2024/04/03 更新

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ミヤチ アサコ
宮地 朝子
MIYACHI, Asako
所属
大学院人文学研究科 人文学専攻 言語文化 教授
大学院担当
大学院人文学研究科
学部担当
文学部 人文学科
職名
教授
連絡先
メールアドレス

学位 1

  1. 博士(文学) ( 2001年3月   名古屋大学 ) 

研究キーワード 1

  1. 日本語学

研究分野 1

  1. その他 / その他  / 日本語学

現在の研究課題とSDGs 2

  1. 日本語の機能語化・多機能化に関する研究

  2. 日本語の文法学(説)史に関する研究

経歴 6

  1. 名古屋大学   人文学研究科   教授

    2019年7月 - 現在

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    国名:日本国

  2. 名古屋大学   人文学研究科   准教授

    2017年4月 - 2019年6月

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    国名:日本国

  3. 名古屋大学   文学研究科   准教授

    2007年11月 - 2017年3月

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    国名:日本国

  4. 名古屋大学   文学研究科   講師

    2004年4月 - 2007年11月

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    国名:日本国

  5. 名古屋工業大学   留学生センター   講師

    2002年4月 - 2004年3月

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    国名:日本国

  6. 名古屋工業大学   共通講座教室言語文化講座(日本語・日本事情)   講師

    2001年4月 - 2002年3月

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    国名:日本国

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学歴 1

  1. 名古屋大学   文学研究科   国文学専攻国語学専門

    - 2001年

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    国名: 日本国

所属学協会 4

  1. 日本語学会

  2. 日本語文法学会

  3. 日本言語学会

  4. 日本語教育学会

 

論文 41

  1. 「ならで」「ならでは」の一語化と機能変化 招待有り 査読有り

    宮地 朝子

    ナロック ハイコ・青木博史編『日本語と近隣言語における文法化』(ひつじ書房)   - 巻   頁: 109 - 132   2023年8月

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    担当区分:筆頭著者, 責任著者   記述言語:日本語   掲載種別:論文集(書籍)内論文  

  2. 現代日本語「ならでは」の用法 招待有り 査読有り

    宮地 朝子

    斎藤倫明・修徳健(編)『語彙論と文法論をつなぐ:言語研究の拡がりを見据えて』(ひつじ書房)   - 巻   頁: 227 - 251   2022年

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    担当区分:筆頭著者, 責任著者   記述言語:日本語   掲載種別:論文集(書籍)内論文  

    CiNii Research

  3. 副助詞のノ連体用法の史的展開 招待有り 査読有り

    宮地朝子

    野田尚史・小田勝編『日本語の歴史的対照文法』和泉書院     頁: 89 - 111   2021年6月

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    担当区分:筆頭著者, 責任著者   記述言語:日本語   掲載種別:論文集(書籍)内論文  

  4. 文法(史的研究) 招待有り

    宮地 朝子

    日本語の研究   14 巻 ( 3 ) 頁: 17 - 24   2018年8月

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    担当区分:筆頭著者, 責任著者   記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)   出版者・発行元:日本語学会  

    DOI: 10.20666/nihongonokenkyu.14.3_17

    CiNii Research

  5. 副助詞類の史的展開をどうみるか―これからの文法史研究― 招待有り 査読有り

    宮地朝子

    日本語文法   20 巻 ( 2 ) 頁: 57-73   2020年9月

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    担当区分:筆頭著者   記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

  6. SP盤落語資料のダケ・バカリ 招待有り

    宮地朝子

    金澤裕之,矢島正浩『SP盤落語レコードがひらく近代日本語研究』笠間書院     頁: 200ー227   2019年8月

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    担当区分:筆頭著者   記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

  7. 副助詞研究の軌跡と課題

    宮地朝子

    人文学研究論集   2 巻   頁: 43-63   2019年3月

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    担当区分:筆頭著者   記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

    DOI: doi/10.18999/jouhunu.2.43

  8. 【文法史の名著】此島正年著『国語助詞の研究―助詞史素描』」 招待有り

    宮地 朝子

    日本語文法史研究   4 巻   頁: 251 - 265   2018年

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    担当区分:筆頭著者, 責任著者   記述言語:日本語  

    CiNii Research

  9. 日本語史研究と文法性判断 (文法性判断に基づく研究の可能性) 招待有り 査読有り

    宮地朝子

    日本語文法   17 巻 ( 2 ) 頁: 37-53   2017年9月

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    担当区分:筆頭著者   記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

  10. ダケノ句の史的展開―副助詞句の名詞性―

    宮地朝子

    青木博史・小柳智一・高山善行編『日本語文法史研究』   ( 3 ) 頁: 155-188   2016年12月

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    担当区分:筆頭著者   記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

  11. 名詞の形式化・文法化と複文構成 — ダケの史的展開にみる 招待有り

    宮地朝子

    益岡隆志ほか編『日本語複文構文の研究』     頁: 299-322   2014年1月

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    担当区分:筆頭著者   記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

  12. `Mermaid Construction in Old and Early Middle Japanese' 招待有り 査読有り

    MIYACHI Asako

    Tsunoda, Tasaku (ed.) 2013. Adnominal Clauses and the `Mermaid Construction': Grammaticalization of Nouns. (NINJAL Collaborative Research Project Reports.)   13 巻 ( 1 ) 頁: 179-220   2013年4月

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    担当区分:筆頭著者   記述言語:英語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

  13. 書評論文 青木博史著『語形成から見た日本語文法史』(ひつじ書房,2010 年) 招待有り 査読有り

    宮地朝子

    日本語文法   12 巻 ( 1 ) 頁: 130-138   2012年3月

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    担当区分:筆頭著者   記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

  14. 山田孝雄『日本文法論』のテクスト布置 招待有り

    宮地朝子

    松澤和宏編『テクストの解釈学』/水声社     頁: 319-351   2012年3月

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    担当区分:筆頭著者   記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

