科研費 - 大野 雄高
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2.5次元構造体の電子・光・エネルギー応用への展開
研究課題/研究課題番号:21450929 2021年10月 - 2026年3月
文部科学省 科学研究費助成事業・学術変革領域研究(A)
大野雄高
担当区分:研究分担者 資金種別:競争的資金
配分額:46605000円 ( 直接経費:35850000円 、 間接経費:10755000円 )
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ナノスケールの吸着現象に着目した神経伝達物質の超高感度電気化学的検出
研究課題/研究課題番号:20K20534 2020年7月 - 2023年3月
科学研究費助成事業 挑戦的研究(開拓)
大野 雄高
担当区分:研究代表者
配分額:25740000円 ( 直接経費:19800000円 、 間接経費:5940000円 )
ストレスに起因する様々なリスクの管理は極めて重要な社会課題であり、簡便かつ高精度な計測に基づくストレス評価技術を確立することが求められている。ドーパミンやアドレナリンなどの神経伝達物質は標的細胞に興奮または抑制の応答反応を起こさせる生体分子であり、人の感情を制御し、ストレスマーカーとしても知られている。本研究では、ナノスケールの吸着現象に基づいて、従来の電気化学センサの限界を大幅に超えて高感度かつ選択的に神経伝達物質を検出する手法を開拓する。将来的には、例えば、唾液1滴から原因となる感情を含めてストレスを高度に評価する新技術の創出に繋がる。
本研究では、カーボンナノチューブ表面への吸着現象を利用した神経伝達物質の超高感度・選択的検出手法の確立を目指し、背後にあるナノスケールの吸着現象の物理を明らかにするとともに、全く新規の神経伝達物質の超高感度・選択的検出手法の創出を目的としている。本年度は、吸着ボルタンメトリにおける定量検出手法の確立と神経伝達物質のナノスケールでの吸着現象の理解について検討を行った。
はじめに、定量検出手法の検討を進め、まず素子プロセス由来の特性ばらつきを抑制するためのセンサ電極作製プロセスを構築した。浮遊触媒CVD法によって成長される清浄なCNTをメンブレンフィルタ上に捕集する際に、ステンレスマスクを用いてパターニングを行い、電極を形成する手法を確立した。レジスト剤等による表面汚染を避けつつ大きさを規定したCNT電極を形成することが可能となった。センサ電極の基本的な特性はフェロシアン化カリウムのサイクリックボルタンメトリ(CV)によって評価した。また、神経伝達物質のひとつであるドーパミンについてもCVによって濃度に比例した検出が可能であることを確認した。
次に、吸着CVについてもドーパミンの検量線の取得を試みた。吸着プロセスを施すことにより、CVにおいて鋭い電流ピークを観測したが、一方で、検出電流の濃度依存性を明確に得ることができなかった。その原因を探るため、電極材料として、グラフェンと金を用いて同様に吸着CVを実施したところ、グラフェンではCNTと同様のピークが観測されたが、金では観測されなかったことから、吸着過程により得られる電流ピークは炭素材料特有の現象であることがわかった。また、吸着プロセスの前後でCNTのラマン散乱スペクトルに変化は見られず、吸着プロセスによるCNTへの化学結合や電荷移動は生じておらず、物理的な吸着であることが示唆された。
吸着ボルタンメトリにおける定量的検出のための検量線の取得を今年度の目標としていたが、明確な濃度依存性が得られないなど、当初予期しない事象が生じた。再現性の確認や測定系の見直し、電極材料依存性など、観測される電流ピークの原因の特定のため、予定になかった検証実験に時間を要し、当初予定よりやや遅れが出ている。一方で、カーボン材料特有の現象であること、物理吸着が示唆されたなど、予定になかった知見も得られており、研究は着実に進展している。
吸着ボルタンメトリについて、観測される電流ピークの機構の理解を優先的に進める。ラマン散乱分光から、弱い物理吸着が生ずるプロセスであることが示唆されるため、XPS等の分光的な手法による解析は難しいことが予想され、吸着プロセスの条件(電位や時間)や電解液のイオン強度によるデバイ長の制御になどを行い、検出電流の変化を調べ、現象論的に理解を進める。また、弱い物理吸着ではなく、リンカー分子を用いてより積極的に吸着させる手法も検討する。具体的には、CNTとドーパミン に結合する骨格や官能基を持つ分子を導入し、CNT表面でのドーパミン の濃縮の可能性、およびリンカー分子を介した酸化・還元プロセスの可能性を明らかにする。これらの検討の結果を鑑みながら、吸着ボルタンメトリによる高感度かつ選択的検出の実現ための方策を随時練り直しながら、本研究の目的を達成してゆく。 -
