工学部 環境土木・建築学科(旧)

2025/03/06 更新
博士(工学) ( 1993年3月 東京大学 )
工学修士 ( 1985年3月 東京大学 )
未利用資源
未利用エネルギー
震災
上下水道
ドライドック
土木史
技術史
再生
地方都市
中国東北
満洲
植民地
近代建築
建築史
煉瓦造
鉄筋コンクリート造
木造
社会基盤(土木・建築・防災) / 建築史、意匠 / 建築史
東アジアの都市基盤施設に関する研究
東アジアの近代建築に関する研究
日本の植民地建築に関する研究
未利用資源・エネルギーの把握と価値化
名古屋大学 未来社会創造機構 脱炭素社会創造センター 所長(センター長)
2022年4月 - 2023年3月
名古屋大学 カーボンニュートラル推進室 室長
2021年11月 - 2023年3月
名古屋大学 環境学研究科附属持続的共発展教育研究センター 所長(センター長)
2021年4月 - 2023年3月
名古屋大学 環境学研究科 部長(学部長・研究科長)
2019年4月 - 2021年3月
名古屋大学 教育研究評議会 評議員
2016年4月 - 2021年3月
東京大学 工学系研究科 建築学
1985年4月 - 1992年3月
国名: 日本国
東京大学 大学院工学系研究科 建築学専攻
1983年4月 - 1985年3月
名古屋大学 工学部 建築学
1979年4月 - 1983年3月
国名: 日本国
豊橋市文化財審議会 審議委員
2024年4月 - 現在
団体区分:自治体
豊橋市教育委員会 豊橋市文化財保存活用地域計画協議会委員
2023年7月 - 現在
団体区分:自治体
名古屋市 伊藤家住宅の保存活用に関する懇談会構成員
2023年5月 - 現在
団体区分:自治体
愛知県立芸術大学 愛知県立芸術大学建築環境評価専門部会委員
2023年4月 - 現在
団体区分:その他
愛知県文化財保護審議会 会長
2022年7月 - 2024年3月
団体区分:自治体
2009年日本建築学会賞(論文)
2009年5月 社団法人日本建築学会
平成17年度名古屋市都市景観賞(まちづくり部門、奨励賞、団体)
2006年1月 名古屋都市センター
第3回建築史学会賞
1999年4月 建築史学会
日本建築学会東海賞
1995年2月 日本建築学会東海部
宗像主一の建築活動とその建築作品の特徴に関する研究 査読有り
項 一朗,西澤泰彦
日本建築学会計画系論文集 89 巻 ( 826 ) 頁: 2465 - 2476 2024年12月
20世紀前半における大連の集合住宅付複合建築に関する研究 ―その計画の特徴と都市形成との関係― 査読有り
項一朗,西澤泰彦
日本建築学会計画系論文集 89 巻 ( 818 ) 頁: 731 - 742 2024年4月
1930年竣工の大連連鎖商店に関する研究―その建設過程・建物の特徴・当時の評価― 査読有り
項 一朗, 西澤泰彦
日本建築学会計画系論文集 88 巻 ( 810 ) 頁: 2392 - 2403 2023年8月
新たな国立大学モデル「東海国立大学機構」としてカーボンニュートラル達成に取り組む 招待有り
西澤泰彦
クリーンエネルギー 32 巻 ( 7 ) 頁: 70 - 75 2023年7月
大連連鎖商店の平面の特徴に関する研究
項一朗,西澤泰彦
日本建築学会東海支部研究報告集 ( 61 ) 頁: 601 - 604 2023年2月
「満洲」在地社会と植民者 国際共著
上田貴子,西澤泰彦ほか6名( 担当: 共編者(共編著者) , 範囲: 全体編集,序章,第2章,あとがき)
京都大学学術出版会 2025年2月 ( ISBN:9784814005758 )
ビジュアル脱炭素のしくみ ②脱炭素社会をめざす
名古屋大学未来社会創造機構脱炭素社旗創造センター( 担当: 編集 , 範囲: はじめに)
ゆまに書房 2024年3月 ( ISBN:978-4-8433-6525-0 )