  15. 名詞キリの形式化と文法化 招待有り

    宮地朝子

    青木博史編『日本語文法の変化と歴史』くろしお出版     頁: 215-238   2011年10月

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    担当区分:筆頭著者   記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

  16. 山田孝雄「喚体句」着想の淵源 招待有り

    宮地朝子

    『ことばに向かう日本の学知』ひつじ書房     頁: 1-31   2011年10月

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    担当区分:筆頭著者   記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

  17. (書評)沼田善子著『現代日本語とりたて詞の研究』 招待有り

    宮地朝子

    日本語の研究   6 巻 ( 3 ) 頁: 144-150   2010年7月

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    担当区分:筆頭著者   記述言語:日本語  

  18. 日本語否定文と文法化―シカ類の変化と変異を中心に 招待有り

    宮地朝子

    加藤泰彦ほか編『否定と言語理論』開拓社     頁: 170-192   2010年6月

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    担当区分:筆頭著者   記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

  19. ダケの歴史的変化再考―名詞の形式化・文法化として 査読有り

    宮地朝子

    田島毓堂編『日本語学の最前線』和泉書院     頁: 425-446   2010年5月

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    担当区分:筆頭著者   記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

  20. 「ほか」の諸用法と名詞句の多様性 査読有り

    宮地朝子

    『名古屋大学文学部研究論集』文学   55 巻 ( 166 ) 頁: 1-18   2010年3月

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    担当区分:筆頭著者   記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

  21. 「日本語の「とりたて」と叙述、その構造条件」

    片岡喜代子・宮地朝子

    日本言語学会第139回大会予稿集     頁: 186-191   2009年11月

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    記述言語:日本語  

  22. ネイティブとノンネイティブの合作による日本語教科書 招待有り

    宮地朝子・蔡佩青

    日本語学(特集「日本語教育の最新トピック(2)」)   28 巻 ( 11 ) 頁: 48-63   2009年9月

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    担当区分:筆頭著者   記述言語:日本語  

  23. 「~シカ~ナイ」構文の歴史-「係助詞」性に注目して- 査読有り

    宮地朝子

    日本言語学会第135回大会予稿集     頁: 350-355   2007年11月

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    担当区分:筆頭著者   記述言語:日本語  

  24. 私の日本語学・歴史的研究から 招待有り

    宮地朝子

    日本語学(特集「日本語学とは何か」)   26 巻 ( 10 ) 頁: 22-34   2007年9月

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    担当区分:筆頭著者   記述言語:日本語  

  25. *形式名詞の文法化―名詞句としての特性からみる 招待有り 査読有り

    宮地朝子

    日本語の構造変化と文法化     頁: 1-31   2007年7月

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    担当区分:筆頭著者   記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

  26. 筈からハズへ、訳(分け)からワケへ―名詞が文法化するとき

    宮地朝子

    名古屋大学文学研究科公開シンポジウム報告書『拡張し変容する日本語』     頁: 3-16   2007年7月

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    担当区分:筆頭著者   記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

  27. *共在性からみた「です・ます」の諸機能 査読有り

    宮地朝子・北村雅則・加藤淳・石川美紀子・加藤良徳・東弘子

    自然言語処理   14 巻 ( 3 ) 頁: 17-38   2007年4月

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    担当区分:筆頭著者   記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

    「です・ます」の体現する諸用法(丁寧語などの「疎・遠」,やさしさ・仲間意識などの「親・近」)について,伝達場面の条件をモデル化することにより動的に説明した。本稿のモデルは,コンテクストの聞手の条件による「共在性」と,「です・ます」をはじめ聞手を必須としコンテクストとは独立して話手/聞手の〈共在〉の場を作り出す言語形式「共在マーカー」の操作性に注目するもので,言語の動態・多様性の説明にも寄与しうる。

    DOI: https://doi.org/10.5715/jnlp.14.3_17

  28. 伝達場面の構造と「です・ます」の諸機能 査読有り

    北村雅則・加藤淳・石川美紀子・加藤良徳・宮地朝子・東弘子

    言語処理学会第12回年次大会発表論文集   12 巻   頁: 1139-1142   2006年3月

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    記述言語:日本語  

  29. 「書くメディア」にあらわれる「です・ます体」のわかりやすさ 査読有り

    東弘子・加藤良徳・北村雅則・石川美紀子・加藤淳・宮地朝子

    言語処理学会第12回年次大会発表論文集   12 巻   頁: 24-27   2006年3月

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    記述言語:日本語  

  30. 形式名詞に関わる文法史的展開―連体と連用の境界として― 招待有り

    宮地朝子

    国文学 解釈と教材の研究(特集「日本語の最前線」)   50 巻 ( 5 ) 頁: 118-129   2005年4月

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    担当区分:筆頭著者   記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

    本稿は、日本語の構文構造史に新しい観点を導入するものである。近代語以来、形式名詞は助詞・助動詞の資源として機能範疇に体系的に参与し、その史的変化が日本語の構造変化に直結するといえる。形式名詞は名詞として連体と連用の境界というべき特性を持つことが重要で、これを踏まえた「形式名詞の文法化」という観点により日本語史上の数々の構造変化が一連の変化として捉えられ文法史研究に新たな展開をもたらすと主張した。

  31. マスメディアにおける敬語使用の変異と聞手の感情に及ぼす効果 査読有り

    東弘子・加藤淳・宮地朝子・江口正

    言語処理学会第11回年次大会発表論文集   11 巻   頁: 458-461   2005年3月

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    記述言語:日本語  

  32. おく「より」の背景―富士谷成章の学説と助詞「より」にかかる文法史―

    宮地朝子

    『名古屋大学文学研究科論集』   文学 巻 ( 51 ) 頁: 17-35   2005年3月

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    担当区分:筆頭著者   記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(大学,研究機関等紀要)  

