科研費 - 武田 一哉
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根拠と因果に基づく実世界インタラクションの予測・制御に関する領域横断的研究
研究課題/研究課題番号:21H04892 2021年4月 - 2024年3月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(A)
武田 一哉, 藤井 慶輔, 戸田 智基, 竹内 栄二朗, 石黒 祥生, カルバヨ アレックサンダー, 丁 明, 宮島 千代美, 大谷 健登, 筒井 和詩
担当区分:研究代表者
配分額:41210000円 ( 直接経費:31700000円 、 間接経費:9510000円 )
自動運転のように、実世界で人間と環境が相互作用する実世界インタラクションを予測・制御する方法論が求められている。深層学習の活用に期待が集まっているが、根拠に基づくモデル化の困難さ、場合を尽くしたデータ収集の困難さなどから、未だ機械学習で実環境の人間行動を再現することは容易ではない。研究は応用領域毎に進められ多様な知見が蓄積されているが、この問題構造は共通している。本研究の目的は、原理や因果を陽にモデルに組み入れる方法で、運転・スポーツ・音声に関する実世界インタラクションが予測・制御可能なことを横断的・実証的に確認し、実世界インタラクションの複数領域における共通構造を明らかにすることである。
当該年度は、主に2つのアプローチによる研究を行った。(1)各ドメインでのインタラクションを機械学習ベース、ルールベース、あるいはそれらを組み合わせた予測技術について研究した。(2)インタラクションの制御に関して人間が介入する方法や、介入効果を推定する方法について研究した。国際連携においては、スペインや中国の複数の大学からインターン学生を受け入れたり、学会(IV2021)やドイツの大学と自動運転に関するワークショップを開いたり、中国の複数の大学でセミナーを行った。
(1)について、運転に関しては、複雑な実世界の運転環境での可視性の推定に関する研究(Narksri et al. ITSC2021) 、ドライバー適応型の深層生成モデルによるパーソナライズされた運転行動の予測に関する研究(Bao et al. IV2021)などの研究がITS(Intelligent Transportation System)の主要国際会議に採択された。スポーツ分野においては、サッカーにおける軌道予測に基づいた選手の評価に関する研究が行われ、現在国際会議に投稿中である。音声情報処理においては、音声生成過程を考慮した深層変分自己符号化器に基づく歌声基本周波数パターンモデリングに基づく研究が国際会議に採択された(Seki et al. IEEE MLSP, 2021)。(2)について、運転に関しては、自動運転への認識介入インターフェース(Kuribayashi et al. ITSC 2021)などがITS系の主要国際会議に採択された。さらに、自動運転シミュレータや動物の群れモデルへの介入、集団スポーツのプレーなど、領域横断的なマルチエージェントの複雑なシナリオにおける経時的介入結果の推定手法に関する研究が行われ、現在国際会議に投稿中である。
成果として、研究実績にあるように様々なドメインに関する実世界インタラクションの予測に関する技術を開発したため。特に、インタラクションを機械学習ベース、ルールベース、あるいはそれらを組み合わせた方法にて、予測する技術や、インタラクションの制御に関して人間が介入する方法や、介入効果を推定する方法について新たに開発したため。
研究については、昨年度に引き続き、(1)様々なドメインでの実世界インタラクションを機械学習ベース、ルールベース、あるいはそれらを組み合わせた予測技術、(2)インタラクションの制御に関して人間が介入する方法や、介入効果を推定する技術、に加えて、(3)強化学習により制御介入方策を自動決定する方法を実装・評価する研究にも着手する。また、ITS関連の研究テーマに関して、英語による専門書の執筆準備を進める。国際連携については、引き続き海外の大学のインターンを受け入れたり、セミナー・ワークショップを開催するとともに、代表・分担者の研究室の大学院生の海外派遣も支援する。 -
判断根拠を言語化する人工知能の研究開発
2018年8月 - 2023年3月
NEDO 人工知能技術適用によるスマート社会の実現
担当区分:研究代表者 資金種別:競争的資金
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人と知能機械との協奏メカニズム解明と協奏価値に基づく新しい社会システムを構築するための基盤技術の創出
2016年6月 - 2021年3月
JST 産学共創プラットフォーム共同研究推進プログラム(OPERA)
武田一哉
担当区分:研究代表者 資金種別:競争的資金
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アクターネットワーク理論による構築的テクノロジーアセスメントの自動走行車への適用
研究課題/研究課題番号:16K12802 2016年4月 - 2019年3月
科学研究費補助金 萌芽研究
杉原 桂太、久木田 水生、綾部 広則、 伊勢田 哲治、戸田山 和久、黒田 光太郎 、武田 一哉、二瓶 真理子、森山 花鈴、比屋根 均
担当区分:その他
社会的に望ましい自動走行技術の未来像について,構築的テクノロジー・アセスメントの手法を用いたワークショップを行い,自動走行車の社会的受容性について議論を行った.この中から,この技術の社会的な受容性について検討するために必要な論点が明らかになり,さらに,こうした議論においては同技術を含む社会全体への留意が必要であることが示唆された.
