科研費 - 横山 幸浩
-
肝虚血再潅流障害における分枝鎖アミノ酸の新規分子機構の探索
2013年7月 - 2015年6月
科学研究費補助金 基盤研究(C)
菅原元
担当区分:研究分担者
-
TLR7アプタマーによる内因性Danger Signalの制御と新規治療法の開発
2013年7月 - 2016年6月
科学研究費補助金 基盤研究(C)
上原圭介
担当区分:研究分担者
-
乳癌におけるChromothripsis変異を標的にした新規治療法の開発
2013年7月 - 2016年6月
科学研究費補助金 基盤研究(C)
角田伸行
担当区分:研究分担者
-
分子進化の概念に基づく新規遺伝子の探索と機能解析
2013年4月 - 2016年3月
科学研究費補助金
担当区分:研究代表者
-
膵癌細胞の早期転移とdormancyに関する機序解明とその治療法の検討
研究課題/研究課題番号:20H03751 2020年4月 - 2025年3月
山口 淳平
担当区分:研究分担者
膵癌の根治には手術による切除が必要不可欠であるが、たとえ原発巣を切除し得ても遠隔転移の制御が困難な事がある。膵癌に多い遠隔転移形式は肝転移、肺転移、および腹膜播種であるが、これらは原発巣切除後数年経過してから顕在化することが少なくない。しかし一方では、膵癌細胞はその発生初期に全身に播種をきたすともされる。この原発巣と遠隔転移発生の時期的な不一致性はtumor dormancyとして長年認識されてはいるものの、その原因と機序は未だ明らかではない。本研究の目的は膵癌の早期転移およびそのdormancyにおける機序の解明と、さらには後期遠隔転移発生予防のための新たな治療戦略の開発を目指すことである。
-
Invisible膵癌に対する新規診断治療法の開発
研究課題/研究課題番号:19K09168 2019年4月 - 2022年3月
渡辺 伸元
担当区分:研究分担者
画像診断に基づく膵癌治療には限界があり、画像では診断できないinvisible膵癌(目に見えない膵癌)を診断し治療を行うことが必要である。本研究の目的は原発巣が膵癌と診断できる膵癌特異的なエクソソームの同定およびその機能を解明することにより、invisible膵癌の診断治療法を開発することである。膵液より回収した膵癌特異的なエクソソームを用いて網羅的遺伝子解析を行う。同定した膵癌特異的エクソソームに関連するマイクロRNAおよび遺伝子に対する標的治療法を開発し、その有効性の検討を行なう。また臨床病理学的検討を行い、バイオマーカーとしての有効性についても検討する。
-
Trefoil Factorと肝発癌の関連および肝癌新規治療法開発に関する研究
研究課題/研究課題番号:19K09141 2019年4月 - 2022年3月
江畑 智希
担当区分:研究分担者
TFF(Trefoil Factor Family)には3つのサブタイプが存在するが、それぞれが特徴的な癌抑制作用を有していることが示唆されている。またTFFは分泌型タンパクであり、血中に分泌されホルモンとして作用している可能性がある。この研究の目的は、肝発癌遺伝子改変マウスモデルとTFFノックアウトマウスを用いてTFFによる原発性肝癌抑制作用とその機序を解明し、またTFFに対する受容体を発見し腫瘍免疫への関与を突き止めることであり、さらにはTFFリコンビナントタンパクを用いた新規肝癌治療法を開発することである。
Trefoil factor family (TFF)は消化管粘膜の再生に寄与するとされてきたが、同時に胃癌に対する癌抑制遺伝子としての機能を兼ね備えているという指摘がある。我々はこれまでの研究で、TFFは膵臓においても癌抑制因子として作用していることを突き止めた。一方、TFFと肝発癌との関連についてはこれまでに報告がないが、組織におけるTFF発現状況を鑑みれば、膵癌とは異なった機序により肝発癌に関与している可能性が高い。本研究の目的は、肝発癌におけるTFFの癌抑制遺伝子としての役割と機序を検討して明らかにすることであり、さらには肝細胞癌およびその他の悪性腫瘍に対する新たな治療戦略を開拓することである。TFFは低分子量の分泌型タンパクであるため、recombinant proteinを利用して将来的な肝細胞癌治療戦略に大きく寄与する可能性がある。
