科研費 - 内山 知実
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マイクロ水力発電の実用化に向けた高効率開放型クロスフロー水車の最適形状研究
研究課題/研究課題番号:22K05000 2022年4月 - 2027年3月
科学研究費助成事業 基盤研究(C)
藤沢 延行, 山縣 貴幸, 飯尾 昭一郎, 内山 知実, 片山 雄介
担当区分:研究分担者
高効率なマイクロ水力発電システムを実用化することを目的として、除塵性、製造コスト、運転時の維持管理コストに優れた、開放型クロスフロー水車の高効率化研究を行う。本研究では、(1) VOF法と粒子法によるベンチマークテスト、 (2) ブレード形状の最適化、(3) 部分的ガイド壁の導入による隙間効果による高効率化、(4) 実験による水車性能と流れ場の検証を行い、総合的に水車の出力増大機構の解明を行う。
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気液二相流の各相流量の同時測定のための電源自立型IoT流量計の開発
研究課題/研究課題番号:21K03852 2021年4月 - 2024年3月
科学研究費助成事業 基盤研究(C)
内山 知実, 高牟禮 光太郎
担当区分:研究代表者
配分額:4160000円 ( 直接経費:3200000円 、 間接経費:960000円 )
気液二相流の気液を分離することなく,各相の流量を同時に測定できる流量計を開発する.その実装性と運用性を高めるため,自己発電機能とインターネットとの無線通信機能を付与する.タービン流量計,水力発電,IoT,機械学習の知見を総動員した研究である.ロータ回転数を測定し,その時間変化の特徴量(尖度,歪度,標準偏差,平均値)をニューラルネットワークに入力して各相流量を測定(同定)する,新奇な電源自立型のIoT流量計である.
円管の内部を気体と液体が混在して相互作用を及ぼし合いながら流れる気液二相流に対して,気体と液体のそれぞれの流量を同時に測定する方法を開発するため,タービン流量計を用いた実験的研究を実施した.
まず,タービン流量計を設計し,外注した.ロータは4枚の羽根をもち,流体の流れで回転する.この回転が電力を創出する.研究代表者らが従来の研究で使用したものに微修正を加えた設計である.その後,装置が製作され,納品された.
空気および水の体積流量をそれぞれQgおよびQlとし,空気体積流量比β=Qg/(Qg+Ql)と定義した.Qlが0.0005 から0.0018 m^3/sの条件において,βが0.1以下の場合について実験を実施した.すなわち,ロータの回転数の10秒間にわたる時間変化を測定し,その特徴量として尖度,歪度,標準偏差,平均を計算した.その結果,Qlの値に関わらず,βの値に応じた特徴量が出現することを確認できた.この成果は,本研究の最終目標の達成に向けた貴重な知見である.
また,研究計画にはなかったが,タービン流量計の上流側と下流側の2か所で圧力を測定し,タービン流量計の差圧も求めた.この値も特徴量として有望であることが判明した.
来年度以降の研究実施にむけて,貴重な知見が得られたからである.
これまでの研究がおおむね順調に進んでいることから,当初予定通りの研究を進めていく.すなわち,特徴量から各相の流量を測定(同定)するニューラルネットワークを構築し,電源自立型IoT流量計の開発へと発展させていく. -
研究課題/研究課題番号:19K12433 2019年4月 - 2022年3月
科学研究費助成事業 基盤研究(C)
佐藤 栄一, 岡山 朋子, 池田 敏彦, 内山 知実
担当区分:研究分担者
研究の最終目標は、雪氷に強い出力1kW以下の小型水車を開発し実用化することであり、身近に存在する水路や小規模河川の水力エネルギー有効利用の拡大を図ることである。そこで本研究では、開発に適した実験用水路を特定し、実証実験により雪氷まじりの水流に対しても安定して発電可能な水車発電システムを開発することを目的とする。2019年度は、実証実験場所として特定した長野県信濃町の水路について詳細な観測を行う。2020年度は下掛け水車を設計・製作して水路に実装し、雪氷の有無による水車の性能評価を行う。また、排雪板による雪氷対策を検討する。2021年度は雪氷に強い小型水車の最適化と雪氷対策の改良を行う。
本研究の目的は、雪氷塊が流下する水路でも安定して発電する水車を開発することである。下掛け水車を開発対象として選定し、豪雪地帯の農業用水路において実験を実施した。積雪期の性能評価実験では球形の雪玉を水車に向けて上流から流下させ、ロータ通過時の挙動や発電特性などを調べた。ロータの羽根枚数すなわち羽根間隔、雪玉の直径の影響を明らかにした。その結果、雪氷塊が流下する水路への実装性に優れた下掛け水車に関するいくつかの設計指針を獲得できた。
全国の農業用水路には水力エネルギーが豊富に賦存する。とくに豊富な水路は降雪量が多い、いわゆる雪国にあり、冬期には水路を雪氷塊が流下する。よって全国の水路の水力エネルギーを通年で最大限利用するには、雪氷塊を含む水流に対しても安定して稼働する小型水車を開発・実用化することは意義深い。また、中山間地では現在も電力が確保できず、防災対策や農作物などの鳥獣被害対策が十分に実施されていない地域も存在する。年間を通じて安定した電源が確保できれば、再生可能エネルギーの有効利用の意義と重要性を啓発することができ、地域活性化にもつながる。 -
渦輪による気泡塊の創成と輸送に関する研究
2018年4月 - 現在
科学研究費補助金 基盤研究(C)
