2026/03/27 更新

写真a

ハナゾノ マコト
花薗 誠
HANAZONO, Makoto
所属
大学院経済学研究科 社会経済システム専攻 政策システム分析 教授
大学院担当
大学院経済学研究科
学部担当
経済学部 経済学科
職名
教授

学位 1

  1. Ph.D. ( 2003年8月   ペンシルバニア大学 ) 

研究キーワード 4

  1. 産業組織論

  2. 契約と組織の経済学

  3. ゲーム理論

  4. ミクロ経済学

研究分野 1

  1. 人文・社会 / 理論経済学  / 産業組織、ゲーム理論、契約理論

現在の研究課題とSDGs 2

  1. 消費者探索と産業組織

  2. 調達の経済学

経歴 3

  1. 名古屋大学 経済学研究科 准教授

    2007年4月

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    国名:日本国

  2. 名古屋大学 経済学研究科 講師

    2006年4月 - 2007年3月

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    国名:日本国

  3. 京都大学経済研究所・講師

    2003年5月 - 2006年3月

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    国名:日本国

学歴 4

  1. ペンシルバニア大学   経済学部

    1998年9月 - 2003年8月

  2. 慶應義塾大学   経済学研究科

    1996年4月 - 2000年3月

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    国名: 日本国

  3. 慶應義塾大学   経済学研究科

    1994年4月 - 1996年3月

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    国名: 日本国

  4. 慶應義塾大学   経済学部

    1990年4月 - 1994年3月

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    国名: 日本国

所属学協会 3

  1. 日本経済学会

  2. 数理経済学会

  3. 行動経済学会

 

論文 12

  1. PROMINENCE AND MARKET POWER: ASYMMETRIC OLIGOPOLY WITH SEQUENTIAL CONSUMER SEARCH

    Hanazono, M; Kudoh, N

    INTERNATIONAL ECONOMIC REVIEW   65 巻 ( 3 ) 頁: 1249 - 1281   2024年8月

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  2. Equity bargaining with common value 査読有り Open Access

    Hanazono, M; Watanabe, Y

    ECONOMIC THEORY   65 巻 ( 2 ) 頁: 251 - 292   2018年3月

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    記述言語:英語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

    DOI: 10.1007/s00199-016-1004-1

    Open Access

    Web of Science

  3. Is a Big Entrant a Threat to Incumbents? The Role of Demand Substitutability in Competition Among the Big and the Small 査読有り

    Pan, LJ; Hanazono, M

    JOURNAL OF INDUSTRIAL ECONOMICS   66 巻 ( 1 ) 頁: 30 - 65   2018年3月

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  4. Endogenous Product Boundary 査読有り Open Access

    Takanori Adachi, Takeshi Ebina, Makoto Hanazono

    Manchester School   85 巻 ( 1 ) 頁: DOI: 10.1111/manc.12134   2017年1月

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    記述言語:英語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

    DOI: DOI: 10.1111/manc.12134

    Open Access

  5. ENDOGENOUS PRODUCT BOUNDARY Open Access

    Adachi, T; Ebina, T; Hanazono, M

    MANCHESTER SCHOOL   85 巻 ( 1 ) 頁: 13 - 40   2017年1月

  6. 抱き合わせ販売 招待有り

    花薗 誠

    一橋ビジネスレビュー   61 巻 ( 1 ) 頁: 36-50   2013年6月

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    担当区分:筆頭著者   記述言語:日本語  

    DOI: 36-50

  7. 総合評価落札方式オークションの均衡入札―除算方式評価の場合― Open Access

    花薗 誠

    経済科学   57 巻 ( 4 ) 頁: 149-157   2010年3月

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    担当区分:筆頭著者   記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

    DOI: 10.18999/ecos.57.4.149

    Open Access

  8. *Dynamic Entry and Exit with Uncertain Cost Positions 査読有り

    Makoto Hanazono and Huanxing Yang

    International Journal of Industrial Organization   27 巻 ( 3 ) 頁: 474-487   2009年5月

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    記述言語:英語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

    We study the dynamics of entry and exit based on firms' learning about their relative cost positions. Each firm's marginal cost of production is its own private information, thereby facing ex ante uncertainty about its cost position. The (inelastic) market demand can accommodate only a fraction of firms to operate, and thus only firms with relatively lower costs are viable in the long run. Some firms in the market will exit if excessive entry (or overshooting) occurs. We derive the unique symmetric sequential equilibrium. The equilibrium properties are consistent with empirical observations: (i) entry occurs gradually over time with lower cost firms entering earlier than higher cost firms, (ii) exiting firms are among the ones that entered later (indeed in the last period). Moreover, equilibrium overshooting probability is shown to always be positive and decreasing over time.