ビジュアル脱炭素のしくみ ①これからのエネルギーを考える
名古屋大学未来社会創造機構脱炭素社旗創造センター( 担当: 編集 , 範囲: はじめに)
ゆまに書房 2023年12月 ( ISBN:978-4-8433-6524-3 )
後藤新平-衛生への道1857-1929
藤原良雄編( 担当: 分担執筆 , 範囲: 満鉄経営における衛生)
藤原書店 2023年3月 ( ISBN:978-4-86578-381-0 )
満洲国と日中戦争の真実
保阪正康,西澤泰彦ほか11名( 担当: 分担執筆 , 範囲: 大連、奉天、長春…世界最先端の都市と建物はいかにつくられたのか)
株式会社PHP研究所 2022年3月 ( ISBN:978-4-569-85148-8 )
「雄弁に時代を語る」貴重な写真ー二〇世紀前半の中国東北地方の実態を示す 招待有り
西澤泰彦
週刊読書人 ( 3481 ) 頁: 4 - 4 2023年3月
記憶の継承を考える新たな取り組み 招待有り
西澤泰彦
建築雑誌136 巻 ( 1753 ) 頁: 34 - 35 2021年9月
A study on urban development methodologies in Western Dairen during the 1920s 国際会議
Xiang Yilang, Yasuhiko Nishizawa
2024年9月12日 Architectural Institute of Japan
20世紀初頭の台湾における鉄筋コンクリート造建築物に関する考察-その2 招待有り 国際会議
西澤泰彦
2024年7月31日 成功大学計画設計学院+名古屋大学+北海道大学+日本製鉄+国家地震研究センター
二十世紀初於台灣鋼筋混凝土建築物研究 招待有り 国際会議
西澤泰彦
2024年3月4日 成功大学計画設計学院建築系+名古屋大学環境学研究科都市環境学専攻建築学系
地域が建てたRC造校舎・講堂の例
西澤泰彦
科研(B)_近代日本公共施設RC造化シンポジウム 関東大震災前後のRC造建物を考える(その2) 2024年2月13日 科研(B)_近代日本公共施設RC造化研究班(代表:西澤泰彦)
20世紀前半の東アジアにおける建築情報の伝播に関する考察 招待有り 国際会議
西澤泰彦
東アジア近代化遺産関連保存と推動研究の国際シンポジウム 2023年11月10日 中原大学および文化資産局
蟹江町文化財保存活用地域計画
蟹江町
西尾市岩瀬文庫書庫・西尾市立図書館おもちゃ館保存活用計画
西尾市岩瀬文庫書庫・西尾市立図書館おもちゃ館保存活用計画策定委員会
滝学園本館ほか2 棟保存活用計画
諏訪市文化センター保存活用計画策定に係る指導助言
重要文化財開智学校校舎調査研究報告書作成の助言指導
セキュアでユビキタスな資源・エネルギー共創拠点
2022年11月 - 現在
共創の場形成支援プログラム
担当区分:研究分担者 資金種別:競争的資金
韓国における旧日本陸軍駐屯地設定とその転用に関する国際共同研究 国際共著
2020年4月 - 2024年4月
公益財団法人大林財団 2019年度国際交流助成
西澤泰彦,砂本文彦,尹 仁石
担当区分:研究代表者 資金種別:競争的資金
配分額:900000円 ( 直接経費:900000円 )
韓国における旧日本陸軍駐屯地の設定過程と戦後の転用に関する研究を韓国・成均館大学校尹仁石教授、神戸女子大学砂本文彦教授、名古屋大学西澤泰彦の三者でおこなう国際共同研究である。対象地は韓国内に設定された旧日本陸軍用地であり、その設計課程と、戦後の転用方法に関する研究である。
近代日本の公会堂建築の再評価に関する研究
2018年4月 - 2019年3月
公益財団法人大林財団 2017年度研究助成
西澤泰彦
資金種別:競争的資金
戦前に建てられた公会堂建築の再評価をおこなう。