  33. 係助詞シカ類の成立に関わる音変化をめぐって 招待有り

    宮地朝子

    日本文化論叢   ( 3 ) 頁: 87-98   2004年6月

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    担当区分:筆頭著者   記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

  34. 限定のとりたての歴史的変化――中世以降―― 招待有り

    宮地朝子

    日本語のとりたて ―現代語と歴史的変化・地理的変異     頁: 179-202   2003年10月

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    担当区分:筆頭著者   記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

  35. 留学生に対する作文指導の課題―体系的指導に向けて―

    川端元子・宮地朝子

    名古屋工業大学紀要   ( 54 ) 頁: 147-154   2002年3月

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    記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(大学,研究機関等紀要)  

  36. 日本語入力の試みとその成果―留学生に対する日本語授業―

    宮地朝子

    名古屋工業大学紀要   ( 53 ) 頁: 85-94   2001年3月

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    担当区分:筆頭著者   記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(大学,研究機関等紀要)  

  37. 受ける授業から参加する授業へ―2期目の改善点と問題点― 査読有り

    山本いずみ、宮地朝子、竹内宣勝、吉田英一郎

    日本語教育方法研究会誌JLEM   9 巻 ( 2 ) 頁: 8-9   2001年3月

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    記述言語:日本語  

  38. 方言からみたシカの構文的特徴と成立過程 査読有り

    宮地朝子

    国語学   51 巻 ( 1 ) 頁: 77-92   2000年6月

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    担当区分:筆頭著者   記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

  39. 「とりたて」形式の構文的特徴と意味機能-とりたて詞と係助詞・副助詞-

    宮地朝子

    日本語論究   6 巻   頁: 51-87   1999年12月

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    担当区分:筆頭著者   記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

  40. 日本語学史の構想 招待有り

    宮地朝子・加藤良徳

    国語学   51 巻 ( 3 ) 頁: 110-115   1999年

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    担当区分:筆頭著者   記述言語:日本語  

    国語学会平成12年度春季大会シンポジウム「日本語研究の新世紀」B分科会『日本語学史の構想』報告

  41. 係助詞シカの成立-〈其他否定〉の助詞の歴史的変遷に見る- 査読有り

    宮地朝子

    名古屋大学国語国文学   ( 81 ) 頁: 42-58   1997年12月

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    担当区分:筆頭著者   記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

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書籍等出版物 14

  1. 日本語の歴史的対照文法 査読有り

    野田 尚史 , 小田 勝 , 大木 一夫 , 吉田 永弘 , 宮地 朝子 , 川瀬 卓, 藤本 真理子, 竹内 史郎 , 林 淳子 , 富岡 宏太, 福嶋 健伸 , 森 勇太 ( 担当: 分担執筆)

    和泉書院  2021年  ( ISBN:9784757610002

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    記述言語:日本語 著書種別:学術書

    CiNii Books

  2. Tsunoda, Tasaku (ed.). Mermaid construction: A compound-predicate construction with biclausal appearance. (Comparative Handbooks of Linguistics 6). 査読有り

    Asako MIYACHI( 担当: 分担執筆 ,  範囲: `Mermaid Construction in Old and Early Middle Japanese')

    De Gruyter Mouton.  2020年8月  ( ISBN:978-3-11-067080-6

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    総ページ数:868   担当ページ:167-232   記述言語:英語 著書種別:学術書

    DOI: https://doi.org/10.1515/9783110670844

  3. SP盤落語レコードがひらく近代日本語研究

    金澤 裕之 , 矢島 正浩 , 清水 康行 , 岡部 嘉幸 , 小野 正弘 , 野村 剛史, 宮内 佐夜香, 村上 謙, 揚妻 祐樹 , 金水 敏 , 宮地 朝子 , 坂井 美日, 川瀬 卓, 森 勇太 ( 担当: 分担執筆)

    笠間書院  2019年  ( ISBN:9784305708793

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    記述言語:日本語 著書種別:学術書

    CiNii Books

  4. 疫病と日本文学

    宮地朝子( 担当: 分担執筆 ,  範囲: 「疫病と日本語」)

    三弥井書店  2021年7月  ( ISBN:9784838233830

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    総ページ数:247   担当ページ:71-80   記述言語:日本語 著書種別:一般書・啓蒙書

  5. *ことばに向かう日本の学知

    釘貫亨・宮地朝子編( 担当: 共著)

    ひつじ書房  2011年10月 

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    記述言語:日本語

    本書は名古屋大学グローバルCOEプログラム「テクスト布置の解釈学的研究と教育」第9回国際研究集会の報告を兼ねた論文集である。第一線の研究者によるすべての講演および発表について事後の進捗を反映した15本の論考を収め、開催責任者・釘貫亨の序論を付す。音韻学史、文法学史、方言学史、また伝統的学史から科学史にいたるまで、学史をテーマとし広く日本語に向かう学知を包括的に論じた初の試みとして注目を集め、複数の学会展望で取り上げられ高く評価されている。

  6. 『日本語写作力専門塾』

    榊原千鶴・宮地朝子・北村雅則・蔡佩青( 担当: 共著)

    衆文館図書公司(台湾)  2009年12月 

  7. スキルアップ!日本語力 大学生のための日本語練習帳

    名古屋大学日本語研究会GK7(執筆者:加藤良徳,今井亨,川端元子,北村雅則,榊原千鶴,佐光美穂,宮地朝子)( 担当: 共著)

    東京書籍  2009年4月 

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    記述言語:日本語

  8. 『日本語運用力専門塾』

    蔡佩青・名古屋大学日本語研究会(榊原千鶴・宮地朝子・石川美紀子・勝又隆・加藤良徳・北村雅則・駒走昭二)( 担当: 共著)

    衆文館図書公司(台湾)  2008年11月 

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    大学生向け日本語学入門テキスト『ふしぎ発見!日本語文法。』(三弥井書店2006年)を元に、台湾の日本語学習者に向け大幅に解説を加筆して翻訳再編したものである。日本語の分析的視点を涵養する日本語上級学習者向けのテキストとして、また日本関係の学問領域における成果の国際化にもつながる大学テキストの翻訳再編の嚆矢として、学習者のみならず教授者の注目も集めている。(学内共編著者:榊原千鶴)