    DOI: 10.1016/j.ijindorg.2008.12.002

  9. *Mimicking the Winner Leads to War: An Evolutionary Analysis of Conflict and Cooperation 査読有り

    Makoto Hanazono

    Japanese Economic Review   58 巻 ( 3 ) 頁: 417-422   2007年9月

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    担当区分:筆頭著者   記述言語:英語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

    This note applies an evolutionary analysis to Skaperdas's (1992) static model of conflict and cooperation, in which agents are faced with trade-offs between joint production and share competition. We adopt the stochastic evolution approach, and assume that each agent occasionally mimics the action of the winner of the stage. In contrast to Skaperdas's results that justify full- or partial-cooperation in productive activity, the long-run equilibrium must exhibit total conflict; nobody engages in production at all.

    DOI: 10.1111/j.1468-5876.2007.00383.x

  10. *Collusion, Fluctuating Demand, and Price Rigidity 査読有り Open Access

    Makoto Hanazono and Huanxing Yang

    International Economic Review   48 巻 ( 2 ) 頁: 483-515   2007年5月

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    担当区分:筆頭著者   記述言語:英語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

    We study a repeated Bertrand game in which an i.i.d. demand shock occurs in each period. Each firm receives a private signal about the demand shock at the beginning of each period. At the end of each period, all information but the private signals becomes public. We consider the optimal symmetric perfect public equilibrium (SPPE) mainly for patient firms. We show that price rigidity arises in the optimal SPPE if the accuracy of the private signals is low. We also study the implications of more firms, and firms' impatience on collusive pricing. These results contribute to our understanding of which industries, and under what conditions, should exhibit rigid prices.

    DOI: 10.1111/j.1468-2354.2007.00435.x

  11. A Simple Holdup Model with Two-sided Investments: the Case of Common-Purpose Investments 査読有り Open Access

    Makoto Hanazono

    Problems and Perspectives in Management   4 巻 ( 2 ) 頁: 115-125   2006年

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    担当区分:筆頭著者   記述言語:英語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

    This paper theoretically studies a simple, discrete holdup model with two-sided investments, in which each party's investment enhances the value of transaction by improving a common factor (the buyer's valuation, in text). We investigate whether contractual remedies to the holdup problem are avialable by adopting noncontingent or option contracts. The main result of this paper is that an option contract can completely remedy the holdup problem in several cases, whereas noncontingent contracts can only partly remedy it. Remedies by option contracts are more likely as the relative improtance of the purely cooperative investent to the purely selfish investment becomes larger, and the cost of investment becomes smaller.

    Open Access

  12. 不完備契約の再交渉におけるコミットメント 査読有り Open Access

    花薗 誠

    三田学会雑誌   98 巻 ( 3 ) 頁: 79-90   2005年10月

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    担当区分:筆頭著者   記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

    本稿は、不完備契約とホールドアップ問題に関する先駆的な研究であるHart-Moore(1988)における再交渉ゲームを再検討し、その構造に内在するコミットメントの問題を明らかにする。あわせて、Hart-Mooreの議論の複雑さがコミットメントの問題の回避のアプローチに起因するという点を指摘し、均衡の精緻化に基づくより扱いやすい問題の回避アプローチを提示する。

    DOI: 10.14991/001.20051001-0079

    Open Access

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書籍等出版物 2

  1. 産業組織とビジネスの経済学

    花薗 誠( 担当: 単著)

    有斐閣  2018年9月  ( ISBN:978-4641150591

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    記述言語:日本語 著書種別:教科書・概説・概論

  2. 数理経済学の源流と展開

    武藤功, 花薗誠( 担当: 共編者(共編著者))

    慶應義塾大学出版会  2015年9月  ( ISBN: 978-4-7664-2253-5

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    総ページ数:336   記述言語:日本語 著書種別:学術書

MISC 1

  1. 公共調達:制度設計とその経済学的な評価 招待有り

    花薗 誠  

    進化するビジネスの実証分析   頁: 131 - 139   2020年5月

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    記述言語:日本語   掲載種別:記事・総説・解説・論説等(商業誌、新聞、ウェブメディア)  

科研費 15

  1. 技術革新と摩擦なき世界:労働市場と産業組織のマクロ数量分析

    研究課題/研究課題番号:25H00542  2025年4月 - 2030年3月

    科学研究費助成事業  基盤研究(A)