中国東北地方の都市における建築遺産の保存と活用に関する研究―瀋陽とハルビンにおける事例研究
2009年4月 - 2010年3月
財団法人大林都市研究振興財団
資金種別:競争的資金
本研究は、20世紀前半に帝政ロシアや日本の支配を受けた中国東北地方の都市において、その時期に建てられた建築物に着目し、それらが現在の都市の中で果たしている役割を明らかにするものである。特に、中国東北地方の主要都市である瀋陽とハルビンを対象とし、次のような調査を行いながら研究を進めるものである。(ⅰ)建築リスト作成:両都市において、帝政ロシアや日本の支配を受けていた20世紀前半に建てられた主要な建築物のリストを作成する。このリストについては、すでに1988年~92年におこなわれた『中国近代建築総覧哈爾濱編』『中国近代建築総覧瀋陽編』編集のための調査結果をもとにするが、両者ともに、当時の現存建築リストであるため、それ以前に取り壊された建物は掲載されていない。そこで、本研究では、その後におこなわれた西澤と劉による哈爾濱の調査研究成果と西澤と陳によっておこなわれた瀋陽の調査研究成果を盛り込んだ復元的な詳細なリストを作成する。(ⅱ)現存状況調査:リストに記載された建物の現存状況を調べ、取り壊された物件についてはその理由を明らかにし、現存建物についても戦後の変遷を明らかにする。(ⅲ)歴史的建築物保存活用制度の調査:両都市において実施されている歴史的建築物保存の制度と現存建築物との関係を把握し、現在進んでいる都市再開発との関係を明確にする。特に1980年代から「保護建築」の制度を設けたハルビンについては、その制度の運用実態を把握し、保護建築の役割を示す。また、瀋陽では、中心市街地の活性化とともに20世紀前半の歴史的建造物が次々と壊されているため、その状況を把握し、歴史的建造物を有効活用について検討する。
日本植民地建築の戦後における状況と評価に関する研究―台北・ソウル・大連における事例研究
2009年4月 - 2010年3月
財団法人前田記念工学振興財団研究助成金
資金種別:競争的資金
日本の植民地・支配地に建てられた「植民地建築」について、支配の拠点となった台北、ソウル、大連を事例として、それたの市街地に建てられた植民地建築の戦後の状況を把握し、植民地建築に対する批評の変遷を把握する。
近代日本における公共施設の鉄筋コンクリート造化に関する建築史的研究
研究課題/研究課題番号:21H01517 2021年4月 - 2026年3月
日本学術振興会 科学研究費補助金 基盤研究(B)
西澤 泰彦
担当区分:研究代表者 資金種別:競争的資金
配分額:15600000円 ( 直接経費:12000000円 、 間接経費:3600000円 )
喪失技術としての炭滓・鉱滓煉瓦の復元-現代インドの複合SDGs課題解決に向けて-
研究課題/研究課題番号:23K26249 2023年4月 - 2027年3月
科学研究費助成事業 基盤研究(B)
Sanjay PAREEK, 市原 猛志, 荒木 慶一, 内平 隆之, 山出 美弥, 西澤 泰彦, 山岸 吉弘
担当区分:研究分担者
明治・大正・昭和時代に我が国で普及した炭(たん)滓(さい)煉瓦(炭鉱から排出される石炭灰が主原料)と鉱(こう)滓(さい)煉瓦(製鉄時の副産物であるスラグが主原料)と呼ばれる無焼成(焼かない)煉瓦の製造技術を復元する。また、復元で得られた知見を、インドで深刻化する複合SDGs課題の解決に向けた無焼成煉瓦の普及推進や、我が国で姿を消しつつある炭滓・鉱滓煉瓦の歴史的建造物の保全・再生に活用するための検討を行う。
明治・大正・昭和時代に我が国で普及した炭(たん)滓(さい)煉瓦(炭鉱から排出される石炭灰が主原料)と鉱(こう)滓(さい)煉瓦(製鉄時の副産物であるスラグが主原料)と呼ばれる無焼成(焼かない)煉瓦の製造技術を復元する。また、復元で得られた知見を、インドで深刻化する複合SDGs課題の解決に向けた無焼成煉瓦の普及推進や、我が国で姿を消しつつある炭滓・鉱滓煉瓦の歴史的建造物の保全・再生に活用するための検討を行う。
