2024/04/01 更新

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ヤマモト カズヒロ
山本 和弘
YAMAMOTO Kazuhiro
所属
宇宙地球環境研究所 附属統合データサイエンスセンター 特任助教
職名
特任助教
外部リンク
 

論文 2

  1. Direct Evidence of Drift‐Compressional Wave Generation in the Earth's Magnetosphere Detected by Arase 招待有り 査読有り

    Geophysical Research Letters     2024年

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    担当区分:筆頭著者, 責任著者   記述言語:英語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

    DOI: 10.1029/2023GL107707

  2. Effects of Cold Plasma on the Excitation of Internally Driven ULF Waves by Ring Current Ions Based On the Magnetosphere-Ionosphere Coupled Model

    Yamakawa, T; Seki, K; Amano, T; Miyoshi, Y; Takahashi, N; Nakamizo, A; Yamamoto, K

    JOURNAL OF GEOPHYSICAL RESEARCH-SPACE PHYSICS   128 巻 ( 9 )   2023年9月

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    出版者・発行元:Journal of Geophysical Research: Space Physics  

    Internally driven Pc4-5 waves are excited in the plasmaspheric drainage plume (PDP) and near the plasmapause. The excitation of ultralow frequency (ULF) waves was investigated by using the magnetosphere-ionosphere coupled model between Geospace Environment Modeling System for Integrated Studies-Ring Current (GEMSIS-RC) and GEMSIS-POTential solver (GEMSIS-POT). In order to investigate the effects of cold plasma on the wave excitation, the simulation code to describe the dynamics of cold plasma was included in the model. The model can reproduce the shrink of the plasmasphere on the nightside and the formation of the PDP on the dayside. First, fundamental Pc5 waves are excited through the drift resonance on the dayside. The waves are caused by positive energy gradient of ion phase space density (PSD) at 50–130 keV. Second harmonic waves (drift-bounce resonance) are generated outside the plasmapause. These two types of ULF waves are also seen in the case of constant density. Unlike the case of constant density, localized eastward propagating Pc4 waves (drift resonance) are seen on the dawnside associated with the azimuthal density gradient. The azimuthal wave number of Pc4 waves is about 70 and anti-earthward gradient of PSD about 10 keV contributes to wave growth. We also detect fundamental Pc4-5 waves near the plasmapause on the nightside in the drift resonance with 100–150 keV ions. Simulation results suggest that the plasmapause has an effect to sustain the excitation of Pc4-5 ULF wave through the drift resonance.

    DOI: 10.1029/2023JA031638

    Web of Science

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科研費 2

  1. 月周回有人拠点(Gateway)船外観測装置HERMESによる月周辺プラズマのイオン組成の研究

    研究課題/研究課題番号:22KK0045  2022年10月 - 2028年3月

    科学研究費助成事業  国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))

    能勢 正仁, 桂華 邦裕, 山本 和弘

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    担当区分:研究分担者 

    宇宙開発の基盤として人類が月を利用する未来がすぐそこにまで来ており、月面への中継基地となる月周回有人拠点(Gateway)の建設準備が米国を中心に進められている。安心・安全に月周辺の宇宙空間を利用していくためには、そこで生起する電磁気現象を大きく左右する背景プラズマイオン組成を詳しく調べておくことが非常に重要である。この研究では、2025年から建設が始まるGatewayの船外に搭載予定のHERMES観測装置で得られるイオンフラックスデータを解析し、「太陽風起源、月起源、地球起源の多種多様なイオンは、月周辺のプラズマ環境にそれぞれどの程度寄与しているのか?」という問いに答えることを目的とする。
    宇宙開発の基盤として人類が月を利用する未来がすぐそこにまで来ており、月面への中継基地となる月周回有人拠点(Gateway)の建設準備が米国を中心に進められている。安心・安全に月周辺の宇宙空間を利用していくためには、そこで生起する電磁気現象を大きく左右する背景プラズマイオン組成を詳しく調べておくことが非常に重要である。この研究では、2026年から建設が始まるGatewayの船外に搭載予定のHERMES観測装置で得られるイオンフラックスデータを解析し、「太陽風起源、月起源、地球起源の多種多様なイオンは、月周辺のプラズマ環境にそれぞれどの程度寄与しているのか?」という問いに答えることを目的とする。
    今年度は、将来的にHERMESのデータを利用する際の事前準備として、まず、かぐや衛星に搭載されたIMA観測器が計測したデータを解析した。かぐや衛星が地球磁気圏尾部のローブ領域に滞在している期間に注目し、IMA観測器が地球から流れているイオンを観測できる時間帯(衛星の太陽天頂角が90度近い値の時間帯)のデータを用いた。
    2008年6月19日のそのような時期に注目して解析したところ、普段に較べて非常に多くのO+が観測されており、そのO+は月面から直接の方向よりは、地球方向から来ている量のほうが多いことが分かった。このイベントは、Dst指数が-10~-20 nT程度の地磁気擾乱としてはそれほど大きくない時期に起こっていることから、地球からは常に継続してO+が流れ出しており、それが38万km離れた月まで到達しうることを示している。こうしたイベントは、その他にも磁気圏尾部の別の場所でも数例見つけることができたため、O+イオンは地球から流出した後、磁気圏尾部の広大な領域に広がっていると考えられる。
    かぐや衛星のデータ解析に関しては予定通り進んでおり、静穏時であっても地球起源のO+イオンが38万km離れた月軌道まで流れ着いている様子が確認できた。ただ、研究課題提案当初、Gateway/HERMESの実施は2025年とされていたが、最近になってNASAから、HERMESの観測は2026年開始予定という発表がなされた。こちらは不可避の状況であるが、引き続き、状況の推移を注意深く見守っている。
    Gateway/HERMESの実施は2026年からなので、それに向けての準備を行う。月面高度約100 kmの低高度を周回して月周辺のイオン組成を計測していた「かぐや」衛星のデータを統計解析する。ただし、Gatewayのように月周辺の広い高度領域を調べることはできないので、特に地球起源と思われるO+イオンが、磁気圏尾部中において、どの様な時に観測され、どの場所で観測されるかについて限定した解析を行う。研究協力者(原田)は、かぐや衛星をこれまでに利用した経験があるため、主に能勢と原田でこの課題に取り組む。研究成果について、学会での発表や論文出版を行う。また、かぐやのデータ解析結果やHERMESデータ解析計画について、海外共同研究者であるGlocer博士やHERMES/IDSチームの研究者と議論する。