これまでの研究で、TFF1は肝細胞癌の発生を抑制する作用を有していることが明らかとなった。すなわち、肝細胞癌培養細胞株に対してTFF1発現を導入すると、癌細胞の細胞死(アポトーシス)が増え、増殖が抑制されることが確認された。また肝細胞癌発癌モデルであるKC(Alb-Cre/LSL-KRAS)マウスにおいてTFF1遺伝子をノックアウトすると、肝細胞癌の発生が促進されることが確認された。さらにヒト肝細胞癌のDNAにおいては、エピジェネティックにTFF1の発現が抑制されていることが明らかとなった。つまり肝細胞癌が発生する際には癌抑制遺伝子であるTFF1の発現が抑制されることが示唆される。これらのTFF1による癌抑制作用はrecombinantタンパクによっても同様に導入されることが確認され、今後の肝細胞癌治療戦略において有用であると考えられる。
TFFには3つのサブタイプが存在する(TFF1,TFF2およびTFF3)。これらはそれぞれに異なる作用機序を有しており、固有の癌抑制効果を持つことが示唆されているが、肝発癌における癌抑制作用はこれまでに報告がなく、詳細は明らかでない。我々の研究により、TFF1には肝細胞癌の発生を抑制する事が明らかとなった。これは、肝細胞癌進展に寄与するとされるWnt/beta-catenin経路を抑制することで引き起こされる現象であることも判明し、学会発表/論文としての発表も終えており、研究課題の進歩状況は順調であると考える。
しかしながら肝発癌に関係する他の因子についても現在検討中であり、さらなる研究成果の発展が期待される。例えばTFF1による癌抑制作用を実際の肝細胞癌治療に応用できる可能性が高く、現在その方法および効果の予測に関する検討が進行中である。また他のTFFサブタイプ(TFF2)による肝癌抑制作用についての検討は現在進行中であり、マウスを用いた研究結果が待たれるところでもある。さらに、原発性肝癌には肝細胞癌と胆管細胞癌の2種類が広く認識されているが、胆管細胞癌に対するTFFの作用は未確認であり今後の検討課題となる。以上より、研究はおおむね順調に推移しているがまだ多くの課題が残されていると考えられる。
現在in vivoの研究としてTFF1と同様にKCマウスの肝細胞癌発癌におけるTFF2のノックアウトによる効果を検討中である。一部のKC/TFF2KOでは特殊な組織型の悪性腫瘍の発生が確認されており、TFF2による特異的な癌抑制作用が示唆されている。しかしながらこれらのマウスの肝臓に腫瘍が発生するまでには生後約1年という長期間を要するため、いかに目的遺伝子を持ったマウスを効率的な入手方法、マウスを長期間維持するための飼育方法、さらには新たな発癌因子の追加による短期発癌モデルの開発など、様々な要素についてさらなる検討が必要である。
in vitroの研究として、TFF2発現プラスミドと胆管癌培養細胞株を用いた検討が進行中である。すでにTFF2による腫瘍抑制効果の一端が明らかとなってはいるものの、その詳細の解明には依然として検討課題が多い。また強制発現モデルと同時にrecombinant proteinを用いた細胞外からの腫瘍抑制効果についてもさらなる検討が必要である。
これらTFF1およびTFF2の腫瘍抑制効果の詳細が明らかになり次第、次のステップである癌治療への応用方法の検討を予定している。上記のようにKCマウスモデルは発癌に時間がかかるため、治療効果の確認に最適なモデルとは言い難い。よって、マウスに特殊な食事(CDE diet等)を与えることで脂肪肝、肝硬変、および肝細胞癌の導入を図る。このマウスモデルが確立すれば個体にTFFを投与してその発癌抑制効果、腫瘍縮小効果、抗癌剤治療効果などを検討することで、TFFによる肝癌治療応用への扉を開く研究とする予定である。 -
血中循環腫瘍細胞の生着および非対称分裂・自己組織化に対する癌転移抑制法の開発
研究課題/研究課題番号:19K09142 2019年4月 - 2022年3月
相場 利貞
