費:12000000円 、 間接経費:3600000円 )
木質材料の強度・含有水分状況・節の有無に関する非破壊診断を、近赤外分光方式に基づく2つの測定系(時間飛行タイプならびに広域非接触型フーリエ変換タイプ)をハイブリッド化したシステムによってオンラインレベルで実施し、製材工場等の木材1次加工現場への導入可能性を検討した。近赤外スペクトルにより複数の評価項目を一度に評価でき、生産性の高い木材の光学式品質評価方法を提供するための基盤を確立することができた。
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ホリスティックな材質測定によるブラジル熱帯林の戦略的持続経営
研究課題/研究課題番号:19405029 2007年 - 2009年
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B)
土川 覚, 山本 浩之, 林 和男, 佐々木 康寿, 福島 和彦, 松下 泰幸, 吉田 正人, 山本 浩之, 林 和男, 佐々木 康寿, 福島 和彦, 松下 泰幸, 吉田 正人, 山本 浩之, 林 和男, 佐々木 康寿, 福島 和彦, 松下 泰幸, 吉田 正人, 山本 浩之, 林 和男, 佐々木 康寿, 福島 和彦, 松下 泰幸, 吉田 正人
担当区分:研究代表者
配分額:16770000円 ( 直接経費:12900000円 、 間接経費:3870000円 )
本研究は、ブラジル熱帯材を対象として、具体的かつ有効な「品質証明」手法を提示することを目的として計画されたものである。綿密な現地調査および可搬型装置による立木・丸太の近赤外反射スペクトル・成長応力・応力波測定を行い、これらから密度・ミクロフィブリル傾角(MFA)・繊維長・強度等を推定した。木材製品の価値を伝えて売買することによる熱帯林の戦略的な持続経営が上記手順によって可能となることが示された。
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人に優しいバイオマス -最先端木材研究への招待-
2006年5月 - 2006年10月
科学研究費補助金 ひらめき☆ときめき サイエンス
土川 覚
担当区分:研究代表者
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人に優しいバイオマス -最先端木材研究への招待-
2006年5月 - 2006年10月
科学研究費補助金 ひらめき☆ときめき サイエンス
土川 覚
担当区分:研究代表者 資金種別:競争的資金
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ケモメトリカルNIRイメージング法による木質系廃材分析システムの構築
研究課題/研究課題番号:16580131 2004年 - 2006年
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C)
土川 覚, 平嶋 義彦, 横地 秀行, 平嶋 義彦, 横地 秀行, 平嶋 義彦, 横地 秀行, 平嶋 義彦, 横地 秀行
担当区分:研究代表者
配分額:3800000円 ( 直接経費:3800000円 )
木材を建築・工業材料として利用する際には、防腐・難燃等の処理、接着・塗装剤の使用、あるいは塩化ビニルシートなどを複合させることが一般的に行われる。したがって、廃棄・リサイクルの過程においても化学物質の種類・含有量などを正確・迅速・簡便に把握して、可燃・不燃の見極めや最適な利用法を考えることがたいせつとなる。本研究では、近赤外光照射によって得られる試料画像にケモメトリックス的な処理を施すことによって、目的物質の定量・定性分析を測定面全域にわたって行おうとするケモメトリカルNIRイメージング法によって、新たな木質系廃材分析システムを構築することを目指した。
まず、近赤外カメラシステムと画像解析ソフトウエアを組み合わせて、画像データの取り込みおよびその解析に関する予備実験を行い、装置系の構成等を検討した。続いて、いろいろな木質試料ならびに各種化学製品の近赤外吸収スペクトルを近赤外分光光度計によって測定し、それぞれの物質固有のスペクトルを確認した。
分光光度計に組み込まれた判別分析ソフトウエアによって、素材、防腐処理材およびオーバーレイ木質材料の判別に適した波長を求め、1100nm,1430nmおよび1700nmの干渉フィルタを依頼作成した。
上記フィルタを近赤外カメラシステムに装着して各試料を測定し、画像解析ソフトウエアを用いて輝度分布のヒストグラムを求めた。これをある種のスペクトル情報とみなして、多変量解析の一種であるSIMCA解析を行ったところ、正答率90%で上記3種類の木質材料を判別することが可能となった。 -
俳画と公文書に用いられた近世和紙の材質・抄紙技法の非破壊分析とその保存法の検討
