科研費 - 福澤 健二
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ナノ摺動すきま内部の潤滑剤粘度測定による混合潤滑技術の体系確立
研究課題/研究課題番号:24K00787 2024年4月 - 2027年3月
科学研究費助成事業 基盤研究(B)
福澤 健二
担当区分:研究代表者
配分額:18590000円 ( 直接経費:14300000円 、 間接経費:4290000円 )
ナノすきまの潤滑技術として,しゅう動面上の添加剤吸着膜と潤滑油の潤滑作用により摩擦力を低減させる混合潤滑技術の確立が望まれているが,添加剤・潤滑油・しゅう動面の相互作用の複雑さとナノすきま計測の困難さから,技術の体系化は十分でない.潤滑剤粘度は吸着膜を含む潤滑系では,しゅう動面からの高さの関数となる.潤滑剤をしゅう動する従来の粘度測定では,高さ方向に平均した値しか得られない.本研究では,固体面上を流動するナノ厚さ潤滑膜の膜厚測定により膜内部のすきま方向(高さ方向)の粘度分布を得る方法を提案・実証し,混合潤滑体系化の基盤を得る.
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研究課題/研究課題番号:21K18158 2021年7月 - 2024年3月
科学研究費助成事業 挑戦的研究(開拓)
福澤 健二, 東 直輝
担当区分:研究代表者
配分額:26000000円 ( 直接経費:20000000円 、 間接経費:6000000円 )
本研究では,フレキシブルフィルムを用いた新しい3次元微細構造形成法を提案し,微細フレキシブルワイヤに,3次元構造を用いたマイクロ力学量センサを複数作りこんだマイクロ集積化ワイヤの基盤技術の確立を試みる.これまでフレキシブルフィルムのハンドリングは容易でなかった.3次元構造形成の基本となる2次元構造から3次元構造への変換について,フレキシブルフィルムの柔軟性を逆に生かした新規な方法論を提案し,3次元構造を集積化したフレキシブルワイヤという新しいセンシングデバイスの基盤技術を確立しようとするものである.
本研究では,フレキシブルフィルムを用いた新しい3次元微細構造形成法を提案し,3次元構造を用いたマイクロ力学量センサを作りこんだマイクロ集積化ワイヤの基盤技術の確立を試みた.フレキシブルフィルムにおいて,ハンドリングを困難にしている柔軟性を逆に利用し,位置合わせ不要の多層化を可能とする.金属膜と貫通孔を形成したフレキシブルフィルムを用いて,3次元的な構造である静電容量センサの構築が可能であることを確認し,さらに構築した静電容量型センサの力センサとしての原理確認に成功した.
フレキシブルフィルムのハンドリングは柔軟さゆえに困難であったが,本研究では,逆にその柔軟性を利用して,2次元構造から3次元構造への変換について新しい方法論を提案し,作製法としての原理確認に成功した.さらに,力センサとして機能することが確認できた.本方法は,これまでになかった3次元構造を集積化したフレキシブルワイヤという新規なデバイスの実現を可能とする.さらに,微細化を進めれば,様々な形状の対象に対応できる.ウェアラブルセンシングや物体に埋め込み物体内部のセンシングも期待される. -
研究課題/研究課題番号:20H00214 2020年4月 - 2023年3月
科学研究費助成事業 基盤研究(A)
福澤 健二, 伊藤 伸太郎, 東 直輝
担当区分:研究代表者
配分額:44850000円 ( 直接経費:34500000円 、 間接経費:10350000円 )
材料・加工技術の進歩に対応して,摺動すきまの微小化が要請されているが,ナノすきま潤滑技術は確立されていない.ナノすきまの潤滑剤の特性には平行な摺動面が,互いに平行に相対運動する摺動計測系が求められるが実現は困難であった.本研究では,マイクロマシン技術を用いて摺動部・アクチュエータを集積化した平行平面摺動系を構築する.これを用い摺動時の力計測に加えすきま分布と潤滑液体の流れ場も計測可能な,すきまを精密に規定した潤滑計測法を確立し,ナノすきまでの流体潤滑の素過程解明のための基盤的知見を得る.