担当区分:研究分担者
癌治療の開発を困難にしている原因の1つに癌の多様性がある。そのメカニズムとして特定の細胞に分化する細胞が作り出される非対称分裂と自己組織化が関与していると考えられる。本研究の目的は単一細胞解析によるCTCの生着メカニズムの解明、生着した癌細胞の非対称分裂と自己組織化のメカニズムの解明により、これまでと異なるコンセプトの新規癌転移抑制法を開発することである。CTCの単一細胞での網羅的遺伝子解析を行ない、CTCの生着関連遺伝子を同定する。ヒト癌細胞株、担癌動物モデルでのCTCの生着関連遺伝子の機能解析を行ない、新たな標的癌治療法を開発する。
-
脂肪幹細胞を用いた術後肝障害に対する新規予防治療法の開発
研究課題/研究課題番号:19K09118 2019年4月 - 2022年3月
尾上 俊介
担当区分:研究分担者
高度な侵襲を伴う消化器外科手術において術後合併症、特に肝切除術後に発生する肝障害は大きな問題である。本研究の目的は術後肝障害に対する脂肪幹細胞を用いた新規周術期対策を開発することである。実際の臨床で行なわれている門脈塞栓、肝虚血・再潅流、術前化学療法などにより生じる肝障害に関して、各肝障害動物モデルへの脂肪幹細胞の投与によりその有効性およびメカニズムを解明する。また肝転移モデルを用いて癌に対する脂肪幹細胞の影響や脂肪幹細胞の多能性や分化誘導に関して、網羅的遺伝子解析などにより多角的に検討し、新たな分子機構の解明も行なう。
-
TFF1の膵癌抑制効果の検証と膵癌治療に対する有用性の検討
研究課題/研究課題番号:17K10695 2017年4月 - 2020年3月
山口 淳平
担当区分:研究分担者
Trefoil Factor Family 1(TFF1)は粘液関連分泌型タンパクであり、胃癌抑制因子として作用するという報告がある。本研究ではヒト膵癌切除標本、培養膵癌細胞株および遺伝子改変マウスモデルを用いることで膵癌の発癌機構とTFF1との関連を検討した。結果、TFF1は上皮間質転換(EMT:Epithelial-mesenchymal transition)を制御する事により膵前癌病変からの悪性腫瘍発生を抑制していることが明らかとなった。今後はTFF1を用いた膵癌治療戦略の構築と高リスク患者の膵癌発生予防法を開発が期待される。
膵癌は難治性の悪性疾患であり、患者全体の5年生存率は約5%と推定されている。膵癌患者の予後が不良な原因は、多くの患者が切除不能な状態で発見されることに加え、たとえ治癒切除が施行されたとしても術後の再発が多い事による。膵癌の予後を改善するためには再発進行膵癌に対する新たな治療戦略の開発が必須であるだけでなく、高リスク患者における膵癌発生を予防する事が重要である。本研究でTFF1は膵癌の浸潤および転移を抑制する作用があることが判明した。TFF1を用いた新規治療方法の開発は、進行再発膵癌に対する治療戦略になるのみならず膵癌発生予防にも有用である可能性がある。 -
術後肝障害に対するTLR4を標的にした予防治療法の開発
研究課題/研究課題番号:17K10667 2017年4月 - 2018年3月
菅原 元
担当区分:研究分担者
肝切除術後に発生する肝障害は重篤化することも多く早急に解決しなければいけない課題である。TLR4は免疫反応や炎症の制御に関わる分子であるToll様受容体の1つである。グラム陰性菌の外膜の成分であるリポ多糖(LPS)やグラム陽性菌のペプチドグリカン層にあるリポテイコ酸をリガンドとして認識する受容体である。ラット肝障害モデルへのTLR4阻害剤投与は肝機能を改善させ、肝障害を軽減させる傾向があった。一方で細胞株に対するTLR4阻害剤の研究において、TLR4阻害剤には細胞の増殖抑制効果を認めた。