カーボンナノチューブに基づく伸縮性をもつアナログ集積回路の基盤的研究
研究課題/研究課題番号:20H00243 2020年4月 - 2024年3月
科学研究費助成事業 基盤研究(A)
大野 雄高
担当区分:研究代表者
配分額:44980000円 ( 直接経費:34600000円 、 間接経費:10380000円 )
ウェアラブルセンサデバイスの創出を目指し、必須のアナログ集積回路を実現するための伸縮するカーボンナノチューブ(CNT)アナログ集積回路の設計・プロセスの学理基盤と技術基盤の構築を目的とする。CNT TFTの特性ばらつきを含めた精密デバイスモデルを構築し、CNTアナログ集積回路の設計指針を明らかにする。さらに、ウェアラブルデバイス応用を視野に入れ、新たに局所歪み制御という独創的なアイデアを導入することにより、人体のように動的な表面にも設置可能な伸縮するCNT集積回路を実現する。
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2.5次元物質科学の総括
研究課題/研究課題番号:21448887 2021年10月 - 2026年3月
文部科学省 科学研究費補助金・学術変革領域研究(A)
吾郷浩樹
担当区分:研究分担者 資金種別:競争的資金
配分額:260000円 ( 直接経費:200000円 、 間接経費:60000円 )
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研究課題/研究課題番号:15H05867 2015年6月 - 2020年3月
科学研究費助成事業 新学術領域研究(研究領域提案型)
石橋 幸治, 大野 雄高, 平山 祥郎, 神田 晶申, 小林 慶裕, 川村 稔
担当区分:研究分担者
本研究では量子媒体である電荷としての電荷・クーパペア、電子スピン、核スピンを対象として、それらの個別あるいは集団的な量子制御を試みるとともに、フォノンやフォトンを含めた異なる量子間の相互作用を利用して異なる量子のハイブリッド化をいくつかの系で実現した。それぞれの量子が最も活躍できる材料系として、化合物半導体ナノ構造、極微細シリコントランジスタ、ナノカーボン(カーボンナノチューブやグラフェン)、トポロジカル絶縁体、超伝導体など様々な材料系、あるいはそれらをハイブリッドした構造を舞台として、様々な量子の制御、そしていくつかの系で異なる量子間のハイブリッド化を実証した。
本研究は物質の量子的な機能の可能性を引き出す研究であり、最近注目されている量子技術の先駆けとなる研究といえる。物質の量子的な性質は、電子や光子などの様々な粒子(量子)が担っているが、本研究ではそのうち特に電荷としての電子やクーパペアと電子及び核スピンに着目した。また、それぞれの量子がその特徴を最大限発揮する材料系はそれぞれ異なるため、様々な材料系を対象としたことが特徴であり、これらを量子物質と呼ぶこともできる。本研究において、異なる量子のハイブリッド化にかかわる学術的意義を明らかにできたのに加えて、ハイブリッド化による新たな機能をいくつか示せたことは量子の応用の観点からも意義がある。 -
研究課題/研究課題番号:26107521 2014年4月 - 2016年3月
科学研究費助成事業 新学術領域研究(研究領域提案型)
大野 雄高
担当区分:研究代表者
配分額:7150000円 ( 直接経費:5500000円 、 間接経費:1650000円 )
本研究では、透明で柔軟な全カーボン集積デバイスの高機能化・高性能化に加え、素子特性安定化技術を創出することを目指している。昨年度はCNT薄膜のバイオセンサ応用の開拓やグラフェン薄膜の大面積転写技術について検討した。特に、転写プロセスは確立したものの、パーティクルの除去が課題であった。今年度は、パーティクルの原因を明らかにするとともに、除去処理を検討した。具体的には、SEM/EDXによりパーティクルの組成を調べ、2種類のパーティクルを見出した。ひとつは球状のパーティクルでありSiが検出された。これはCVD炉の石英管に由来すると考えられる。成長温度である1050degCにおいて、石英は水素ガスによりエッチングされることが知られており、分解したSiがCu箔上に再付着したことによるものと考えられる。もうひとつはMg, Ti, Alなどの合金であった。酸で除去できなかったことから、こららの金属の酸化物と思われる。これらの元素はCu箔に含まれていた不純物と推測できる。
これらのパーティクルを除去するため、フッ酸処理を行った。オールカーボン素子を作製する上で問題となる20 nm以上のパーティクルはほとんど除去された。一方で、15 nm以下のパーティクルは依然として半数以上が残っていた。これらはグラフェンの下側に存在するものと推測している。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