■国内各地域の製造技術と現存建物の調査
一部鉱滓煉瓦に関して、北九州の官製八幡製鐡所について詳細な調査が完了した。更に、東北の釜石製鐡所の調査は完了した。
■製造技術の分析と復元
炭滓・鉱滓煉瓦の材料(石炭灰、スラグ、骨材、石灰etc.)の調合や前処理(粉砕、加熱、etc.)、練り混ぜ方法、成型方法(プレス、たたき)、養生方法(加熱時の温度履歴)を実験変数として多数の炭滓・鉱滓煉瓦を試作し、これらの実験変数と力学性能、耐久性、色彩、微細組織の関係を特定するための実験を開始した。
■国内各地域の製造技術と現存建物の調査
一部鉱滓煉瓦に関して、北九州の官製八幡製鐡所について詳細な調査が完了した。更に、東北の釜石製鐡所の調査は完了した。
■製造技術の分析と復元
炭滓・鉱滓煉瓦の材料(石炭灰、スラグ、骨材、石灰etc.)の調合や前処理(粉砕、加熱、etc.)、練り混ぜ方法、成型方法(プレス、たたき)、養生方法(加熱時の温度履歴)を実験変数として多数の炭滓・鉱滓煉瓦を試作し、これらの実験変数と力学性能、耐久性、色彩、微細組織の関係を特定するための実験を開始した。
■国内各地域の製造技術と現存建物の調査
東北の釜石製鐡所や北海道の室蘭製鐡所への技術移転がどのようになされたかについては不明な点が多く残る。炭滓煉瓦に関して、山口県宇部・小野田地域については内平により詳細な調査がなされているが、北九州の筑豊炭田など他の地域における現存建物や製造技術の調査は十分でない。
日本製鉄東日本製鉄所釜石地区や室蘭製鉄所周辺の現存建物の調査や、釜石市が釜石製鐵所から移管された公文書資料の文献調査などを通して、国内での鉱滓煉瓦の製造技術の技術移転について調査する。また、山口県宇部・小野田地域以外の炭滓煉瓦について、現存建物や製造技術の調査を行う。
■製造技術の分析と復元
炭滓・鉱滓煉瓦の材料(石炭灰、スラグ、骨材、石灰etc.)の調合や前処理(粉砕、加熱、etc.)、練り混ぜ方法、成型方法(プレス、たたき)、養生方法(加熱時の温度履歴)を実験変数として多数の炭滓・鉱滓煉瓦を試作し、これらの実験変数と力学性能、耐久性、色彩、微細組織の関係を特定するための実験を行う。
公立学校・廃校をコミュニティ・ハブに転換する計画・運営・プロセスとその評価指標
研究課題/研究課題番号:22H01662 2022年4月 - 2026年3月
科学研究費助成事業 基盤研究(B)
小松 尚, 小篠 隆生, 西澤 泰彦, 斎尾 直子, 加藤 悠介, 山出 美弥, 李 燕
担当区分:研究分担者 資金種別:競争的資金
配分額:325000円 ( 直接経費:250000円 、 間接経費:75000円 )
少子化が進む中、公立学校だけでなく廃校跡地を市民や地域社会の多様な今日的ニーズに応える公的サービスや社会的事業、地域交流等が相乗的に展開可能な地域まちづくり拠点「コミュニティ・ハブ」に転換する意義は大きい。また、これまでの日本や海外における関連する取り組みを見ると、その実現可能性も高い。さらにその研究成果は、各自治体が進める公共施設再編計画に大きく貢献することが期待できる。そこで本研究では、公立学校及び廃校跡地の「コミュニティ・ハブ」への転換や形成について、行政を含む多主体の創発的協働かつ持続可能なまちづくりの一環として取り組み、実現するための計画論とその評価指標を、多角的視点で解明する。
大正・昭和期における住宅関連産業の展開と「暮らし」の変容に関する総合的研究
研究課題/研究課題番号:17H02552 2017年4月 - 2021年3月
科学研究費補助金 基盤研究(B)
中西 聡
担当区分:研究分担者 資金種別:競争的資金