  2. 衛星多点観測とシミュレーションに基づくジオスペース酸素イオンの輸送と分布の解明

    研究課題/研究課題番号:21H01147  2021年4月 - 2024年3月

    科学研究費助成事業  基盤研究(B)

    能勢 正仁, 松岡 彩子, 熊本 篤志, 淺村 和史, 寺本 万里子, 山本 和弘

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    担当区分:研究分担者 

    地球周辺の宇宙空間(ジオスペース)は真空ではなく、プラズマ(正の電荷を帯びた粒子であるイオンと負の電荷を帯びた粒子である電子の混合物)に満ちている。ジオスペースにおけるプラズマは、時として、酸素イオンの密度が急激に増加し、イオン組成が大きく変わることがある。プラズマのイオン組成は、その場所で生起する数多くの電磁気現象の性質を支配するパラメターであるため、その変化原因や変化領域を明らかにすることが極めて重要である。そこで、この研究では、「低エネルギー酸素イオンが、どのように電離層からジオスペースへ輸送され、どのように分布しているのか」について明らかにすることを目的とする。
    昨年度までに、(1)あらせ衛星が夜間を飛翔している14か月分のデータを統計解析し、低エネルギーのO+イオンは、磁場双極子化の数分後に現れること、数keVから数10 eV程度までのエネルギー分散性を持つこと、磁気嵐時・非磁気嵐時のどちらにも現れること、磁力線に沿って地球から磁気赤道に向かって流れ出していること、などを明らかにした上、(2)あらせ衛星、Van Allen Probe A, B衛星の合計3機の粒子データを解析し、電離層からジオスペースへ流れ出してくるO+イオンの同時観測例について詳細な解析、および計算機シミュレーションを行った。これらの成果を、国際学術雑誌に2編の論文として発表した。
    人工衛星データの解析、およびその結果を解釈するための計算機シミュレーションを行い、現在までに、国際学術誌であるJournal of Geophysical Researchに2編の主著論文を発表した。また、関連した研究内容について、1編の主著論文と13編の共著論文を発表した。
    これまでに得られた成果に基づき、今後は、特に、内部磁気圏内での低エネルギーO+イオンの空間分布やその時間発展について調査する。具体的には、次のような解析を行う予定である。
    *** データ解析 ***
    あらせ衛星の低エネルギーイオン計測器(LEPi)が計測したデータを解析し、数10~数100 eV程度のO+イオンが現れているイベントを選び出してくる。イベントが観測されたL値、地方時、継続時間、磁気嵐に対する依存性、プラズマ圏界面との相対距離などを統計的に調査することで、イベントの性質の全体像を明らかにする。昨年度までの計算機シミュレーションから、低エネルギーイオンは東向きにドリフトしていく傾向が見られたので、こうしたことが実際に衛星データからも確認できるのかを検証する。
    *** 計算機シミュレーション ***
    Tsyganenkoモデルを用いて、計算機上にジオスペースの磁場構造を再現する。対流電場については、衛星データに基づいて構築されたジオスペース対流電場モデル[Matsui et al., 2013]などを用いる。これらの磁場・電場モデルの中で、低エネルギーO+イオンの軌道計算を行い、電離層から流出してきたO+イオンがジオスペース中でどのあたりに長時間滞留するかを調べ、衛星観測結果と比較する。

 

担当経験のある科目 (本学以外) 1

  1. ICTリテラシー

    2021年4月 - 2024年3月 駒澤大学)

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    科目区分:学部教養科目  国名:日本国