研究課題/研究課題番号:16018214 2004年 - 2005年
日本学術振興会 科学研究費助成事業 特定領域研究
米延 仁志, 土川 覚, 土川 覚, 土川 覚, 土川 覚
担当区分:研究分担者
本研究では江戸時代に阿波藩(徳島県)で製造され、俳画や公文書に用いられた和紙製品を対象に、近赤外分光法を用いて、古文書和紙材質の非破壊計測を行った。また奈良時代から現代の和紙試料を用いて重水素置換法による、経年劣化に関与する和紙の超微細構造の分析を行った。主な成果は以下のとおり。近赤外分光法を用いることで、木質文化財の材質を非破壊・短時間で計測できる。これは、貴重な文化財の保存と修復のための基礎データとなる材質情報を迅速・簡便に分析できる点が意義深い。同様な手法は、皮革・繊維製品などの、特に生物材料を素材とする文化財にも容易に転用が可能であり、これまで個々に計測されてきた文化財の材質計測に統一的な分析法の提供を可能とするものである。本研究を通して、木質材料での近赤外光の吸収特性が明らかとなった。従来、分光分析では一般に得られるスペクトル情報から具体的な構成成分への帰属が困難であったが、本研究の結果、木質文化財の材質を発現する構成成分の物理的・化学的変化を近赤外分光法を用いることで容易に計測することができる。重水素置換法を援用することで、これまでに無い超微細構造での木質文化財の劣化機構を明らかにできた。
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TOF-NIRSによる本当においしい有田ミカンのブランド化
2003年4月 - 2006年3月
農林水産省 先端技術を活用した農林水産研究高度化事業委託事業
資金種別:競争的資金
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環境低負荷型木材着色システムの構築
2001年9月 - 2004年3月
受託研究費
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時間分解近赤外分光法によるリンゴの光計測
2001年7月
委任経理金
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ウォッシュボード防止帯のこの開発
2000年7月 - 2001年1月
科学研究費補助金 基盤研究(B)(2)(展開)
担当区分:研究分担者
科研費
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円周状溝形成による丸のこの熱的安定化
2000年7月 - 2001年1月
科学研究費補助金 基盤研究(C)(2)(一般)
担当区分:研究分担者
科研費
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圧縮・回復法を用いたしまりばめ仕口
2000年7月 - 2001年1月
科学研究費補助金 基盤研究(B)(2)(一般)
担当区分:研究分担者
科研費
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圧縮・回復法を用いたしまりばめ仕口
2000年7月 - 2001年1月
科学研究費補助金 基盤研究(B)(2)(一般)
担当区分:研究分担者 資金種別:競争的資金
科研費
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ウォッシュボード防止帯のこの開発
2000年7月 - 2001年1月
科学研究費補助金 基盤研究(B)(2)(展開)
担当区分:研究分担者 資金種別:競争的資金
科研費
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円周状溝形成による丸のこの熱的安定化
2000年7月 - 2001年1月
科学研究費補助金 基盤研究(C)(2)(一般)
担当区分:研究分担者 資金種別:競争的資金
科研費
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近赤外分光法による樹種判別の自動化
2000年5月
委任経理金
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ウォッシュボード防止帯のこの開発
研究課題/研究課題番号:12556026 2000年 - 2001年
木村 志郎
担当区分:研究分担者
帯のこ挽材において、のこ歯通過周波数が帯のこ固有振動数より数Hz高い運転条件のとき、のこ歯の切削軌跡にずれによる切削抵抗横分力が自発的に起こる。帯のこは自励振動(再生びびり)が誘起され、挽材面に凹凸状のウォッシュボードが形成され、問題となっている。自励振動は周期現象であるため、その原因周波数となるのこ歯が等間隔に配列されていると、自励振動は、効率高く発生する。