27年度が最終年度であるため、記入しない。 -
研究課題/研究課題番号:25000011 2013年 - 2015年
科学研究費助成事業 特別推進研究
天野 浩, 本田 善央, 出来 真斗, 大野 雄高, 三宅 秀人, 成塚 重弥, 竹内 哲也, 岩谷 素顕, 福山 博之, 田中 成泰
担当区分:研究分担者
AlGaNを用いた深紫外LEDの内部量子効率改善のため、昇華法による基板用AlN結晶の作製において二段階成長による高再現性成長技術を構築した。また熱処理によるサファイア上のAlN薄膜の高品質化に成功、さらに光取出効率改善のため、超薄膜グラフェン電極の直接成長、またカーボンナノチューブの仕事関数制御による動作電圧の大幅な低減に世界で初めて成功した。また分極ドーピング理論を構築し、その原理に基づき正孔注入効率の向上に成功した。以上の結果、ワットクラス深紫外LED実現のための要素技術は構築できた。
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研究課題/研究課題番号:24681030 2012年4月 - 2016年3月
科学研究費助成事業 若手研究(A)
大野 雄高
担当区分:研究代表者
配分額:26780000円 ( 直接経費:20600000円 、 間接経費:6180000円 )
CNT薄膜の特徴を活かして、機能・デザインの両面で革新的な3Dエレクトロニクスの創出に繋がる基盤技術の確立を目指し、研究を実施した。その結果、トランジスタのチャネルや電極・配線の材料としてCNT薄膜を用いたAll-CNT集積回路を世界で初めて実現した。作製したAll-CNT集積回路は透明で極めて高い柔軟性を有していた。加熱成形により、様々な形状の立体デバイスを実現できることを実証した。さらに、CNT薄膜の高い伸縮性を活かしたウェアラブルなヘルスケアデバイスについて発展的研究も開始し、PDMS薄膜上に極めて高い伸縮性をもつAll-CNTデバイスやフレキシブルな高感度CNTバイオセンサを実現した。
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研究課題/研究課題番号:20710107 2008年 - 2009年
科学研究費助成事業 若手研究(B)
大野 雄高
担当区分:研究代表者
配分額:4420000円 ( 直接経費:3400000円 、 間接経費:1020000円 )
本研究では,カーボンナノチューブの光電子デバイスとしての可能性を明らかにするため,カーボンナノチューブの光学的特性を解析するとともに,およびデバイス化のためのキャリア注入制御について検討を行った.まず,フォトルミネッセンス強度のカイラリティ依存性を明らかにするとともに,複数のLOフォノンを介することにより,励起子が非発光緩和することを明らかにした.さらに,発光素子実現に向けて,絶縁膜界面に導入される固定電荷を制御することにより,注入キャリア(電子/正孔)を制御する方法を見出した.部分ゲートを導入したp/nダイオードを作製し,カーボンナノチューブへの電子と正孔の同時注入を実現した.
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研究課題/研究課題番号:19054006 2007年 - 2011年
科学研究費助成事業 特定領域研究
水谷 孝, 岸本 茂, 大野 雄高
担当区分:研究分担者
電界ドープ型pn接合素子を作製し、本素子を用いた電子/正孔の同時注入・再結合による発光および光検出を確認した。本素子のFETのドレイン電流変調動作を確認し、光電子複合デバイスの可能性を明らかにした。またCNT薄膜トランジスタについては、108素子よりなるリング発振器の作製と動作実証(0.51μs/gate)に成功した。集積規模、および動作速度はナノカーボンでは世界のベストデータである。また走査型プローブ顕微鏡を駆使してCNT-FETやCNT-TFTの電気特性評価を行い、CNT中欠陥の影響、島状チャネルの存在等を明らかにした。
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カーボンナノチューブの光物性と光電子デバイス応用に関する研究
研究課題/研究課題番号:18710086 2006年 - 2007年
科学研究費助成事業 若手研究(B)
大野 雄高
担当区分:研究代表者
配分額:3500000円 ( 直接経費:3500000円 )