    工藤 教孝, 宮本 弘暁, 花薗 誠, 御子柴 みなも, 植村 優貴, 篠田 和彦, 田中 頌宇将, 尾山 大輔

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    担当区分:研究分担者 

    世界規模で市場構造が大きく変化を始めた。AI技術の飛躍的進歩は単なる生産性向上に留まらず、生産プロセスや顧客へのアプローチ、さらには人々の働き方や報酬のあり方に至るまで根底から変えようとしている。加速する技術進歩によって我々は完全競争市場が想定するような「摩擦なき世界」へと向かうのだろうか。この問いを念頭に、本研究では、摩擦的な市場をモデル化する「サーチ理論」を労働経済学ならびに産業組織論に統合し、シミュレーション分析を通じて労働市場流動性や格差の推移、価格分布や市場支配力の推移、ならびに産業政策や政府財源基盤への示唆に関する新しい知見を提示する。

  2. 談合など自律的協調に関する理論モデルの実証分析

    研究課題/研究課題番号:24H00147  2024年4月 - 2028年3月

    科学研究費助成事業  基盤研究(A)

    中林 純, 花薗 誠, 山田 克宣, 西脇 雅人, 川合 慶

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    担当区分:研究分担者 

    繰り返しゲームの理論研究で示唆された共謀の成立・維持・崩壊メカニズムに関する各種の理論的知見を入札談合の実証分析を通じて検証する。具体的には1)コミュニケーション共謀成立や維持に与える可能性、2)行動の観測可能性が協調均衡に与える影響の有無について、入札データから談合を識別する手法を開発し、適用することで実証的に確かめる。本研究によって得られる実証結果は、繰り返しゲームのモデルから得られる理論的知見の検証という意味で学術的に重要な意味を持つほか、実証結果が理論研究にフィードバックされることによって、理論研究の一層の発展に貢献することが期待される。
    プロジェクトA(コミュニケーション)について、Review of Economic Studiesより受けていた校正依頼に対処し公刊が決定した。本研究は繰り返しゲームにおいてプレイヤーが自らの行動を不確実にすることが、インセンティブ適合制約(Incentive Compatibility Constraints)の成立を助け、協調行動の維持に寄与することを、実際の談合事件の裁判記録を元に理論及び実証分析を行った特徴的な研究である。
    違法行為である談合は、それが維持されるためにはメンバーのインセンティブ適合条件が満たされ、協調行動が自律的であることが必要である。繰り返しゲームの理論研究では、このインセンティブ条件の成立の可否は、市場環境等様々な要因によっても影響を受けることが知られており、例えばプレイヤー間で他者の行動が観測しにくい状況(Imperfect Monitoring)では、その成立がより難しくなる傾向があるとされている(Kandori, 2003など)。またプレイヤー間のコミュニケーションの内容なども同条件の成否に重要な影響を及ぼすことが示される(Harrington and Skrzypacz, 2011など)など、インセンティブ条件を左右する各種の要因については理論的に重要な論点の一つとなっている。
    入札談合では落札予定の入札者は、仲間の裏切りを回避するために、自らが入札する予定の金額は開札まで仲間うちにも秘密にすることが多い。このことは本研究の実証分析の対象となった2007年大阪府熊取町入札談合事件においても観測されている。このような秘匿的行動は、理論的にはプレイヤーが自らの行動を不確実に選んでいる状況と同値である。本研究では、こうしたプレイヤー自らの行動の不確実性がインセンティブ条件の成立を容易にし、協調行動(談合)の維持に寄与することを理論的に示した。
    プロジェクトA(コミュニケーション)について公刊が決定した。プロジェクトB(不完全観測)についてもディスカッションペーパーをまとめるなど、順調に推移している。また構築された理論モデルを数値計算によって検証するために、所属大学が提供するスーパーコンピューターのサービスを活用し、計算を実施中である。データの復元性についての検証も順調に進んでいる。
    プロジェクトBについて、大規模計算施設においての計算を引き続き進めるほか、必要に応じて追加的な実証分析を行う。セミナー発表を行い、フィードバックを得る。論文を投稿する。

  3. 市場支配力とマクロ経済:サーチ理論による産業組織、景気変動と格差の分析

    研究課題/研究課題番号:23K20144  2024年4月 - 2025年3月

    科学研究費助成事業  基盤研究(B)