配分額:520000円 ( 直接経費:400000円 、 間接経費:120000円 )
本研究では、実地調査の業種に対応させて、製材・鉱山業班、陶磁器業班、そして「暮らしの変容」を学際的に研究する生活環境班を設置し、それぞれの班ごとに史料調査と共同研究を進め、各班の研究成果や進行状況を研究組織全体で共有するための研究会を兼ねて、「暮らしの変容」に関連する諸研究の勉強会や研究報告会を数回開催した。
具体的には、製材・鉱山業班は、奈良県吉野の製材・鉱山業者の古文書に関する共同調査を2018年9月と2019年3月に行い、新出史料の整理を進めるとともに、研究対象の家の製材経営・鉱山経営や生活の様相に関する研究成果を共著書や単著書、および学術論文で発表した。陶磁器業班は、愛知県名古屋の陶磁器業の同業組合に関する共同調査を2018年9月と2019年3月に行うとともに、愛知県名古屋と瀬戸、岐阜県の陶磁器業産地の業界の方々へのヒアリング調査を実施した。そのなかで、第二次世界大戦をはさむ前後における陶磁器業産地の多治見と瀬戸、そして集散地の名古屋との関係がどのように変容したか、もしくは変わらなかったかに焦点を合わせて、共同研究成果をまとめることとなった。また、生活環境班は、愛知県津島の資産家の共同調査を、2018年9月と2019年3月に行い、その研究成果の一端を研究代表者が学会大会で発表した。
なお、「暮らしの変容」に関連する諸研究の勉強会では、近年刊行された近現代日本の生活環境に関する著書の合評を行ったり、メンバーが研究成果の報告を行って、各班の研究成果を今後どのようにまとめていくかについて検討した。
各班の調査は予定通り順調に行われており、製材・鉱山業班では、研究対象の家から新出史料が発見され、その整理を新たに始めた。陶磁器業班も業界の方々へのヒアリング調査を行えたことで、研究成果のまとめ方の手がかりを得ることができた。そして生活環境班では、本格的に共同研究を開始することができ、研究成果の一端を研究代表者が学会大会で発表した。
製材・鉱山業班は、2019年度も奈良県吉野の共同調査と研究を進めて中間報告会を開催し、2020年度に研究成果を学会大会のパネルディスカッションなどで発表したいと考えている。陶磁器業班は、2019年度も継続して愛知県名古屋の共同調査と研究を進めるとともに、2019年秋の学会大会のパネルディスカッションで共同研究の成果を発表したいと考えている。そして生活環境班は、2019年度の愛知県津島の共同調査を継続して進めるとともに、昨年度より始めた「暮らしの変容」に関する諸研究の勉強会や研究報告会を定期的に開催する予定である。
近代満洲における技術導入と社会変容:在地社会と植民社会の相互作用に着目して
研究課題/研究課題番号:17H02010 2017年4月 - 2021年3月
科学研究費補助金 基盤研究(B)
上田 貴子
担当区分:研究分担者
配分額:780000円 ( 直接経費:600000円 、 間接経費:180000円 )
研究チーム全体としては、途中経過を紹介し知見の交換の機会として2018年度第1回研究会を8月11日(土)近畿大学で開催した。分担者の西澤泰彦による報告「建築工事現場の監理―満鉄大連医院本館工事をめぐって」を中心に議論を行った。9月11日勉強会として院生を中心に研究の進捗状況をシェアした。今年度の最も中心的な研究実績としては12月15日近畿大学において、農業技術に焦点をあてた国際ワークショップ「近代満洲をめぐる有機物の循環~草原・森林・農地そして都市へ~」を行ったことである。