まず、カーボンナノチューブの発光特性について環境の効果について調べた。微細グレーティング構造を形成した石英基板上にカーボンナノチューブを成長し,架橋カーボンナノチューブ構造を得るとともに,様々な誘電率の異なる有機溶媒中に浸潤し,フォトルミネッセンスを測定した。その結果,ナノチューブの励起子遷移エネルギーが環境の誘電率の増加に伴って,べき乗則で低エネルギー側にシフトすることを見出し,それが電子間反発相互作用の誘電遮蔽効果に起因することを明らかにした。なお,電子・ホール結合相互作用の誘電遮蔽効果に比べ,電子間反発相互作用の誘電遮蔽効果の方が大きいことが示された。また,カイラリティに依存してエネルギーシフトの大きさかが異なることを見出し,それが電子・正孔の有効質量に起因することを明らかにした。
また、ナノチューブを有機溶媒中に浸潤した場合に発光強度が減衰することを見出し,その原因をフェムト秒時間分解フォトルミネッセンスから調べた。励起強度相関法による時間分解測定系を構築し,赤外域においてフェムト秒の分解能で時間分解発光計測を可能とした。大気中においては,減衰曲線は2つの指数関数の和で表され,早い寿命が26ps,遅い寿命が293psであった。媒中においては,大気中に比べて相関信号が減衰するとともに,寿命が5psと大幅に短くなった。このことから,ナノチューブと有機溶媒の界面に再結合中心が形成されることが示唆され,ナノチューブと吸着分子との相互作用の理解が課題であることを明らかにした。
一方,1本の架橋ナノチューブをチャネルとするナノチューブトランジスタを作成する技術を開発するととともに,そのフォトルミネッセンスと光電流を同時に観測することに成功した。これらのバイアス電圧依存性から、1本のナノチューブの光吸収断面積を明らかにした。また、基板上に配置したナノチューブの場合、架橋ナノチューブに比べて、光電流スペクトルの半値幅が大きいことを見出し、基板とナノチューブの界面において、ナノチューブのバンド構造を変調する機構が存在することを明らかにした。
これらの成果はナノチューブの表界面について重要な知見を明らかにしており、9編の論文(解説論文3編を含む)にまとめられている。 -
研究課題/研究課題番号:15206040 2003年 - 2005年
科学研究費助成事業 基盤研究(A)
水谷 孝, 澤木 宣彦, 岸本 茂, 大野 雄高
担当区分:研究分担者
本研究では高耐圧・高出力GaN HEMTの実現を目的に、そのデバイス設計技術、作成技術を検討し、以下の成果をあげた。
1.GaN HEMTの高出力化を制限する要因となるオフ時の電圧破壊が、ゲートから注入される電子により引き起こされることを明らかにした。
2.ゲート下にSi_3N_4絶縁膜を挿入したGaN MISHEMT構造により耐圧低下の要因となるゲートリーク電流を低減できることを実証した。
3、本GaN MISHEMTにおける耐圧が、通常耳EMTの70-80Vから160-200Vに向上することを明らかにした。
4.本GaN MISHEMT構造において、高出力化の制限要因となっていた電流コラプスを抑制できることを明らかにした。
5.GaN HEMTの過渡応答を評価する技術として電流DLTSを検討し、その有効性を実証するとともに、表面準位に起因する正側のピークがGaN MISHEMTにおいて抑制されることを示した。
6.Si_3N_4 MISHEMTにおける相互コンダクタンスが低下するという課題を解決する方法として誘電率の高いZrO_2をゲート絶縁膜に用いることを提案し有効性を実証した。
7.本デバイスの速度性能を上げる方法としてゲート電極下を斜めに掘り込む傾斜リセス構造を提案し、その有効性をデバイスシミュレーションと素子試作により実証した。 -
GaN HEMTにおける高電界現象の顕微エレクトロルミネッセンス分光解析
研究課題/研究課題番号:13750305 2001年 - 2002年
科学研究費助成事業 若手研究(B)
大野 雄高
担当区分:研究代表者
配分額:2200000円 ( 直接経費:2200000円 )
本研究は、高周波・高出力素子として期待されている窒化ガリウム高電子移動度トランジスタ(GaN HEMT)について、その高耐圧化および高出力化の指針を得ることを目的とした。素子動作時における高電界領域の形成機構とキャリアの振舞いを顕微エレクトロルミネッセンス分光法により調べるとともに、出力低下の原因となる電流コラプスの問題について電気特性評価と光照射実験から解析した。さらに、高出力動作時に重要な熱伝導機構を調べるため、顕微ラマン分光法による局所的温度測定法を確立した。また、表面準位やゲートリーク電流の低減に着目し、高耐圧素子構造の検討を行った。
主要な成果は以下の通りである。
1.高電圧を印加したGaN HEMTにおいて、通常のGaAs HEMTとは異なり、ドレイン電極端で発光を観測し、ドレイン電極端に高電界領域が形成されていることを明らかにした。
2.高電界領域の形成機構を、表面準位に捕獲された電子による空乏層電荷の補償で説明した。