本研究では,平行平面しゅう動系を実現する,マイクロマシン技術を用いたしゅう動部・アクチュエータを集積化したマイクロ潤滑計測デバイス,ナノしゅう動すきまの測定を実現するエリプソメトリー顕微鏡によるすきま計測法,および蛍光一分子の運動を解析しナノしゅう動すきまの潤滑剤の流れ測定を実現する蛍光相関法という,新規な潤滑計測法を提案し,実際に計測系を構築し,原理的な可能性の確認に成功した.
今後の加工精度向上を生かした革新的な機械の実現のためには,ナノすきま潤滑技術は,さらに重要になると考えられる.本研究で提案・実証したマイクロ潤滑計測デバイス,エリプソメトリー顕微鏡,蛍光相関法をさらに発展させることで,ナノすきまでの流体潤滑の素過程解明のための有用な知見の取得が期待される. -
近接場光とナノ厚さ液体膜積層を用いたナノ分解能3Dプリンティング
研究課題/研究課題番号:19K21914 2019年6月 - 2021年3月
科学研究費助成事業 挑戦的研究(萌芽)
福澤 健二
担当区分:研究代表者
配分額:6500000円 ( 直接経費:5000000円 、 間接経費:1500000円 )
ナノスケールの3次元構造形成は部品組立が困難なため確立されていない.一方,3Dプリティングは組立不要で3次元構造を形成できるため,これを用いたナノ構造形成が期待されている.しかし,加工分解能は,最も高い光造形法でも光の波動性による原理限界により100nm程度が限界である.本研究では,ナノ厚さ液膜特有の性質に着目し,近接場光加工を2次元表面加工から3次元積層加工に拡張する方法を提案し原理確認を試みる.
本研究では,近接場光を用いた微細加工をこれまでの2次元から3次元加工に拡張するナノ3次元構造形成法のための基盤技術を確立することを目的とした.ナノ3次元構造形成法実現のキー技術となる,ナノ厚さ液膜積層について,ナノ厚さ液体膜特有の基板面との分子間相互作用に着目した独自の方法を提案し原理実証に成功した.
ナノスケールの3次元構造は,様々な分野で新領域開拓をもたらすと期待されているが,ナノスケールの部品組み立ては困難なため構造形成法は確立されていない.本研究の成果は,その実現の基盤技術となることが期待できる. -
グリースの粘塑性流体モデルを導入したマクロ・弾性流体力学統合CFD解析手法の開発
研究課題/研究課題番号:17K06137 2017年4月 - 2021年3月
科学研究費助成事業 基盤研究(C)
根岸 秀世, 柴田 和也, 福澤 健二
担当区分:研究分担者
本研究では、機械要素内グリースのマクロ挙動と潤滑部における弾性流体潤滑を統一的に計算し、潤滑膜分布や摩擦損失の予測を可能とする数値流体力学(CFD)技術基盤を構築した。機械要素内の複雑形状、流体および固体を統一的に計算可能なメッシュフリー法の一種のMPS法を採用し、グリースの非ニュートン性を表現する粘塑性モデル、種々の高精度粒子法と可変解像度手法を組合わせることで極小隙間で高圧となる流体潤滑の計算を安定にかつ精度よく計算できることを示した。これらのモデルや計算手法を組合わせることでグリース潤滑の油膜厚さや摩擦損失の予測が可能となり、機械要素の長寿命化・低摩擦損失化設計に資することが可能となる。
産業機械の多くが回転機構を有しており、それを支える重要機械要素が転がり軸受である。転がり軸受は弾性流体潤滑状態で利用され、高い潤滑性能と保油性から潤滑グリースの利用が拡大している。近年は省資源・省エネ化の観点で低摩擦化、小型軽量化、長寿命化の要求が高度化しており、これらの要求に対しては軸受全体における潤滑グリースのミクロからマクロの挙動を統一的に把握し、その流動や摩擦損失等を予測し制御する必要がある。本研究で開発したCFD解析手法は、従来の数値解析手法では対応できなかったマクロ・弾性流体力学を統一的に計算するものであり、今後の省資源・省エネ化に向けた軸受設計・運用方法の提案に資するものである。 -
グリースの粘塑性流体モデルを導入したマク
2017年4月 - 2020年3月
科学研究費補助金 基盤研究(C)
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流れ計測に基づいたナノすきま流体潤滑の理論体系の構築
研究課題/研究課題番号:17H01243 2017年4月 - 2020年3月
科学研究費補助金
福澤 健二
担当区分:研究代表者
配分額:43940000円 ( 直接経費:33800000円 、 間接経費:10140000円 )
本研究では,潤滑剤分子の流れに着目し,ナノすきまの流体潤滑現象を解明することを目的とした.マイクロ流体デバイスを用いたナノすきまの潤滑剤分子の流れを計測する方法を提案し,原理確認に成功した.また,ナノすきまのせん断力・すきま同時計測法では,エリプソメトリーに基づいた計測系の構築と原理確認に成功した.