また、分担者各自がそれぞれ機会をとらえて、研究の途中経過報告を行った。代表者の上田貴子は「日本人の見た奉天、中国人の生きた奉天」と題して東洋史研究会大会で報告を行い、植民側である日本人と在地の中国人が同じ生活空間をどうとらえるか、そこにある相互作用について報告を行った。分担者の永井リサは日本土壌肥料学会において「中国近代における獣骨肥料供給地としての屠畜場の成立について―天津屠畜場を中心に―」、12月15日のワークショップでも「草原とシラス台地:20 世紀初頭の内モンゴル東部草原からの有機物流出」と題して報告を行い、近代の到来によって獣骨の価値が新たに見いだされ、在地に影響を与える点を報告した。同じく分担者の坂部は植民者と在地社会の相互作用についての一連の研究成果の報告をおこなった。
協力者のキンウィは植民者である日本の勢力が羊毛産業を満洲に扶植するにあたり現地をどのようにとらえているか「「満蒙」における日本の牧羊調査―軍部と満鉄を中心に―」(『都市文化研究』第21号)において論じた。また1年目2年目の調査を踏まえて「モンゴル牧畜社会における預託制度の変容」を日本モンゴル文化学会で発表した。これについては引き続き論点を整理して継続研究を行っている。
2018年8月11日に近畿大学にて第1回研究会を行い、西澤泰彦による報告「建築工事現場の監理―満鉄大連医院本館工事をめぐって」をもとに、在地社会から調達される労働者の管理を建築現場でどのように行うかについて具体的な議論を行うものとなった。
9月には中国東北地域での調査を行う予定であったが、台風による関西空港被災のため、メンバーの一部はこの時期の調査を断念した。この調査ができなかった点を補うためにデジタル化された史料『吉林警団公報』(1926-1931)を購入した。これは社会状況の分析に用いるためである。
12月15日近畿大学において、「近代満洲をめぐる有機物の循環~草原・森林・農地そして都市へ~」と題して国際ワークショップを行った。永井リサ「草原とシラス台地:20 世紀初頭の内モンゴル東部草原からの有機物流出」キンウィ「日本帝国の内モンゴル草原へのまなざし:日本帝国の牧羊調査を中心に」報告をもとに植民者が近代満洲にどのように関心をもつかについて議論した。
海外からは昨年から引き続き中国からサイジラホ氏が参加、新たに台湾国立中興大学の侯嘉星氏にご協力いただき、澳門科学技術大学のMiriam Kaminishi氏、UCLAの池翔氏を招聘し12月15日の国際ワークショップで研究交流を行った。その成果は、侯嘉星氏と池翔氏がorganizer、上田がchair とdiscussantを務めたAssociation for Asian Studies(AAS)Annual Meeting(Denver, USA)のパネルResource Management, Global Market, and the Making of Modern Manchuriaで発表した。
2018年度は前年度に行った海外の研究者との連携をさらに深め、今後の研究成果の国際的な発信を見通すことができた。
史料調査・現地調査については基本的には3年目である2019年度に一定のめどをつけ、各自の実証研究をまとめる作業に入る。中国での档案調査が近年厳しくなっているが、業界団体や機関内の公報などの定期刊行物を史料として利用することなど、档案史料以外を用いたアプローチを行っていく。さらに研究会・ワークショップでの経過報告を行い、最終年度に成果を国際学会で発表準備のために研究グループ内での研究の議論を深めることを目指す。
2年目である2018年度は農業に焦点をあてたワークショップを実施することができ、これにより医療・農業・人間の管理それぞれについてワークショップが行われた。3年目の今年度はこれら3つの分野に通底する「近代性」をもった技術の導入とそれによる社会変容に関する仮説のより緻密な検証を行う。そのために、6月10月に社会変容に焦点をあてた研究会およびワークショップを行う。8月には若手研究者の成果報告となる研究発表を予定している。また12月には医療・農業・人間の管理の近代的技術と社会変容を結びつけうる仮説を俎上に乗せて論点の明確化を図る。これにより本科研における一定の知見が出そろうはずである。
