科研費 - 森 健策
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AI画像解析と鉗子の位置情報を利用した食道閉鎖症手術ナビゲーションシステムの開発
研究課題/研究課題番号:22H03703 2022年4月 - 2025年3月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B)
内田 広夫, 出家 亨一, 森 健策, 城田 千代栄, 牧田 智, 田井中 貴久, 小田 昌宏, 藤原 道隆, 住田 亙, 檜 顕成
担当区分:研究分担者
小児外科内視鏡外科手術の定量的評価と手術手技の伝承を意図した手術ナビゲーションシステムを構築する。本研究開発では①AI画像解析と鉗子の位置情報を解析する手法による食道閉鎖症手術に特有な下部食道への愛護的操作を評価するシステムの確立②手術のメルクマールとして術中にナビゲーションする解剖構造(迷走神経、奇静脈、気管食道瘻、上部食道盲端、下部食道盲端)の位置検証③申請者の確立してきた結紮縫合評価システムに①剥離操作評価システム②解剖構造表示システムを追加したうえで実際の内視鏡外科手術に実装し、ナビゲーションシステムとしての実用化を目指す。
胸腔鏡下食道閉鎖症手術は1つの視野にメルクマールとなると特徴的な解剖構造が集中し、更に術野を固定したままの状態で手術が行われるため、AI画像解析による解剖構造の表示機能を備えた手術ナビゲーションシステムとの相性は良い。解剖構造表示機能においては、指標として、各解剖構造(迷走神経、奇静脈、気管食道瘻、上部食道盲端、下部食道盲端)の見え方(アビアランス)、位置、サイズなどを利用するが、小児外科専門医が手術のメルクマールとなる解剖構造(迷走神経、奇静脈、気管食道瘻、上部食道盲端、下部食道盲端)のアノテーション・評価画像の正解ラベル付与を行う。食道閉鎖症5症例を用いてそれぞれの解剖構造物に対して、全部で2,000画像のアノテーションを行った。解剖構造表示機能のIoU:0.5とそれほど良くないがかなり構造物を予想できることがわかった。鉗子検出および剥離操作評価方法はYOLO v3による鉗子領域の認識を中心に、鉗子先端のアノテーションを10000画像行い、YOLOの学習と評価は4-fold cross validation(7500画像で学習、2500画像で評価)で検証した。精度はIoU:0.6程度であるが、動きをある程度捉えることができるようになった。縫合操作に関しては、今までのアルゴリズムからある程度熟練度を評価できると考えられた。小児外科の手術操作で特有な愛護的操作である下部食道の剥離操作(no-touch technique of lower esophagus)の評価システムを構築するための基礎的なデータは完成した。鉗子認識をより正確に行うことで、より正確な動きの解析を行うように改良している。
解剖構造表示機能においては、指標として、各解剖構造(迷走神経、奇静脈、気管食道瘻、上部食道盲端、下部食道盲端)を利用するが、小児外科専門医が手術のメルクマールとなる解剖構造(迷走神経、奇静脈、気管食道瘻、上部食道盲端、下部食道盲端)のアノテーション・評価画像の正解ラベル付与を行った。食道閉鎖症5症例を用いてそれぞれの解剖構造物に対して、全部で2,000画像のアノテーションを行った。解剖構造表示機能のIoU:0.5とそれほど良くはないがかなり構造物を予想できることがわかった。IoU:0.5であれば、構造物をおおよそ言い当てることができた。鉗子検出および剥離操作評価方法はYOLO v3による鉗子領域の認識を中心に、鉗子先端のアノテーションを10000画像行い、YOLOの学習と評価は4-fold cross validation(7500画像で学習、2500画像で評価)で検証した。精度はIoU:0.6程度であるが、動きをある程度捉えることができるようになった。縫合操作に関しては、今までのアルゴリズムからある程度熟練度を評価できると考えられたが、まだ検証中である。小児外科の手術操作で特有な愛護的操作である下部食道の剥離操作(no-touch technique of lower esophagus)の評価システムを構築するための基礎的なデータは完成した。鉗子認識をより正確に行うことで、より正確な動きの解析を行うように改良している。