    工藤 教孝, 花薗 誠, 宮本 弘暁, 田中 頌宇将, 尾山 大輔

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    担当区分:研究分担者 

    本研究は、微小な粒子同士のランダムなぶつかり合いとして経済活動を再定義する「サーチ理論」という新理論を用いて「市場支配力の源泉はどこにあるのか」を問う。これまでの研究において、支店の店舗数が多いなど、消費者が遭遇する頻度が高いという意味での企業規模が大きいほど、その企業の価格支配力が高まることを厳密な数理モデルの解析ならびにコンピューターシミュレーションを通じて明らかにした。また、サーチ理論を労働市場分析に応用することで、景気変動上の雇用調整を高い精度で分析可能な数理モデルを開発中である。
    1980年以降、原価と売値の関係を表す「マークアップ率」が世界全体で大きく上昇した。この現象は、企業の「市場支配力」の上昇として知られている。本研究は「サーチ理論」という数理モデルの構造に着目し、多数の店舗を持つ企業同士が価格競争を行う環境を表現できるような新しい数理モデルの開発に成功した。その結果、店舗数が増えるほど、消費者は競合他社に遭遇しにくくなるため、高値であっても目の前の取引を受け入れやすくなる結果、店舗数の多い企業が少ない企業よりも高い価格設定を行うという定理を発見し、数学的に証明した。さらに、小規模企業は大規模企業に便乗して価格引き上げ可能であることを発見した。
    店舗数の多い企業ほど高い価格設定を行っても消費者が逃げにくいことを数学的に証明したことは、学術的にも先駆的であるだけでなく、企業がどのような「目立ち方」をすると高価格設定につながるのかについての解明の一助にもなった。また、多数の異質的な企業からなる寡占的市場に関する非自明な数学的性質(例えば解の存在と一意性)を解明するという数学的難題も解決した。本成果は、寡占的市場における価格設定に重要な示唆を与え、競争政策を立案する上での指針となるだけでなく、世界で進みつつある物価上昇を産業レベルで解明することにつながることが期待される。

  4. 持続可能性、品質維持、競争適正化のための公共調達制度設計

    研究課題/研究課題番号:23H00051  2023年4月 - 2028年3月

    科学研究費助成事業  基盤研究(A)

    花薗 誠, 川中 大士朗, 広瀬 要輔, 鈴木 彩子, 西村 健, 中林 純, 鶴岡 昌徳, 佐藤 進, 佐野 隆司, 安田 洋祐, 河合 啓一, 高橋 秀典

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    担当区分:研究代表者 

    配分額:42250000円 ( 直接経費:32500000円 、 間接経費:9750000円 )

    経済性・品質確保・持続可能性の観点から、公共調達における適正な競争とはどのような状況か、また競争を適正化するためにどのような方法や制度設計が適切かについて、理論、実証、実験により総合的に研究する。調達における競争の向上は経済性(価格)には貢献するものの、過当な競争により品質低下や事業者の倒産等の問題が引き起こされると指摘されてきた。本研究では、競争制限が市場の機能不全を改善するか、という視点で競争が適正か否かを捉え、調達の諸問題や調達制度の機能を競争の適正化の観点から論ずる。本研究は、産業組織論、マーケットデザイン、実験経済学を駆使して研究を発展させ、調達における未解決の重要課題に取り組む。
    調達における品質評価について研究を進めた。①入札者の私的情報が一次元の場合の除算方式(または価格性能比)総合評価方式入札の均衡の性質を理論的に分析し、入札形式による期待支払額や期待品質水準の違いについて議論した。②品質評価の不確実性の存在を考慮した総合評価方式入札のモデルを構築して均衡における入札行動を理論的に分析した。③入札者の私的情報が多次元の場合の総合評価方式入札の均衡における性質を理論的に分析し、構造推定モデルの識別についても考察した。④調達における競争利用の費用を考慮して、随意契約と入札の有効な利用方法について最適制度設計理論を用いて検討した。競争利用の費用は品質評価の不確実性からも発生することを解明し、不確実性の程度が高くなると、随意契約の利用頻度が高まるような設計が最適となることを示した。
    調達におけるベンダーロックインの研究についても、研究を推進した。ソフトウェア調達を例とする環境で、落札者がサービス供給時に行う投資が将来の生産性向上に寄与する状況において技術の互換性がもたらす影響について検討した。高い互換性を要求すると、新規入札者の生産性向上により調達コストを下げる一方で、落事事業者の投資インセンティブを損ねるため、投資を促すには互換性を一定以下に保つ必要があることを示した。また、互換性は入札者たちが将来有利に立つことからのインセンティブが低下させ、ダイナミックな競争を阻害するために調達コストを増やす効果をもたらすことが分かった。
    実験研究では、公共調達で用いられるスコアリングオークションについてパイロット実験を実施した。既存実験では、多くの被験者は理論予測通りの入札行動をとっていないので、その乖離を修正するためにはオークションのルールをどのように改良すればよいかについて、実験経済学の観点から検討した。
    24年度は本研究の目的に沿った研究や関連したを進め、その成果を学術雑誌や国際学会等で活発に発表した。また、実験研究を含め継続中の課題の研究が徐々に深められており、25年度以降の進展が期待できる。これらを総合して研究はおおむね順調に進展しているといえる。
    23、24年度に進展したいくつかの課題について研究を深めていく。ここまで、理論研究が比較的進展してきているので、今後は実証研究、実験研究のウェイトを高めていく。
    25年度中に国際コンファレンスまたはワークショップを開催する予定で、調達の経済学及び関連分野の海外の研究者を招き、ディスカッション・ネットワーキングにより研究をさらに発展させる。