担当区分:研究代表者
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渦輪による気泡塊の創成と輸送に関する研究
2018年4月 - 現在
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C)
資金種別:競争的資金
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研究課題/研究課題番号:18K03924 2018年4月 - 2021年3月
科学研究費助成事業 基盤研究(C)
内山 知実, 出川 智啓
担当区分:研究代表者
配分額:4420000円 ( 直接経費:3400000円 、 間接経費:1020000円 )
渦輪による気泡群の生成と輸送に関する研究を実施した.水タンクの底部に設置したシリンダ内の水をピストンで水中に押し出すことにより,渦輪を鉛直上方に射出した.シリンダの出口側面に設置した注射針から空気を渦輪中に注入した.シリンダの直径およびピストンのストロークは,それぞれ42.5 mmおよび100 mmである.気泡の平均直径は4.3 mmである.渦輪の強度が一定値よりも大きい場合には,注入された気泡が渦核の内部に巻き込まれて気泡群が形成される.この気泡群は,渦輪の移流に伴って渦輪により輸送される.渦輪の移流速度は,巻き込まれた気泡の影響を受けないが,渦輪の半径は気泡により大きくなる.
液体中で気泡の運動を自在に制御できれば,幅広い応用展開が期待される.とくに,気泡を集めて気泡塊を創成し,所望の位置まで輸送できれば,化学反応や伝熱の制御などに活用できる.従来,気泡運動の制御には超音波や旋回流を利用する方法が提案されているが,気泡の直径に制約があり,また輸送には不向きであった.本研究では,シリンダから水中に水を噴出させてリング状の渦すなわち渦輪を射出し,渦輪は気泡塊の創成と輸送,すなわち気泡塊のハンドリングを可能にできることを示した. -
マルチスケールシミュレーションとQCM実験の融合による添加剤含有潤滑現象の解明
研究課題/研究課題番号:17H03164 2017年4月 - 2020年3月
科学研究費助成事業 基盤研究(B)
張 賀東, 三矢 保永, 内山 知実, 古賀 伸明, 渡邉 崇
担当区分:研究分担者
粗さをもつ固体二面間の微小な摺動すきまにおける添加剤含有潤滑現象の解明をねらいとし,これまでに開発したシミュレーション法を一層発展させ,ナノすきまにおける添加剤分子吸着膜の形成・せん断剥離・修復の粗視化分子動力学シミュレーション,およびマイクロスケールの接触面やその近傍における潤滑油の流動のシミュレーションを実現した上で,両者を接続・統合するマルチスケールシミュレーション法を確立した.シミュレーションから得た知見を基に,新規な添加剤分子を設計・合成し,その優れた吸着性能を水晶振動子マイクロバランス法(QCM)で明らかにした.
本研究では,ナノすきま潤滑の設計に役立つ実用性の高いマルチスケールシミュレーション法を確立した上で,高性能の添加剤分子を新規に設計・合成した.これらの成果は,文部科学省が決定した2019年度戦略目標および研究開発目標「ナノスケール動的挙動の理解に基づく力学特性発現機構の解明」に合致し,トライボロジー分野の学術発展や,自動車などに適用可能な摩擦損失を軽減する高度な潤滑技術の確立に寄与することが期待される.摩擦損失の18~40%の低減は,世界エネルギー使用量を8.7%まで削減可能と予測されており,本研究により省エネ・低炭素社会の実現に貢献できる. -
サブミクロン凹凸表面上の微小液滴挙動のモデル化と計算技術の開発
研究課題/研究課題番号:16K06070 2016年4月 - 2019年3月
科学研究費助成事業 基盤研究(C)
瀬田 剛, 内山 知実, 高野 登
担当区分:研究分担者
格子ボルツマン法にSmoothed Profile Methodを適用することで、撥水性または親水性を有する曲面上の液体挙動の解析が可能な計算手法を提案した。本手法では、滑りなしと浸透なしの境界条件に対応した関数と、質量フラックスと接触角に対する境界条件に対応した関数の2種類の関数を用いる。固体壁からのフラックスを考慮し、オーダー・パラメータと化学ポテンシャルに対するノイマン境界条件を設定可能にした。固体壁への漏れがなく、曲面状の液滴の接触角が適切に設定されることが、数値計算により実証された。任意形状の固体壁に対する法線ベクトルと液滴の接触角とを計算出来る単純なアルゴリズムを提供出来た。
実験では計測が困難なサブマイクロスケールにおける空気・水系二相流挙動の数値実験により、現象論的なアプローチに基づくCassie-Baxterの法則等を実証する点に学術的な特色がある。医療用部材の防汚処理から電子基盤の高詳細化に至るまで、超撥水技術には大きな市場規模が期待されているが、摩擦等への耐久性の問題から十分な実用化に結びついていない。サブマイクロスケールでの超撥水現象を解析出来れば、計算と実験との両面から、表面構造の撥水効果への影響を効率的に検証でき、耐久性を考慮した最適な表面微細構造を導き出すことで、超撥水技術の向上と実用化への貢献が期待される。 -
異物通過性に優れたマイクロプロペラ水車の開発
2016年4月 - 2018年3月
科学研究費補助金 挑戦的萌芽研究
内山 知実
担当区分:研究代表者
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研究課題/研究課題番号:16K14155 2016年4月 - 2018年3月