小児外科内視鏡外科手術の定量的評価と手術手技の伝承を意図した手術ナビゲーションシステムのさらなる構築を目指す。本研究開発では①AI画像解析と鉗子の位置情報を解析する手法による食道閉鎖症手術に特有な下部食道への愛護的操作を評価するシステムの確立②手術のメルクマールとして術中にナビゲーションする解剖構造(迷走神経、奇静脈、気管食道瘻、上部食道盲端、下部食道盲端)の位置検証③申請者の確立してきた結紮縫合評価システムに①剥離操作評価システム②解剖構造表示システムを追加したうえで実際の内視鏡外科手術に実装し、ナビゲーションシステムとしての実用化を目指している。現在までに術中ナビゲーションに必要な解剖構造物のアノテーションが2000枚と少ないので、令和5年度中には10000枚以上行い、正確にナビゲーションができるようにする。IoU:0.7を目標として、枚数を増やしそれぞれの臓器に対してアノテーションを10000枚以上行う必要があると考えている。鉗子のアノテーションは10000枚行ったので、IoUの評価を正確に行う。0.7程度の一致度が得られれば、縫合技術の評価を今までのAI画像解析を用いて評価し、点数化できるようにする。まずはビデオから評価できるように完成させ、最終的には実際に行っている際に評価できるようなシステムとする。剥離などの操作に関しては、鉗子の動きだけでは評価が難しいため、解剖構造物との位置関係、力関係をAI画像解析できるように新たな評価基準をさらに作成する必要がある。愛護的操作とは組織を力強く把持したりしないことなので、鉗子の把持、臓器の歪み、変形などを評価する必要がある。 -
神経細胞内オートファジー活性化機構に立脚したパーキンソン病進行予防薬の開発
研究課題/研究課題番号:22H02986 2022年4月 - 2025年3月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B)
斉木 臣二, 森 健策, 木田 泰之, 井本 正哉, 赤松 和土
担当区分:研究分担者
パーキンソン病(PD)は病初期からaSynが自律神経や嗅神経に蓄積し、脳幹・辺縁系・大脳皮質に伝播する全身疾患で、現行治療は対症療法に限られ、進行を抑制する疾患修飾療法はない。aSynがオートファジーで分解されることから、本研究ではオートファジー活性を神経細胞内で集約・局在化しaSyn分解を促進するという、全く新しい治療薬開発に挑む。研究代表者が準備した化合物群に既存薬ライブラリーを加え、機械学習を用いた高速自動画像スクリーニングからヒット群を同定する。そのヒット群の中から自律神経細胞、黒質ドパミン神経細胞、aSyn線条体注入マウス大脳・脳幹、の全モデルで薬効を示す創薬シーズを同定する。
申請書内容に従い、下記の実験を行った。
1) スクリーニングシステムの構築: 分担者森健策と協力し、オートセルカウンター(イメージングによる)を用いたhigh-throughputスクリーニングシステムを構築し、約1300の既存薬スクリーニングを完遂した。また斉木グループでImageJを用いた独自のアルゴリズムによってもう一つのスクリーニングシステムを構築した。
2) この新たなリソソーム分布を変化させることに着目したオートファジースクリーニングから、6個の新規機序によるオートファジー誘導化合物を同定した。それぞれを2つのカテゴリーに分け、3種の化合物については、細胞に酸化ストレスを与えることにより、その防御起点としてオートファジーが誘導されている可能性が考えられた。既報では、主に3つのリソソーム輸送のための分子複合体が提唱されている。これらを踏まえ、我々は酸化ストレス特異的に活性化されるリン酸化JIP4-TRPML1複合体を新たに特定し、報告した(Sasazawa Y, et al. EMBO J, 2022)。今回のスクリーニングにより新たに同定された化合物のそれぞれについて分子メカニズム(リソソームおよびダイニンと結合する分子複合体)の詳細を検討している。
3) 新たな分子作用機序として、JIP4のリン酸化を介する経路を特定した。
4) これらをリード化合物とした新規スクリーニングシステムを構築している。
想定通りの高速スクリーニングシステムを構築し、化合物スクリーニングを完遂しており、予定通りのスピードでヒット化合物6種を同定しているため。また、新たなリソソーム分布調節分子機構を特定し、EMBO Jに発表しており、成果も充分に挙っているため。
得られたヒット化合物の分子メカニズムを解明すると共に、想定通り、iPS細胞由来自律神経細胞に対する薬効評価をし、パーキンソン病の全身病変に対して薬効が期待できる化合物を特定すると共に、分子薬理作用も明らかにする。 -
マイクロ計算解剖学創成に向けた微細解剖構造の網羅的数理画像解析手法の実現
研究課題/研究課題番号:21K19898 2021年7月 - 2024年3月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 挑戦的研究(萌芽)
森 健策, 小田 昌宏, 中村 彰太
担当区分:研究代表者
配分額:6370000円 ( 直接経費:4900000円 、 間接経費:1470000円 )