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ドライバの視行動のモデル化に基づく運転の危険状態推定
研究課題/研究課題番号:15K00231 2015年4月 - 2018年3月
科学研究費補助金 基盤研究©
宮島千代美、武田 一哉
担当区分:研究分担者
配分額:4680000円 ( 直接経費:3600000円 、 間接経費:1080000円 )
ドライバの視線方向と周辺車の位置・危険度との関係から,視行動の安全性を定量化する手法を提案した.車線変更時の視行動について安全性の定量化を行った結果,一般ドライバに比較し,教習員の方が車線変更中に見るべき領域を見ているという結果が得られた.次に,視行動と運転操作行動の順序・共起関係をモデル化する手法を提案した.安全な車線変更と危険な車線変更をHMMを用いてそれぞれモデル化した結果,モデルのパラメータに明らかな違いがあることが分かった.また,視行動と運転操作行動の統合モデルを用いて危険な車線変更検出を行った結果,視線のみ,運転操作行動のみを用いた場合に比べ,高い検出精度が得られることを示した.
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高臨場感音場創生のための多方向同時バイノーラル録音システム
研究課題/研究課題番号:15K00235 2015年4月 - 2018年3月
科学研究費補助金 基盤研究©
西野隆典、武田 一哉
担当区分:連携研究者
配分額:4680000円 ( 直接経費:3600000円 、 間接経費:1080000円 )
360°画像に代表される多視点映像へ立体音響信号を付与するための全方向バイノーラル録音システムについて検討を行った。本課題では,耳甲介腔にみたてた半球状のくぼみを複数有する球状マイクロホンバッフルを提案し,このバッフルの音響解析と,各くぼみに配置したマイクロホンから得られる音響信号の統合方法について検討を進めた。音響解析においては,くぼみの数による音響特性の変化が小さいことを数値解析により明らかとした。音響信号の統合方法では,時間領域信号を加重平均する手法を提案し,所望する音響信号が得られることを確認した。
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音声対話システムを対象とした雑音に頑健な話者までの距離推定の研究
研究課題/研究課題番号:26330211 2014年4月 - 2018年3月
科学研究費補助金 基盤研究©
實廣 貴敏、武田 一哉、鹿野 清宏
担当区分:連携研究者
配分額:4810000円 ( 直接経費:3700000円 、 間接経費:1100000円 )
音声対話システムにおいて,周囲状況を把握する方法の一つとして,単一マイクロホンにおいて,音声そのものからその特性を推定・識別することで,発話者の口からマイクまでのおよその距離を推定する手法を提案する.距離ごとに収録された音声データをDeep Neural Network (DNN)の一種で学習する.使用時には,短時間に区切られた音声フレームをDNNに入力し,推定距離を出力する.全フレームで推定距離の多数決を行うことで1発話の推定距離を得る.0.2 mと5 mの音声識別実験では,約85%の識別率を得ることができた.
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プライバシー保護を考慮した個人の同一性判定技術の創出
研究課題/研究課題番号:26540089 2014年4月 - 2016年3月
科学研究費補助金 挑戦的萌芽研究26540089
松井 知子、武田 一哉、南和弘
担当区分:研究分担者
配分額:3640000円 ( 直接経費:2800000円 、 間接経費:840000円 )
カーネル平均について検討を行い、音声のようなi.i.d.を仮定することが難しい時系列データに対しては、カーネル平均を用いた個人性判定はできない問題があることを明らかにした。この問題に対してWild Bootstrap法による解決を検討したが、音声データはデータ間の相関の強さが動的に変化するためにその方法の適用にも問題があることを確認した。また、DNNを用いて個人性判定を行う方法の検討を行い、個人ごとの音声データが数分の長さで大量に利用できない場合には、DNNがうまく学習できず、十分な精度が得られないことを実験的に確かめた。PIPAについては今後、新たな方向性を検討する必要がある。
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時空間ガウス過程モデルによる音データの判別予測に関する研究
研究課題/研究課題番号:25280067 2013年4月 - 2016年3月
科学研究費補助金 基盤研究(B)
松井 知子、マルコフ コンスタンティン 、上野 玄太、ピータース ギャレス W.、アイド ネバット、武田 一哉
担当区分:研究分担者
配分額:16900000円 ( 直接経費:13000000円 、 間接経費:3900000円 )
時空間ガウス過程モデルによる分類や回帰を行うための汎用ソフトウェア、Monte Carlo Dynamic Classifier(MCDC)ツールを開発した。MCDCでは時空間ガウス過程モデルとして、状態と観測関数をガウス過程で表した状態空間モデルを考える。また時空間ガウス過程モデルによる音響空間のモデル化について、音波の位相を考慮したカーネル関数として波動方程式に基づくカーネル関数を新たに設計した。実験的に従来のガウスカーネルと比べて高いSDR値を示すことを確認した。さらに時空間ガウス過程モデルを音楽ジャンル分類、音楽ムード推定に適用し、従来法と比べて、高い性能が得られることを確認した。