ナノしゅう動すきまにおいては,流体潤滑作用の本質である潤滑剤分子の流れの解明は困難で,その理論体系確立の大きな障害となっていた.そして,潤滑剤分子の流れとしては,局所的な圧力差による圧力流れとしゅう動面のせん断によるせん断流れの解明が必須だが,いずれもナノすきまでの計測は困難だった.本研究では,新規な計測法の提案と実証に取り組み,その原理確認に成功した. -
ナノ厚さ液体膜を用いた自己修復可能な機能性摺動面の創成
研究課題/研究課題番号:16K14146 2016年4月 - 2018年3月
福澤 健二
担当区分:研究代表者
配分額:3640000円 ( 直接経費:2800000円 、 間接経費:840000円 )
液体膜で固体面を被覆することで,自己修復可能でかつ,凝着・摩擦特性を制御可能な,新しい機能性表面実現をねらいとして,液体膜全体に印加する静水圧により,ナノ厚さ液体膜に働く分子間相互作用による圧力を調整することで,液体膜の膜厚を制御する方法を提案した.そして,マイクロ構造を用いた検証系を試作し,原理的な可能性を明らかにした.
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浸漬型ナノすきま潤滑の理論体系確立のための包括的計測法
2014年4月 - 現在
科学研究費補助金 基盤研究(A)
福澤 健二
担当区分:研究代表者
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マイクロ駆動機構付きプローブによる高精度すきま制御型摩擦力顕微鏡
2014年4月 - 現在
科学研究費補助金
担当区分:研究代表者
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境界潤滑の理論体系構築のためのナノ摺動すきま形状顕微鏡
2012年4月 - 2014年3月
科学研究費補助金 挑戦的萌芽研究
担当区分:研究代表者
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ナノメートル厚さの潤滑膜を用いた薄膜潤滑現象の多角的計測
2011年4月 - 2014年3月
科学研究費補助金 基盤研究(A)
担当区分:研究代表者
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動的測定可能な二軸独立型摩擦力顕微鏡プローブ
2008年7月 - 2011年3月
科学研究費補助金 基盤研究(B)・20360077
福澤健二
担当区分:研究代表者
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超薄膜状潤滑膜のナノ潤滑特性の体系的解明
2005年4月 - 2008年3月
科学研究費補助金 基盤研究(A),課題番号:17206014
福澤 健二
担当区分:研究代表者
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水平・鉛直力を定量測定可能な摩擦力顕微鏡用マイクロプローブ
2004年4月 - 2006年3月
科学研究費補助金 萌芽研究,課題番号:16656015
福澤 健二
担当区分:研究代表者
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光ファイバ・プローブを用いた超薄膜分子膜のナノトライボロジー特性測定法
2003年4月 - 2005年3月
科学研究費補助金 基盤研究(B),課題番号:15360084
福澤 健二
担当区分:研究代表者
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可視化技術によるナノ分子膜の動的特性の解明に関する研究
2001年4月 - 2003年3月
科学研究費補助金 基盤研究(B)・13450065
福澤健二
担当区分:研究代表者