  9. 『日本語表達力専門塾』

    蔡佩青・名古屋大学日本語研究会(榊原千鶴・宮地朝子・奥山景布子・加藤良徳・佐光美穂・中島泰貴)( 担当: 共著)

    衆文館図書公司(台湾)  2008年1月 

  10. *日本語助詞シカに関わる構文構造史的研究―文法史構築の一史論―

    宮地朝子( 担当: 単著)

    ひつじ書房  2007年2月 

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    記述言語:日本語

    「シカ」は否定述語と拘束関係を持つ否定呼応表現であり(例:太郎しかいない)、〈其他否定〉(〈其他〉を否定することによる反転的な限定)という特有の意味機能を持つ。本書は、日本語助詞シカおよびシカの作る「~シカ…ナイ構文」の成立を歴史・地理的動態から見ることにより、日本語の構文構造を追究しようとする構文レベルの文法史の一試論である。

  11. *ふしぎ発見!日本語文法。

    石川美紀子・加藤良徳・勝又隆・北村雅則・駒走昭二・宮地朝子( 担当: 共著)

    三弥井書店  2006年9月 

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    記述言語:日本語

    日本語学文法論の教材、中・高校生から成人まで幅広い層に向けた一般書である。日本語母語話者が日常的に発したり聞いたりしている日本語について、文法知識を意識して駆使しているつもりもないのに使いこなせてしまうことの不思議さに気づき、日本語の「文法」というしくみ、「日本語学」のおもしろさを伝え自ら考える契機を与える。「文法」に対する抵抗感をなくし、日本語母語話者にとって最も絶対的な構造の相対化を目指す。

  12. 日本語上手。―ひと味ちがう表現へ

    名古屋大学日本語表現研究会(馬場伸彦責任編集,執筆者:加藤良徳,北村雅則,榊原千鶴,佐光美穂,中島泰貴,馬場伸彦,宮地朝子)( 担当: 共著)

    三弥井書店  2006年3月 

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    記述言語:日本語

    日本語を使いこなし、より創作的な表現力の養成を目指した日本語表現法のテキスト・文章読本である。表現したい思いを実現する手だてとして、「ラッパー」「料理評論家」「営業マン」といった魅力的な職業人に「なったつもり」で言葉の力を育てるというかつてない手法が特徴的である。表現することに魅力を持たせる教材としてまた一般向けの文章読本としても評価を得ている。

  13. 書き込み式 日本語表現ノート

    加藤良徳、榊原千鶴、佐光美穂、中島泰貴、平野美樹、宮地朝子( 担当: 共著)

    三弥井書店  2003年3月 

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    記述言語:日本語

  14. 書き込み式 日本語表現法

    加藤良徳、榊原千鶴、佐光美穂、中島泰貴、平野美樹、宮地朝子( 担当: 共著)

    三弥井書店  2000年12月 

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    記述言語:日本語

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講演・口頭発表等 23

  1. 近代期における「ならでは」の文法変化

    宮地朝子

    第5回 テキストの中の文法 研究発表会  2023年7月15日  JSPS挑戦的研究(萌芽)21K18359「ジャンル・テキストの中の文法:テキストとその要素としての構文の相互作用」

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    開催年月日: 2023年7月

    記述言語:日本語   会議種別:口頭発表(一般)  

    開催地:オンライン  

  2. 日本語の機能語“ならでは”の文法変化をめぐって 招待有り 国際会議

    宮地朝子

    台湾大学・名古屋大学第八回大学院生研究交流集会 「多様性からつながる人文学・日本研究」  2021年12月18日  台湾大学日本研究センター、名古屋大学超域文化社会センター、台湾大学日本語文学系、協催:公益財団法人日本台湾交流協会

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    開催年月日: 2021年12月

    記述言語:日本語   会議種別:口頭発表(基調)  

    開催地:台湾大学   国名:台湾  

  3. ダケの接語化に関する一試論 国際会議

    宮地朝子

    第2回 日本語と近隣言語における文法化ワークショップ (GJNL-2)  

     詳細を見る

    開催年月日: 2017年11月

    記述言語:日本語   会議種別:口頭発表(一般)  

    開催地:東北大学川内南キャンパス   国名:日本国  

  4. 日本語史研究と文法性判断 招待有り 国際会議

    宮地朝子

    日本語文法学会第17回大会シンポジウム 

     詳細を見る

    開催年月日: 2016年12月

    記述言語:日本語   会議種別:シンポジウム・ワークショップ パネル(指名)  

    開催地:神戸学院大学   国名:日本国  

  5. 副助詞ダケの”名詞性” 国際会議

    宮地朝子

    平成28年度名古屋大学国語国文学会春季大会シンポジウム「副詞と名詞の交差―機能語の形成・派生と文法変化」 

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    開催年月日: 2016年7月

    記述言語:日本語   会議種別:シンポジウム・ワークショップ パネル(指名)  

    開催地:名古屋大学   国名:日本国  

  6. 日本語助詞シカ・ダケの成立と文法変化―名詞から副詞句・焦点句構成へ 招待有り

    宮地朝子

    第49回応用言語学講座公開講演会:文法の変化(第一部) 

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    開催年月日: 2016年3月

    記述言語:英語   会議種別:口頭発表(招待・特別)  

    開催地:名古屋大学   国名:日本国  

  7. ダケノ句の史的展開―副助詞句の名詞性 国際会議

    宮地朝子

    NINJAL国際シンポジウム「文法化:日本語研究と類型論的研究」 

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    開催年月日: 2015年7月

    記述言語:日本語   会議種別:シンポジウム・ワークショップ パネル(公募)  