そこで、本研究では、のこ歯を不等間隔にすることによりウォッシュボードを防止することを発案した。のこ歯ピッチ17,18,19,20,21mm(最小-最大差4mm)および15,16,17,18,19,20,21,22,23,24mm(最小-最大差9mm)を乱数表によりランダムに配列したランダム帯のこ1およびランダム帯のこ2を試作した。のこ車直径410mmの木工用帯のこ盤を用いて、のこ車回転数150〜350rpmの範囲で挽材実験を行い、帯のこの変位および挽材面性状の観察から、自励振動の有無を調べた。等間隔帯のこは曲げ振動モード、ねじり振動モードともに自励振動が起こるのに対して、ランダム帯のこ1は曲げ振動モードの振動は抑制され、ランダム帯のこ2は曲げ振動モード、ねじり振動モードともに完全に振動が抑制され、ウォッシュボード発生は完全に防止できた。自励振動の抑制効果を数値的評価を試みた。のこ歯の振動1周期間で、横分力と振動方向が同方向は正(振動成長)、逆方向は負(振動消滅)とし、全のこ歯で総和を指標値とした。ランダム帯のこ2はどの振動モードも指標値は負になり、自励振動抑制ランダムピッチ帯のこであった。 -
研究課題/研究課題番号:12660149 2000年 - 2001年
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C)
横地 秀行, 土川 覚, 木村 志郎, 土川 覚, 木村 志郎, 土川 覚, 木村 志郎, 土川 覚, 木村 志郎
担当区分:研究分担者
残留内部応力を有する天然生物材料である木材を丸のこで縦挽きする際に、残留内部応力が解放され、鋸断直後フリーとなった部位がのこ歯でない台金面に強く接触することがある。摩擦熱により台金の不均一温度分布に基づく圧縮熱応力が生まれ、丸のこの剛生が低下し切削不能になることがある。極端な場合、丸のこ座屈、破損、労働災害を招く。
そこで、本研究では、挽材中に木材が台金に接触しても摩擦熱が生まれない新しい丸のこをデザインした。台金面に円周状に複数の溝を形成させた丸のこを試作した。溝形状は頂角90°の3角形断面として、溝深さ0〜1mmと変化させることにより、接触幅を2〜0.2mmとした。溝深さ0mm、接触幅2mmは溝なしの通常の丸のこである。熱的安定性はモデル的に調べた。溝成形台金丸のこを3000rpmで回転させた。2分力ロードセルを介して50×50mm断面のプナ木口面を丸のこ半径100mmから150mmの位置に10Nの荷重で押付けた。摩擦力、サーモグラフィによる丸のこ半径方向温度分布および非接触変位計、FFTスペクトルアナライザによる固有振動数変化を調べた。結果、溝のない通常丸のこに比べ、溝成形台金丸のこは半分以下の温度上昇に抑えられた。溝深さを大きいほど、木材と丸のこ面の接触面積が小さく、摩擦熱抑制効果は高く、熱的に安定であった。反面、剛生を決定する台金の厚みが小さくなり、固有振動数は低下してしまった。摩擦熱抑制効果と固有振動数変化より、溝深さ0.6〜0.8mm、接触幅0.6〜0.4mmが適正溝条件と考えられた。 -
研究課題/研究課題番号:11460078 1999年 - 2000年
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B)
木村 志郎, 横地 秀行, 棚橋 光彦, 平嶋 義彦, 土川 覚, 佐々木 康壽, 横地 秀行, 棚橋 光彦, 平嶋 義彦, 土川 覚, 佐々木 康壽, 横地 秀行, 棚橋 光彦, 平嶋 義彦, 土川 覚, 佐々木 康壽, 横地 秀行, 棚橋 光彦, 平嶋 義彦, 土川 覚, 佐々木 康壽
担当区分:研究分担者
木材の弾塑性的性質、形状記憶性を生かし、ほぞの圧縮セット、回復性を用いたしまりばめ仕口について検討した。圧縮セットほぞをほぞ穴に挿入し、熱、水分により圧縮セットを回復した直後の高含水率状態のしまりばめ仕口は、圧縮変形の回復力と細胞の膨潤力によって、非常に強固で高い引抜き強度3kNを示した。しかし、しまりばめ仕口が乾燥し気乾状態になると、回復力が消滅し、細胞が収縮し、完全なすきまばめ状態になり、試みは失敗となった。
そこで、圧縮・回復法の利点を生かし、深さ方向に大きさが変化する形状制御型の変則しまりばめ仕口に研究対象を変更した。深さ方向に傾斜をもたせた蟻形ほぞと段差のあるT型ほぞのしまりばめ仕口を作成し、引抜き強度を調べた。ここでは、仕口接合時に圧縮セットを熱、水分による回復操作を施してから、完全に乾燥し、気乾状態にさせた。その結果、ほぞ深さ50mm、ほぞ短辺30mm、長辺80mm程度の寸法の変則しまりばめ仕口で、T型ほぞでは引抜き強度5kN、ほぞ深さ方向に傾斜角7°の蟻形ほぞで引抜き強度2kNの結果を得た。これらの引抜き強度値はある程度高いものと思われ、この変則しまりばめ方法の可能性が伺えた。 -
近赤外分光法による果実の非破壊計測
1998年