  5. 多次元入札の研究基盤の構築

    研究課題/研究課題番号:21K18426  2021年7月 - 2025年3月

    科学研究費助成事業  挑戦的研究(萌芽)

    花薗 誠, 中林 純

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    担当区分:研究代表者 

    配分額:6240000円 ( 直接経費:4800000円 、 間接経費:1440000円 )

    本研究は多次元入札の研究基盤を理論的に整備するとともに、実証分析のための構造推定の方法を整備・開発することを目的とする。入札参加者に価格のみならず、事業者の属性や事業内容に関する提案といった価格以外の他の要素を入札させ、その総合評価によって落札者を決定する「多次元入札(multidimensional bidding)」は、公共調達の受注事業者選定や石油/ガス採掘権売却などで広く用いられている。結果として、入札制度設計に貢献することを目指す。
    公共調達における総合評価のように、調達物をいくらで提供するのかというだけでなく、どのような品質のものを提供できるかということを含め、価格と品質を評価して事業者を選択する多次元入札を分析し、様々な制度のパフォーマンスを評価するための研究基盤の整備を行った。具体的には、中小企業保護などに代表される非対称的な状況における総合評価入札モデルとその分析手法の確立した。また、総合評価において評価のあいまいさ・ノイズが発生する際の調達入札のパフォーマンスの測り方とその帰結について論じ、入札よりも随意契約のほうが品質を確保するうえで望ましい場合があることについて明らかにした。
    本研究の社会的意義は、総合評価入札など公共調達において国内外で多用されている入札制度を含んだ、多次元入札における入札者のインセンティブ、また、そこで発生する費用(評価ノイズから発生する追加費用)を明らかにしたことにより、適切な入札制度や調達メカニズムを構築するための現実的、また実務的示唆を与えたことにある。学術的意義としては、とくに非対称な入札者による総合評価入札の理論的基礎を拡充したことがあげられ、理論・実証研究両面で研究基盤を強固にしたことである。

  6. 談合の理論・実証分析

    研究課題/研究課題番号:21H04402  2021年4月 - 2025年3月

    科学研究費助成事業  基盤研究(A)

    中林 純, 花薗 誠, 西脇 雅人

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    担当区分:研究分担者 

    1)各国政府の公表する入札データを収集してデータセットを構築し、談合を識別する新手法を提案する。2)統計的手法を用いて、繰り返しゲームの理論研究で示唆された談合の成立・維持・崩壊メカニズムの検証を行う。1)で提案する手法は、特定の企業が談合に関与しているかどうかの識別など、高い精度で談合をスクリーニングすることが可能となり、競争当局等が担う新たな実務分野を開拓することが期待される。2)については、その結果を繰り返しゲームの理論分析にフィードバックすることを通じて、理論研究の一層の発展に貢献するとともに、途上国を含めた各国政府が談合を抑止する入札制度を設計する際に応用されることが期待される。
    公共調達入札の結果データから談合を識別する手法を新たに開発し、法的措置が取られていない未知の談合について多数のサンプルを得た。またその談合のサンプルを用いて繰り返しゲームでし支えれた談合の形成、維持、崩壊のメカニズムについて検証を行い、談合メンバー間におけるコミュニケーションが談合の維持に重要な働きをもっていることをデータから裏付けした。また識別手法を用いて途上国のデータを分析し、談合の存在を確認した。
    本研究において開発した新しい談合識別手法は、互いに利己的な主体が協力する現象についてのさらなる理解につながるとともに、談合に関する経済学の実証分析の発展に貢献することが期待される。また、実務への応用として近年各国競争当局で取り組みが進められているカルテルスクリーニングに有用なツールを提供することが期待されるほか、多くの談合事例で観察される特異な入札パターンについて、理論的および実証的な裏付けがされることにより、状況証拠の提供など、カルテルの法執行に寄与することが期待される。