    開催地:国立国語研究所   国名:日本国  

  8. 江戸・東京語のダケの歴史的展開

    宮地朝子

    国立国語研究所共同研究プロジェクト共同研究集会 

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    開催年月日: 2013年9月

    記述言語:日本語   会議種別:口頭発表(一般)  

    開催地:成城大学   国名:日本国  

  9. 名詞の形式化・文法化と複文構成―ダケ・キリにみる―

    宮地朝子

    国立国語研究所共同研究プロジェクト共同研究集会 

     詳細を見る

    開催年月日: 2011年9月

    記述言語:日本語   会議種別:口頭発表(一般)  

    開催地:名古屋大学   国名:日本国  

  10. ホカとシカの意味特質と統語的条件 国際会議

    片岡喜代子・宮地朝子

    日本言語学会第142回大会 

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    開催年月日: 2011年6月

    記述言語:日本語   会議種別:口頭発表(一般)  

    開催地:日本大学   国名:日本国  

  11. 日本語の体言締め文の歴史

    宮地朝子

    国立国語研究所共同研究プロジェクト第4回共同研究集会 

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    開催年月日: 2010年10月

    記述言語:日本語   会議種別:口頭発表(一般)  

    開催地:国立国語研究所   国名:日本国  

  12. 山田孝雄「喚体句」着想の淵源 国際会議

    宮地朝子

    名古屋大学グローバルCOEプログラム「テクスト布置の解釈学的研究と教育」第9回国際研究集会「ことばに向かう日本の学知―テクスト解釈の集積としての学史―」 

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    開催年月日: 2010年9月

    記述言語:日本語   会議種別:口頭発表(一般)  

    開催地:名古屋大学   国名:日本国  

  13. 「日本語の「とりたて」と叙述、その構造条件」 国際会議

    片岡喜代子・宮地朝子

    日本言語学会第139回大会 

     詳細を見る

    開催年月日: 2009年11月

    記述言語:日本語   会議種別:口頭発表(一般)  

    開催地:神戸大学   国名:日本国  

  14. ダケの歴史的変化再考―名詞の形式化・文法化の諸条件

    宮地朝子

    名古屋大学国語国文学会平成21年度春季大会シンポジウム「文芸テクストと日本語史」 

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    開催年月日: 2009年7月

    記述言語:日本語   会議種別:口頭発表(一般)  

    開催地:名古屋大学   国名:日本国  

  15. 「~シカ~ナイ」構文の歴史-「係助詞」性に注目して- 国際会議

    宮地朝子

    日本言語学会第135回大会ワークショップ:否定呼応現象から探る日本語文構造の特質-理論研究と歴史研究から見えるもの- 

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    開催年月日: 2007年11月

    記述言語:日本語   会議種別:シンポジウム・ワークショップ パネル(公募)  

    開催地:信州大学   国名:日本国  

  16. 筈からハズへ、訳からワケへ―名詞が文法化するとき

    宮地朝子

    名古屋大学文学研究科公開シンポジウム「拡張し変容する日本語」 

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    開催年月日: 2007年3月

    記述言語:日本語   会議種別:口頭発表(一般)  

    開催地:名古屋大学   国名:日本国  

  17. 伝達場面の構造と言語形式―「です・ます」の諸機能と話手・聞手の共在性を手がかりに― 国際会議

    東弘子・石川美紀子・加藤淳・加藤良徳・北村雅則・宮地朝子

    名古屋言語研究会第33回例会 

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    開催年月日: 2006年3月

    記述言語:日本語   会議種別:口頭発表(一般)  

    開催地:名古屋大学   国名:日本国  

  18. 伝達場面の構造と「です・ます」の諸機能 国際会議

    北村雅則・加藤淳・石川美紀子・加藤良徳・東弘子・宮地朝子

    言語処理学会第12回年次大会ワークショップセッション「感情・評価・態度と言語」 

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    開催年月日: 2006年3月

    記述言語:日本語   会議種別:口頭発表(一般)  

    開催地:慶応義塾大学日吉キャンパス   国名:日本国  

  19. 「書くメディア」にあらわれる「です・ます体」のわかりやすさ 国際会議

    東弘子・加藤良徳・北村雅則・石川美紀子・加藤淳・宮地朝子

    言語処理学会第12回年次大会テーマセッション「わかりやすさとは何か」 

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    開催年月日: 2006年3月

    記述言語:日本語   会議種別:口頭発表(一般)  

    開催地:慶応義塾大学日吉キャンパス   国名:日本国  

  20. 「形式名詞の文法化」―連体と連用の境界;形式名詞からモダリティ・とりたてへ―

    宮地朝子

    シンポジウム「形式名詞の文法化」名古屋大学国語国文学会平成17年度春季大会 

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    開催年月日: 2005年7月

    記述言語:日本語   会議種別:口頭発表(一般)  

    開催地:名古屋大学   国名:日本国  

  21. 話題の人物の待遇決定における話し手の操作と聞き手の解釈―マスメディアにおける敬語使用を題材に―

    宮地朝子

    言語研究会第17回例会 

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    開催年月日: 2005年3月

    記述言語:日本語   会議種別:口頭発表(一般)  

    開催地:愛知県立大学   国名:日本国  

  22. マスメディアにおける敬語使用の変異と聞手の感情に及ぼす効果 国際会議

    東弘子・加藤淳・宮地朝子・江口正

    言語処理学会第11回年次大会 

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    開催年月日: 2005年3月

    記述言語:日本語   会議種別:口頭発表(一般)  

    開催地:香川大学   国名:日本国  

  23. 方言からみたシカの構文的特徴と成立過程 国際会議

    宮地朝子

    国語学会平成11年度秋季大会 

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    開催年月日: 1999年10月

    記述言語:日本語   会議種別:口頭発表(一般)  

    開催地:名古屋大学   国名:日本国  

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科研費 13

  1. 有標的な名詞述語文の諸類型―意味論・言語対照・通時言語学の観点から―

    研究課題/研究課題番号:22K00505  2022年4月 - 2027年3月

    科学研究費助成事業  基盤研究(C)

