科研費 - 中村 泰之
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学習空間の共有を可能にするLMS連携型デジタル教科書とそのオーサリング環境の構築
研究課題/研究課題番号:15K01085 2015年4月 - 2018年3月
科学研究費助成事業 基盤研究(C)
曽我 聡起, 川名 典人, 中村 泰之
担当区分:研究分担者
我々は「ボトムアップから始めるデジタル教科書」を提案し,複数の大学で実証実験を行った。実証実験の対象とした科目は,情報系科目や語学系科目,物理系科目など多岐に及ぶ。授業形式は,一般的な対面式の講義形式やゼミ形式,反転授業形式などで実施した。更に,iPadを支給する方式のほか,学生自身の端末を使う,いわゆるBYOD(Bring Your Own Devices)環境でも実験を行った。デジタル教科書はインタラクティブ要素が重要であり,画像,音声,動画などのメディアを用いるだけでなく,LMSと連動させることで授業で効果的に利用できることがわかった。デジタル教科書を利用した学生の評価は良好であった。
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研究課題/研究課題番号:26350191 2014年4月 - 2017年3月
科学研究費助成事業 基盤研究(C)
三浦 裕一, 安田 淳一郎, 古澤 彰浩, 小西 哲郎, 齋藤 芳子, 中村 泰之, 千代 勝実, 藤田 あき美
担当区分:研究分担者
大学初年次の物理学の授業において、学生に一連の系統的な物理学実験を企画させ、物理法則を自ら再発見させる体験学習の方法と、その教育効果の測定方法を開発した。学生の自主性を引き出すため、物理法則を発見する一連の実験内容と手順を自分たちで企画させた。そのために適切な実験素材を提供し、得られた実験結果について互いに議論させ、次に行うべき実験を企画させた。このとき必要に応じて適切な忠告を行った。また学生の議論の様子を観察し、理解の進展を追跡調査した。成果は物理学会の口頭発表と論文3編で発表した。開発した実験教材を冊子にまとめて関係者に配布するとともに、英文及び和文のWEBサイトで公開している。
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社会物理学的アプローチによるラーニング・アナリティクスの方法論的基礎に関する研究
研究課題/研究課題番号:26560120 2014年4月 - 2016年3月
科学研究費助成事業 挑戦的萌芽研究
安武 公一, 多川 孝央, 山川 修, 中村 泰之
担当区分:連携研究者
本研究の目的は,社会物理学的アプローチに基づいて,近年注目を集めているラーニング・アナリティクス(Learning Analytics)の方法論について既存の研究の枠組みを越えたアプローチを探ることであった.本研究の結果,従来の教育工学研究/学習科学研究を越えるフレームワークとして,Complex Networks Science,とりわけ Multiplex Networks の研究が重要であることを示すことができた.
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「多重ネットワーク場」における学習の相互作用力学を分析するための理論的基盤の構築
研究課題/研究課題番号:25282058 2013年4月 - 2017年3月
科学研究費助成事業 基盤研究(B)
安武 公一, 中村 泰之, 多川 孝央, 山川 修, 隅谷 孝洋, 井上 仁
担当区分:研究分担者
本研究では近年教育工学/学習科学の分野で注目され始めたLearning Analytics (LA) に対して,従来の方法論とはまったく異なる理論的アプローチを試みた研究を行なった.その結果われわれは次の成果を得た.(1) 数々のフォーラム,セミナー,研究企画セッションを立案・運営し,LAに対する新しい方法論を提唱した.(2) 協調学習行動を分析する理論モデルと研究アプローチを提唱した.(3) 従来の分析手法となまったく異なる解析方法を採用することによって,学習者行動の集計的な特性を見出すことに成功した.
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協調学習理論の基本原理と構造を力学系によって数理モデル化するための基礎研究
研究課題/研究課題番号:24650557 2012年4月 - 2014年3月
科学研究費助成事業 挑戦的萌芽研究
安武 公一, 中村 泰之, 山川 修
担当区分:研究分担者
本研究着手以降,MOOCのような従来は見られなかった大規模なオンライン学習環境の実現,Learning Analyticsなど新しいタイプのアプローチの提唱など,新しいテーマに国際的な関心が集まるようになった.こうした動向に照らし合わせて本研究で得た最大の成果は,シナジェティクスで提唱されている「隷従原理」を学習プロセスの記述に適応することが,学習の効果を数理的に記述する上では有効であることを突き止めたことである.