これまでの肝再生に関する研究において、肝障害時にTFF1(trefoil factor family1)の発現に変化が生じており、TFF1(trefoil factor family1)と胆管再生の関連性が示唆されている。われわれはTFF1(trefoil factor family1)をノックアウトしたマウスを作成しており、このTFF1をノックアウトしたマウスを用いてラット肝虚血・再潅流モデル、ラット胆管結紮による閉塞性黄疸モデル、CCl4(四塩化炭素)によるラット肝硬変モデルを作製した。ラット胆管結紮による閉塞性黄疸モデルでは、術後早期に死亡しており、正常マウス群と比較してTFF1のノックアウトマウス群での死亡率が高かった。また病理学的検討によりTFF1のノックアウトマウス群において胆管新生に抑制傾向を認めた。さらにTFF1のノックアウトマウス群の肝臓では有意に壊死組織の面積が多かった。CCl4(四塩化炭素)によるラット肝硬変モデルにおいて3か月の経過観察をおこなっているが、正常マウス群と比較して死亡率に関して特に差を認めなかった。 -
TLR7を標的にした新規癌治療法における作用機序の解明
研究課題/研究課題番号:16K10531 2016年4月 - 2019年3月
上原 圭介
担当区分:研究分担者
ヒト癌細胞株に対してTLR7アゴニストであるイミキモドは増殖能、細胞死誘導能、運動能、浸潤能の抑制効果を認め、投与12時間後にはearly apoptosisを認めた。イミキモド投与により小胞体ストレスのマーカーであるBiP(immunoglobulin heavy chain-binding protein)の発現が亢進しており、アポトーシスの原因として小胞体ストレスが考えられた。しかし、別な小胞体ストレスのマーカーであるPERK(PKR-like ER kinase)の発現は変化していなかった。更なる研究は必要であるが、TLR7の機能阻害による抗腫瘍効果の新たな作用機序を解明した。
本研究により、TLR7アゴニストであるイミキモドの抗腫瘍効果およびその作用機序として小胞体ストレスによるアポトーシスの関与を明らかにした。新たな知見が明らかになっただけでなく、臨床応用への可能性も示唆されており、本研究成果の学術的、社会的意義は大きい。 -
Pre-metastatic nicheを制御する新規転移抑制治療法の開発
研究課題/研究課題番号:16K10568 2016年4月 - 2019年3月
水野 隆史
担当区分:研究分担者
癌細胞株においてTPX2は高発現しており、TPX2 siRNAの導入によるTPX2抑制によりMCP1の発現が亢進していた。TPX2 siRNA 導入によりTPX2発現を抑制させた癌細胞株の培養液は、増殖能および浸潤能に抑制効果を有していた。TPX2の発現抑制による癌細胞からの分泌物が、副次的効果をおこしていると考えられた。
また細胞株において、細胞傷害目的の低濃度の抗癌剤5FUでの培養液は増殖能を亢進させたが、浸潤能、運動能には有意差を認めなかった。これらの結果より癌細胞に対する細胞傷害の副次的効果が単純かつ画一的なものではないと考えられた。
本研究により、TPX2抑制および抗癌剤5FUによる細胞傷害後の培養液に副次的効果があり、その効果が単純かつ画一的なものではないことを明らかにした。また、新たな知見が明らかになっただけでなく、新規治療法の可能性も示唆しており、本研究成果の学術的、社会的意義は大きい。 -
システインの肝障害抑制に関する作用機序の解明
研究課題/研究課題番号:16K10567 2016年4月 - 2019年3月
横山 幸浩
担当区分:研究代表者
配分額:4680000円 ( 直接経費:3600000円 、 間接経費:1080000円 )
ラット肝星細胞においてシステインは肝星細胞の収縮を抑制し、エンドセリンによる細胞内カルシウムの上昇を強く抑制した。ラット敗血症性ショックモデルにおいてシステインにより血清ALT値が有意に低くなり、肝障害の抑制効果が示唆された。血清アルブミンは大腰筋面積と正の相関を示した。また手術前後の総大腿筋面積の筋肉量減少(サルコペニア)と術後在院日数、術後合併症発生数、腹腔内膿瘍、肝不全などの術後経過において、いずれにおいてもサルコペニア群での術後経過が不良であった。システインの共有結合部のほとんどがアルブミンに占められており、システインが手術に伴うサルコペニアの改善に有効である可能性が示唆された。