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空間を超越するインタラクティブ聴覚拡張システムの研究
研究課題/研究課題番号:25280060 2013年4月 - 2016年3月
科学研究費補助金 基盤研究(B)
武田一哉、羽田 陽一、西村 竜一、西野 隆典,猿渡 洋
担当区分:研究代表者
配分額:17030000円 ( 直接経費:13100000円 、 間接経費:3930000円 )
空間を超越するインタラクティブ聴覚拡張システムを提案する。本研究では、音響空間情報の取得、取得信号の分析・加工、立体的音場再生の高臨場感音響通信技術の三要素を統一的に研究し、効果的に音響空間印象を変化させる方法の理論的枠組みを確立する。提案システムでは、利用者がインタラクティブかつ効率的に音響空間印象を操作することが可能となるように、少数の変数で音響空間印象の操作を行うための手法を提案する。本研究における成果の応用の一例として、研究対象の要素技術を統合し、ウェブ上でデモシステムを公開し、音響空間印象のインタラクティブな加工受聴が可能であることを示した。
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回答行列の三角化に基づく音楽類似度の個人性分析
研究課題/研究課題番号:25540168 2013年4月 - 2015年3月
科学研究費補助金 挑戦的萌芽研究
川渕 翔太 、武田一哉
担当区分:研究代表者
配分額:3770000円 ( 直接経費:2900000円 、 間接経費:870000円 )
RWC 研究用音楽データベースの「ポピュラー音楽」から選択された 200 の楽曲ペアに関して 27 名の被験者が類似度を評価した.全体的な類似度とは別に,メロディ,テンポ・リズム,声質,楽器構成についての類似度も収集した.回答結果の分析から,「似ている/似ていない」の判断境界が個人毎に大きくばらつくことが示唆された.個人に最適化された楽曲間距離関数(重み付けユークリッド距離)を学習することで個人毎に主観的な楽曲間類似度を推定する実験を行った.その結果,距離関数の学習によって「声質」に関する類似性推定の精度が向上したことから,重み付けユークリッド距離を用いた個人適応の効果が明らかになった.
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実世界劣化音声コーパスに基づく音声強調法の研究
研究課題/研究課題番号:19300060 2007年5月 - 2010年3月
科学研究費補助金 基盤B
担当区分:研究代表者
配分額:18980000円 ( 直接経費:14600000円 、 間接経費:4380000円 )
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ユーザー負担のない話者・環境適応性を実現する自然な音声対話処理技術(音声認識システムのフィールドテスト)
2007年4月 - 2008年3月
科学研究費補助金 70-J-J6802
武田 一哉
担当区分:研究代表者
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大規模実世界データに基づく自動車運転行動信号処理の先導的研究
2006年10月 - 2007年3月
科学研究費補助金 175IS119-02
武田 一哉
担当区分:研究代表者
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ユーザー負担のない話者・環境適応性を実現する自然な音声対話処理技術(音声認識システムのフィールドテスト)
2006年4月 - 2007年3月
科学研究費補助金 70-J-J6802
武田 一哉
担当区分:研究代表者
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大規模実世界データに基づく自動車運転行動信号処理の先導的研究
2006年4月 - 2006年9月
科学研究費補助金 175IS119-01
武田 一哉
担当区分:研究代表者
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大規模実世界データに基づく自動車運転行動信号処理の先導的研究
2005年10月 - 2008年9月
科学研究費補助金 175IS119-02
武田 一哉
担当区分:研究代表者
NEDOグラントによる国際共同研究
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大規模実世界データに基づく自動車運転行動信号処理の先導的研究
2005年10月 - 2006年3月
科学研究費補助金 175IS119-01
武田 一哉
担当区分:研究代表者
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ユーザー負担のない話者・環境適応性を実現する自然な音声対話処理技術(音声認識システムのフィールドテスト)
2005年4月 - 2006年3月
科学研究費補助金 70-J-J6802
武田 一哉
担当区分:研究代表者
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基盤ソフトウェアの総合開発(音声認識システムのフィールドテスト)
2004年4月 - 2005年3月
科学研究費補助金 70-J-J6802
武田 一哉
担当区分:研究代表者