国際共同研究
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組織構造を保持した生物材料の真実光路長測定
1997年11月
委任経理金
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高出力近赤外レーザ光を用いた非破壊計測による木材内部の物理的・化学的構成の把握
1996年7月 - 1997年1月
科学研究費助成事業 奨励研究(A)
資金種別:競争的資金
科研費
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高出力近赤外レーザー光を用いた非破壊計測による木材内部の物理的・化学的構造の把握
研究課題/研究課題番号:08760162 1996年
日本学術振興会 科学研究費助成事業 奨励研究(A)
土川 覚
担当区分:研究代表者
配分額:1000000円 ( 直接経費:1000000円 )
本研究では、木材の非破壊計測用のプローブとして、近赤外レーザ光を実際面で活用できるようにするために、水の吸収波長(970nm)に近接した980nmおよび水の吸収とは直接関係しない830nmの発信波長をもつ高出力近赤外レーザ光コリメータユニットを構成し、材内のさまざまな情報を定量的に把握して、この方式の基礎資料を充足した。得られた結果を列挙する。
1.繊維飽和点以下で調湿されたいろいろな厚さの試料を対象として上記の実験を行った。その結果、水が木部実質に吸着すると細胞内こう表面での光の反射・散乱が抑制される事実が確認された。この現象と水に対する光の吸収特性を考慮することにより、試料厚さおよび照射波長によって特徴的に変動する透過光出力の動向をはじめて正しく理解することができる。
2.上記2波長(830nm、および980nm)の透過光出力実測値を説明変量として重回帰分析を行った結果、いずれの試料厚さにおいても予測精度の高い含水率検量線を作成することができた。
3.飽水状態の試料を室内に自然放置し、所定の時間間隔で透過光出力を測定した。細胞内こう部に自由水が存在すると、照射波長の水に対する吸収特性に関係なく、細胞内こう表面での光の反射・散乱が極端に抑制されることを見いだした。
4.透過光の検出位置をいろいろ変更して計測した結果、近赤外レーザ光は細胞内こうの長軸方向に伝播する傾向が強いことを確認した。
5.割れおよびヤニすじをもつモデル試料を測定し、これを検出できる条件について検討した。 -
近赤外分光法による木材の繊維走行ならびに含水率のインプロセス計測
1995年7月 - 1996年1月
科学研究費助成事業 基盤研究(B)(1)(一般)
資金種別:競争的資金
科研費
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近赤外分光法による木材の繊維走行ならびに含水率のインプロセス計測
研究課題/研究課題番号:06454093 1994年 - 1995年
日本学術振興会 科学研究費助成事業 一般研究(B)
堤 成晃, 土川 覚, 林 和男, 土川 覚, 林 和男, 土川 覚, 林 和男, 土川 覚, 林 和男
担当区分:研究分担者
本研究は、木材の機械加工システムにおいてその加工条件を刻々管制しようとする場合にとくに重要な情報とみなされている含水率と繊維走行を対象とし、これらを迅速に精度良く検出する方法として近赤外分光法に着目して、系統的な実験と解析によって本法実施のための基礎資料を充足しようとするものである。
1.近赤外レーザ光発振装置ならびにセンサを用いて、次の条件下での木材試料の計測を行い、諸検討を加えた。
(1)含水率を系統的に変更して透過光を計測し、含水率が高いほど透過光出力が大きいことを見いだした。単純に考えれば現象は逆に現れるようにも予想されるが、本研究における検討の結果、これは自由水が多く保有されるほど細胞内腔表面の光の反射率が低下して透過光が大きくなるためであることが明らかにされた。これによって、内部の含水率を近赤外レーザ光によって高い精度で計測する途が拓らかれた。
(2)近赤外光照射面に対する繊維走行を系統的に変更して透過光を計測し、繊維の試料表面に対するもぐり角によって透過光出力が変化するようすを確認した。また、同一試料に対して試料表面へのレーザ光の入射角を変化させた場合に、もぐり角に応じた特徴的な変化モードが現れることも見いだした。
(3)試料の厚さを変更した実験を行い、いろいろな含水率や繊維走行に関する計測可能深さを確認した。これによって、さらに高出力のレーザ光を光源とする装置の設計に関する資料を得た。
2.計測データの計算機処理に関する検討を行い、説明変量として選択した波長の適否を計測精度の観点から判定するための基準を明らかにするとともに、説明変量が吸収スペクトルの2次微分値の場合にもっとも予測精度が高くなることなどを明らかにした。