分担者・研究協力者の研究は総じて高い水準の実証的研究を行っている。また日本の満洲および中国東北地域をめぐる研究は世界的に高い水準のものであるにもかかわらず、海外での認知度の低さを国際学会での参加を通じ実感した。この点から本科研グループの研究成果は最終年度である2020年度末(2021年3月)Association for Asian Studies(AAS)でのパネル発表を行い、国際的に発信していくことを計画している。
大学院特別講義
2005年4月 - 2006年3月 (豊橋技術科学大学大学院)
都市環境デザイン特別研究DⅢ
2002年4月 - 2003年3月 (愛知淑徳大学)
都市論
2000年4月 - 2001年3月 (豊橋創造大学)
近代建築史
1998年4月 - 1999年3月 (名古屋造形芸術大学)
近代建築史
1997年4月 - 1998年3月 (大同工業大学)
地域WG旧幹事大学による第一フェーズの総括
役割:講師
カーボンニュートラル達成に貢献する大学等コアリション・地域ゼロカーボンWG 地域ゼロカーボンWG「地域連携における大学の役割」ミニセミナー・情報交換会 2025年2月
1891年濃尾地震の建築被害を考える
役割:講師
名古屋ひがし防災ボランティアネットワーク 第12回東区・地震を考える集い 2025年2月
改めて瑞穂の魅力を探すー7度目の挑戦ー
役割:講師
瑞穂うるおいまちづくり会 瑞穂うるおいまちづくり会2024年ワークショップ 2024年11月
カーボンニュートラルに貢献する大学等コアリションの5WG合同キックオフ・ミーティングへのインプット
役割:情報提供
カーボンニュートラルに貢献する大学等コアリション国際WG カーボンニュートラルに貢献する大学等コアリションの5WG合同キックオフ・ミーティング 2024年2月
学問としての瑞穂の魅力
役割:講師, 運営参加・支援
名古屋市瑞穂生涯学習センター 瑞穂ミステリーまち歩き~レトロなまちの魅力発見~ 2023年12月
城山・覚王山まちづくりシンポジウム
名古屋市千種区役所 基調講演「歴史的資産の評価と活用」 名古屋市千種区役所講堂 2018年11月
テクノシンポジウム名大 in 豊橋
名古屋大学工学部・工学研究科 テクノシンポジウム名大 in 豊橋 「工学のおもしろさについて教授とじっくり語ろう!」 豊橋商工会議所 2017年12月
名古屋大学重要文化財馬場家住宅研究センター平成28年度研究交流会
名古屋大学重要文化財馬場家住宅研究センター 名古屋大学重要文化財馬場家住宅研究センター平成28年度研究交流会 重要文化財馬場家住宅 2016年12月
有松まちづくり講演会
愛知建築士会 有松まちづくり講演会 2015年2月
RC造公共施設の再評価
役割:企画立案・運営等, パネル司会・セッションチェア等
科研(B)_近代日本公共施設RC造化研究班 2025年1月
web研究会「建築・都市から考える1900年前後の東アジア」 国際学術貢献
役割:企画立案・運営等, パネル司会・セッションチェア等
尹仁石+西澤泰彦 2024年2月
関東大震災前後のRC造建物を考える(その2) 国際学術貢献
役割:企画立案・運営等, パネル司会・セッションチェア等
科研(B)_近代日本公共施設RC造化研究班(代表:西澤泰彦) 2024年2月
都市問題再考 国際学術貢献
役割:審査・評価
名古屋大学大学院人文学研究科附属超域文化社会センター ( 名古屋大学文系総合館カンファレンスホール ) 2024年1月
学校建築の鉄筋コンクリート造化と地域拠点化
役割:企画立案・運営等, パネル司会・セッションチェア等
公共施設RC 造化研究グループ(代表:西澤 泰彦)+学校・廃校の地域拠点転換研究グループ(代表:小松 尚) 2023年12月