本研究では、マイクロ計算解剖学創成に向けた網羅的微細解剖構造解析のための画像認識技術を開発する。マイクロCTなどで撮影される画像におけるマイクロ解剖構造認識のため、必要とされる微細解剖構造画像認識技術を開発する。このような画像認識技術は、機械学習による単なる画像認識のみで解決できるものではなく、トポロジー解析など数多くの数理的な基盤が必要となる。マイクロ計算解剖学創成を画像数理研究的な側面から取り組む点において極めて挑戦的な研究である。本申請課題ではマイクロ計算解剖学において必要とされる高精細画像から微細解剖構造を解析する画像処理技術の実現を目指す。
本研究ではマイクロ解剖学創成に向けた網羅的解剖構造解析のための画像認識技術の開発を行う。マイクロ解剖構造認識において重要となる解剖構造を明らかにすることのできる画像認識技術の開発を行う。今後は、微細血管・微細気管支といった10μm程度の微細な解剖構造(マイクロ解剖構造)の認識が医用画像処理では重要となる。このような画像処理技術は、機械学習による単なる画像認識のみで解決できるものではなくトポロジー解析など数多くの数理的な基盤が必要となる。複雑な接続関係を持つ血管や細気管支などの微細解剖構造をコンピュータが自動認識しトポロジーなども含めた数理的な解析ができる技術開発を目指すものであり、画像解析と離散的な数理構造解析が融合した挑戦的でありかつ探索的な研究である。
今年度は(1) 高精度マイクロCT画像データベース構築、(2) 微細膜構造情報抽出手法開発、(3) 微細構造分離手法の開発を実施した。(1)では前年度に引き続き肺がん切除標本のマイクロCT画像を行い、腫瘍領域および正常領域を含む3DマイクロCT画像からなるデータベースを充実させた。(2)ではヘッセ行列の固有値を利用した局所濃淡構造解析を利用して膜状構造の強調フィルタを作成し、3次元的な膜構造抽出を行った。(3)ではこれまで開発した微細脈管構造抽出手法と微細膜状構造抽出手法を基に、微細なスケールの画像に含まれる複数の構造を分離解析する方法の基礎的検討を行った。
マイクロ解剖学創成に向けた網羅的解剖構造解析のための画像認識技術の開発を目指し、(1) 高精度マイクロCT画像データベース構築、(2) 微細膜構造情報抽出手法開発、(3) 微細構造分離手法の開発の基礎的検討の3項目を実施した。
(1) 高精度マイクロCT画像データベース構築:前年度から継続して、名古屋大学呼吸器外科で伸展固定された肺がん切除標本を高精細マイクロCT装置により3次元画像として撮像した。腫瘍の存在する例を含む多数の標本を使用し、今後の画像解析のパターンを考慮して様々な撮影条件でのマイクロCT画像撮影を行った。
(2) 微細膜構造情報抽出手法開発:膜構造の解析は疾患発生の解明などに有用である。ここではヘッセ行列の固有値を用いた画像の局所濃淡構造解析を利用して、膜状構造に特異的に反応するフィルタを作成し、マイクロCT画像からの膜構造の選択的な強調を実現した。
(3) 微細構造分離手法の開発:前年度に開発した微細脈管構造抽出手法と、(2)の微細膜状構造抽出手法の成果を利用し、複数の構造を画像から分離解析する方法の基礎検討を行った。マイクロスケールの医用画像に出現する構造パターンとして脈管構造、膜状構造、塊状構造が重要であることを確認し、3種類の構造を分離解析する方法を検討した。
2023年度は、(1) 微細構造分離手法の開発、(2) 病変マイクロ構造解析手法の開発、(3)微細解剖ネットワーク構造解析を行う。
(1) 微細構造分離手法の開発:マイクロ解剖構造の特徴として、脈管構造、膜構造などの各構造物が複雑に絡み合うことが挙げられる。臓器の形やその接続関係のみが注目されるマクロ解剖構造とは異なる。これまでの検討結果を基に、これら微細構造を分離する手法を実現する。
(2) 病変マイクロ構造解析手法の開発:がんに対象を絞り、そのミクロ構造をマイクロCT画像から抽出する画像処理手法を開発する。構造的な特徴とテクスチャ(画像上で観察される模様パターン)双方を組み合わせる手法を開発する。
(3)微細解剖ネットワーク構造解析:マイクロ構造をトポロジカルに解析する手法を開発する。
また、新型コロナウイルスに伴う様々な制限解除に伴い、積極的に国際会議での発表を行う。 -
研究課題/研究課題番号:21K11960 2021年4月 - 2024年3月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C)
岡地 祥太郎, 森 健策, 中村 彰太
担当区分:研究分担者