  7. 市場支配力とマクロ経済:サーチ理論による産業組織、景気変動と格差の分析

    研究課題/研究課題番号:20H01476  2020年4月 - 2025年3月

    科学研究費助成事業  基盤研究(B)

    工藤 教孝, 花薗 誠, 宮本 弘暁, 田中 頌宇将, 尾山 大輔

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    担当区分:研究分担者 

    2010年のノーベル経済学賞の対象となった「サーチ理論」は、微小な粒子同士のランダムなぶつかり合いとして経済活動を再定義することで市場の「摩擦」をモデル化することに成功した。しかしながら、「微小な経済主体」という世界観は分析上の制約になることも多かった。本研究は、「企業規模」という概念をモデル化することを通じてサーチ理論を大きく発展させ、世界規模で進む市場構造の変質、特に近年報告されている市場支配力の上昇や労働分配率の下落などの現象を、産業組織、景気変動に伴う雇用調整、所得分布の視点から解明する。
    プロジェクト1:摩擦的市場における企業規模 本プロジェクトは、研究代表者が長年研究してきた「サーチ理論」を「産業組織論」に応用するという方法を採用し、産業組織論をサーチ理論を通じて再構築するプロジェクトである。研究分担者との共同研究の成果を「Priminence and Market Power: Asymmetric Oligopoly with Sequential Consumer Search」という論文にまとめ、現在国際ジャーナルにて2回目の書き換え要求に対応し終え、最終的な審査結果を待っている状態である。
    プロジェクト2:摩擦的市場と景気変動 研究代表者と研究分担者による共同研究の成果のひとつ「General Equilibrium Effects and Labor Market Fluctuations」では、景気変動における「所得効果」の役割について数量分析を行い、Economic Modellingという国際専門誌に掲載された。また、「Time Aggregation and Unemployment Volatility」では、労働市場統計の集計上のバイアスが景気変動を過小に計測してしまう可能性についてシミュレーションによって明らかにし、Economics Bulletinという国際専門誌に掲載が決まった。「Robots and Unemployment」では、技術進歩によって雇用が失われる可能性について理論分析と数量分析を行った。当該年度中に複数の専門誌にて審査を受け、まだ掲載は決まっていないものの、審査から得られたコメント等を元に、分析結果の中身を精査し、研究の新規性を打ち出すにはどうするか、新しい方向性を発見するに至った。
    プロジェクト1の研究成果である論文「Priminence and Market Power: Asymmetric Oligopoly with Sequential Consumer Search」が経済学分野で伝統のある学術誌の審査に残っており、2度の書き換え作業を経て、23年度中には掲載が決まると見込まれる。この研究成果を土台として次の研究に進むことが可能になる。プロジェクト2についてもすでに専門誌に2本掲載が決まっており、残りの研究期間を使って他の現在進行中の研究を完了させることができる見通しになったから。
    プロジェクト1「摩擦的市場における企業規模」については、引き続き花薗教授との共同研究を推進し、市場の摩擦と市場支配力の推移について分析を進め、ますます加速してゆく情報化社会の中で少数の企業が巨大化していくのか、それとも多数の企業による競争的な市場に向かっていくのかについて解明を進める計画である。プロジェクト2「摩擦的市場と景気変動」についても引き続き宮本教授と研究を進め、当該年度までに複数の方向で数理モデル構築とシミュレーションが進んでいる研究成果について、次年度中にそれぞれ論文にまとめていくことを目標としている。

  8. 日本酒産業の経済学的解明-サケノミクスの構築に向けて

    研究課題/研究課題番号:18K18575  2018年6月 - 2021年3月

    科学研究費助成事業  挑戦的研究(萌芽)