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大学講義で物理的概念の理解を促進させる系統的演示実験とリアルタイム評価の開発
研究課題/研究課題番号:23501062 2011年 - 2013年
科学研究費助成事業 基盤研究(C)
三浦 裕一, 中村 泰之, 小西 哲郎, 千代 勝実, 安田 淳一郎, 古澤 彰浩, 齋藤 芳子
担当区分:研究分担者
学生が物理的概念を理解することを促進するため、講義内容と連携した系統的演示実験を開発した。
学生が自主的に考えて論理的に物理法則に到達できるように、視覚的に明瞭な実験を開発して段階的に導入することが有効であった。論理的に考えて物理法則を自分で再発見するためには、一連の実験を計画的に配列し、各段階で適切な情報を過不足なく学生に提示することが重要であった。具体例を挙げると、開発した演示実験により「質量と重量」の違いを視覚的、直観的に理解させ、「単振り子」と「剛体振り子」の周期を比較することにより「慣性モーメントと振り子の周期との関係」を理解させることができた。 -
数式処理システムを活用した自然科学教育eラーニングシステムの構築と教材の体系化
研究課題/研究課題番号:22500917 2010年4月 - 2015年3月
科学研究費助成事業 基盤研究(C)
中村 泰之
担当区分:研究代表者
配分額:3380000円 ( 直接経費:2600000円 、 間接経費:780000円 )
本研究の目的は,Web上での数式の扱いに重点をおき,数式処理ソフトウェアを活用した,数式評価可能なオンラインテストを含むWeb教材を開発することと,それらを用いてサーバ上にシステムを構築し,LMSとの連携を実現することによる,自然科学教育に有効な新しいeラーニングシステムの開発である。主に,LMSと連携した数学オンラインテストシステムSTACKを積極的に活用し,また,日本での活用を推進するための多言語化を実施するとともに,数式評価可能な問題を作成するための支援ツールの開発を行った。
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挿図教材の実態調査に基づくTEXと数式処理を用いた教材作成支援ソフトの改良と開発
研究課題/研究課題番号:20500818 2008年 - 2010年
科学研究費助成事業 基盤研究(C)
金子 真隆, 高遠 節夫, 北原 清志, 深澤 謙次, 山下 哲, 中村 泰之, 阿部 孝之
担当区分:連携研究者
本研究では、高専・大学初年級の数学を担当する教員を対象としたアンケート調査、および教科書調査によって、教材中の図の利用に関する実態とニーズを明らかにし、図利用のネックとなっていることが明らかになった3次元描画を中心に、LaTeX挿図用のCASマクロパッケージKETpicの機能を拡張して、使用環境を整備した。
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数式処理ソフトウェアを応用したWeb教材開発とe-ラーニングシステムへの統合
研究課題/研究課題番号:19500796 2007年 - 2009年
科学研究費助成事業 基盤研究(C)
中村 泰之
担当区分:研究代表者
配分額:3510000円 ( 直接経費:2700000円 、 間接経費:810000円 )
学習する時間・場所を選ばない教育システムの一つであるeラーニングシステムの重要な機能としてオンラインテストがある。つまり,Web上で正誤問題,多肢選択問題を解き,自動採点・成績管理を行うものである。本研究では,数式処理システムを応用して,オンラインテストに数式による解答を行い,その正誤評価を可能にしたシステムSTACKの整備を行った。これにより,オンラインテストの可能性を広げることができ,自然科学系科目のeラーニングの発展が期待される。
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Javaと数式処理ツールの統合型シミュレーション教材による遠隔教育システムの構築
研究課題/研究課題番号:16500585 2004年 - 2005年
科学研究費助成事業 基盤研究(C)
中村 泰之
担当区分:研究代表者
配分額:2600000円 ( 直接経費:2600000円 )