    大島 義和, 宮地 朝子, 佐野 真一郎

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    担当区分:研究分担者  資金種別:競争的資金

    名詞述語文は,一般に「aとbは同一である」または「aはAに包摂される」という関係をあらわす(例:「平塚らいてうは {『青鞜』の創刊者 / 作家} だ」)が,その一方で,「ユミはウナギだ (= ユミはウナギを注文した,ユミはウナギの専門家だ,等)」「ヒロシはスーツだった (= ヒロシはスーツを着ていた)」「ナオミは東京に行く予定だ (= ナオミには東京に行く予定がある)」といった,非典型的な意味を持つ有標的な名詞述語文も存在する。本研究では,このような有標的名詞述語文の分類と,形式意味論,歴史言語学,対照言語学,語彙論といった諸観点からの分析に取り組む。
    本研究では、以下の3つの課題がたてられている。(1) 日本語および英語に見られる有標的名詞述語構文を意味論・文法論的観点から仔細に検討し、既存研究における分類・分析を発展させる。(2) 種々の有標的名詞述語構文に述語名詞として参与しうる名詞群を、用例収集や容認度調査を通じて同定し、現代日本語の語彙体系のより精密な記述に貢献する。(3) 有標的名詞述語構文の使用様態の歴史的変遷を、構文レベル・語彙レベルで調査し、文法化の観点からの知見を得る。
    初年度となる2022年度には、課題 (1) に関して一定の進展があった。具体的には、英語および日本語における「属性指定型名詞述語構文 (『その車はめずらしい色だった』の類)」「関係記述型名詞述語構文(いわゆる「人魚構文」の一種)」「オープンエンド関係型名詞述語構文(いわゆる「ウナギ文」)」について、これらの意味的・文法論的特徴の記述に取り組んだ。日英語において「属性指定型名詞述語構文」に参与しうる名詞の意味クラスの分類や「関係記述型名詞述語構文」の下位種の性質の同定、「オープンエンド関係型名詞述語構文」が自然に使用できる語用論的条件について知見を深め、形式意味論的な分析を構築することができた。これらの成果をまとめて論文を執筆し、学術雑誌に投稿するに至った。また、「オープンエンド関係型名詞述語構文」に関する学会発表を行うことができた。
    一方、課題(2)・(3)については進展が乏しく、今後分担者間で連携しながら、データ収集の方法・方針を確立させる必要がある。
    理論的な観点から研究課題に関する知見を深め、学術論文としてまとめることができた。この論文において提案された定式化・分析を核として、今後、体系的な語彙論的調査、歴史言語学および類型論的な発展につなげていくことができると期待できる。
    以下の方向で研究を発展させることを企図している。(1) コーパスデータ等を利用して、種々の有標的名詞述語構文に参与しうる名詞の同定・分類を行う。(2) いくつかの語彙項目に着目して、もともと無標的な用法しかなかった名詞が「属性指定型名詞述語構文」「関係記述型名詞述語構文」の主名詞として用いられるようになる過程についての知見を深める。(3) 朝鮮韓国語、中国語、英語以外のヨーロッパ諸語における有標的名詞述語構文の使用様態について調査し、類型論的な観点からの考察を行う。

  2. ジャンル・テキストの中の文法:テキストとその要素としての構文の相互作用

    研究課題/研究課題番号:21K18359  2021年7月 - 2024年3月

    科学研究費助成事業  挑戦的研究(萌芽)