3.負の大きなゲート電圧ストレスにより、深刻な電流コラプスが起こることを見出した。
4.ドレイン-ゲート電極間に光照射を行うことによりコラプスが小さくなることを見出し、ドレイン-ゲート電極間の表面準位が電流コラプスに関与していることを明らかにした。
5.Si_3N_4表面保護膜の導入により電流コラプスを抑制できることを明らかにした。
6.GaNのラマンスペクトルが温度に依存することに着目し、顕微ラマン分光法を用いて素子の局所的な温度測定法を確立し、その有効性を明らかにした。
7.ドレイン側のゲート電極端で高温領域が存在することを明らかにするとともに、熱抵抗を評価したところ、消費電力とともに増加することを見出し、それがサファイア基板の広がり抵抗と等しいことを明らかにした。
8.最大出力を決めるオフ耐圧について電気的特性の温度依存性から調べ、耐圧支配要因がゲートリーク電流が引起す衝突イオンが現象であることを明らかにした。
9.ゲート電極蒸着前にプラズマにより表面処理を行うことでゲートリーク電流を低減することを可能とし、その結果、オフ耐圧が向上できることを明らかにした。 -
研究課題/研究課題番号:13450141 2001年 - 2002年
科学研究費助成事業 基盤研究(B)
水谷 孝, 大野 雄高, 岸本 茂, 前澤 宏一
担当区分:研究分担者
本研究では極短ゲートGaN HEMTの実現を目的に、そのデバイス製作技術を検討するとともに、GaN HEMTの特性評価をとおして特性向上の課題を検討した。主要な結果は以下のとおりである。
1.GaN HEMTの表面をSi_3N_4膜で保護することにより高出力化の制限要因となっていた電流コラプスを抑制できることを明らかにした。
2.GaN HEMTの高出力化にとって重要な動作時の素子温度上昇を測定する方法として顕微ラマン法を検討し、本方法が温度測定に有用であることを示すとともに、ゲ_ト端で温度上昇が大きいことを示した。
3.GaN HEMTではゲートリーク電流が大きいこと、ゲート下にSiN_3絶縁膜を挿入したGaN MISHEMT構造により、ゲートリーク電流を3桁低減できることを示した。
4.電子ビーム描画を用いたGaNHEMTの短ゲート化を検討し、0.2μmT型ゲートにより電流遮断周波数54GHを実現した。 -
電荷・スピンハイブリッド量子科学の研究
2015年7月 - 2020年3月
科学研究費補助金 新学術領域研究
担当区分:研究分担者
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グラフェンによるフレキシブルデバイスのパシベーション
2014年4月 - 2016年3月
科学研究費補助金 新学術領域公募研究
担当区分:研究代表者
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グラフェン関連原子層の新規合成法および大面積合成法の開発
研究課題/研究課題番号:25107002 2013年6月 - 2018年3月
新学術領域研究(研究領域提案型)
楠 美智子
担当区分:連携研究者
合成班内での徹底討論を通し、(1)化学気相蒸着法により、大面積化とともに高品質化(結晶サイズ5mm以上)、実用に向けた高速合成化を実現。h-BNを基板上、シャープな発光ピークを示す単層WS2を直接成長。(2)SiC熱分解法による大面積グラフェン合成実現と、急冷法開発による基板からの自立化に成功。(3)h-BN膜上酸化グラフェンのメタンプラズマ照射による高移動度(4000-7000cm2/Vs)実現。(4)パラジウム触媒を用いた有機化学合成法により斬新なグラフェンリボン合成に続々成功し、近赤外光吸収の増強解明。国内・海外への活発なサンプル提供を行い、共同研究による論文成果130件。
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カーボンナノチューブにおける単一光子放出現象の研究
2008年4月 - 2010年3月
科学研究費補助金 文部科学省 科学研究費補助金 若手研究(B)
担当区分:研究代表者
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カーボンナノチューブの光物性と光電子デバイス応用に関する研究
2006年4月 - 2008年3月
科学研究費補助金 文部科学省 科学研究費補助金 若手(B)
担当区分:研究代表者
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GaN HEMTにおける高電界現象の顕微エレクトロルミネッセンス分光解析
2001年4月 - 2003年3月
科学研究費補助金 奨励研究(A)
担当区分:研究代表者