本研究は,Javaと数式処理ソフトウェアとの連携による自然科学シミュレーション教材の開発と,それらを用いてサーバ上にシステムを構築し,インターネット上で公開することにより,遠隔教育を実現することを目的とするものである。主な実施計画としては次のとおりである。
1.Webブラウザから実行可能な数式処理ソフトウェアを用いたシミュレーション教材の開発。
2.数式処理ソフトウェアとJavaとの連携によるシミュレーション教材の開発。
3.クライアントとして情報携帯端末まで視野に入れた遠隔教育システムシステムの開発
以下に,それぞれの内容について具体的に述べる。
1の教材の例として,数式処理ソフトウェアMapleのパッケージの一つである,Mapletsを用いた,グラフィカル・ユーザ・インターフェース(GUI)を備えた教材を作成し,現在以下のサイト上で公開中である。(http://thomas.phys.cs.is.nagoya-u.ac.jp/~nakamura/Maple/App/)
2の教材の例として,GUIを備えたクライアントのソフトウェアはJava言語により開発し,MapleNetサーバとの通信により,数値演算,数式処理,さらには数式のMathML出力などを可能にするものを開発した。また,この類の教材の簡易的なものの作成を,実際の授業でも演習として学生に課し,興味を持って取り組む学生もいた。この時に用いた解説を次のWebサイトで公開している。http://thomas.phys.cs.is.nagoya-u.ac.jp/~nakamura/NetCom/?%BD%E0%C8%F7また,Java言語と数式処理ソフトウェアの連携によるシミュレーション教材の開発において,OpenMapleというAPIを応用するアプローチを提案した。Java言語からMapleの数式処理エンジンにアクセスし,計算を行わせることによりシミュレーションを実行することができる。
3のクライアントとして情報携帯端末まで視野に入れる場合,MapleとJSPプログラムとの連携により,最も容易に実現可能である。JSPプログラムを実行できる端末であれば利用可能であり,遠隔教育の裾野を広げるいみで,有効であると期待できる。 -
一般教養としての自然科学教育のための マルチメディア利用遠隔教育システムの汎用化
2001年4月 - 2002年3月
科学研究費補助金 特定領域研究(A)(2)
中野裕司
担当区分:研究分担者
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一般教養としての自然科学教育のためのマルチメディア利用遠隔教育システムの汎用化
研究課題/研究課題番号:13020219 2001年
科学研究費助成事業 特定領域研究(A)
中野 裕司, 中村 泰之
担当区分:研究分担者
本研究では、一般教育の中の自然科学教育に関して、WWWブラウザ上で実際の実験と仮想実験をインタラクティブに行えるシステムの汎用化を中心に行った。
実際の実験をインターネット越しに遠隔操作で行えるシステムについては、Javaを主に利用して汎用化を図った。実験サーバは実験装置と計算機をRS-232Cで接続し、Java Communication APIを利用することで、このAPIをサポートしていればハードウェアやOSに依らずサーバを構成できるようにした。また、インターネットカメラと同等の手法で、動画配信も汎用化した。クライアントプログラムはWWWブラウザ上のAppletないしJava Applicationとして動作し、プログラム作成支援用のAPIを作成した。
仮想実験システムについては、Java3D APIおよびSwing APIを利用して、WWWブラウザ上でリアルな3D表示による、主に力学教材となるシミュレーションをいくつか作成し、その汎用化、国際化を行うとともに教育効果について調べた。仮想実験においては、大きさのスケール、リアルタイム性ないし正確なタイムスーケルを保証することが重要であり、さらに、視点の工夫が効果的であることがわかった。異なる視点から、同じ現象を同時に観察することで、色々な法則性を実感し易くなる。また、視点を運動する物体に設定すること等、実際の実験では不可能に近い事も実現でき、仮想体験することが可能になる。 -
一般教養としての自然科学教育のための マルチメディアを利用した遠隔教育システム
2000年4月 - 2001年3月
科学研究費補助金 特定領域研究(A)(2)
中野裕司
担当区分:研究分担者