    阿部 顕三, 安達 貴教, 花薗 誠, 大湾 秀雄

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    担当区分:研究分担者 

    本研究では、日本酒の経済分析(サケノミクス)に関する萌芽的研究を行った。調査研究では、聞き取り調査によって、日本酒の生産者の効率化や輸出と差別化の関連に関する示唆を得た。実証研究では、小売データを用いて、季節的な消費行動の変化や他のアルコール飲料との代替性などについて示唆を得た。また、理論分析おいては、大企業と小企業が共存する経済モデルを応用し、日本酒に対する需要変化の影響を明らかにした。
    本研究は、これまで焦点の充てられてこなかった日本酒の経済分析(サケノミクス)に初めて着手した。日本酒産業は日本の伝統産業の一つであり、独特な生産方式、企業(酒蔵)組織、産業組織の特徴を明らかにし、それらの特徴を捉えた経済分析を行う点で重要な意義がある。また、日本酒産業の発展に寄与する政策の立案にも示唆を与えるものである。

  9. 契約と組織の先端的経済分析

    研究課題/研究課題番号:18H03640  2018年4月 - 2023年3月

    科学研究費助成事業  基盤研究(A)

    伊藤 秀史, 室岡 健志, 水野 敬三, 石田 潤一郎, 石黒 真吾, 花薗 誠, 大湾 秀雄, 大洞 公平, 三浦 慎太郎, 石原 章史, 小佐野 広, 神戸 伸輔, 中泉 拓也

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    担当区分:研究分担者 

    以下のワークショップ,コンファレンス,学会報告,学術出版を通じて,契約理論と組織の経済学分野で,複数大学にまたがる国際水準の研究拠点を形成する成果をあげてきた.(1) 定期的な月例ワークショップCTW (2) 各年度8月上旬のサマー・コンファレンス (2020~2022年度は新型コロナウイルス感染症の影響で中止) (3) 各年度12月に開催され,日本,台湾,香港,韓国の研究者を中心とする東アジア国際共同コンファレンス (2020~2022年度は新型コロナウイルス感染症の影響で中止) (4) その他のコンファレンス,ワークショップ (5) 国内外学会等での研究報告・研究交流および学術出版.
    契約理論と組織の経済学の分野の複数大学にまたがる研究拠点として,25年を超える期間にわたって毎年ほぼ毎月定期的にワークショップ開催を継続し,ワークショップでの報告から学術出版につなげ続けている研究組織は,国内はいうまでもなく海外にもほとんど存在せず,国際的にも同分野のハブとして機能し続けることの学術的意義は大きい.さらに同分野の研究成果が国内学界,官庁,実業界における共有知識となっていない中で,本研究成果は教科書出版,雑誌連載,学部教育,大学院教育,ビジネススクール教育等で地道に貢献を続けるという社会的意義につながっている.

  10. 品質評価とモニタリングの不完備性が調達入札に与える影響

    研究課題/研究課題番号:17KK0067  2018年 - 2022年

    科学研究費助成事業  国際共同研究加速基金(国際共同研究強化)

    花薗 誠

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    担当区分:研究代表者 

    配分額:11050000円 ( 直接経費:8500000円 、 間接経費:2550000円 )

    調達入札において、モニタリングの不備と破産の可能性が認められると、業績評価を用いて事業者の努力インセンティブを高めようとすることが、入札段階での逆選択を招くことを理論的に示した。インセンティブの強度を高めると、落札する事業者はデフォルトを起こしやすく、費用効率も低下する。この研究に加えて、調達入札理論と実証分析の基盤を拡張し、一般の総合評価ルール、多次元の費用構造・タイプ構造の下で入札者がどのように戦略的意思決定を行うのか、また、データからどのようにモデルのパラメータを推計可能かを論じるための構造、条件を明らかにした。
    本研究の社会的意義は、調達入札の制度設計に関する重要な示唆、改善の方向性を与えたことにある。具体的には、事後的な業績評価やそのインセンティブ設計がもたらす問題点・トレードオフ(強いインセンティブが逆選択を招く)を明らかにしたことである。学術的意義としては、本研究により拡張された調達入札のゲーム理論的な基盤整備により、今後の理論的研究の発展や構造推定を通じた実証研究の促進が期待されることを挙げられる。