本研究により、システインによる肝障害の抑制効果が示唆された。またシステインが手術に伴うサルコペニアの改善に有効である可能性も示唆された。新たな知見が明らかになっただけでなく、臨床応用への可能性も明らかにしており、本研究成果の学術的、社会的意義は大きい。 -
癌幹細胞に対する新規治療戦略
研究課題/研究課題番号:16K10454 2016年4月 - 2019年3月
角田 伸行
担当区分:研究分担者
胆管癌細胞株より分離したc-Met陽性細胞はc-Met陰性細胞より増殖能が亢進していた。c-Met陽性かつCD49f陽性細胞ではviabilityの低下を認めた。大腸癌細胞株より分離したCD133陽性細胞は、CD133陰性細胞より増殖能が亢進していた。
次世代シークエンサーによる融合遺伝子の探索により、938個の融合遺伝子の候補が同定された。p21 protein (Cdc42/Rac)-activated kinase 2 pseudogeneであるLOC646214は、多くの遺伝子と融合遺伝子を形成していた。タンパクを合成していないこれらの融合遺伝子は核酸医薬のよい標的と考えられた。
本研究により、次世代シークエンサーによる融合遺伝子の探索により、p21 protein (Cdc42/Rac)-activated kinase 2 pseudogeneであるLOC646214が多くの遺伝子と融合遺伝子を形成していることを明らかにした。新たな融合遺伝子の候補の同定、核酸医薬による新規癌治療の可能性を明らかにしており、本研究成果の学術的、社会的意義は大きい。 -
ビサボロール誘導体の作用機序の解明と臨床応用
研究課題/研究課題番号:16K10591 2016年4月 - 2019年3月
國料 俊男
担当区分:研究分担者
ヒト癌細胞株においてビサボロール誘導体は増殖能、細胞死誘導能、運動能、浸潤能を抑制した。網羅的遺伝子解析にてビサボロール投与後にFAK(Focal adhesion kinase)の発現低下を認めた。
マウス皮下発癌モデルへのビサボロール、ビサボロール誘導体の経口投与は腫瘍の増殖を有意に抑制した。また徐放性カプセルを用いたビサボロールの薬物投与法は、マウス皮下発癌モデルにおいてジェムシタビンと同様の抗腫瘍効果を示した。質量分析器によるラットの血中ビサボロール測定は定量性が不十分なため、体内動態を明らかにできなかった。更なる研究は必要であるが、ビサボロールによる新規治療法の可能性が示唆された。
本研究により、ビサボロール、ビサボロール誘導体による抗腫瘍効果およびその作用機序としてのFAK(Focal adhesion kinase)の関与を明らかにした。新たな知見が明らかになっただけでなく、治療薬としての臨床応用の可能性を明らかにしており、本研究成果の学術的、社会的意義は大きい。 -
術後感染性合併症に対するRAGE活性化機序の解明と治療法の開発
研究課題/研究課題番号:15K10092 2015年4月 - 2018年3月
深谷 昌秀
担当区分:研究分担者
ラット胆管結紮への肝虚血再潅流の付加により、肝障害が重篤化し、肝組織でのRAGEの発現が亢進していたが、有意差は認めなかった。胆管結紮7日後/肝虚血再潅流モデルにTLR4阻害剤TAK242の投与を行ない、血清ALT、ASTの上昇の軽減、肝壊死面積の減少、IL-1β、IL-6の発現低下、血清HMGB1の低下を認め、肝障害が改善した。しかし、RAGEの発現減弱が認められず、ビサボロールの投与においてもRAGEの有意な発現の低下は認めなかった。更なる研究は必要であるが、TAK242を用いた肝障害に対する新規治療法の可能性が示唆された。
-
分子進化の概念に基づく新規遺伝子の探索と機能解析
2013年7月 - 2016年6月
科学研究費補助金
担当区分:研究代表者
-
新規セリンスレオニンキナーゼ阻害剤による胆管 癌・膵癌治療法の開発
2012年7月 - 2016年6月
科学研究費補助金 基盤研究(B)
梛野正人
担当区分:研究分担者
-
膵癌における新規治療抵抗性遺伝子の探索とその阻害剤による治療法の開発
2012年7月 - 2015年6月
科学研究費補助金 基盤研究(C)
國料俊男
担当区分:研究分担者