    志波 彩子, 矢島 正浩, 宮地 朝子, 井本 亮, 前田 直子, 勝川 裕子, 大島 義和, 永澤 済, 田村 加代子, 齋藤 文俊

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    担当区分:研究分担者  資金種別:競争的資金

    コーパスから収集したデータをもとに,収集した例文を構文タイプごとに分類し,前後にどのような構文が現れるか,またジャンルごとにどのような特徴的な構文間の結びつきがあるのかを考察する。こうした構文間の関係は必ずしも隣接する前後関係とは限らず,テキスト内の離れた位置に存在する構文同士が連関し合っている,ということも考えられる。また,歴史的観点からは,特に書き言葉ジャンルにおける構文とテキストとの関係を見ていく。これまで分析が手薄であった古代や中世,近世,近代における変体漢文や漢文訓読体を含めた書き言葉テキストと構文との関係を探っていく。
    本年度も昨年度同様2回の研究会を開催し,進捗状況を報告した。
    10月に行った第3回研究会では,大島デイヴィッド義和が「謙譲語II」と「丁重語」の使用に関わる要因―語用論・文体論的考察―」を発表し,謙譲語と丁寧語の関係を文体的観点から考察した。次に田村加代子が「否定詞の作用―『論衡』「逢遭篇」を例に」を発表し,古典中国語の異なるジャンルの中で,否定構文がどのように効果的にジャンルの特性に関わっているかを論じた。テキストの構成に明確なパターンがあり,ジャンルと構文の関係が分かりやすく議論されていた。続いて,齋藤文俊が既刊論文の紹介として「〈論文紹介〉明治後期における翻訳聖書の文体」を発表した。翻訳聖書の文体にどのような構文タイプが見られるのかを示し,当該の文体が生まれる背景について議論した。
    3月に行った第4回研究会では,まず志波彩子が「古代日本語のラレ構文とジャンルー『源氏物語』と『今昔物語集』を例に―」を発表し,ラレ構文の受身,可能,自発,尊敬などの下位構文タイプが,王朝物語の源氏と説話集である今昔という異なるジャンルでどのように用いられているかを,各構文の割合や動詞の割合などを示しながら議論した。次に前田直子が「希望表現「~たい」の使用実態」を発表し,留学生の作文に見られる「~たいです。」の使用について,なぜこれが不自然なのかを,母語話者の使用と比較しながら考察し,議論した。最後に勝川裕子が「中国語の物語構築にける注視点の移動と構文選択」を発表し,日本人中国語学習者と中国語母語話者が,同じ4コマ漫画のストーリーを構築するのにどのような構文を用いるのかを比較しながら検討し,そうした構文選択が起きる背景を考察した。
    志波は,学会誌『日本語文法』に,ジャンルと構文との相互関係について述べた論文を投稿中である。
    以上
    本研究はテキスト・ジャンルが構文で構成され,ジャンルの中には特有のテキストのパターンがあるという発想のもと,研究を進めている。このような発想でテキストや構文を研究した研究は,これまでにほとんどないため,方法論などは手探りの状態である。さらに,テキストの構造というのは,文の構造に比べて何倍も複雑であり,そのパターンを捉えることは容易ではない。一方で,テキストを構成する構文のパターンが少しずつ明らかになりつつある。
    それぞれの構成員が研究する構文の1つ1つが実はジャンルの中のテキストと深い関係を持っていることも明らかになりつつある。
    研究会はオンラインと対面のハイフレックス式で行っており,毎回の研究会はほぼ全員が参加し,活発に議論が交わされている。
    また,日本語文法学会の第23回年次大会において,宮地と志波がシンポジウム「ジャンルと文法;文法を揺るがす・形づくる・とどめる」を企画し,3人の講師を招いてジャンルと文法の関係を議論し,大きな反響を得た。
    以上
    今年度は最終年度であるため,何かしらの成果を発表したいと思っている。
    昨年の日本語文法学会で企画したシンポジウムに登壇いただいた大江元貴氏を招いて,6月に特別研究会を開催する予定である。その後,志波は8月にベルギーで行われるヨーロッパ日本学研究学会の大会で,古代日本語のジャンルと構文の関係について発表する予定である。
    また,9月と3月にも研究会を開催し,構成員らの研究成果をまとめることができればと考えている。具体的には,それぞれが扱っているテキストの特徴を,以下の項目を参考に特徴づけ,こうした特徴と構文との関係について何か統一的な議論ができればと考えている。
    ◆ジャンルの指標◆ 1.媒体:文字(書籍,新聞,SNS,広告など),音声 2.目的・役割  3.内容 a. 日常(私的),公的    b. 主張,説得,評価など(「こうあるべき」という議論か否かなど)   c. 体験,知識  4.聞き手の特徴:一般,専門家,子供など   5.話し手の特徴:権威者,専門家,一般など   6.方向性:一方向,双方向   7.話し手の顔を見せたいか否か(主観,客観)    8.求められる文体(簡易さ,親しみやすさ,威厳など)

  3. 日本語における体言性と機能変化の相互関係

    研究課題/研究課題番号:20K00628  2020年4月 - 2025年3月

    科学研究費助成事業  基盤研究(C)

    宮地 朝子

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    担当区分:研究代表者  資金種別:競争的資金

    配分額:4030000円 ( 直接経費:3100000円 、 間接経費:930000円 )

    日本語史には文法変化の事例が豊富である。本研究では、機能語の変化を支える日本語の基盤的特質として、「体言性」に着目する。副助詞類の歴史的出自は主に名詞と考えられてきたが、出自不明(サエ・シカ)や、機能語の複合構成体から一語化した類(ナンテ・ナンカ・ナラデハ等)も多い。名詞出自という観点を離れてこれらの史的変化を精密に記述し、日本語において「体言性」が機能語の確立や変化に与える影響の内実を描き出す。
    本研究は、不変化・無活用という形態的特質「体言性」が、日本語の文法変化にいかに関与しているかについて考察するものである。「体言」は、従来「名詞」と重ね合わせて議論されてきたが、本研究では両者を分離し、「体言性」を文法変化の一要因と位置づける。多様な出自から副助詞化しまた副助詞から文法変化して自由形態と拘束形態の間を往還する形式群を観察対象として、副助詞類の文法史研究の精密化、さらには日本語の文法変化を捉える観点の整理を目的とする。
    2022年度は計画3年目である。主として、①「ならでは」の動態に関する考察の継続、②副詞・副助詞類および「ならでは」の類例の用例調査を中心に行った。また継続して、③ノ連体用法の形態統語的な位置づけと、形式ごとの可否・広狭に関与する要因の考察に取り組んでいる。ただし、仮説の検証、論証の指標についての検討と試行錯誤に時間を要し、成果物の公表には至らなかった。
    ①については、国立国語研究所のコーパスデータの整備充実を受け、機能変化の画期となる近代期の様相を精査している。②については、副助詞類のほか、副詞「ちょうど」「ただ」、さらに第3形容詞類「特有」「独自」等に着目して用例の収集および考察を行っている。③について、ノ連体用法は、名詞と体言を独立の概念とする本研究にとって重要な指標であり、多角的な考察を試みている。名詞を除けば広く副用語(副詞・接続詞・感動詞・形容動詞語幹および副詞性の付属的機能語)に共通する一方、例えばノ連体用法の可否には語種も関与することが知られる。漢語の場合、品詞を問わずノ連体用法に傾き、後に品詞性に応じてナ(ル)連体へ移行する趨勢もある。しかし「ならでは」の場合、和語の機能語複合体に発しながら近代期にノ連体用法を獲得し現代語で偏在する様相を示す。この動態に説明を与えるにはノ連体用法の要件や特徴に関する考察をさらに深める必要がある。
    用例収集の作業と、ノ連体用法の可否や広狭といった動態を支える要件についての多角的な考察が作業の中心となり、指標の検討と試行錯誤に時間を要している。結果、口頭発表も含め、成果の公表には至らなかった。なお、2021年度までに入稿済みの論文1件については、印刷中である。
    考察の方向性は適確なものと判断している。ひきつづき計画に即して、現在の作業を継続し、個々の言語形式の共時的・通時的・地理的動態について、記述の精査を旨とし、機能変化の制約と動態のパターンを見いだす考察を深める。
    副助詞としてのあり方と体言性を同時に保持する条件についてはノ連体用法の要件が鍵となると考えるが、併せて、理論言語学、特に統語論、意味論の先端的知見も積極的に参照援用する。内容語化と接辞化といった一見矛盾する方向の文法変化を同時に示す類例については、類型論の知見も参照したい。
    研究期間も後半期に入ることから、口頭発表、論文執筆を含め、成果の公開に努めていく。