本研究の目的は、人工知能(AI)を用いて気管支鏡超音波画像を解析し、診断結果、合併症発生などを予測するソフトウェアを開発し医師の判断を支援することである。本研究では動画の気管支鏡超音波画像や診断結果などの情報を収集し、データセットを作成する。データ前処理を行い、AIモデルの構築、精度の検証を行う。最終的に気管支鏡検査時にリアルタイムに診断や合併症発生の予測を表示し、医師の判断を支援するソフトウェアを開発する。多施設前向き臨床試験でその 精度を検証し成果を学会、論文等で広く発表する。
本研究の目的は、AIを用いて気管支鏡超音波画像を解析し、診断結果、合併症発生などを予測するソフトウェアを開発し医師の判断を支援することである。昨年度は、気管支鏡超音波画像の収集、画像解析、機械学習によるモデル構築を行い、今後の精度検証や生検合併症の発生予測についても検証を行うことが報告された。
本年度は、引き続き画像を収集し、画像処理を修正しながらより良いモデル構築を目指している。この研究成果によって、術者は本ソフトウェアの支援を受けて検査や検査後の対応を行うことができ、検査の質や安全性の向上につながる意義があると考えている。得られた結果をもとに医療機器としての実用化につなげ、広く使用していただくことを目標としている。
また、作成したモデルをより活用するために、術者がスマートグラスやMR(mixed reality;複合現実)デバイスを装着して検査を行うことを検討している。今年度は、MR技術を活用した気管支鏡シミュレーションを行い、臨床現場での活用が期待される。このシミュレーションを通じて、術者はより診断支援結果を理解しやすくなり、術者負担の軽減や検査の質を向上させることができると考えられる。
本年度の研究では、MRを活用した気管支鏡シミュレーションの開発を進め、学会発表や論文化を行った。これにより、国内外の研究者や医療従事者との連携が図られ、研究成果の共有やフィードバックが得られることが期待される。今後は、引き続き画像処理技術の向上やMRデバイスの活用方法の検討を行い、検査の質や安全性の向上を目指す。
研究計画遅延の主な理由は、モデル構築のための画像収集や画像処理に時間を要していることである。気管支鏡超音波画像は、患者の状態や撮影条件によってばらつきがあり、高品質なデータセットの構築が困難である。また、画像処理においても、ノイズ除去や領域抽出などの技術を改良しながら、適切な学習データを収集、生成するために時間を要している。
画像収集の効率化としては、プロセスの見直しを行い、患者や撮影条件の違いを考慮した効率的な収集方法を検討する。これにより、より多くの高品質な画像データを迅速に収集することができる。時間管理とスケジュールの最適化として、研究計画遅延を最小限に抑えるため、綿密な時間管理とスケジュールの最適化を行う。タスクの優先順位を明確にし、リソースを効果的に配分することで、研究の進捗を確実にする。また、定期的な進捗報告やミーティングを実施し、研究チーム全体で問題点を共有し、解決策を検討することで、円滑な研究進行が可能となる。また、研究成果を段階的に実現し、短期的な目標に焦点を当てることで、研究のモチベーションを維持し、遅れの解消につなげる。具体的には、画像処理技術やモデル構築の途中経過を評価し、その成果を学会発表や論文化することで、研究の進捗を促す。以上の対策を実行することで、研究計画の遅れを解消し、本研究の目標であるAIを用いた気管支鏡超音波画像解析による診断結果や合併症発生の予測ソフトウェア開発を達成することができると期待される。今後は、遅延の解消に向けた努力を続けながら、研究成果を医療機器として実用化し、広く医療現場で活用されることを目指していく。 -
ヒト脳全域を網羅的イメージングする超高速ブレインスキャナの開発
研究課題/研究課題番号:19K22696 2019年6月 - 2023年3月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 挑戦的研究(萌芽)
八田 稔久, 森 健策, 松原 孝宜, 坂田 ひろみ, 塚田 剛史, 友杉 充宏
担当区分:研究分担者 資金種別:競争的資金
配分額:130000円 ( 直接経費:100000円 、 間接経費:30000円 )
ヒトの大脳全域にわたって、ミクロレベルで超高速蛍光イメージングを行うための大型組織スキャナを開発する。これに、我々が独自開発した組織透明化技術を最適化して組み合わせることで、大脳の全組織構造を記述することが可能な3Dイメージング・プラットホームが構築される。さらに、最先端の画像処理技術によって、一個の神経細胞の脳全域にわたる広がりと細胞同士の連絡を、俯瞰的レベルから微細構築までシームレスに観察することが可能となる。この研究で得られる成果は、脳腫瘍細胞の組織解析において、ミクロレベルの情報とCT、MRIなどのマクロレベルの情報が相互リンクする革新的画像診断システムの開発につながる。