科学研究費助成事業 挑戦的萌芽研究
内山 知実
担当区分:研究代表者
配分額:3640000円 ( 直接経費:2800000円 、 間接経費:840000円 )
本研究の目的は,異物通過性に優れたマイクロ水車を開発することである.4枚の羽根をもつランナを円管の内部に格納したプロペラ型水車である.異物の通過を容易にするため,ランナ中心軸の周りには円形の空洞がある.回転軸の省略により確保できた空間であり,この水車の独創性のひとつである.本研究では,このプロペラ型中空マイクロ水車を実験室内の回流装置に組み込み,水車の効率と異物通過性を調べた.ただし,水流中の異物を模擬するためポリエステル繊維を水車に流入させた.その結果,水車効率とポリエステル繊維の通過性に及ぼすランナの空洞直径,羽根先端形状およびガイドベーンの影響を明らかにできた.
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異物通過性に優れたマイクロプロペラ水車の開発
2016年4月 - 2018年3月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 挑戦的萌芽研究
内山 知実
担当区分:研究代表者 資金種別:競争的資金
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渦輪による気泡群の生成と輸送に関する研究
2013年4月 - 2016年3月
科学研究費補助金 基盤研究(C)
担当区分:研究代表者
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研究課題/研究課題番号:25420111 2013年4月 - 2016年3月
科学研究費助成事業 基盤研究(C)
池田 敏彦, 飯尾 昭一郎, 内山 知実
担当区分:研究分担者
本研究では実験と粒子法による開放型貫流水車の性能向上と振動・騒音予測の可能性評価に注力した。その結果、粒子法におけるランナ内外部の流動現象を再現することを可能とし、時間平均速度分布をもとにした角運動量の変化からランナに作用するトルクを算出することで、実験と良好に一致する水車性能曲線を得ることができた。その一方で、振動・騒音を予測するためには、ブレード表面圧力の時系列データを得る必要があると考え、その算出精度について検討した。その結果、現在のアルゴリズムでは実際には生じ得ない過大な変動圧力が観測された。この原因解明までには至らなかったが、水粒子と壁粒子との異常接近が関係していることが示唆された。
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渦輪による気泡群の生成と輸送に関する研究
2013年4月 - 2016年3月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C)
資金種別:競争的資金
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研究課題/研究課題番号:25420114 2013年4月 - 2016年3月
科学研究費助成事業 基盤研究(C)
内山 知実
担当区分:研究代表者
配分額:5200000円 ( 直接経費:4000000円 、 間接経費:1200000円 )
渦輪による気泡群の生成と輸送の可能性を探るため,渦輪射出装置を底面に備えた水槽を用いて実験を行った.射出口端に設置した細管から気泡を渦輪の射出とともに連続的に水中に注入した.研究の結果,以下の結論が得られた.渦輪強度が低い場合には,気泡は渦輪に巻込まれずに独立に上昇する.渦輪強度がある値よりも増した場合には,気泡は渦核内部に巻込まれながら上昇する.巻込まれた気泡は渦核中心に沿って周方向に分布する.渦輪の上昇につれて,巻込まれていた気泡が上部へ離脱する.渦核内に巻込まれた気泡は,渦輪変位に影響をほとんど及ぼさない.しかし,局所的に渦輪の半径をやや増大させる.
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気泡噴流に対する三次元渦法の開発と並列計算システムの構築
2007年4月 - 2009年3月
科学研究費補助金 基盤研究(C)
内山知実
担当区分:研究代表者
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気泡噴流に対する三次元渦法の開発と並列計算システムの構築
2004年4月 - 2006年3月
科学研究費補助金 基盤研究(C)
内山知実
担当区分:研究代表者
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柱状物体まわりの気液二相流に対する三次元渦法の開発と実験による検証に関する研究
2002年4月 - 2004年3月
科学研究費補助金 基盤研究(C)
内山知実
担当区分:研究代表者
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ニューラルナットワークを用いた気液二相流の流量測定エキスパートシステムの開発
2000年4月 - 2002年3月
科学研究費補助金 奨励研究
内山知実
担当区分:研究代表者
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ニューラルネットワークを用いたポンプ系の異常運転診断法
1995年4月 - 1996年3月
科学研究費補助金 奨励研究
内山知実
担当区分:研究代表者