  4. 日本語と近隣言語における文法化の基礎的研究

    研究課題/研究課題番号:16H03411  2016年4月 - 2021年3月

    科学研究費助成事業  基盤研究(B)

    Narrog Heiko, 楊 凱栄, 宮地 朝子, 大堀 壽夫, 上原 聡, 柴崎 礼士郎, LI Jialiang, ジスク マシュー・ヨセフ, 下地 理則, 小野寺 典子, 青木 博史, 真田 治子, 北崎 勇帆, 小野 尚之

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    担当区分:研究分担者  資金種別:競争的資金

    まず、5年の研究期間の間、東北大学で計4回「日本語と近隣言語における文法化ワークショップ」を開き、海外や研究分担者でない者を含め、多くの発表者・参加者で本課題に関する研究会を開き、日本国内外で本課題に対する意識を高め、研究を誘発することができた。同様に、最初の4年間、ドイツ・ケルン大学でB.ハイネ教授と共同研究を進めることができた。5年目からは対面の集合を前提とする活動ができなくなったが、発表のほかに代表者と分担者は本課題について多くの著書と学術論文を公刊することができた。なお、代表者と分担者の本課題に関する研究活動を最も直接に表す論文集の刊行は今準備中である。
    本研究は、一般言語学の中で文法化という重要な言語現象及び理論的枠組みの最先端に立って、それを東洋の言語学、とりわけ日本言語学の立場から推進し、言語学一般、そして日本の言語学においても重要な意義を持った。当該分野においては、東洋、とりわけ日本語からのアプローチに特色があり、研究代表者が最先端でその分野に携わり養ってきたユニークな観点によるものであり、また、研究課題の遂行と具体的な研究テーマの解明に最も適した国内外の第一線の研究者とチームで取り組むものであった。さらに、定期的な研究会などを通して当分野で日本の言語学を推進・振興させることにもつながり、日本言語学に大きく貢献することができた。

  5. 日本語副助詞の史的変化にみる名詞性の研究

    研究課題/研究課題番号:15K02563  2015年4月 - 2021年3月

    科学研究費助成事業  基盤研究(C)

    宮地 朝子

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    担当区分:研究代表者  資金種別:競争的資金

    配分額:4290000円 ( 直接経費:3300000円 、 間接経費:990000円 )

    この研究では、日本語の「名詞性」について、副助詞が示す名詞的な振る舞いと、その歴史的変化に着目して考察した。その結果、次のことが明らかになった。(1)副助詞類は、その出自が名詞か否かに関わらず、通時的に幅広く名詞としての分布を示す。(2)副助詞の示す名詞性は、副助詞が本質的に持つ意味的な特質(量性)や、形態的な特質(無活用)に矛盾しない。(3)名詞の諸性質の中でも、無活用という形態論的特質が、副助詞の名詞性を支える基盤である。(4)この形態論的特質は名詞の文法変化、さらには副助詞のような機能語の文法変化も支える特質であると考えられる。
    まず、副助詞の史的様相の観察から名詞性を追究するという独自の問題設定に学術的意義が認められる。名詞という一般性の高い枠組みを通じ、副助詞研究における離散的な関心を統合するのみならず、名詞研究に新たな視点を提供し、その進捗を促すことができる。名詞の文法変化という観点は、日本語文法史における名詞の機能語への体系的参与という一大課題の解明にも示唆を与えうる。近年、内外の言語学研究において言語の動態を追究する文法化研究が大きな潮流をなしている。日本語で豊富に観察される名詞の文法化について、名詞本来の性質と日本語の動態の関わりをあぶり出し、言語研究に有意な事例を提供する点で大きな意義を持つ。

  6. 日本語における体言性と機能変化の相互関係

    2020年4月 - 現在

    科学研究費補助金  基盤研究(C)

    宮地 朝子

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    担当区分:研究代表者 

  7. 日本語副助詞の史的変化に見る名詞性の研究

    2015年4月 - 現在

    科学研究費補助金  基盤研究(C)

    宮地 朝子

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    担当区分:研究代表者 

  8. 名詞の形式化・文法化にみる日本語の構文構造史

    2010年4月 - 2015年3月

    科学研究費補助金  基盤研究(C)

    宮地 朝子

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    担当区分:研究代表者 

  9. 言語の普遍性と言語間変異の理論的研究:「日本語のとりたて」現象から

    2010年4月 - 2012年3月

    科学研究費補助金  基盤研究(C)

    片岡喜代子

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    担当区分:研究分担者 

  10. 形式名詞の文法化に関わる日本語の構文構造史的研究

    2007年4月 - 2010年3月

    科学研究費補助金  若手研究(B)

    宮地 朝子

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    担当区分:研究代表者 

  11. 『日本語助詞シカに関わる構文構造史的研究』(成果公開)

    2006年4月 - 2007年3月

    科学研究費補助金  研究成果公開促進費・学術図書

    宮地朝子

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    担当区分:研究代表者 

    研究成果公開『日本語助詞シカに関わる構文構造史的研究』 ひつじ書房より2007年2月刊行

  12. 比較・程度・限定を表す日本語助詞の其他否定用法獲得に関する研究

    2004年4月 - 2007年3月

    科学研究費補助金  若手研究(B)

    宮地 朝子

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    担当区分:研究代表者 

  13. 日本語の限定に関わる助詞の成立と歴史的変化・地理的変容 に基づく文法史的研究

    2002年4月 - 2004年3月

    科学研究費補助金  若手研究(B)

    宮地朝子

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    担当区分:研究代表者 

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