ヒト大脳全体にわたる微細構造をシナプスレベルの解像度で記録するためのハードウエア開発とそれに最適化した標本処理技術開発を行った。具体的には、金沢医科大学に現有するハイスループット細胞機能探索システム Cell Voyager7000 (CV7000, Yokogawa)を、超高速広視野高精細3Dスキャナとして運用するための改造を行った。ヒト大脳片側のcoronal断面全域に対して深部スキャンを行い、立体再構築することが可能な共焦点組織スキャナを構築した。また、ホルマリン固定ヒト成人大脳を完全に透明化するプロトコルを確立することができた。これの免疫染色等への応用については、今後の課題とした。
我々が開発したヒト脳組織透明化技術とそれに最適化された組織スキャナを組み合わせることで、ヒト脳全域にわたって、シナプスレベルの解像度で組織構築を完全に記述することが可能となる。これに免疫染色による情報を加えることで、脳まるごと1個分の全ニューロン、グリアの形態学的な情報、全ニューロン同士の連絡、subcellularレベルの情報を記述することが可能となる。
膨大なデータに対して、情報処理の分野に新しい研究テーマが創出されるとともに、臨床で得られるマクロ(CT、MRI)とsubcellularレベルの情報がリンクすることで、革新的画像診断システムの開発・発展が促される。 -
多元計算解剖モデルを利用した術前術中診断・治療支援システム
2014年4月 - 2019年3月
科学研究費補助金 新学術領域研究(研究領域提案型) 26108006
担当区分:研究代表者
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メタ解剖情報医用画像処理-Post BigData時代における新しい医用画像処理
2014年4月 - 2017年3月
科学研究費補助金 挑戦的萌芽研究 26560255
担当区分:研究代表者
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多種画像統合による内視鏡診断治療支援のためのモダリティシームレスナビゲーション
2013年4月 - 2017年3月
科学研究費補助金 基盤研究(A)
担当区分:研究代表者
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計算解剖モデルに基づく診断・治療の融合的支援
2009年9月 - 2014年3月
科学研究費補助金 新学術領域研究 21103006
森 健策
担当区分:研究代表者
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大規模仮想化人体データベースの構築とその認識理解に基づく診断治療の融合的支援
2008年
科学研究費補助金 基盤研究(B),課題番号:20300066
森 健策
担当区分:研究代表者
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画像認識とセンサ情報統合に基づく知的手術支援システムの開発
2007年
科学研究費補助金 特別研究員奨励費,課題番号:70008704
森 健策
担当区分:研究代表者
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高精度・高次元医用画像時代における次世代「人体アトラス」の構築
2004年10月 - 2006年3月
科学研究費補助金 文部科学省科学研究費補助金萌芽研究
文部科学省科学研究費補助金萌芽研究
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3次元濃淡画像のリアルタイム変形手法の開発とその医用画像処理への応用
2004年4月 - 2007年3月
科学研究費補助金 文部科学省科学研究費補助金基盤研究(B)(2),
末永康仁
担当区分:研究分担者
文部科学省科学研究費補助金基盤研究(B)(2),
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知的CADとしてのナビゲーション診断システムの開発
2003年 - 2007年3月
科学研究費補助金 文部科学省科学研究費補助金特定領域研究(2)
末永康仁
担当区分:研究分担者
文部科学省科学研究費補助金特定領域研究(2)
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知識ベース処理に基づく3次元医用画像診断支援システムの開発
2000年4月 - 2001年8月
科学研究費補助金 文部科学省科学研究費補助金奨励研究(A)
森 健策
担当区分:研究代表者