  11. 区分的線形である非線形価格に関する研究

    研究課題/研究課題番号:15K03363  2015年4月 - 2019年3月

    渡部 真弘

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    担当区分:研究分担者 

    本研究の目的は、プリンシパル・エージェント問題において、運用上のコストが高いと思われる最適契約を十分に代替するような屈折点を伴う区分的線形契約の可能性を模索することであった。私的情報の分布の歪みや、反実仮想(counterfactual thinking)や曖昧な情報(epsilon-contamination)といった経済主体の心理的側面が、最適契約と簡素な契約に与える影響について考察した。例えば、インセンティブ契約に関しては、屈折点を伴う簡素な報酬制度を適切に設定すれば、労働者の私的情報の分布の歪みの程度に関わらず、最適契約のパフォーマンスを十分に近似することが可能であることが確認された。
    本研究では、公共料金や携帯電話料金に用いられているような区分的線形契約 (ブロック料金制) や労働者に対するインセンティブ契約に関する経済学的根拠を模索した。企業が直面している消費者や労働者の属性の分布の不均一性や、反実仮想 (counterfactual thinking) や曖昧な情報 (epsilon-contamination) といった経済主体の心理的側面を考慮する状況において、理論上の非線形的な最適契約とは形状が異なるが、最適契約を十分に代替するような簡素な区分的線形契約の可能性について考察した。

  12. 調達の経済分析:理論と応用

    研究課題/研究課題番号:15H03346  2015年4月 - 2019年3月

    花薗 誠

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    担当区分:研究代表者 

    配分額:14430000円 ( 直接経費:11100000円 、 間接経費:3330000円 )

    第一に、公共調達の入札や契約に関する分析の基礎を拡充し、入札者の行動原則や望ましい制度設計についての理解を深める事に貢献した。具体的には、一般的な総合評価のもとでの入札行動のモデル化、品質が多次元である場合の最適な評価ルールの設定方法、および大規模な入札データから談合などの入札行動を探知する方法の確立などである。
    第二に、調達のデザインがどのような効果を持つのかに関連するいくつかの知見をえた。具体的には、調達における財の抱合せの効果の実証的な解明、および複数の財の調達を同時または逐次に入札する場合の入札者のインセンティブの理論的な解明である。
    本研究の学術的な意義として、調達の経済学の理論的・実証的基礎がより強固にされたことから今後の調達の経済学的な分析が深められ、加速することを挙げることができる。また、社会的意義としては、公共調達や電力調達において、用いられる方法(評価ルールや調達デザイン)の差異が、調達される財の価格や質にどのような影響を与えるのか、あるいはどのような方法を用いればより望ましい結果に導くことができるかという、現実社会において極めて重要な問題に対して示唆を与えられる点を挙げることができる。

  13. スコアリングオークションの基礎的課題

    研究課題/研究課題番号:15K13005  2015年4月 - 2018年3月

    花薗 誠

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    担当区分:研究代表者 

    配分額:3120000円 ( 直接経費:2400000円 、 間接経費:720000円 )

    スコアリングオークション(総合評価方式入札)の理論モデルを構築し、以下のような汎用性の高い結果を得た。第一に、事前には対称的な入札者によるオークションについて、私的情報が多次元である場合のゲームの均衡が存在するための条件を導いた。その条件とは、入札者の固定費用に影響する私的情報と可変費用に影響する私的情報が別々の次元に属しているというものである。第二に、入札者の私的情報が一次元であるケースでの、予定価格や品質の上限、下限等の制約が課される場合について分析を行い、成果を得た。特に、不等式で表される制約が同時に等号を満たすことがなければ、制約がない場合と変わらない分析が可能であることを導いた。

  14. 契約と組織の経済学

    研究課題/研究課題番号:25245031  2013年4月 - 2018年3月

    伊藤 秀史

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    担当区分:研究分担者 

    以下のワークショップ,コンファレンス,学会報告等を通じて,2016年ノーベル経済学賞受賞対象となった契約理論と組織の経済学分野で,複数大学にまたがる国際水準の研究拠点を形成する成果をあげてきた.(1) 合計40回,16名の海外からの研究者による研究報告を含む定期的ワークショップCTW (2) 各年度8月上旬のサマー・コンファレンス (3) 各年度12月に開催され,台湾から香港,アジア・太平洋に拡大しつつある国際共同コンファレンス (4) 12名の海外からの研究者による研究報告を含む東京地区でのワークショップCTWE (5) 47件の国内外学会等での研究報告・研究交流および31本の学術論文.

  15. 長期的関係下のインセンティブ契約

    2008年

    科学研究費補助金  若手研究(B),課題番号:20730131

    花薗 誠

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    担当区分:研究代表者 

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担当経験のある科目 (本学) 6

  1. 経済数学B

    2012

  2. ミクロ経済学II

    2012

  3. 上級価格理論I

    2012

  4. Game Theory

    2011

  5. ミクロ経済学II

    2011

  6. 経済数学B

    2011

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